ECサイトの運営の仕事内容とは？必要スキル・将来性も解説！(2024年6月)

2024年6月16日

ECビジネスに携わりたいと考えている方に向けて、ECサイト運営に求められる業務内容、作業の流れ、必要な能力、そして将来性について説明します。
この記事を通じて、自分がECサイト運営に適しているかどうかを判断できるはずです。

ECサイト運営の業務内容

商品の選定・仕入れ
商品の撮影・編集
商品ページの作成・更新
販売促進企画の立案・実施
顧客対応
在庫管理
発送業務

ECサイト運営の作業の流れ

作業	内容
商品選定	売れ筋商品の調査、仕入れ先の選定
商品撮影	商品の魅力が伝わる写真撮影
商品ページ作成	商品説明文の作成、価格設定
販売促進	キャンペーン企画、SNS運用
顧客対応	問い合わせ対応、クレーム処理
在庫管理	適正在庫数の維持
発送業務	梱包作業、配送手配

ECサイト運営に必要な能力

商品知識
マーケティング力
写真・編集スキル
顧客対応力
業務管理能力

ECサイト運営の将来性
ECビジネスの市場規模は年々拡大しており、今後も成長が見込まれます。自分のECサイトを運営するだけでなく、大手ECモールに出店するなど、様々な形態が可能です。

ECサイト運営で必要な仕事内容・仕事の流れ

ECサイトを運営する際に求められる主要な業務は8つあります。

商品の企画から製造
サイト構築
仕入れ
プロモーション活動
受注管理
在庫管理
出荷・発送作業
顧客へのアフターサポート

に至るまで、幅広い作業が必要となります。
これらの業務は、マーケティング面を担うフロント業務と、フルフィルメント面を担うバックエンド業務の2つに大別されます。
オークションサイトなども ECサイトに含まれますが、ネットショップとオークションサイトでは運営に求められる業務内容が異なります。
本稿ではネットショッピングサイトを ECサイトと捉え、その運営に関する解説を行います。

フロントエンド業務

ウェブサイトの顧客向け業務は、ユーザーに直接見られる作業を指します。
電子商取引サイトの運営では、主に以下が含まれます。

商品の企画
調達
製造
サイト管理
販促活動

ECサイトを立ち上げた直後から売上を伸ばすことは容易ではありません。
認知度が低く、十分なアクセス数を確保できないためです。
そのため、プロモーション活動を行い、アクセスを集めることが重要となります。
主な顧客向け業務は以下です。

商品企画
製造
ECサイト構築
仕入れ
プロモーション

ECサイト商品企画の重要性

ECサイトで販売する商品の企画業務は、ユーザーの需要、季節性、トレンドなどを考慮し、売れ筋の商品を検討することが重要です。

競合サイトの調査も欠かせません。

利益最大化のため、原価率や利益率を算出し、適正な価格設定を行う必要があります。
ECサイトの収益化には商品の売れ行きが前提となるため、商品企画はフロントエンド業務の中核をなします。
企画後は販売計画を立て、製造に移ります。
販売予測と実際の売上げは異なる可能性があるため、機会損失防止のため、柔軟な追加製造体制を整備することが肝要です。

ECサイト制作と運用

ウェブサイトを構築し、商品を販売するための準備を行います。
サイトのデザインは、

自社の製品に適したものであり
ユーザーにとって使いやすいものでなければなりません。

サイト公開後は、適切な管理が必要不可欠です。

検索エンジン最適化を考慮し
コンバージョン率の向上につながるようサイトの改修を実施します。

また、商品情報の更新作業も重要な業務です。
この作業には、

撮影
採寸
原稿作成
商品登録

など、さまざまな工程が含まれます。

仕入れ業務の重要ポイント

需要予測に基づき、商品の調達を行います。
人気商品の供給不足による機会損失を回避するには、複数のサプライヤーを確保することが重要です。
ただし、新規サプライヤーとの契約時には審査プロセスが設けられていることが多いため、注意が必要です。

卸売業者との取引では、都度代金を支払うのではなく、掛け売りが一般的です。
大量の商品を調達する場合、割引を受けられる可能性があります。

サプライヤーにとってもメリットとなる条件を提示したり、客観的なデータに基づいて交渉を行うことが、調達担当者の腕の見せ所となります。

ECサイトの集客方法

商品をオンラインストアに掲載するだけでは、販売実績は望めません。より多くの売上を達成するには、プロモーション活動が不可欠です。
ネット通販の場合、ウェブマーケティングによる広告が主な手段となるでしょう。
ウェブ広告の中で効果的とされているのが、Googleの「リスティング広告」です。
しかし、広告には一定の予算が必要となります。

取り扱い商品の単価が低い場合、広告費を投じると思うように利益が確保できない可能性があります。

予算をかけずにオンラインストアへの集客を図るのであれば、SEO対策やブログマーケティングが有効な選択肢です。

バックエンド業務

商品販売後の受注管理、在庫管理、出荷・発送、アフターサービスなどの事務作業がバックエンド業務の中心となります。
ECサイト立ち上げ時は注文数が少なく、余裕を持って業務を行えますが、注文数の増加に伴いミスが発生する可能性が高まります。
お客様の信頼を損なわないよう、バックエンド業務には細心の注意を払う必要があります。

受注管理業務の重要性

顧客が商品を購入した後、最初に行われるのが受注管理業務です。注文情報を受け取り、以下の作業を実施します。

■受注管理の業務内容

注文状況を顧客に電子メールで通知する
在庫の確保作業を行う
出荷手配を指示する

作業自体は単純ですが、顧客との対応が伴うため、ミスがクレームに発展する可能性があります。

在庫管理の重要性

在庫管理の適切な運用が求められます。
過剰在庫は経費の増加につながりますが、在庫切れを防ぐあまり過度に抑制すると売り逃しが発生する恐れがあるため、正確な需要予測が不可欠です。
実店舗とオンラインショップの両方で販売している場合、在庫管理が複雑化するため、一元管理できるシステムの導入を検討する必要があります。

出荷・発送業務の重要ポイント

倉庫から商品を取り出し、集荷し、梱包後に運送会社に引き渡す作業を行います。
発送時の運送会社選定は重要な要素です。

費用面も考慮しつつ、扱う商品のサイズに適した輸送手段を提供できる業者を選ぶべきです。
商品の特性に応じて複数の業者を使い分けるのも一案です。

梱包作業も差別化のポイントとなります。

安全な輸送は必須ですが、顧客が商品を受け取った際の喜びを意識し、外装にも心を配る必要があります。

アフターサービスの重要性

商品が顧客の手元に届いた後、さまざまな対応が必要となります。

クレームや質問への対応
商品レビューの依頼など

顧客へのアフターサービスは欠かせません。
適切なアフターサービスを提供することで、リピート購入につながる可能性が高まります。
顧客満足度を左右する重要な業務だと言えるでしょう。

ECサイト運営に必要なスキル

ECサイトを適切に管理するためには、さまざまな能力が必要不可欠です。

商品の企画立案能力
ウェブ上での効果的なマーケティング手法の習得
創造性豊かなコンテンツ制作力
魅力的なデザイン力
そして何より顧客への適切な対応力が求められます

これらの多岐にわたるスキルを兼ね備えることが、ECサイトの成功への鍵となるでしょう。

商品企画力の重要性

ユーザーの嗜好や季節変化、流行を把握し、人気商品の企画が不可欠です。
Webマーケティングで集客できても、魅力的な商品がなければ売上は伸びません。
ECサイト運営では、商品企画力が重要な能力の一つと言えるでしょう。

ECサイト集客のためのWebマーケティングスキル

ECサイトの収益向上には、効果的なプロモーション活動が不可欠です。
マーケティング知識を活用することで、プロモーションの成功確率が高まります。
特に新規サイトの場合、適切な広告運用が初期の集客に大きな影響を与えます。
加えて、検索エンジン最適化の技術も重要な役割を果たします。

Webクリエイター必須スキル

販売促進ページの制作には、HTMLとCSSの知識が必要となります。
商品の魅力的な写真撮影や、画像の編集、バナーのデザインなど、クリエイティブな制作能力が求められます。
近年ではYouTubeを活用した宣伝も増えているため、

動画編集の技術も役立つでしょう。

顧客対応力の重要性

電子商取引サイトを運営する際、バックオフィス業務が中心となり、顧客との対話が生じます。
メールや電話による対応時には、正確な情報収集と伝達能力が必要とされます。
さらに何より重要なのは、お客様の立場に立って考えることができる姿勢です。

ECサイト運営の将来性

ECサイト運営の業務内容や必要な能力については、これまで詳しく説明してきました。
最後に、この分野の将来展望について触れたいと思います。

ECサイトの利用者数は今後も増加すると予想されます。
ECサイトの運営には、以下の能力が求められます。

・マーケティング力・システム管理力

・顧客対応力・データ分析力
ECサイト運営は、ビジネスチャンスが大きい有望な分野です。

EC市場規模の推移と新型コロナの影響

ここ数年間のECサイトの市場動向を見ると、2013年から2021年にかけて、業界によって異なる傾向が見られます。
経済産業省の調査結果によれば、新型コロナウイルスの影響で2019年以降、旅行関連サービスの需要が落ち込んだことから、そのカテゴリーの市場規模は縮小しました。
一方で、物販やデジタルコンテンツ分野では、この期間中に市場が拡大していったことが確認できます。

EC化の遅れと将来性

世界的な視点から見ると、消費者向け電子商取引の浸透度は2021年時点で19.6%にとどまっていました。
一方、日本国内では同年の物品販売分野における電子商取引の普及率は8.78%と低水準にあり、電子商取引化の遅れが顕著でした。
しかしながら、今後も日本国内における電子商取引の浸透が見込まれることから、電子商取引サイトの運営には将来性があると考えられます。