プログラミング言語PHPに特化したエンジニアの収入事情について詳しく解説します。
ITの発展に伴い、エンジニアの需要が高まっており、年収水準も注目されています。
PHPエンジニアとして働く方は、自身の報酬が平均的なのか気になるところです。
本記事では、以下の点を丁寧に説明します。
- PHPエンジニアの年収レベル
- 仕事内容
- 収入アップの方法
- 求人動向
- 将来性
PHPエンジニアを目指す方、既にその道を歩む方、プログラミングに関心のある方は、ぜひ参考にしてください。
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PHP(プログラミング言語)とは
PHPは動的なWebページを生成するためのサーバーサイドのスクリプト言語です。この言語を扱えるエンジニアは国内で10万人以上いると推定されています。有名なブログシステムWordPressの開発言語としても知られています。
PHPの特長は、サーバー上で動作することと、開発環境の準備が簡単なことです。一般的な開発環境はLAMP環境で、
- Linux
- Apache
- MySQL
- PHPまたはPerl、Python
で構成されています。
PHPはオープンソースのプログラミング言語として改良が重ねられ、大規模なWebアプリケーションやアプリ開発が可能になりました。動的なWebページ開発に適しており、チャット、掲示板、SNS、ECサイトなどの開発に活用されています。他の言語と比べて仕様や文法が簡単なため、初心者でも比較的習得しやすいと言われています。
主要なPHPフレームワークには、
- Laravel
- CakePHP
- Symfony
- CodeIgniter
- ZendFramework
- Phalcon
- Slim
- Yii
- FuelPHP
- Flight
などがあります。2021年6月時点では、LaravelやCakePHPを使う機会が多いでしょう。PHPを習得する際は、これらのフレームワークも合わせて学習することをおすすめします。
PHPを活用しているサービスには、
- Yahoo! Japan
- Wikipedia
- Slack
- Hootsuite
- ぐるなび
- CAMPFIRE
- ココナラ
などがあります。
PHPはRubyと比較されることが多いため、簡単に違いを説明します。Rubyはオブジェクト指向のスクリプト言語で、まつもとゆきひろ氏が開発しました。PHPと同様にWebサービス開発に適しており、習得の難易度は高くありません。Rubyは汎用性が高く、Ruby on Railsというフレームワークを使った開発が主流です。デザインからHTML・CSS、プログラミングまで一貫した開発が行えます。プログラミング未経験者にはPHPがおすすめですが、他の言語を習得済みでRuby on Railsに興味がある場合はRubyがおすすめです。
PHPエンジニアの仕事内容
この節では、PHPエンジニアの職務範囲について説明します。
PHPエンジニアとして、以下のような開発に携わることができます。
- ウェブアプリケーション
- ECサイト
- 業務システム
- ゲーム
PHPエンジニアは、ポータルサイトやメディアなどのウェブサービスを中心に、以下のような開発に従事することが多いでしょう。
- 企業サイト
- エンターテインメント
- 医療機関
- クラウドシステム
以下の開発でも活躍できます。
- ECサイト開発
- ゲーム開発
- グループウェア
- 各種予約システム
- 検索システム
近年、ウェブサイト開発ではWordPressやMovableTypeのCMSを活用することが増えているため、PHPエンジニアにはそれらCMSの知識や開発経験が求められます。
大規模SNSや大手の検索エンジンなどの開発においても、PHPエンジニアが活躍しています。
大規模なシステム開発では、チームで業務に参画することがあり、以下のような業務を担当することもあります。
- PHPの開発スキル
- Ruby、Java、Python、JavaScript、HTML/CSSなど他のプログラミング言語の使用
- 要件定義
- 設計などの上流工程
PHPエンジニアの中でも、以下のような経験があれば、非常に重宝され高年収を得られる可能性があります。
- 他のプログラミング言語の開発経験
- 上流工程の経験
- チームマネジメント経験
PHPエンジニアの平均年収
この節では、PHPエンジニアの収入状況について説明します。
フリーランスと従業員のPHPエンジニアの年収を比較し、詳細を提供します。
フリーランスのPHPエンジニアの平均年収は788万円、最高は2,400万円、最低は240万円です。
(ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」調べ/2021年6月時点)
この年収は、
- 月額単価の平均65.7万円
- 中央値65万円
- 最高200万円
- 最低20万円
を年換算したものです。
また、時給単価の
- 平均は4,227円
- 中央値は4,280円
- 最高は10,550円
- 最低は1,940円
となっています。
(ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」調べ/2021年6月時点)
一方、従業員のPHPエンジニアの平均年収は514万円と言われています。
これは全従業員エンジニアの平均年収469万円を上回り、30代後半から40代前半の年収水準に相当します。
以上から、フリーランスのPHPエンジニアの方が従業員より平均で約290万円高収入であることがわかります。
PHPエンジニアとして活躍するなら、高年収が期待できるフリーランスがおすすめです。
PHPのニーズを見るフリーランス求人・案件数
この節では、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」の公開案件数を基に、PHPの需要について説明します。
開発言語・スキルの案件数を分析すると、
- Javaが最多の26,203件
- 次いでPHPが13,554件
- JavaScriptが7,396件
- C#が5,022件
- Rubyが4,659件
- SAPが4,473件
- VB.NETが4,460件
- SQLが4,435件
- Pythonが4,427件
- Androidが4,093件
となっています(2021年6月時点)。
つまり、PHPの案件数は全体の2位となっていることがわかります。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」が取り扱う全案件数193,074件のうち、PHPの案件は約7%を占めています。
Javaが圧倒的な1位ではありますが、PHPの案件数も多数存在し、IT業界におけるPHPの需要は高いと言えるでしょう。
加えて、前年と比較してPHPの案件数は1.6倍以上に増加しており、需要の高まりが窺えます。
PHPエンジニアとして年収アップさせる方法
この節では、PHPプログラマーとしての能力を最大限に発揮し、収入を向上させる方策について説明します。
収入アップのための具体的な手段を提示していきますので、ぜひ参考にしてください。
- スキルアップを心がける
- フリーランスとして活動する
- 自社サービスやプロダクトを開発・販売する
手段 | メリット | デメリット |
---|---|---|
スキルアップ | 高単価の案件を受注できる | 時間とコストがかかる |
フリーランス | 自由度が高い | 安定収入が得られない |
自社サービス開発 | 収益の最大化が可能 | リスクが高い |
PHPエンジニアの年収アップ方法
PHPプログラマーとして収入を向上させるには、PHPという言語の習得が必須となります。
しかし、PHPを完全に理解しているエンジニアはほとんどいません。
プログラミング言語は日々進化しているため、完全な習得は困難です。
それでも高収入を得ているPHPプログラマーには、常に学習意欲と熱意があります。
PHPプログラマーとして継続的に学習することで、スキルは日々向上します。
その結果、経験を積み、活躍の場が広がり、高給与の求人や案件に携わることができるのです。
PHPエンジニアの高年収獲得のための開発スキル
PHPプログラマーとして収入を向上させるには、PHPだけでなく他の開発スキルを身につけることが重要です。
PHPはサーバーサイド開発で使われますが、求人案件ではフロントエンド開発経験も求められることが多くあります。
そのため、複数の開発スキルを持つことが不可欠です。
- JavaScript、HTML/CSS、WordPress、jQuery、Photoshop、Illustratorなどのウェブサービス制作スキル
- Ruby、Java、Python、Perlなどのサーバーサイド言語
- LAMP環境での開発経験
- データベース設計やチューニング
- ネットワークに関する知識
があれば、担当できる業務範囲が広がり、収入アップにつながります。
さらに、
- Slack、Github、Redmine、Backlogなどのツール活用能力
があると高く評価されます。
加えて、Laravel、CakePHPなど人気のPHPフレームワークを習得していれば、高収入を得る可能性が高まるでしょう。
PHPプログラマーとして幅広い視野と多様な開発経験、スキルを持つことが高収入を実現する鍵となります。
PHPエンジニアの年収アップ術
PHPエンジニアとして収入を増やすには、システム開発の上流工程に携わることが重要です。
上流工程では、以下のことを行います。
- 顧客との打ち合わせ
- 要求事項の整理
- 実現可能性の検討
- 仕様書の作成
また、プログラマやチームメンバーの統括も求められます。
つまり、コーディングスキルだけでなく、経営に近い能力が必要とされます。
そのため、要件定義などの上流工程の経験があるPHPエンジニアは希少価値が高く、高収入を得やすくなります。
収入アップを目指すなら、上流工程の経験を積むことをおすすめします。
PHPエンジニアの将来性
この分野では、PHPエンジニアの需要は今後も高水準で推移すると予想されます。その理由として、
- ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」がPHPの案件を豊富に取り扱っていること
- PHPはWebアプリケーションやECサイト、業務システム、ゲームなど幅広い分野で活用されており、Google検索エンジンでも人気の高いプログラミング言語の1つとなっていること
- 世界的に普及しているWordPressの開発言語でもあることから、その需要は根強いものがあること
が挙げられます。
IT業界全体を見ると、Web業界の市場規模は2020年までに4.5倍の成長が見込まれています。また、
- WordPressのシェアは37.5%を占め、CMS市場でも63.6%のシェアを持つなど、その存在感は大きくなっています。
- AI、ビッグデータ、IoT、ブロックチェーンなどの技術進歩により、IT業界は飛躍的に拡大する見込みです。
- 一方で、エンジニアの高齢化が進むため、2030年までに79万人のIT人材不足が懸念されています。
以上の点を総合すると、PHPエンジニアの需要は短期的にも中長期的にも増加が見込まれると考えられます。
まとめ
この記事では、PHPエンジニアの年収や仕事内容、需要、将来性について説明しました。
PHPは汎用性が高く、様々な開発に携われるため、多くの企業がPHPエンジニアを求めています。
しかし、その汎用性ゆえに目標を見失う可能性もあります。
PHPエンジニアとして活躍するには、
- 明確な目標
- 強い意志
を持つことが重要です。
目標を立てることで、年収アップにもつながるでしょう。
高年収を望むなら、経験を積んだ後にITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用するのがおすすめです。
PHPエンジニアとして第一歩を踏み出し、活躍の場を広げましょう。