リモートワークできる?リモート/在宅ワーク案件実情や要求されやすいスキル

PMOの業務をリモートで行うことに関心がある方も多いでしょう。
上流工程の職務はオフィス勤務が一般的な印象があるかもしれません。
しかし、PMOの業務をリモートで遂行できる案件も存在します。
特に新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワーク対応の案件が増加傾向にあります。

本稿では、以下の点について解説します。

  • PMOのリモートワーク案件の特性
  • 報酬水準
  • 案件獲得方法

また、リモート業務を請け負う際の留意点も併せて説明しています。
PMOのテレワーク案件に関心がある方は、本稿を参考にしてみてください。

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PMOはリモート/在宅ワーク可能か?

PMOはリモート/在宅ワーク可能か?

PMOの職務内容は、チームの進捗管理やクライアントとの打ち合わせ、トラブル解決など、現場での対応が求められることが多いため、完全リモートワークには向いていないと考えられます。
しかし、一部の業務ではリモート勤務が可能な場合もあり、

  • 週1~2日程度のリモートワークが認められるケースも存在します。

また、新型コロナウイルス感染症の影響により、PMOでもリモート勤務が可能となる事例が増加しています。
したがって、PMOがリモートワークを完全に否定することはありません。

PMOのリモート/在宅ワーク案件実情

PMOのリモート/在宅ワーク案件実情

PMOの業務形態について説明します。
フリーランス案件の中で、PMOの募集は12,180件存在しました。
そのうち、リモートワークまたは在宅勤務の案件は2,831件でした。
数値から判断すると、リモート・在宅勤務案件の割合は低めですが、完全にゼロではありません。
ただし、リモート・在宅勤務案件であっても、状況次第では出社が求められる場合があります。

  • 例えば、システム障害発生時には、PMと同様にPMOも現場で対応指示を出す必要があります。

そのため、在宅勤務でも出社できる体制を整えておくことが求められます。

PMOの年収

PMOの年収

PMO業務における報酬水準は、職種ごとに異なる傾向にあります。
平均的な報酬額は81.2万円程度ですが、中央値は75万円と低めに設定されています。
一方で、最高額は210万円と高額な案件もあり、最低額は20万円と幅広い開きがみられます。
PMO業務は企業の収益に直接影響を与える重要な役割を担うため、高い専門性と広範囲の知識が求められることから、報酬額が高止まりする要因となっています。
また、PMO人材の供給が需要に追いついていない状況も、報酬額の高止まりに拍車をかけていると考えられます。

リモート/在宅ワークの単価交渉の難しさ

仕事の形態がリモートまたは在宅勤務の場合、報酬の交渉において不利な立場に立たされる可能性があります。それは、以下の理由からです。

  • 遠隔地から業務を任せることが困難な作業が一部存在するため
さらに、そうした案件の数が限られているため、交渉で有利に事を運びにくい状況にあると言えるでしょう。

PMOとPMの年収格差

プロジェクトマネージャー(PM)とPMOの年収差異について説明します。
PMの報酬水準は以下の通りです。職種名の平均報酬は75.2万円、中央値は75万円、最高額は200万円、最低額は20万円となっています。一方、PMOの平均報酬は81.2万円で、PMよりも6万円高くなっています。

PMOは個別プロジェクトを担当する一方、PMはプロジェクト全体を管理する役割を果たします。PMの方が広範囲を統括するため、報酬が低いことに疑問を抱く人もいるかもしれません。しかし、PMOの報酬が高い理由は、大規模案件の比率が多いことが推測されます。

  • 小規模案件ではPMのみで運営され、PMOを配置しないケースが多数あります。
  • 大規模案件ほど平均報酬が高いため、PMOの方が若干高額になっていると考えられます。

PMOのリモート/在宅ワーク案件獲得方法

PMOのリモート/在宅ワーク案件獲得方法

プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の遠隔勤務や在宅勤務の案件を確保する手段を整理しました。
PMOの遠隔/在宅ワーク案件を獲得する方策は主に3つあります。

  • フリーランス仲介サービスの利用
  • クラウドソーシングプラットフォームの活用
  • ソーシャルメディアの活用

これらの案件獲得手段の要点、長所と短所について説明します。

フリーランスエージェントの活用

リモート/在宅ワークの案件を確保する一般的な方策は、フリーランス支援会社を利用することです。
そこに登録すれば、担当者が適切な仕事を紹介してくれます。
担当者は企業を熟知しているため、自力で探すよりも効率的です。
また、そうした会社経由でしか応募できない案件も多数存在します。

  • 特に上流工程の仕事は公募されないケースが多いです。

さらに、担当者が企業との交渉なども代行してくれるため、様々な面でサポートを受けられます。
フリーランス支援会社を活用するのが、案件獲得の一般的な選択肢と言えるでしょう。

PMOのクラウドソーシング活用

エンジニア案件を確保する別の方法は、クラウドソーシングプラットフォームを活用することです。

  • クラウドワークスやランサーズなどのサイトには、PMO業務を含む多くの案件が掲載されています。

クラウドソーシングのメリットは、クライアントとのやり取りがウェブ上で完結することです。

  • 契約から報酬の支払いまで、一連の手続きがオンラインで行えます。
  • スキルレベルが高くなくても、初心者エンジニアでも受注できる案件が豊富にあります。

一方で、PMOなどベテランエンジニア向けの高度な案件は少なめです。
さらに、クラウドソーシングを利用する場合、手数料としてシステム使用料の15~20%をサイト運営者に支払う必要があります。
PMO案件を獲得するには、フリーランスエージェントを活用するのが主流となるでしょう。

SNSを活用したフリーランス案件獲得

フリーランスエンジニアとして活躍するには、ソーシャルメディアを賢明に利用することが重要です。

  • Twitterなどのプラットフォームでは、企業がスキルを持つ人材を求めています。
  • 積極的にメッセージを送ることで、新たな仕事のチャンスが生まれるかもしれません。
  • さらに、専門分野に関する情報発信を続けることで、企業からの引き合いにもつながります。
  • 加えて、ネットワークを広げておけば、知人からの案件紹介も期待できます。

確実な成果は約束できませんが、SNSの活用は案件獲得に役立つ可能性があります。

PMOがリモート/在宅ワーク案件で要求されやすいスキル

PMOがリモート/在宅ワーク案件で要求されやすいスキル

PMOとして在宅勤務案件で求められる能力を解説します。
リモートワークにおいてPMOに期待される主な5つの資質は、

  • プロジェクト運営の専門知識
  • 判断力と課題解決力
  • コミュニケーション能力
  • IT関連の知見
  • 文書作成力

です。
技術者と比較すると、PMOには幅広い能力が必要とされる傾向にあります。
それぞれの能力について詳しく説明していきましょう。

リモートPMOに求められるスキル

プロジェクト管理の専門性と遠隔作業における適応力が求められます。

  • 進行状況の把握、課題解決、指示出しなど、多様な業務をこなす能力が不可欠です。

また、リモートワークでは、チャットツールやWeb会議システムを活用し、チームとのコミュニケーションを密に取ることが重要です。
作業状況が見えづらい環境下でも、適切な連携を維持する必要があります。

リモートPMOの必須スキル

PMOがリモートワークやテレワークの案件に携わる際には、決断力と問題解決能力が求められます。
プロジェクトが進行中に課題が生じた場合、すぐに解決策を見つける必要があります。
また、トラブルが発生した際にも、問題を整理し、チームに迅速に指示を出さなければなりません。
このように、PMOには状況に応じた判断力と機動性が必要とされます。

リモートPMOにおけるコミュニケーション力の重要性

PMOがリモートワークやテレワークの案件に携わる際、最も重要となるのがコミュニケーション能力です。この能力はPMOにとって欠かすことができません。

  • プロジェクトマネージャー、経営陣、顧客と協議し、プロジェクトの日程や見積りを決定する必要があるためです。
  • さらに、チームへの適切な指示、会議でのプレゼンテーションや進行役を務める場合にも、コミュニケーション力が求められます。

リモートPMOにおけるIT知識の重要性

プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)がリモートワークや在宅勤務の案件に携わる際には、ITに関する技能や知識が求められることがあります。
PMOは直接的にプログラミングや設計書の作成を行うわけではありませんが、チームにそうした作業を指示する場合には、IT関連のスキルが必要となります。
特にリモート環境下では、プロジェクトマネージャーやエンジニアチームとのコミュニケーションが困難になりがちです。
IT知識が不足していると、誤解を招く可能性があります。
一方で、IT関連のスキルを有していれば、

  • 作業の進行状況や開発の現状を適切に把握し、適切なスケジュール管理が可能になります。

このように、PMOにとってITスキルや知識は重要な要素となります。
実際、PMO案件の多くは、開発経験がない場合には参画が難しい状況にあります。

プロジェクト管理における文章力の重要性

PMOには文書作成能力が求められます。会議資料や報告書の作成を定期的に行う必要があるためです。
優れた文章力があれば、明確で理解しやすい資料を作成し、チームメンバーに適切に情報を伝達できます。
さらに、案件によってはPMOが経理業務を担当することもあり、文書作成スキルが重要となります。
このように、PMOには様々な場面で文書作成能力が必要不可欠です。

リモート/在宅ワーク案件に参画する際の注意点

リモート/在宅ワーク案件に参画する際の注意点

在宅勤務の案件に携わる際には、いくつかの留意点があります。

  • まず、評価基準が成果物のみとなるため、作業過程は問われません。
  • しかし、その分長時間労働になりがちです。
  • また、情報漏えいにも気をつける必要があります。

PMOの場合は特に注意が求められ、ミスが許されません。
これらの点に十分留意し、適切に対処することが重要となります。

リモートワークにおけるPMOの評価基準

プロジェクトマネージャーとして遠隔勤務の案件に従事する際、評価の基準は主に成果物のみとなることが多い。オフィスで業務に従事する様子を見せられないため、作業への熱意などが適切に評価されにくい傾向にある。
プロジェクトマネージャーの場合、担当したプロジェクトがどれだけの利益をもたらしたか、スケジュール通りに完了できたかなど、目に見える部分での評価が中心となる。
このような評価基準の特性を認識しておかないと、単価交渉で不利な立場に陥る可能性がある。

リモートワークの落とし穴

PMOとしてリモートまたは自宅で勤務する際は、長時間労働に陥りやすいことに留意が必要です。

  • 仕事と私生活の境界線が曖昧になり、作業に没頭し過ぎて労働時間が長くなりがちです。
  • さらに、リモートワークではコミュニケーションに時間を要することが多々あります。
チャットでのやり取りでは、相手からの返信が遅れるなど、スムーズな連携が取れず対応に時間を要する場合があります。

リモートワークにおける情報漏洩対策

リモートワークにおいては、企業の機密情報が外部に漏れることが懸念されます。
PMOは社内の重要な情報を取り扱うため、情報管理には細心の注意を払う必要があります。

  • 自宅と職場のパソコンをネットワーク接続する際、通信内容が第三者に盗聴される可能性があるためです。
  • 特に公共の無線LANは、セキュリティ対策が不十分な場合が多く、情報漏洩のリスクが高まります。

リモートワークを行う際は、PCのセキュリティ対策を徹底し、自宅や職場以外での業務は控えめにすることが賢明です。
機密情報の取り扱いには万全の対策が求められます。

まとめ

まとめ

この記事では、PMOのリモートワークやテレワーク案件について説明しました。
PMOのリモート業務の実態や求められるスキルについて理解できたと思います。
PMOのリモート案件は数は少ないものの、報酬水準は高い傾向にあります。
しかし、PMOには多くのスキルが求められ、報酬が高いため競争も激しく、参入は容易ではありません。
求められるスキルを把握し、自身の経験を生かす方法を検討することが重要です。
また、PMOのリモート案件に従事する際は、いくつか注意点があるため、参加前にこの記事を再度確認することをおすすめします。
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