老後資金の貯め方を解説!

フリーランスとして働く人は、収入が不規則であるため、将来への備えが不安視されがちです。
しかし、適切な年金制度への加入や計画的な資金の蓄積により、安心した晩年を過ごすことができます。
本稿では、フリーランスの方々に向けて、老後に向けた年金制度の活用法や資金準備の方策について、詳しく解説していきます。
経済的な不安を払拭し、充実した老後生活を送るための基礎知識を身につけましょう。

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金融庁が出した老後2000万円問題はフリーランスにも関係ある?

金融庁が出した老後2000万円問題はフリーランスにも関係ある?

政府の報告書を契機に、高齢期の生活費確保が課題として浮上しました。しかし、その報告書には一定の前提条件がありました。
具体的には、

  • 夫婦ともに60歳で無職となり
  • 95歳と90歳まで生存し
  • その間毎月5.5万円の赤字が生じる

というものです。
この問題はフリーランスにも関係があります。
ただし、2,000万円は平均的な数値に過ぎず、変化の激しい現代社会においてフリーランスがこの条件に当てはまる可能性は低いでしょう。
むしろ、60歳を過ぎても現役で活躍することも考えられます。
一方で、フリーランスは会社員より受給できる年金額が少なく、退職金もありません。
そのため、年金対策やその他の制度を活用することが重要となります。

フリーランスの年金について

フリーランスの年金について

自営業者は年金制度への加入が義務付けられており、自身で納付手続きを行う必要があります。
一方、従業員は雇用主が年金負担を計算し、自動的に控除されます。
フリーランスと会社員では、受給額にも差異が生じる可能性があります。
本稿では、

  • 自営業者が加入すべき年金制度と
  • 従業員との年金受給額の違い

について詳しく解説します。

フリーランス転身時の国民年金加入手続き

フリーランスとして活動する際、国民年金への加入が一般的です。
会社員からフリーランス業に転じる場合、厚生年金から国民年金への切り替え手続きが必要となります。

  • 基本的に、勤務先企業が厚生年金の脱退手続きを行います。
  • その後、最寄りの市町村役場の国民年金窓口で、退職を証明する書類、身分証明書、年金手帳、印鑑を持参し、手続きを行います。
  • 原則として、退職から14日以内に手続きを完了する必要があります。

フリーランスの年金と節税

フリーランスと会社員では、老後に受け取る年金額に大きな開きがあります。この違いは、フリーランスが厚生年金に加入できないことに起因しています。
厚生年金では、掛金を事業主と折半できるため、平均的な支給額は15万円と高額になります。
一方、国民年金のみの場合、会社員と比べて半分以下の年金しか受け取れません。
しかし、フリーランスには節税などのメリットがあり、将来に向けた準備が可能です。
節税の具体的な方法については、別の機会に詳しく解説します。

確定申告時の年金控除

自営業者には、年金掛金の控除が認められています。
確定申告の際、支払った年金保険料を必要経費として計上することで、課税対象となる所得金額を減らすことができます。
適切な節税対策を講じることで、税負担を軽減することが可能です。

フリーランスが国民年金に加えて蓄えるためにできること

フリーランスが国民年金に加えて蓄えるためにできること

フリーランスの方は、会社員と比べると受給できる年金額が少なくなる傾向にあります。
そのため、国民年金に加えて別の手段で老後の備えを行うことが賢明です。
主な選択肢としては、

  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)
  • 国民年金基金
  • 付加年金
  • 小規模企業共済

などが挙げられます。
これらの制度を上手に活用し、充実した老後生活を送れるよう準備を怠らないことが大切です。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の概要

iDeCo(イデコ)は、個人が自身の年金資金を積み立てる制度です。
毎月の拠出額は、自身で設定した金額となり、その資金は選択した金融商品で運用されます。
60歳以降、積立金と運用益を年金として受け取ることができます。
フリーランスの場合、

  • 月額5,000円から68,000円までの範囲で1,000円単位で拠出額を決められます。

ただし、運用する金融商品の価値変動リスクに留意する必要があります。

国民年金基金の概要と特徴

国民年金に上乗せできる制度が国民年金基金です。自営業者や第1号被保険者のみが加入資格があります。
この基金に加入すれば、掛金全額が所得控除の対象となり、フリーランスの節税対策に役立ちます。

  • 掛金の額は少額から始められ、収入状況に合わせて増減が可能です。

これは収入が不安定なフリーランスにとって有利な点でしょう。
掛金の金額は、

加入時の年齢
選択した給付内容

によって異なります。

付加年金の仕組みと注意点

国民年金に上乗せできる制度として、月々400円を支払う付加年金があります。
この制度を利用すると、60歳以降の年金受給時に、納付した月数に応じた金額が年金に上乗せされます。
具体的には、

  • 200円に付加年金を納めた月数を掛けた金額が、毎年加算されることになります。

例えば、40歳から60歳までの20年間、付加年金を継続した場合、

総支払い額 9万6,000円
年金上乗せ額 4万8,000円

となり、2年で元が取れるメリットがあるのです。
ただし、国民年金基金との併用はできませんので、ご注意ください。

フリーランス向け退職金制度「小規模企業共済」

この制度は、自営業者や個人事業主向けの退職金制度として機能します。将来の廃業などに備え、掛金と加入期間に応じて共済金を受け取ることができます。
掛金全額が所得控除の対象となるため、節税対策としても有効です。
認知度は低いものの、専門家から高く評価されており、自営業者におすすめの制度です。

まとめ

まとめ

フリーランスの方々にとって、老後の備えは非常に重要な課題です。会社員と比べると受給できる年金額が少なくなるため、国民年金以外にも自身に合った貯蓄方法を検討する必要があります。

  • 国民年金基金
  • 小規模企業共済

などのメリット・デメリットを慎重に見極め、最適なプランを選択することが賢明でしょう。

適切な知識を持つことで、不安なく老後対策に取り組めるはずです。フリーランスとして活躍し続けるためにも、将来に向けた備えは欠かせません。

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