情報処理技術者能力認定試験の詳細やおすすめ参考書を解説

2024年6月19日

ITの分野で活躍したい方におすすめなのが「情報処理技術者能力認定試験」の資格取得です。この試験に合格すれば、システム開発やプログラミングなど幅広い知識とスキルを身につけることができます。
資格取得を目指す過程で実践的な能力を養うことができ、就職や転職にも有利になります。
本文では、この試験の概要、申し込み方法、合格率、出題範囲などを詳しく解説しています。
また、合格に役立つ参考書も紹介しているので、受験を検討している方はぜひ参考にしてください。

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1 情報処理技術者能力認定試験とは
- 1.1 基本情報技術者試験と情報処理技術者能力認定試験の違い
2 情報処理技術者能力認定試験試験
3 情報処理技術者能力認定試験の資格取得のメリット
4 情報処理技術者能力認定試験の資格取得のデメリット
- 4.1 情報処理技術者試験合格への道のり
5 情報処理技術者能力認定試験合格のためのおすすめの参考書や対策法
6 まとめ

情報処理技術者能力認定試験とは

情報処理分野における専門的な知識と技能を評価する資格試験が存在します。この試験は、

コンピューターシステムの基礎知識から
システム開発における設計やプログラミングなどの実践的な能力まで

幅広い範囲をカバーしています。
この資格は長年の歴史があり、公的な機関からも認定されています。

学生から	ベテランの社会人まで
様々な人々がこの資格取得を目指しています。

試験には複数のレベルが設けられており、受験者の能力に応じて選択できます。
初級から上級まで、段階的に難易度が上がるため、自身のスキルアップに合わせて受験することができます。
今後も、この資格はIT分野で活躍する人材の育成に貢献していくことでしょう。

基本情報技術者試験と情報処理技術者能力認定試験の違い

ITの分野で認知度の高い資格として、経済産業省が主催する「基本情報技術者試験」が存在します。
この試験は国家資格に位置づけられており、

IT関連業務に従事する人々が取得を目指すものです。

難易度が高く、合格には十分な準備が求められます。
一方で、情報処理技術者能力認定試験と同様にITスキルの育成を目的としているため、出題範囲に共通点が多くあります。

そのため、情報処理技術者能力認定試験の受験者は、基本情報技術者試験にも挑戦することが推奨されます。
また、一定の条件を満たせば、基本情報技術者試験の一部が免除される制度もあります。

情報処理技術者能力認定試験試験

情報処理技術者資格を手にするには、認定試験に合格することが必須です。
ここでは、出題範囲、合格率、申込方法などの詳細情報をお伝えします。
試験の内容や難易度、対策方法などを把握し、万全の準備を整えましょう。

出題範囲	・システム構築技術・ネットワーク技術・データベース技術・セキュリティ技術
合格率	前年度 65%
申込方法	Web申込郵送申込

情報処理技術者能力認定試験の概要

情報処理技術者能力認定試験は、1級から3級までのレベルに分かれており、同日に実施されます。
1級と2級の試験時間は13時から15時の間に開始され、3級は10時から12時の間に開始されます。
現在は、自宅やオフィスからリモートで受験できる「リモートWebテスト」が導入されています。
受験には

カメラ・マイクが付いたパソコン
Windows 8.1以降またはMac OS
Chrome、Firefox、Edgeなどのブラウザ
サブカメラとしてのスマートフォン

が必要となります。

2級試験は、「2級1部」と「2級2部」に分かれており、それぞれ別の日程で受験が可能です。
1部と2部の試験に合格した場合、公式サイトから「2級認定申請書」をダウンロードし、サーティファイ認定試験事務局に送付することで、2級の認定を受けることができます。

試験は筆記形式で、多肢選択式の問題に解答します。

級	小問題数
1級	50問
2級1部	50問
2級2部	9問または10問
3級	50問

合格基準は、得点率が60%以上となっています。
受験料は

1級が6,700円
2級が1部と2部の両方を受ける場合は6,000円
2級が1部または2部のみの場合は3,000円

となっています。
受験資格に制限はありません。
合格者には認定証が送付されます。

情報処理技術者試験の受験対策

情報処理技術者試験では、各級ごとに出題範囲が明確に定められています。
自身が学習すべき内容を把握し、計画的に準備を進めることが重要です。

情報処理技術者試験出題範囲

コンピューティングの基盤となる理論、アルゴリズム、プログラミングの知識に加え、

コンピュータシステムの構成要素
ソフトウェア
ハードウェア

に関する理解が求められます。
また、

ヒューマンインタフェース
マルチメディア
ネットワーク
セキュリティ

などの技術的側面についても習得が必要とされます。
さらに、

システム開発技術
ソフトウェア開発管理技術

など、開発プロセスに関する知見が問われます。
加えて、ビジネスインダストリや企業と法務に関する経営戦略的な視点も重要視されています。

情報処理技術者試験の出題範囲

コンピューティングの基礎知識、アルゴリズムとプログラミングの理解、コンピュータシステムの構成要素の把握、ソフトウェアとハードウェアの技術要素の習得

ヒューマンインタフェースやマルチメディア
データベース
ネットワーク
セキュリティ

などの技術的側面の学習

システム開発とソフトウェア開発の方法論の理解
プロジェクトマネジメントの実践
サービスマネジメントの概念の習得
システム戦略と経営戦略の構築
企業活動と法務に関する知見の獲得

が必要となる

情報処理技術者試験の出題範囲

コンピューティングの基礎から応用まで幅広い知識が問われる試験です。

コンピュータシステムの構成要素
ソフトウェア開発の手法
データ管理
ネットワークなどの技術的側面

に加え、

プロジェクト運営
サービス提供
戦略立案など、マネジメントやビジネスの視点

も含まれています。
理論と実践の両面から、情報処理の専門家としての総合力が問われる広範な出題範囲となっています。

情報処理技術者試験の合格率と難易度

公式データによると、情報処理技術者能力認定試験の累計受験者数は49万6千人を超え、2020年度の平均合格率は61.1%となっています。この合格率は比較的高く、適切な対策を講じれば合格可能な難易度と言えます。

一方、基本情報技術者試験の過去5年間の平均合格率は32.6%と低めです。

したがって、スキルアップの観点から、まず

情報処理技術者能力認定試験に挑戦し
その後に基本情報技術者試験を受験する

のが賢明な進め方だと考えられます。

情報処理技術者能力認定試験の受験申込手順

情報処理技術者能力認定試験の受験手続きは、以下の順序で進めます。

まず公式サイトで個人情報を登録し、発行されたIDとパスワードでログインします。
次に受験申込画面から試験を選択し、支払い方法として
- 銀行振込
- コンビニ支払い
- クレジットカード
のいずれかを選びます。
支払い手続き完了後、メールで案内が届きます。
試験日1週間前までに受験票の発行通知メールが送られてくるので、内容を確認しましょう。
リモート受験の場合は、
- 本人確認のため顔写真のアップロードが必要となり
- 試験当日までに所定の環境を整備する必要があります。

以上が受験申込から試験実施までの流れとなります。

情報処理技術者試験の有効期限なし

情報処理技術者能力認定試験の資格には期限が定められていません。一度合格すれば、その後も有資格者として活躍できます。
第1部と第2部を別々のタイミングで受験しても、合格後に有効期間は設けられません。
両者の合格時期が大きく離れていても構いません。
そのため、自分のペースで試験に臨むことができるでしょう。

情報処理技術者試験の勉強時間

情報処理技術者試験に合格するためには、一定の学習時間を確保することが求められます。
難易度が高く、出題範囲が広い1級試験は、最も多くの準備期間を必要とするでしょう。
2級の資格を持つと、基本情報技術者試験の午前免除が認められるため、一定の技術力が認定されます。
ITスキル標準に基づけば、各級の必要学習時間は、

3級約90時間
2級約300時間
1級約90時間

と見積もられます。
これらの時間は、段階的に資格を取得する場合の目安です。

無資格から3級取得は約90時間
3級から2級は約300時間
2級から1級はさらに90時間の学習が必要とされます

つまり、無資格から1級取得にはおよそ500時間の学習が求められる可能性があります。
ただし、この数値はあくまで目安であり、IT関連知識の有無によって必要時間は変動します。

情報処理技術者能力認定試験の資格取得のメリット

情報処理技術者の資格を手にすることには、さまざまな利点が存在します。この資格を取得することによる恩恵について、以下で詳しく説明いたします。

情報処理分野における専門知識と技術力を客観的に証明できる点が、最大の強みと言えるでしょう。企業は、この資格保持者の実力を高く評価する傾向にあります。したがって、就職や転職の際に有利に働くことが期待できます。

また、資格取得に向けた学習を通じて、最新の技術動向を把握することができます。常に知識とスキルを磨き続けることが可能となり、キャリアアップの好機を掴めるかもしれません。

さらに、同じ資格を持つ者同士のネットワークを構築しやすいというメリットもあります。情報交換や協力関係を築くことで、より高みを目指せる環境が整うでしょう。

このように、情報処理技術者能力認定試験の資格取得は、将来的な展望を切り拓く上で大きな意義を持っているのです。

情報処理技術者試験の意義

情報処理技術者能力認定試験の合格は、システム開発に関する専門的な知識を習得する機会となります。
試験勉強を通じて、以下のようなスキルを身に付けることができれば、将来的にプログラマーやシステムエンジニアとして活躍する土台が築けるでしょう。

システム開発に関する実践的なスキル
設計に関する実践的なスキル

仕事に役立つ知識を効率的に習得できる点が、この資格を目指すメリットの一つと言えます。

情報処理技術者資格の就職・転職メリット

ITやWebに関連する企業への就職や転職を希望する場合、情報処理技術者能力認定試験の資格を持つことは大きな強みとなります。
この資格は、

システム開発などの知識を豊富に有していることを証明するものであり、
面接時に自身の実力をアピールする材料として活用できます。

ITやWeb関連のスキルは、面接の場で実際に披露することが難しい分野ですが、資格があれば短時間でも能力を伝えやすくなります。
したがって、IT・Web系企業への就職や転職を目指す人にとって、情報処理技術者能力認定試験の資格取得は有益なステップとなるでしょう。

情報処理技術者資格取得による収入アップの可能性

職場の規定によっては、IT関連の資格取得が給与アップにつながる場合があります。
企業は従業員の自発的なスキルアップを後押しするため、

資格手当
合格報奨金制度

など、様々な支援策を講じる動きが広がっています。
IT関連資格を取得すれば、そうした制度の対象となり、結果として年収が増える可能性があるのです。
資格試験に挑戦する際は、

合格すれば手当や報奨金が支給されるかどうか

を確認しておくと、学習意欲の維持にもつながるでしょう。

情報処理技術者能力認定試験の資格取得のデメリット

情報処理技術者の資格を取得することには、いくつかの留意点があります。
ここでは、その注意すべき点について説明します。

資格取得には、一定の学習時間が必要です。
資格試験の受験料がかかります。
資格取得後も、技術の進歩に合わせて継続的な学習が必要です。

資格取得のメリットとデメリットを十分に検討し、自身のキャリアプランに合った資格を選ぶことが重要です。

情報処理技術者試験合格への道のり

情報処理技術者能力認定試験に合格するためには、相当な時間を費やす必要があります。
前述のように、未経験者が1級に合格するには500時間以上の学習時間が求められる可能性があります。
プライベートの時間を削って勉強に費やすため、日常生活に大きな変化が生じるかもしれません。
試験を受ける際には、学習時間を確保するために生活リズムを変えなければならないデメリットを認識しておくべきです。