脱サラ後のフリーランス(個人事業主)生活に必要なことを解説！

収入や生活、将来への不安など、様々な悩みを抱えながらも会社員として働いている方は多いでしょう。
中には、会社を辞めてフリーランスとして自営業を始めたいと考えている人もいるはずです。
しかし、具体的にどのようにすれば良いのか分からず、途方に暮れている人も少なくありません。
本記事では、会社員から自営業へと転身する際の手順を詳しく解説しています。

• 退職前の準備から、フリーランスとしての事業開始に向けた一連の流れをお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

脱サラとは？

組織や企業から報酬を受け取る従業員とは異なり、サラリーマンは雇用主から給与を得る労働者を指します。一方、脱サラとは従来の雇用関係から離れ、自立した働き方を選択することを意味します。脱サラ後の選択肢の一つとして、

• 特定の組織に所属せずに自由に契約を結ぶフリーランス(個人事業主)があげられます

サラリーマンの不安から、この働き方を目指す人も少なくありません。国税庁の調査によると、

平均給与は503万円でした

。

フリーランス(個人事業主)として脱サラする前に行うこと

会社や団体から離れることは、必ずしも困難なことではありません。しかし、退職後すぐに自営業者として活躍したい場合、事前に準備が必要となります。それでは、具体的な対策について説明していきましょう。

• 自分の強みと弱みを把握する
• ビジネスプランを立てる
• 資金計画を立てる
• 必要な許可や届け出を確認する
• 事務所や店舗の確保
• 広告宣伝の方法を検討する

項目	内容
自分の強み	長年培った経験やスキル、人脈など
自分の弱み	資金不足や経営ノウハウ不足など

フリーランス時のクレジットカード対策

フリーランスになると収入が不安定になり、クレジットカード審査に落ちる可能性が高まります。
サラリーマン時代に複数枚のクレジットカードを作成しておくことが賢明です。

• 年会費無料で特典付きのカードがおすすめです。

フリーランス時には、

• プライベート用とビジネス用のカードを分けるのが適切です。

フリーランス(個人事業主)の賃貸契約事情

会社員から個人事業主に転身すると、賃貸物件の契約が難しくなる可能性があります。
その理由は、

• 個人事業主の社会的な信用力が会社員よりも低いと見なされがちだからです。

安定した収入源があった会社員時代なら契約できた賃貸物件でも、収入が不安定な個人事業主になると契約を断られることが多くなるでしょう。
さらに、収入を証明する書類が必要となるため、会社員時代より手続きが面倒になります。
そのため、転職や起業のために賃貸契約を結ぶ必要がある場合は、個人事業主になる前に済ませることをおすすめします。
個人事業主として賃貸契約を行う際の準備事項については、別の機会に詳しく説明します。

フリーランス(個人事業主)への移行と収入の安定化

会社員時代には毎月一定の収入があったものの、フリーランスに転身すると収益が安定しなくなります。
脱サラ直後から案件を獲得できれば、すぐに生活費を賄えるでしょうが、収入源の目処が立たないのがフリーランスの特徴です。
転職直後から十分な案件を確保できるとは限らないため、会社員時代から一定の貯蓄を用意しておくと安心できます。
収入面で不安がある場合は、

• 会社員時代から副業を始めるのも一案です。

フリーランス(個人事業主)として脱サラしたら行うこと

自営業者として独立する際には、事前に対応が必要な手続きがあります。
それらについて説明していきましょう。

• 開業届の提出

開業届は、所轄の税務署に提出する必要があります。

開業届には、事業の内容や開業年月日、資本金の額などを記入します。

• 青色申告の承認申請

青色申告を行うためには、税務署の承認が必要です。

承認を受けると、帳簿の記載が義務付けられる代わりに、さまざまな税制上の優遇措置が受けられます。

• 従業員の雇用手続き

従業員を雇用する場合は、労働基準監督署への届出や社会保険への加入手続きが必要になります。

フリーランス時の健康保険選択

フリーランスになると、従来の健康保険組合から国民健康保険への切り替えが必要になります。ただし、一定の要件を満たせば、退職前の健康保険組合の任意継続が2年間可能です。
要件は、

• 退職前2ヶ月以上の被保険者期間があり
• 資格喪失日から20日以内に申請書を提出すること

です。
任意継続を選択すると、国民健康保険への加入はできません。
また、家族の扶養に入れなくなる可能性もあるため、慎重に検討する必要があります。
健康保険に関する詳細は、専門の情報源を参照することをおすすめします。

フリーランス(個人事業主)への年金切替手続き

フリーランス(個人事業主)に転身した際には、年金の変更手続きを速やかに行う必要があります。従来の厚生年金から国民年金への切り替えが求められますが、この変更は自動的に行われることはありません。
退職した企業側も手続きを代行してくれるわけではないため、自身で対応しなければなりません。
日本年金機構の規定により、退職日から14日以内に手続きを完了させる義務があります。

• 必要書類として、年金手帳、本人確認書類、実印に加え、退職日が証明できる離職票や健康保険喪失証明書、退職証明書などを用意する必要があります。

これらの書類は退職先の企業から発行を受けましょう。
手続き場所は居住地の市区町村役場の国民年金窓口となります。
窓口で厚生年金から国民年金への切り替え希望を伝え、必要書類を提示すれば手続きが完了します。

個人事業主の税務手続き

フリーランスとして独立開業する際には、税務関連の手続きが必要となります。

• 事業を開始する場合は、所轄の税務署に開業届の提出が義務付けられています。
• また、確定申告時に青色申告制度を選択するなら、事前に所得税の青色申告承認申請書を提出しておく必要があります。

必要な書類は

• 税務署の窓口で入手できる
• 国税庁ウェブサイトからもダウンロードが可能です。

開業届の重要性と提出のポイント

個人事業を新たに開始する際には、税務署への届出が義務付けられています。この手続きは開業届と呼ばれ、事業開始から1ヶ月以内に所轄の税務署に提出する必要があります。
期限を過ぎても罰則はありませんが、事業開始の証明となるため、早期の提出が望ましいです。
開業届の提出により、

• クレジットカード審査
• 銀行口座開設

などで有利になる場合があります。
また、青色申告を選択する際の必須条件でもあるため、フリーランスとして活動を開始した際は、速やかに手続きを行うことが重要です。

青色申告承認申請書の提出期限と注意点

個人事業主が所得税の優遇措置を受けるためには、青色申告の承認を得る必要があります。この承認申請書の提出期限は、

• 事業開始から2か月以内
• または申告年の1月1日から3月15日まで

となっています。期限を過ぎると、翌年からしか青色申告ができなくなるため、注意が必要です。
申請書は

• 所轄の税務署に持参するか
• 郵送で提出できます。

青色申告と白色申告のメリット・デメリットについては、個別の事情に応じて判断する必要があります。

フリーランス(個人事業主)におすすめの会計ソフト

フリーランスや個人事業主になると、確定申告や決算は自身で行う必要があります。
税理士に依頼すれば手間は省けますが、高額な費用がかかってしまいます。
そこで、会計ソフトの利用がおすすめです。

会計ソフトは、企業の収支などの金銭の動きを一元管理し、決算書の作成までをサポートするシステムです。
会計ソフトを活用すれば、

• 売掛金や買掛金、入出金、振替などの取引を自動的に仕訳し、集計してくれるため、手作業での転記が不要になります。
• 人的ミスによる計算間違いや記入漏れなどのリスクを大幅に低減できます。

初期費用をかけずに月額料金で利用できるクラウド型の会計ソフトも存在するため、フリーランスや個人事業主にとって負担が少ない選択肢となります。

フリーランスに脱サラした場合の年収はどうなる？

フリーランス(個人事業主)の収入は、業種や経験年数、スキルレベルなどによって大きく異なります。
ランサーズの調査によると、

• 自由業系の平均年収は182万円
• 自営業系オーナーは358万円

でした。
しかし、副業やパラレルワーカーも含まれているため、専業のフリーランスの平均年収とは異なる可能性があります。
フリーランスの大きなメリットは、利益がそのまま自分の収入になることです。
一方で、収入が不安定になるリスクもあります。
サラリーマン時代よりも年収が増える場合もあれば、減少する場合もあり、個人差が大きいと言えます。

フリーランス(個人事業主)として仕事(案件)獲得方法

フリーランスとして活動する際、収入源を確保するためには自ら仕事を見つける必要があります。この文章では、案件を獲得するための効果的な方策をご紹介します。従業員とは異なり、個人事業主は自身で仕事を探し出さなければなりません。そのため、案件獲得のノウハウを身につけることが重要となります。

フリーランス案件一括検索サービス「フリーランススタート」

フリーランスの方々が複数の求人サイトから一括で案件を探すことができるプラットフォームがあります。
2018年に立ち上がったこのサービスでは、24万件を超える求人情報の中から、希望の報酬や内容に合った案件を効率的に検索できます。

• 登録時に経歴やスキルを入力しておけば、ユーザーに最適な案件が自動的に表示されるため、手間をかけずに適切な仕事を見つけられます。

簡単な操作で多くの求人にアクセスできる便利なツールと言えるでしょう。

クラウドソーシングサービスの種類と特徴

クラウドソーシングは、発注者と作業者をつなぐサービスを指します。
このサービスには、総合型と特定分野に特化した2種類があります。

総合型は様々な案件から選べるため、幅広い層が活用できるメリットがあります。
扱う案件は初心者向けからプロ向けまで多岐にわたります。
代表的なサービスとして

• クラウドワークス
• ランサーズ

が挙げられます。

一方、特化型は特定分野の案件のみを取り扱うため、高度な技術が求められる傾向にあります。
しかし、希望する報酬水準の案件を見つけやすいという利点があります。

Bizseek(ビズシーク)

Craudia(クラウディア)

がこの種のサービスの代表例です。

フリーランスの仕事獲得方法

フリーランスの方々は、仕事を獲得する手段を自由に選択できます。
ウェブサイトやブログを活用して案件を獲得する人もいれば、SNSを利用する人もいます。
仕事獲得のためのコンテンツ作成であれば、企業サイトほど手間をかける必要はありません。
無料で簡単に利用できるブログやウェブサイト作成ツールがあるので、ぜひ活用してみてください。
SNSを案件獲得に役立てる場合、プライベート用のアカウントをそのまま使うこともできますが、できれば業務用と個人用を分けることをおすすめします。
特にウェブやSNSで案件を獲得する際は、ポートフォリオや経歴書を整備しておくと良いでしょう。

まとめ

個人事業主としてフリーランスを始めるには、事前と事後に多くの準備が必要です。
本文では適切な手順を踏まず始めると、フリーランスとして活動する際に問題が生じる可能性があることを説明しました。
フリーランスを目指す際は、本文で紹介した内容を参考にすることをお勧めします。
フリーランスの活動を円滑に進めるためには、適切な準備と対策が不可欠です。