2024年6月セキュリティエンジニアになるには?ケース別のなり方や仕事内容、必要な知識まで解説

高度な専門知識と技術を備え、IT分野の最前線で活躍するセキュリティエンジニア。時代の変化に伴い、その需要は高まる一方です。
そのため、セキュリティエンジニアへの職種転換を検討する人も多いでしょう。
本稿では、

  • セキュリティエンジニアを目指す方や、
  • 経験の浅いエンジニアがセキュリティ関連の案件に携わることを希望する方向けに、

セキュリティエンジニアになる方法、その概要と業務内容、必要なスキルについて解説します。
この機会にセキュリティエンジニアへの転職やキャリアチェンジを真剣に検討してみてはいかがでしょうか。

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セキュリティエンジニアとは

セキュリティエンジニアとは

情報システムの安全性を確保するための専門家が、セキュリティエンジニアです。
企業に対するサイバー攻撃の防御策を講じたり、実際に攻撃を受けた際の対処を行ったり、攻撃を未然に防ぐための対策を立案したり、社内のセキュリティ規定を策定したりと、幅広い役割を担います。
近年、サイバー攻撃の手口が多様化しているため、セキュリティに関する知識だけでなく、IT全般に関する深い理解が求められる高度な専門職種となっています。

  • キャリアの入り口からセキュリティエンジニアを目指す人は少なく、他の技術職からのキャリアチェンジが一般的です。

サイバー攻撃の増加に伴い、セキュリティエンジニアの需要は年々高まっており、今後も有望な職種であると言えるでしょう。

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティ専門家の職務を探ってみましょう。
サイバー攻撃から重要なデータやシステムを守ることが主な役割です。
具体的な業務内容には、

  • ネットワークやアプリケーションの脆弱性分析
  • 侵入検知システムの構築と監視
  • インシデント対応計画の策定

などが含まれます。
高度な技術力と最新の脅威動向への理解が求められる職種です。

セキュリティエンジニアの上流工程

セキュリティ専門家の業務は、クライアントとシステムのコンサルティングから始まり、必要なセキュリティ対策を策定する「企画・提案」が中心となります。
この段階では、クライアントのセキュリティニーズや現状のシステムの脆弱性を的確に把握する能力が求められます。
この工程は、実際の設計や実装作業に比べて「上流工程」と呼ばれ、コミュニケーション力が特に重視される異質な工程です。
また、

  • プライバシーマークや情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の取得支援も、この企画・提案段階で行われることが多くあります。

セキュリティシステム設計の重要性

セキュリティシステムの企画・提案が決まると、実際のシステム設計作業に移行します。
この段階では、ネットワークだけでなく、サーバー機器やアプリケーション、システム運用まで、あらゆるセキュリティ対策を包括的に設計する必要があり、高度な専門性が求められます。
この工程で漏れがあれば、サイバー攻撃の危険性が高まるため、実践的で幅広いIT知識が不可欠です。
近年、クラウドを活用してシステムを保護・管理する企業が増えているため、クラウド対応のセキュリティエンジニアが重要視される傾向にあります。

セキュリティ実装の重要性

設計段階で必要なシステムが整った後、実装工程に移行します。
脆弱性は多岐にわたり、それらを狙ったサイバー攻撃の種類も急速に増加しているため、常に最新の動向を把握しながら実装を進めることが重要です。
また、システムやサーバー機器ごとに脆弱性が異なるため、適切な方法や技術を選択し、実装する判断力が求められる工程でもあります。
実装作業では、セキュリティに関する専門的な知識が一層必要とされます。

セキュリティテストの重要性

システムの開発が終了すると、次はテスト段階に移行します。
この工程では、疑似的なサイバー攻撃を実施したり、ソースコードを精査したりして、完成したシステムに脆弱性がないかを確認します。
このようなテストは「脆弱性診断」や「脆弱性検査」と呼ばれ、実際のサイバー攻撃から守るための重要なプロセスとなります。

セキュリティエンジニアの継続的な学習の重要性

セキュリティ専門家の業務は、システムの完成時点で終了するものではありません。
むしろ、システムの引き渡し後も、安全な運用と保守作業を継続することが求められます。
サイバー攻撃手法は日々進化しており、最新のパッチを適用したり、システムを更新したりする必要が生じます。
そのため、セキュリティ専門家は既存の知識に満足せず、常に新しい知識を学び続ける必要があります。

セキュリティエンジニアになるには

セキュリティエンジニアになるには

セキュリティ専門家を目指す際の手順を説明していきます。

  • まず、コンピューターサイエンスやネットワーク技術などの基礎知識を身につける必要があります。
  • 次に、セキュリティ関連の資格取得を目指すことをおすすめします。
  • 実践的な経験を積むため、インターンシップやエントリーレベルの職に就くのも有効な方法です。
  • さらに、最新のセキュリティ動向に常に注目し、スキルを磨き続けることが重要となります。

セキュリティエンジニアへのキャリアパス

セキュリティは、サーバーやネットワークなどの基盤技術と密接に関連しています。
基盤技術の専門家として働く中で、自然とセキュリティに関する知識を習得する機会が多くあります。
そのため、基盤技術の専門家からセキュリティ専門家へのキャリアチェンジは一般的な道筋と言えます。
基盤技術の分野で活躍した経験や取得した知識・資格は、セキュリティ分野での転職においても高く評価されることが多く、比較的スムーズに転職できる可能性があります。

セキュリティエンジニアへの転職

インフラエンジニア以外のIT職種からセキュリティエンジニアへの転職も実現可能です。
特に脆弱性の少ないソフトウェア開発において、セキュアプログラミングの技術は重要視されるスキルと言えるでしょう。
IT職種で活躍中の場合、事前にインフラやセキュリティ関連の資格を取得しておくと、即戦力としての実力とセキュリティへの熱意を示すことができます。

セキュリティエンジニアへの転職の道のり

セキュリティエンジニアへの転職は、エンジニア経験がない場合、他の職種からの転職と比べると困難な状況が多いでしょう。
セキュリティ分野は高度な専門性が求められ、一般的なIT知識を前提としています。
未経験者は最初からセキュリティエンジニアを目指すのではなく、

  • インフラエンジニア
  • システムエンジニア

としての経験を積むことが賢明です。
これらの職種では、

サーバー OS ネットワーク

など、セキュリティエンジニアとして活躍するための基礎知識を扱う業務が多数あります。
将来的にセキュリティエンジニアを志す場合、キャリア形成の面でも有益となるでしょう。
さらに、情報処理安全確保支援士などの関連資格を取得しておけば、転職の際に有利になるだけでなく、現在の職場での評価も高まる可能性があります。

セキュリティエンジニアに必要な知識

セキュリティエンジニアに必要な知識

セキュリティ専門家として備えるべき知見を確認していきましょう。
技術的な素養は不可欠ですが、それ以外にも様々な分野の理解が求められます。
ウェブサイトの紹介は控えさせていただき、必要な知識の概要のみを説明します。

  • 法律・規制
    セキュリティに関連する法律や規制を理解する必要があります。
    個人情報保護法、不正アクセス行為の禁止等に関する法律など。
  • リスク管理
    リスクを特定し、評価し、対策を立てる能力が求められます。
    リスクの種類、影響度、発生確率などを分析する必要があります。
  • インシデント対応
    セキュリティインシデントが発生した際の対応手順を理解しておく必要があります。
    初動対応、原因究明、再発防止策の立案などが含まれます。

セキュリティエンジニアに求められる幅広い知識

セキュリティ専門家は、ITの幅広い領域に精通している必要があります。

  • サーバーやネットワークなどのインフラストラクチャに関する知識
  • オペレーティングシステムやアプリケーションのセキュリティ
  • ファイアウォールなどのネットワークセキュリティ
  • 法令順守や暗号化の知識

近年はクラウドシステムが普及しているため、最新技術の継続的な学習が重要です。
さらに、システムを安全に運用するには、関連法規や制度の理解も不可欠となっています。

セキュリティエンジニアの知識と業務

セキュリティ専門家の主要な職務は、確かにセキュリティ関連のものとなります。
サイバーセキュリティに関する知見が不可欠です。
サイバー攻撃には、セキュリティの脆弱性を狙った多様な手口があります。

  • 過去の攻撃事例を参考に、新たな攻撃手法が次々と生み出されることも多く、最新の情報と基本的な攻撃方式の双方を確実に習得する必要があります。

知識の獲得だけでなく、

  • 実際に攻撃を受けた際の通信遮断など、対策方法や感染時の対処法まで幅広く把握しておかなければなりません。

通信遮断や有事の際のシステム変更は、セキュリティ専門家の一般的な業務であり、サイバー攻撃の知見に加えて、それぞれのシステムの運用方法まで深く追求しておくことが重要です。

セキュリティエンジニアに求められるサーバー・ネットワーク・OS知識

セキュリティ専門家として活躍するには、IT全般に関する幅広い知見が求められますが、中でもサーバー、ネットワーク、オペレーティングシステムに関する知識は特に重要となります。
サイバー攻撃の多くがネットワークを経由して行われ、サーバーやOSを標的としているためです。
そのため、セキュリティ関連の資格試験でも、これらの分野が出題範囲に含まれることが多く、実務においても役立つ知識となります。
セキュリティの知見の多くは、サーバー、ネットワーク、OSの知識を基礎としているため、未経験者は周辺分野から学習を始めることが賢明でしょう。

セキュリティエンジニアに求められる知識

セキュリティ専門家には、ITに関する知見だけでなく、経営や法律に関する理解も求められます。
企業がセキュリティインシデントに見舞われると、多額の経済的損失が発生したり、顧客や利用者からの信頼を失う可能性が高くなります。
このような事態は、企業経営にも深刻な影響を及ぼします。
セキュリティ専門家として、万が一インシデントが発生した場合でも、それがどの程度の被害や影響をもたらすかを事前に評価し、リスク管理を行う必要があります。
また、セキュリティ対策には法令順守も含まれます。

  • 個人情報保護法
  • サイバーセキュリティ基本法
  • 不正アクセス禁止法

など、セキュリティに直接関連する法律については、最低限の理解が求められます。

まとめ

まとめ

この記事では、セキュリティエンジニアを目指す方や経験の浅いエンジニアに向けて、セキュリティエンジニアになる方法と概要、必要なスキルについて説明しました。
セキュリティエンジニアへの転職を検討する際の参考資料としてご活用ください。
エンジニアとしてのキャリアを築いていく上で、この情報が役立つことを願っています。
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