バックエンドエンジニアの転職実情や年収、転職実現のコツを解説!

Webサービスの裏側を支える重要な役割を担うバックエンドエンジニア。この職種は、ユーザーには見えない部分のシステムを構築する専門家です。
情報化が進む現代社会において、バックエンドエンジニアの存在は欠かせません。
本稿では、バックエンドエンジニアについて詳しく解説します。

  • まず、バックエンドエンジニアの役割と業務内容を説明します。
  • 次に、この職種の年収水準を明らかにします。
  • さらに、転職市場からみたバックエンドエンジニアの現状と将来性を分析します。
  • 最後に、未経験者がこの分野に転職する方法をご紹介します。

バックエンドエンジニアに関心がある方は、ぜひ本稿をお読みください。

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バックエンドエンジニアとは

バックエンドエンジニアとは

バックエンドエンジニアは、ウェブサイトやウェブサービスの裏側で動作する部分を担当する専門家です。
サーバーやデータベースなどのシステム構築、管理、運用を行い、ユーザーには見えない重要な役割を果たします。
フロントエンド(ユーザーインターフェース)とは対照的に、バックグラウンドで機能する基盤を構築する職務に従事します。

バックエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニアの違い

Webサービスの裏側で動作する処理やデータベースの構築を担当するエンジニアには、バックエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニアという職種があります。
両者は概ね同様の業務範囲を持ちますが、

  • バックエンドエンジニアはWebアプリケーションに特化した裏方の役割を果たすのに対し、
  • サーバーサイドエンジニアはWebに限らずサーバー側の処理全般を扱います

企業によっては使い分けがあるため、バックエンドエンジニアをWeb領域に特化した裏方のエンジニアと捉えておくと違いが理解しやすいでしょう。

バックエンドエンジニアの仕事内容

バックエンドエンジニアの仕事内容

バックエンドエンジニアの職務は、ウェブサイトやアプリケーションの裏側で動作する部分を担当することです。
具体的には、

  • データベースの設計と管理
  • APIの構築
  • サーバー側のロジックの実装

などが主な業務となります。
ユーザーには見えない部分を支えるため、高度な技術力と問題解決能力が求められます。
フロントエンドとの連携も重要な役割を果たします。

バックエンドエンジニアの役割

バックエンド開発者は、ウェブサイトやアプリケーションの基盤となるサーバー側の設計と構築を担います。
ユーザー登録機能や決済処理など、システムの中核部分の開発が主な役割です。
最近ではクラウドサービスを活用してインフラを構築することが一般的ですが、従来の自社サーバーを用いた環境構築も行う場合があります。

バックエンドエンジニアの役割と工夫

Webアプリケーションやサービスの開発において、バックエンドエンジニアはデータベースの設計と構築を担当します。
例えば、頻繁に利用される情報をデータベースに格納しておけば、必要に応じて必要な部分のみを抽出することができます。
Webサーバーとプログラムを組み合わせれば、所定の画面をWeb上に表示することは可能ですが、データ量が増えるにつれてプログラミングの手間が増えます。
バックエンドエンジニアは、そうした手作業を軽減し、より効率的なシステム実装を目指して、様々な工夫と試行錯誤を重ねます。

バックエンドエンジニアの役割

Webシステムやウェブサイトの裏側で動作する部分の開発と管理を担当するのがバックエンドエンジニアです。

  • サーバーやデータベースの構築は、システム構築における重要な工程となります。

バックエンドエンジニアの主な役割は、

  • 新しいサービスや機能の実装と、
  • 実際の運用を通じた問題の検知と改善

です。
実装時にはセキュリティ対策を講じ、不具合やエラーの監視、障害発生時の対応も行います。

バックエンドエンジニアの年収

バックエンドエンジニアの年収

バックエンドエンジニアの収入状況について、「求人ボックス」の調査結果を基に説明します。

  • 正社員の平均年収は約695万円で、月給に換算すると約58万円となります。

国税局の統計によると、日本の正規雇用者の平均年収は496万円なので、バックエンドエンジニアの収入は平均を上回っていることがわかります。
ただし、バックエンドエンジニアの給与幅は384万円から1,128万円と幅広く、企業や個人のスキルによって年収に大きな開きがあります。

  • 一方、フリーランスのバックエンドエンジニアの平均年収は865万円で、中央値は840万円、最高は2,400万円、最低は240万円となっています。
雇用形態 平均年収
正社員 695万円
フリーランス 865万円

正社員とフリーランスを比較すると、フリーランスの方が約1.3倍高収入を得ていることがわかります。高年収を望むバックエンドエンジニアにはフリーランスが有利だと言えるでしょう。

バックエンドエンジニア需要の動向

バックエンドエンジニア需要の動向

バックエンドエンジニアの人材ニーズを転職市場の動向から分析します。
現在の状況と今後の展望について、詳しく解説していきます。
この情報が役立てば幸いです。

バックエンドエンジニア不足と国内IT市場の拡大

バックエンドエンジニアの需要は高まっているものの、供給が追いついていない状況にあります。
デジタル化が進展する中で、ウェブサービスの重要性が増しており、バックエンドエンジニアの需要は安定的に存在しています。

  • 経済産業省の調査によれば、2030年にはIT人材の需給ギャップが16万人以上に達すると予測されています。
  • 国内民間企業のIT投資は年々増加しており、2023年度には13兆8,800億円に達する見込みです。

このように、IT市場は拡大を続けているにもかかわらず、バックエンドエンジニアを含むIT人材が慢性的に不足している状況が続いています。

バックエンドエンジニアの将来性と必要なスキル

現代のIT業界では、システム開発の簡素化と効率化が進んでいます。
クラウドサービスやプラットフォームの活用により、迅速かつ容易にシステムを構築・運用できるようになりました。

  • AWSによるサーバー設計の最適化
  • Firebaseによるバックエンドレスのアプリ開発
  • Dockerによる環境設定の高速化

などが挙げられます。
このような技術の発展により、バックエンドエンジニアが時代に適したスキルを持たなければ、プロジェクトや企業から必要とされなくなる可能性があります。
単に流行のスキルを身に付けるだけでは不十分で、専門的なノウハウやスキルの習得が欠かせません。
将来的には、思考停止した「作れるだけのバックエンドエンジニア」の需要は減少すると予想されます。
新しい知識とスキルを常に吸収し、企業に重宝されるエンジニアとして活躍することが重要です。

未経験からバックエンドエンジニアへの転職を実現させるには

未経験からバックエンドエンジニアへの転職を実現させるには

初心者がバックエンド開発者を目指す際の障壁は高めですが、乗り越えられない訳ではありません。
バックエンド職への転職を成功させるために、最低限マスターすべき知識やポイントを5つ紹介します。

  • プログラミング言語の基礎知識
  • データベースの基礎知識
  • サーバーの基礎知識
  • フレームワークの理解
  • アルゴリズムとデータ構造の理解
知識 重要度
プログラミング言語の基礎知識 ★★★★★
データベースの基礎知識 ★★★★☆
サーバーの基礎知識 ★★★☆☆
フレームワークの理解 ★★★★☆
アルゴリズムとデータ構造の理解 ★★★★☆

バックエンドエンジニアに求められるスキル

バックエンドの開発においては、複数のプログラミング言語に精通していることが重要視されます。

  • Ruby
  • PHP
  • Perl
  • Python
  • JavaScript
  • Java
  • C++

などの言語を習得できれば、幅広い領域で活躍できるエンジニアとしてアピールできます。プログラミング言語の習得数が多ければ多いほど、バックエンドエンジニアとしての転職に有利になります。
実務では、開発の効率化のためにフレームワークが活用されることが多くあります。フレームワークとは、システム開発を支援する機能群のことです。

  • Ruby on Rails
  • CakePHP
  • Laravel
  • Django
  • Express
  • Spring Framework

などのフレームワークスキルも重要視されます。優れたエンジニアほど、フレームワークを活用して業務を効率化しているため、この点も押さえておく必要があります。

ネットワークとハードウェアの知識

ウェブサービスの基盤を構築する役割を担うことが多いバックエンドエンジニアには、以下の能力が求められます。

  • ネットワークの概念理解
  • 各社が採用する独自のネットワーク製品の運用能力
  • システムを構成するハードウェア部分である回路、周辺機器、設備などの物理的な実体に関する技能と知見

クラウドサービスの活用とバックエンドエンジニアの転職

バックエンドエンジニアは業務の効率化を図るため、クラウドサービスの活用が一般的です。
そのため、クラウドに関する知識とスキルを身に付けることが求められます。
代表的なクラウドサービスとしては、

  • Amazon Web Services(AWS)
  • Google Cloud Platform(GCP)
  • Microsoft Azure

があげられます。

AWSは Amazonが提供し、世界中に分散したデータセンターからインフラリソースをオンデマンドで提供します。
GCPは Googleが提供しており、機械学習やAI開発向けのサービスやGoogleならではのリソースが利用できます。
Azureは Microsoftが提供しており、Windows OSが利用可能で、オンプレミスのWindows環境との連携が可能です。

これらのクラウドサービスを習熟することで、バックエンドエンジニアとしての転職活動が有利になると考えられます。

退職理由と志望動機の一貫性

転職の際、退職理由と志望動機の整合性が極めて重要視されます。採用担当者は応募者の発言から、その人物像を見抜く力量を持っています。
退職理由と志望動機に矛盾があると、志望意欲の希薄さが露呈し、企業側から否定的な評価を受けかねません。
真剣にキャリアチェンジを望むのであれば、単なる定型回答ではなく、熱意を込めて一貫した説明ができるよう心がける必要があります。

IT転職サポートの活用

経験がない状態からバックエンドエンジニアを目指す際、求人の探し方や必要なスキル、ノウハウなどの不明点が多くあります。そのような場合、転職サポート会社を活用するのがおすすめです。転職のプロフェッショナルに相談することで、自分の条件に合った求人を絞り込んでもらえるため、効率的に最適な企業を見つけられます。

IT分野の転職に強い転職サポート会社とその特徴を紹介します。

  • レバテックキャリアは、取り扱う求人の約8割が年収600万円以上のITエンジニア向けで、利用者の7割が年収アップを実現している実績があります。
  • dodaエージェントは転職支援実績が豊富で、求人数が多いため地方での転職にも適しています。
  • マイナビITエージェントは大手老舗で、20~30代のキャリアアップに最適。キャリアアドバイザーが転職活動を全面的にサポートしてくれる点が強みです。

まとめ

まとめ

この記事では、バックエンドエンジニアの職務内容、収入水準、転職動向、未経験者の転職方法などについて詳しく解説しました。
バックエンドエンジニアとは、ウェブサイトやウェブサービスの実装において、サーバーやデータベースなどのシステム側の構築・管理・運用を担当する技術者です。
主な業務は、

  • サーバー構築
  • データベース構築
  • システム開発・運用

の3つです。
平均年収は約670万円と比較的高水準にあります。
現状、バックエンドエンジニアの需要は安定していますが、将来的には従来のスキルだけでは不足する可能性があります。
そのため、時代に合わせた新しいスキルの習得が重要となります。
未経験者がバックエンドエンジニアへ転職するには、

  • 開発言語
  • インフラ開発
  • クラウド

などの知識・スキルを身につけることが有利です。
また、転職理由と志望動機を一貫させ、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用することで、転職成功の確率が高まります
バックエンドの簡略化や効率化が進む中で将来不安もありますが、一定の需要は残ると予想されます。
興味のある方はバックエンドエンジニアへの転職に挑戦してみてはいかがでしょうか。