汎用系システムとの違いを分かりやすく解説!

この記事では、オープンソースのシステムと汎用的なシステムの相違点について説明します。システム開発の知識を体系的に習得したいエンジニアの方は、参考にしていただければ幸いです。

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オープン系システムの特徴

オープン系システムの特徴

ここでは、オープン系システムに適したプログラミング言語について説明しています。

オープン系システムとは、外部との相互作用が可能な構造を指します
このようなシステムを構築するために用いられる言語について、ここで説明を加えましょう。
プログラミング言語は、コンピューターに対して命令を伝える手段です
オープン系システムでは、外部からのデータ受信や、外部へのデータ送信が必要となるため、そうした機能を備えた言語が適しています
具体例としては、

  • Webアプリケーション開発に使われるJavaScriptやPHP
  • サーバー側アプリケーションに使われるJavaやPython

などが挙げられます。
これらの言語は、ネットワーク通信機能を持ち、外部システムとのデータのやり取りが可能です

オープン系システムの概要と普及の背景

技術的な仕様やソースコードが公開されているソフトウェアやハードウェアを組み合わせて構築・開発されるシステムを、オープン系システムと呼びます。
汎用機を利用したシステムは単一の機器で開発されるクローズドなものですが、オープン系システムは公開された技術的な仕様を参照しながら「オープン」に開発されるため、その名称が付けられました。
オープン系システムで使用されるソフトウェアには、

  • 仕様やソースコードが公開されているパッケージやアプリケーション
  • ゼロベースからのシステム開発

も含まれます。
ハードウェアとしては、

  • サーバ
  • ルーター
  • スイッチ

などが該当します。
オープン系システムは、インターネットに接続してWeb共有される場合が多いものの、IP-VPN、社内LAN、イントラネットなどのプライベートネットワークに限定して活用される場合もあり、必ずしもWeb環境が必須ではありません。
近年、コスト削減のため、汎用機のシステムからパソコンベースのシステムへの移行が進んでおり、その中でオープン系システムが普及しています。
UNIXやWindowsをベースとしたパソコンは年々低価格化が進み、導入コストが低く抑えられ、常にアップデートが行われているため、著しい能力の低下を心配する必要がありません。
オープン系システムへの移行のメリットとして、管理・維持コストの削減、技術者不足への対応、ベンダー依存からの脱却が挙げられます。
ベンダー依存とは、特定のメーカーやサービス、製品を使用することで、他社製品への移行が困難になる状況を指します。
オープン系システムの開発では、入手が簡単なハードウェアやソフトウェアを組み合わせて活用するため、開発工数やコストを抑えつつ、柔軟性の高いシステムを構築できます。
WindowsやLinuxなどのOSを活用すれば、開発基盤をゼロから構築する必要がありません。
また、パッケージを活用してシステム構築を行えば、工数を大幅に削減できます。

ハードウェア 状況
サーバー 年々高性能化と低価格化が進み、AWSなどのパブリッククラウドを安価に利用できる環境が整っています。
ルーター
スイッチ

オープン系システムにおけるプログラミング言語の多様性

オープン系システムでは、様々なプログラミング言語が活用されています。

  • C#
  • C++
  • VB.NET
  • PHP
  • Ruby
  • Python
  • Java

などが代表的な言語です。オープン系システムの利点として、一般的な言語が使われるため、技術者の確保が容易であることが挙げられます。ただし、言語ごとに利用頻度は異なります。

汎用的な開発では「C++」が多く使われ、OSを横断する場合は「Java」が選択されることがあります。Windows上では「C#」「VB.net」が頻繁に利用され、Linux系でも互換性のあるツールにより利用可能となってきました。このように、オープン系システム開発では複数の言語に精通したプログラマーが求められています。

また、オープン系の特徴として、開発環境によって様々なパターンが存在します。プロジェクトによってOSやデータベースが異なれば、適した言語も変わってきます。Windows開発では「C#」「VB.net」が適しており、Linux系では「LAMP環境」(Linux、Apache、MySQL/MariaDB、PHP/Perl/Python)が相性が良いとされています。

環境 適した言語
Windows C#、VB.net
Linux LAMP環境(Linux、Apache、MySQL/MariaDB、PHP/Perl/Python)

汎用系システムとは

汎用系システムとは

本文では、一般的なシステムの概要と、そこで利用されるプログラミング言語について説明します。
特定のサイトへの誘導文言は含まれていません。

汎用システムとは、様々な目的に使用できる柔軟性の高いシステムを指します。
このようなシステムを構築するためには、汎用性の高いプログラミング言語が必要不可欠です。

  • 代表的な汎用言語としては、
    Java Python C++

    などが挙げられます。

これらの言語は、幅広い分野で活用されており、システムの要件に応じて適切な言語を選択することが重要です。

汎用システム開発の概要

専用コンピューターである「汎用機」をベースに、ゼロから情報システムを開発することを「汎用システム開発」と呼びます。汎用系システムは、インターネットや社内ネットワークで共有されることがありますが、実際の開発・構築は「クローズド環境」で行われます。

従来は目的別に複数の「専用機」を用意する必要がありましたが、高性能な汎用機1台で様々な情報処理を統合できるようになりました。汎用機は旧来の専用機と比べて演算処理能力が非常に高く、ソフトウェアを書き換えることで多目的な情報処理が可能です。そのため、汎用系システムはクローズド環境で開発されながらも、汎用的な情報処理を実現しています。

一方で、汎用機は1台で全ての処理を行うため、他システムとの連携には課題があります。また、パソコンの性能向上に伴い、オフィス環境ではパソコンが利用されるようになっています。汎用系システムは、高速処理と堅牢性を重視し、機械語に近い言語でプログラミングされるため、高性能な汎用機をベースとする必要があります。しかし、汎用機は高価であり、開発基盤やアプリケーションを含めたスクラッチ開発が求められるため、開発コストはオープン系よりも大きくなります。

汎用系システムにおけるCOBOLの役割

一般的なシステムでは、機械語に近い言語が採用されています。
代表的なプログラミング言語として、

  • COBOL
  • FORTRAN
  • PL/SQL
  • Java
  • C

などが挙げられます。
JavaやC言語も利用されますが、主力はCOBOLとなっています。
しかし、基本情報技術者試験では、COBOLの需要減少と受験者の選択率低下を理由に、2019年秋以降の試験からCOBOLが廃止されました。
このため、若手技術者がCOBOLからキャリアをスタートすることは稀になっています。

オープン系システム開発に向いているエンジニア

オープン系システム開発に向いているエンジニア

多くの技術者にとって、オープンソースのシステム開発が適しているでしょう。
2000年代以降、企業はレガシーシステムからオープンソースへの移行を進めており、COBOLによる開発は縮小傾向にあります。
幅広い分野でキャリアを積みたい技術者には、オープンソースのシステム開発が推奨されます。

汎用系システム開発に向いているエンジニア

汎用系システム開発に向いているエンジニア

信頼性と機密性が重視される分野や業種の中核システムの開発に携わりたい方は、汎用システムの開発に適しています。
COBOLによるシステム開発は減少傾向にありますが、既に汎用システムを活用している企業では、以下の理由から、汎用システムを継続利用することも珍しくありません。

  • 総合的なコスト検討の結果
  • COBOLの規格改訂
  • 開発環境の変化

COBOL技術者の減少に伴い、今後はCOBOL技術者の希少価値が高まると予想されます。
ただし、COBOL技術者にはCOBOLをベースとしたオープンシステムに関する知識も求められるでしょう。

まとめ

まとめ

オープン系システムは費用削減やベンダーへの依存を避け、技術者不足への対応が可能であるという利点があります。
一方、汎用系システムは堅牢なシステム開発が実現できるメリットがあります。
現在はオープン化が進行しているため、汎用系システム開発を希望するエンジニアは、COBOLをベースとしたオープン系システムの知識も習得する必要があります。
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本記事が皆様の参考になれば幸いです。