残業時間が少ないITエンジニア領域の職種や企業はあるのか

エンジニアの仕事は残業が多いと一般的に考えられがちですが、実際には企業によって大きな違いがあります。

  • 福利厚生が充実し、従業員の労働環境に配慮している会社では、残業時間が少なく、プライベートの時間も確保できます。
  • 一方で、そうでない企業に就職すると、長時間労働を強いられる可能性があります。

したがって、ワークライフバランスを重視するエンジニアにとって、入社先の選定は極めて重要な課題となります。
本稿では、残業の少ないエンジニア職種と、そうした職場を見つけるためのポイントをお伝えします。

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残業時間の少ないITエンジニア領域の職種

残業時間の少ないITエンジニア領域の職種

エンジニアには多様な専門分野が存在し、その職種によって残業時間が大きく異なります。
企業間での違いだけでなく、担当する領域によっても残業時間は変わってくるのです。
そのため、転職を検討する際は、残業時間への配慮が必要な方は、専門分野の選択も重要な要素となります。
残業が比較的少ない分野としては、

  • ヘルプデスク
  • 社内SE

などのITエンジニア職が挙げられます。

ヘルプデスクの仕事と残業時間

職種別の残業時間調査によると、ヘルプデスク業務では平均して19時間程度の超過勤務が発生しているようです。つまり、1日の勤務で1時間前後の残業が見込まれる計算になります。

ヘルプデスクはエンジニア入門者や初心者にとって親しみやすい職種であり、将来的にエンジニアとしてのキャリアを重ねていきたい人にも適した仕事と言えるでしょう。

主な役割は

  • 自社内で発生したパソコン関連の問題解決

です。
従業員から

  • 「PCが動かない」
  • 「システムに不具合がある」
  • 「パソコンの電源が入らない」
  • 「パスワードを忘れた」

などの連絡があれば、適切な対応をして問題を解決に導きます。

ヘルプデスクではパソコンやIT全般に関する幅広い知識が求められます。
ただし、中小企業の中には社内SEの業務をヘルプデスク担当者が兼務している場合もあります。

社内SEの残業時間と業務内容

企業内で活躍するシステムエンジニアの労働実態について説明します。
dodaの調査によると、社内SEの平均残業時間は21.5時間と報告されています。
ヘルプデスクよりも長い残業が発生しており、1日当たり約1時間程度の超過勤務が一般的だと想定しておくことが賢明でしょう。
多くの職種において、この程度の残業時間は許容範囲内と考えられます。

社内SEの主な役割は、自社で利用するシステムの開発です。

  • 従業員の勤怠管理システム
  • 業務効率化ツール

などのプログラミングを担当します。
外部企業向けのシステム構築では納期遵守が重要視されるため、期限に間に合わせるために残業や休日出勤が避けられません。
一方、自社利用のシステム開発では、完成時期が遅れても柔軟な対応が可能なケースが多いです。

社内SEの職務には高度な専門性が求められるものの、時給換算ベースではヘルプデスクの方が高い水準にあると言われています。

ITエンジニアの職種で残業時間の少ない企業の特徴

ITエンジニアの職種で残業時間の少ない企業の特徴

ITエンジニアとしてキャリアを重ねる際、労働時間への配慮が重要視される方は、長時間労働の少ない企業を選択することが賢明です。
同種の業務内容であっても、企業の方針や経営状況により、残業時間に差異が生じます。
ITエンジニアの職種において、労働時間が適正な企業には以下の4つの特徴があります。

  • 安定した自社サービスの開発に従事している企業
  • エンジニアのための手厚い福利厚生制度がある企業
  • プロジェクト管理が適切に行われている企業
  • 上場企業である点

残業の少ない企業を選ぶポイント

長時間労働を避けたい方は、自社製品の開発に従事する安定した企業を選ぶことが賢明です。
受託開発企業に転職すると、派遣先によっては過剰な残業を強いられる可能性があります。
求人情報には本社勤務の残業時間しか記載されていないため、実際の派遣先での労働実態は不透明です。
自社製品開発企業でも、サービスが不安定な場合は長時間労働が避けられません。
勤務場所が「プロジェクトにより異なる」と記載されていれば、受託開発企業である公算が高いでしょう。
安定した労働環境を求める場合は、自社製品の開発実績と稼働状況に注目することが肝心です。

エンジニア確保に向けた企業の取り組み

国内のIT人材不足は深刻な課題となっており、多くの企業がエンジニア確保に苦心しています。
そのため、手厚い福利厚生制度を設けて優秀な人材を惹きつけようとする動きが見られます。

  • 月間残業時間の上限を15時間に抑え、夜8時以降の残業を禁止するなど、労働環境の改善に取り組む企業も存在します。
  • 定時になると自動的にパソコンがシャットダウンするシステムを導入し、長時間労働を防止する試みも珍しくありません。

エンジニアの業務はテレワークに適しているため、在宅勤務を認める企業が増えつつあります。
テレワークなら通勤時間を削減でき、その分をプライベートな時間に充てられます。
また、繁忙期でも通勤の負担がないため、ストレスを最小限に抑えられるメリットがあります。

プロジェクトマネージャーの重要性

複数の人員で構成されるプロジェクトでは、通常、プロジェクトリーダーが存在します。
このリーダーは、プロジェクト全体の管理を担い、

  • スケジュール調整
  • メンバーの業務割り振り

などを行います。
プロジェクトの円滑な進行は、リーダーの能力に大きく左右されます。
同じ会社内でも、リーダーの手腕によって業務の効率性に差が生じる場合があります。
適切なプロジェクト運営を行う企業では、従業員の労働環境改善にも力を入れており、過剰な残業を回避できるでしょう。

多役割従事とワークライフバランス

ベンチャー企業では、従業員に特定の役割を与えるのではなく、多様な業務に携わることが求められる場合が多くあります。入社時の職種とは異なる分野の仕事を任されることもしばしばです。
このような環境下では、本来の業務に専念することが難しく、期限に間に合わない事態も起こりがちです。
また、非上場企業は上場を目指して急ピッチで事業を進めており、企業の成長のために長時間労働を厭わない風土が蔓延していることも少なくありません。

ITエンジニアとして残業時間の少ない企業を選ぶコツ

ITエンジニアとして残業時間の少ない企業を選ぶコツ

技術者として長時間労働を強いられる会社に就職しないためには、企業選びが肝心です。
入社前の調査を怠ると、プライベートな時間が取れなくなる可能性が高まります。
長期的に働き続けるには、手間がかかっても企業リサーチが不可欠です。
残業の多い職場を避けるには、

  • 募集要項の詳細確認
  • 信頼できる口コミサイトの活用
  • 転職エージェントの利用

が有効な対策となります。

求人票の見方

企業の募集要項には、業務内容、残業時間、休日などの労働条件が記載されています。
ホワイト企業では、以下のような点が魅力的な点として数値化され明示されることが多いです。

  • 少ない残業時間
  • 長期勤続者の多さ

例えば

「5年以上勤続者割合97%以上」
「月残業時間20時間以内」

などと具体的に示されます。
一方、ブラック企業の募集要項では、残業時間などの重要な労働条件について言及されていないケースがほとんどです。
募集要項を入念に確認することで、その企業の実際の働き方について把握できるでしょう。

企業選びに役立つ口コミサイトの活用法

企業の実態を把握するには、直接の関係者からの情報が最も確かです。
しかし、そうした機会がない場合は、口コミサイトが有用な手段となり得ます。
募集要項では伝わらない企業の実情を、口コミから知ることができるからです。
ただし、口コミには主観が含まれる可能性があり、信頼性には注意が必要です。

  • 明らかに偏った意見や、実際に就労経験のない者による投稿もあるでしょう。

口コミを参考にする際は、その内容の正確さを慎重に見極める必要があります。

転職エージェントの活用メリット

就職活動において、転職エージェントを活用することには多くのメリットがあります。

  • エージェントの担当者から公開情報以外の企業の実情を把握できる可能性があり、より深い理解が得られます。
  • 求職者の疑問や不安に代わって企業に問い合わせてくれたり、条件交渉を代行してくれるサービスもあります。
  • 一般公開されていない優良求人案件を紹介してもらえる機会もあり、長時間労働を強いられず、手厚い待遇が期待できる好条件の企業と出会えるチャンスが広がります。

まとめ

まとめ

近年、労働環境を重視する傾向が高まっています。
残業時間が月20時間以下で、年間休暇が120日以上の企業は、働きやすい環境と見なされています。

  • 働き方改革やリモートワークの普及
  • エンジニアニーズの高まり

により、エンジニアにとって魅力的な職場が増えてきました。
特にリモートワークやフレックスタイム制は、エンジニアの生活スタイルに適しています。プライベートとの両立も可能です。
残業が少ない企業を探すなら、

職種 企業の口コミ 募集要項

をチェックすることをおすすめします。
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