TypeScriptの習得を目指し、TypeScriptエンジニアとしてキャリアチェンジを望む人も多いでしょう。
未経験者にとっては転職が不安かもしれません。
しかし、TypeScriptはGitHub Language Stats 2020年第3四半期で5位にランクインするなど、人気の高いプログラミング言語です。
前年同期の7位から順位を上げています。
そこで、
- TypeScriptエンジニアの転職事情
- 求人・案件状況
- 年収水準
- 未経験からの転職可能性
- 転職時の留意点
- おすすめ資格
- 転職方法
などを解説します。
TypeScriptを業務で活用したい方は、ぜひ参考にしてください。
特に、
- TypeScriptエンジニアの転職事情に興味がある方
- 現役のTypeScriptエンジニア
- 将来的にTypeScriptエンジニアを志す方
- ITエンジニアの方
は一読をおすすめします。
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TypeScriptエンジニアの転職ニーズ
この節では、TypeScriptのプログラミング言語としての特徴と、そのエンジニアとしての転職需要について説明します。
TypeScriptは2014年にMicrosoftが開発したオープンソースのオブジェクト指向言語で、JavaScriptを拡張して大規模開発に適するよう設計されています。JavaScriptとの互換性があり、可読性が高く簡潔なコードが書けるのが特徴です。
また、型宣言によりエラーを事前に防げ、多くのIDEやエディタに対応しているため、中規模から大規模の開発に適しています。
フレームワークには
- NestJS
- Angular
- React
- Vue.js
などがあり、Webアプリ、モバイルアプリ、ゲーム、AI、IoTなど幅広い分野で活用されています。
Google、Microsoft、BMW、VMWareなどの企業でも採用されており、Githubでのランキングも年々上昇しています。JavaScriptとの親和性の高さから、今後もTypeScriptエンジニアの需要は増加すると考えられ、高単価であることも手伝って転職ニーズは根強いでしょう。
TypeScriptエンジニアの求人・案件情報
この節では、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」に関する説明になります。
TypeScriptの案件数は2021年10月時点で1,129件に上り、22万件を超えるフリーランス案件の中でも一定の割合を占めており、TypeScriptに対する需要の高さがうかがえます。
その理由としては、Webアプリやスマホアプリ、ゲーム、AI、IoTなど幅広い分野でTypeScriptが活用されていることが考えられます。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」内で、TypeScriptの案件を多数保有しているエージェントを見ると、
- レバテックフリーランスが102件
- TechStockが70件
- ITプロパートナーズが69件
- techtreeが59件
- ビズリンクが50件
- レバテッククリエイターが46件
- ランサーズエージェントが39件
- フォスターフリーランスが32件
- Midworksが27件
- PE-BANKが22件
となっています。
特に上位3社は、TypeScriptの豊富な案件を抱えていることがわかります。
TypeScriptに興味があるエンジニアの方は、これらのエージェントの詳細情報を確認してみるとよいでしょう。
TypeScriptエンジニアの年収
この節では、TypeScriptエンジニアの収入状況について説明します。
TypeScriptのフリーランス従事者の年収の詳細は以下の通りです。
- 職種の平均年収は858万円
- 最高額は1,680万円
- 最低額は360万円
となっています。
この年収データは、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」が公開しているTypeScriptのフリーランス案件の月額単価を年換算したものです。
月額単価の相場は、
平均が71.5万円 |
中央値が70万円 |
最高額が140万円 |
最低額が30万円 |
と報告されています。
一方、会社員エンジニアの平均年収は約551万円と言われています。
TypeScriptエンジニアの収入に関してさらに詳しい情報が必要な場合は、関連記事をご参照ください。
TypeScript、未経験からの転職は出来る?
TypeScriptの習得は初心者にとって難しい課題かもしれません。しかし、適切な学習方法を選べば、未経験からでも転職の機会を得ることができます。
- プログラミング言語の経験がある方は、TypeScriptの習得が比較的容易です。
- 一方、プログラミング自体が初めての方は、まずTypeScriptの学習環境を整える必要があります。
独学よりも、メンターがついたプログラミングスクールを選ぶことをおすすめします。
TypeScriptの基礎を身につけた後は、クラウドソーシングサービスなどを活用して実践的な開発経験を積むことが重要です。
実績を重ねることで、ポートフォリオや職務経歴書の作成が容易になり、転職への道が開かれます。 |
TypeScriptエンジニアに転職する上で抑えておくべきポイント
この節では、TypeScriptの専門家として就職する際の重要な側面を説明します。
以下の事項に取り組むことで、高い市場価値を持つTypeScriptエンジニアとみなされる可能性が高まります。
特に初学者にとっては、必須の内容となります。
- TypeScriptの基本的な構文と機能を理解する
- JavaScriptとの違いを把握する
- 型の概念を深く理解する
- 型アノテーションの付け方を学ぶ
- 型推論の仕組みを理解する
- ジェネリックの使い方を習得する
- インターフェースとクラスの違いを理解する
- モジュールとnamespaceの使い分けを学ぶ
- デコレータの概念と使い方を理解する
- TypeScriptのツールチェーンを習得する
- TypeScriptを使ったプロジェクト開発の経験を積む
TypeScriptエンジニアに求められるスキル
TypeScriptのみならず、他の言語の習得も転職活動において重要です。
TypeScriptエンジニアとして活躍するには、TypeScript開発で頻繁に利用される言語を身につけることが賢明です。
- JavaScript
- CoffeeScript
- C言語
- PHP
- Go言語
- HTML/CSS
- Ruby
- Python
- Java
などの習得が有益でしょう。
また、
- NestJS
- Marble.js
- Angular
- React
- Vue.js
などのフレームワークやライブラリの経験や知識、
- Docker
- Git
- MySQL
などのミドルウェアの経験や知識、
- iOS
- Android
- Linux
のOS経験や知識、
- AWS
- Azure
- GCP
などのクラウドサービスの経験や知識を持つことで、希少性の高いエンジニアとして評価されやすくなります。
さらに、
- Slack
- Github
- Redmine
- Backlog
などのツール活用経験があれば、より歓迎されるでしょう。
TypeScript職務経歴書の書き方
TypeScriptの専門家として経歴を示すことは、転職活動において重要な役割を果たします。
TypeScriptの知識やモバイルアプリ開発の経験を活かし、どのような成果を上げてきたかを明確に示すことで、採用担当者が適切な評価を下すことができます。
自身の強みを効果的に伝えるプレゼンテーション力も、TypeScript開発において有利に働くでしょう。
経歴書の作成方法については、専門家のアドバイスを参考にすることをおすすめします。
資料作成力の重要性
転職を成功させるためには、ドキュメンテーション能力の向上が重要です。
TypeScriptエンジニアとして新しい職場で働く際、以下の情報を、プロジェクトマネージャー、リーダー、コンサルタント、アーキテクトと共有する必要があります。
- 仕様書
- 開発計画
- 進捗状況
スムーズな情報共有を実現するため、資料作成スキルと論理的なコミュニケーション力を磨くことが不可欠です。
日々の学習を怠らず、提案力を高めましょう。
TypeScriptエンジニアとして転職する上でおすすめの資格
この節では、TypeScriptの専門家として就職する際に有益な資格について説明します。
TypeScriptの分野で目指したい資格がある場合は、詳細を十分に調査することが重要です。
現時点では、TypeScriptに特化した資格は存在しませんが、JavaScriptとの親和性が高いため、JavaScript関連の資格取得が推奨されます。
CIW JavaScriptスペシャリスト資格の概要
CIW JavaScriptスペシャリストは世界的に認知された公的資格です。
この資格を保有しているのは、主に以下の人が多数を占めています。
- PC、スマートフォン、タブレット向けアプリケーションの開発に携わる現役のエンジニア
受験料は約15,000円程度で、JavaScriptに加えてHTML5の資格も用意されています。
国家資格であるため、日本国内でも価値のある資格として評価されています。
TypeScriptエンジニアを目指す方や、グローバルにTypeScriptエンジニアとして活躍したい方にとって、この資格は有益なものと言えるでしょう。
ただし、試験問題が英語で出題されるため、英語力が不十分な場合は難易度が高くなる可能性があります。
Microsoft 70-480試験の概要とTypeScriptエンジニアへの活用
Microsoft 試験70-480 Programming in HTML5 with JavaScript and CSS3は、JavaScriptやHTML/CSS、jQueryに関する知識とスキルが問われる資格試験です。
この資格は1年以上の実務経験を持つエンジニアが受験するレベルであり、初心者にとってはやや難易度が高いと言えます。
資格取得を目指すエンジニアは、以下を理解しておく必要があります。
- プログラムフロー
- イベント管理
- データ検証
- jQueryを用いたデータ収集
- 変数・演算子・式の操作
TypeScriptの実務経験があるエンジニアや、TypeScriptエンジニアとして転職を検討している人にとって、この資格はJavaScript関連のスキルを証明する手段として有用です。
ただし、TypeScriptスキルの証明は資格取得によって可能ですが、転職においては実務経験やシステム開発に必要なスキルを持っていることが最も重要視されます。
そのため、TypeScript関連の資格は時間的余裕がある方におすすめです。実務未経験の場合は、まず積極的に実務経験を積む機会を探すことが賢明でしょう。
TypeScriptエンジニアとして転職する方法
この節では、TypeScriptの専門家として新しい職場を見つける方策について説明します。主な選択肢は3つあり、それぞれ詳しく見ていきましょう。
- フリーランス仲介業者を利用する
- 求人サイトを活用する
- 人材紹介会社のサービスを活用する
TypeScriptエンジニアのためのフリーランスエージェント活用術
TypeScriptの専門家として独立を目指す際、フリーランス支援会社を利用することができます。これらの会社は、以下のサービスを提供します。
- エンジニアに適した案件の紹介
- クライアント企業との交渉
- 契約手続きの代行
- 希望する案件の提案
- 面接の同行
- 経歴書の添削
- トラブル対応
- 契約書作成や請求業務の代行
- 商談の練習支援
会社によっては、正社員並みの福利厚生制度や、交流会の開催、確定申告サポートなど、様々な特典があります。
TypeScriptのスキルを活かしたい方、高収入を望む方、リモートワークを希望する方など、フリーランスに興味がある方はぜひ支援会社を活用してみましょう。
TypeScriptエンジニアの転職活動における転職エージェントの活用
TypeScriptエンジニアとして新しい職場を探す際、専門のキャリアコンサルタントが付き添い、求人情報の提供から履歴書の添削、面接対策までサポートしてくれる転職エージェントを利用する方法があります。
転職エージェントを活用するメリットは、
- 非公開求人の情報を得られたり
- 年収交渉などの助言を受けられること
です。
有名な転職エージェントには
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
がありますが、エンジニア特化の転職エージェントも存在します。
エンジニア特化の転職エージェント |
---|
レバテックキャリア |
キープレイヤーズ |
Geekly |
Tech Stars Agent |
などがその代表例です。
転職活動の方法が分からない、現職が忙しくて時間が取れないなど、TypeScriptエンジニアの方は専門の転職エージェントを検討するのがよいでしょう。
TypeScriptエンジニアの転職に役立つ転職サイト活用術
TypeScriptの専門家として新しい職を見つけるには、転職サービスを利用するのが有効な方法です。
転職サービスとは、多数の求人情報を閲覧でき、自分に合った案件に応募できるプラットフォームのことです。
- リクナビNEXT
- マイナビ転職
- en転職
- doda
などの大手サイトでは、常に全国で1万件前後の求人が掲載されています。
転職サイトのメリットは、
- 閲覧できる求人が豊富なこと
- 会員ページで転職活動の状況やスケジュールを管理できること
- 好きな時期に活動できること
が挙げられます。
有名な大手サイトも良いですが、エンジニア向けの専門サイトを利用するのがおすすめです。
代表的なサイトには、
- Green
- paiza転職
- Wantedly
- 転職ドラフト
などがあります。
その他にも多数のエンジニア向け転職サイトが存在しています。様々なサイトを比較したい方は、関連情報をご確認ください。
まとめ
この記事では、TypeScriptエンジニアの転職に関する様々な側面について詳しく説明しています。
TypeScriptエンジニアの需要は今後さらに高まると予想されており、転職を検討する際には、事前に十分な調査と準備が重要となります。
経験を積んだ上でITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」への挑戦も選択肢の一つですが、常に新しいスキルを身に付け、キャリアアップを目指すことが大切です。
TypeScriptエンジニアからさまざまな職種への展開も視野に入れ、将来のキャリアプランを立てることをおすすめします。