IoTの領域を手がけている企業の業種別紹介

この機会では、モノのインターネット(IoT)の基本的な理解と、IoT業界で活躍する企業の特性、主要な製品・サービス、さらにIoTエンジニアに求められる能力について説明します。
IoTの概要から具体的な事例、必要なスキルセットまでを包括的に解説いたします。

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そもそもIoTとは?

そもそもIoTとは?

IoT(Internet of Things)とは、インターネットに接続された様々なモノ同士が情報をやり取りし合うことを指します。
センサーやデバイスから収集されたデータを活用することで、新しいサービスの創出や業務の効率化が期待できます。
IoTの普及により、私たちの生活は大きく変化すると考えられています。
本稿では、IoTの概要と将来的な展望について解説していきます。

IoTの概要

IoTとは、様々な電子機器やセンサーがインターネットに接続され、相互に情報をやり取りする仕組みを指します。

  • 家電製品
  • 自動車
  • コンピューター
  • 産業機器
  • 農業機械
  • 医療機器
  • 防災設備

など、電力を利用する機器がIoTの対象となります。
さらに、

  • 植物の生育状況や環境データ
  • 人の動き

などの物理的な情報を収集し、それに応じて制御を行うシステムも含まれます。
従来は独立していた機器が、通信機能を備えることでネットワークに接続され、新たな技術革新を生み出しています。

IoTの仕組みと技術の進化

センサーを活用して周辺の環境データを収集し、GPSで位置情報を把握することがIoTの基本的な仕組みです。
収集したデータはインターネットを介して双方向でやり取りされ、デバイスの状況を把握したり、デバイスに対して指示を出したりすることができます。
IoT技術の進展は、

  • 様々なセンサーを用いて距離、加速度、傾き、方向、温湿度、CO2濃度など多様な情報を取得できるようになったこと
  • デバイスが本来備えている機能と組み合わせることで、物理的な動作や操作を実現することも可能になったこと

に起因しています。

IoTの可能性と応用

IoTの活用範囲は広範にわたります。
物体の状況を把握したり、遠隔から操作したり、情報を収集したり、相互に通信や動作を行うことができます。
これらの機能を組み合わせることで、単なる物体の動作にとどまらず、

  • 物理的な操作を自動化したり
  • 簡単な手順で複雑な動作を実現したりできます

身近な例としては、

  • 音声によるテレビ操作
  • 人の接近で照明が点灯する機能
  • 温湿度に応じたエアコンの自動制御

などが挙げられます。
自動運転技術の分野でも、

GPSによる位置情報
リアルタイムの速度
周辺の物体検知

など、IoT技術が複合的に活用されており、完全自動運転の実現に向けた開発が進められています。

IoT企業におけるロボット活用

IoT企業におけるロボット活用

続いて、ロボット分野におけるIoTを活用する企業を取り上げましょう。

  • ロボット分野におけるIoTの活用事例として、以下の企業が挙げられます。
企業名 概要
アマゾン 倉庫内のロボットにIoTセンサーを搭載し、ロボットの位置や動作状況を把握することで、作業の効率化を図っています。
ボストンダイナミクス ロボット犬「Spot」にIoTセンサーを搭載し、遠隔操作や自動巡回などの機能を実現しています。
ユビテック IoTセンサーを搭載したロボットアームを開発し、製造現場での作業自動化に貢献しています。

ジマテック株式会社の工場自動化ソリューション

ジマテック株式会社は、世界に拠点を置く工場自動化のリーディングカンパニーです。

  • 自動車産業
  • ツーリング分野
  • 食品・飲料業界
  • 家庭用品製造
  • 医薬品・医療機器産業
  • ファクトリーオートメーション

など、幅広い分野で自動化ソリューションを提供してきました。
高い信頼性と安全性はもちろん、高精度で高精細な自動化ロボットの開発と供給を行っています。

自動運転技術を開発するZMP

株式会社ZMPは、自動運転技術やロボット開発に特化した革新的なベンチャー企業です。主な製品・サービスには、

  • 低速自動運転ロボット
  • 台車型ロボット
  • 無人フォークリフト
  • 無人けん引車
  • 自動運転車両プラットフォーム
  • 各種センサーや開発ツール
  • 自動運転コンピューター
  • 自律移動技術の適用サービス
  • 走行データ計測とデータ分析サービス

などがあります。
自動運転関連技術の幅広い分野で先駆的な取り組みを行っており、大学や研究機関、企業向けの研究用や教育用ロボットの製造・販売も手掛けています。

モビリティ×IoT×FinTechで新しい車両所有モデル

Global Mobility Service株式会社は、モビリティ、IoT、そしてFinTechを中核事業と位置づけている企業です。
同社が提供するサービスには、以下のようなものがあります。

  • モビリティの安全な遠隔操作を可能にするIoTデバイス「MCCS」
  • 車両の状況をリアルタイムで管理する「MSPF」
  • 決済システムやその他のFinTechサービスとの連携

また、企業や行政機関と協力しながら事業開発を行っており、FinTechと連携することで、車両所有者の与信情報を蓄積しています。

この企業の目的は、車両を所有できない人々と車両販売業者をつなぐことで、走行データなどから与信を作り出し、最終的には車両を所有できない人々が車両を持てるようにすることにあります。
利用者は車両を所有しながらローン支払いが可能となり、販売業者側もリスクを軽減しつつ利益を得ることができる、ビジネスモデルを構築しています。

スマートホーム領域のIoT企業

スマートホーム領域のIoT企業

続いて、IoTの分野でスマートホーム関連の企業を取り上げましょう。

スマートデバイス遠隔制御のグラモ

株式会社グラモは、ネットワークを活用した機器制御システムの開発と販売を手掛ける企業です。

  • スマートロック
  • スマートスピーカー
  • スマートホーム家電
  • 太陽光発電システム
  • スマートフォン

など、さまざまなデバイスをアプリやセンサーと連携させて遠隔操作できます。
センサーから収集したデータや、設定した時間や値に基づいて各種デバイスを制御することが可能です。
スマートホーム家電と連携させれば、帰宅時にテレビ、エアコン、照明をオンにするなど、ホームオートメーションの実現も可能となります。

入退室管理クラウドサービス

株式会社Photosynthは、クラウドベースの入退出管理ソリューションを提供するベンチャー企業です。
このシステムは、以下の場所で活用されています。

  • オフィス
  • フィットネスクラブ
  • 医療施設
  • 介護施設

対応可能な設備は以下の通りです。

電子錠
自動ドア
従来の鍵付きドア

遠隔操作が可能なため、対面での鍵の授受作業を大幅に削減できるメリットがあります。

データ領域のIoT企業

データ領域のIoT企業

続いて、IoTの分野で活躍する企業を取り上げましょう。
データ収集や解析、活用などを手掛ける会社の概要を説明します。

AIで業務効率化・品質向上

株式会社ABEJAは、AIとディープラーニングの技術を活用し、企業のビジネスにおける課題解決を支援するサービスを提供しています。

  • 熟練作業者の行動分析
  • 製品の仕分け
  • 工場における需要予測
  • メンテナンス業務の効率化
  • 店舗分析
  • 動線分析
  • 自動検品
  • 危険行為の検知
  • 異常箇所の特定
  • 危険運転リスクの低減

など、さまざまな領域でAIによる価値創出を実現しています。
人的作業に頼っていた確認やチェック作業を機械に任せることで、人為的なミスやエラーを大幅に削減することができます。
従来、機械ではできなかった高度な判断や検査を可能にするのが、当社のAIソリューションの強みです。

ウェアラブルIoTで人の状況を可視化

ミツフジ株式会社は、ウェアラブル機器を活用したIoTソリューションを提供する企業です。
同社は、

  • 生体情報の収集と分析を通じて、
    • 遠隔医療
    • 予防医療
    • 見守りサービス
    • スポーツ分野での活用
    • マーケティングや保険業界への応用

    など、さまざまな分野でサービスを展開しています。

ウェアラブル機器によって人間の状態を把握し、収集したデータを活用することで、離れた場所からでも状況を把握できるようになります。

IoTエンジニアに必要なスキル

IoTエンジニアに必要なスキル

IoTエンジニアとして活躍するためには、さまざまな能力が求められます。

  • ハードウェアとソフトウェアの両面での専門知識が不可欠です。センサーやデバイスの設計・製造に関する知見に加え、プログラミングやネットワーク技術の習熟が重要となります。
  • データ分析力も欠かせません。IoTデバイスから収集されるビッグデータを適切に処理し、意味のある情報を抽出する力が必要とされます。
  • セキュリティ対策の知識も求められます。IoT機器は外部からの不正アクセスに晒されるリスクがあり、そのような脅威に備える必要があります。
  • コミュニケーション能力やプロジェクト管理力なども重視されます。

組み込み系開発スキルの重要性

モノを実際に動作させるための技術やスキルセットを指す組み込み系開発では、以下のような幅広い知識が求められます。

  • LEDの点灯
  • サーボモーターの制御
  • センサーからの情報取得などの基本的な操作
  • デバイスに搭載される機器の選定や設計など高度な作業

IoTエンジニアとしての目指す領域によって、物理的なデバイスに関する理解の深さが異なるため、自身のキャリアプランに合わせて必要なスキルを見極める必要があります。
また、組み込み系開発に適したプログラミング言語の習得も重要なポイントとなります。

IoTエンジニアに求められる知識とスキル

モノのインターネット(IoT)システムを構築するには、ネットワーク技術の理解が不可欠です。

  • デバイスとインターネットを接続するために、以下の通信方式の知識が求められます。
    • SIMカードによる携帯通信網の利用
    • Bluetooth・Wi-Fi無線LAN
    • 有線LAN
  • デバイスの内部状態と外部環境の双方向での情報管理スキルも重要です。
  • クラウドサービスとの連携を考えると、クラウド関連の知見も必要となります。
  • 情報漏えいやサイバー攻撃から守るため、セキュリティ対策についても熟知しておく必要があります。

IoTエンジニアに求められるスキル

IoTエンジニアには蓄積された情報を分析する能力が不可欠です。
リアルタイムで収集されるデータから状況を把握し、その情報に基づいてデバイスの制御やプログラムの実行を行うためです。
また、IoT機器から得られた情報は人工知能やマシンラーニングなどを用いて解析されることが多く、それらの技術についても場合によっては習得が必要となります。
実際、センサーなどから収集されるデータは人間が目視で確認し、都度操作や判断を行うのではなく、一定の値や条件を満たした際に、状況に応じてプログラムが実行されるかデバイスが動作するのが理想的です。
もちろん、IoTエンジニアがIoTの開発や保守・運用に関するすべての技術を持つ必要はありませんが、関連する幅広い技術を習得しておけば、より高い年収を得られる可能性があることは留意すべきでしょう。

まとめ

まとめ

IoTに関する基礎知識や、IoT分野で活躍する企業の特徴、代表的な商品およびサービス、そしてIoTエンジニアに必要なスキルについて説明しました。

IoTは最新のIT技術とモノの状態、モノの周囲の状況などのデータを組み合わせることで、様々なことが可能になる技術です。
同時に、モノだけでなく、人からのアクションや動きの検知と組み合わせれば、自動化や効率化、最適化につながることが期待できます。

IoT技術は工夫次第で、

  • 非効率的かつ前時代的な働き方
  • 無理や無駄の多かった業務
  • または人力では危険な作業などの代替や改善

にも役立つと考えられます。

そのため、今後もIoT人材の需要が高まると予想されます。
やりがいのあるエンジニアリングで収入を得たい方は、自分のIT系スキルと相性の良いIoT技術を学びながら、IoTエンジニアを目指すことをおすすめします。

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