ITS健保とは?加入企業に転職するメリットや福利厚生を解説!

IT業界では、ITS健保(ITサービス産業健康保険組合)の評判が高いことをよく耳にします。

しかし、未加入の企業で働く方々にとっては、その具体的なメリットが分かりにくいかもしれません。

ITS健保は、IT関連企業を中心とした健康保険組合で、加入者に様々な特典を提供しています。例えば、

  • 充実した医療サービス
  • 健康診断の補助
  • スポーツクラブの利用割引

などがあります。

また、保険料が比較的低く抑えられていることも大きな魅力です。

ITS健保加入企業への転職を考える際は、これらの福利厚生面でのメリットも重要な検討材料となるでしょう。

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ITS健保とは?

ITS健保とは?

ITS健保は、昭和61年に設立された「関東ITソフトウェア健康保険組合」が提供する健康保険制度です。この組合は、社団法人コンピュータソフトウェア協会(旧社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会)を母体としています。

ITS健保は、一般的に「社保」と呼ばれる企業向けの保険制度の一種で、多くの企業が加入している「協会けんぽ」と類似した機能を持っています。

この健康保険に加入している事業所の従業員(被保険者)は、毎月の給与から保険料を支払います。その見返りとして、医療機関での診療時に自己負担3割で治療を受けることができます。さらに、ITS健保の加入者は、以下の様々な給付を受ける権利も有しています:

  • 傷病手当金
  • 出産手当金

このように、ITS健保は加入者の健康と経済的安定を支援する重要な役割を果たしています。

ITS健保の加入対象となる企業

ITS健保の加入対象となる企業

ITS健保は、加入条件が厳格な健康保険組合として知られています。主な加入条件として、以下の3点が挙げられます:

  • 主要業務がIT関連事業であること。具体的には、パッケージソフトウェアの開発・販売、コンピュータ及び周辺機器の販売・保守、ソフトウェアの研究開発及び流通、コンピュータを利用した情報提供などが該当します。
  • 関東圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県、山梨県)で全国健康保険協会(協会けんぽ)への加入歴が1年以上あること。
  • 被保険者数が20名以上であること。

これらの条件から、ITS健保は「関東近郊に拠点を置き、20名以上の従業員がいるITソフトウェア関連企業」が加入できる保険制度といえます。転職先として検討している企業が明らかにこれらの条件を満たしていない場合、ITS健保には加入していない可能性が高いでしょう。

ITS健保で利用できる福利厚生

ITS健保で利用できる福利厚生

ITS健保に加入している被保険者とその扶養家族が利用できる福利厚生サービスについて、具体的な内容をこれから説明していきます。

様々な制度や特典がありますので、ぜひ参考にしてください。

宿泊補助で経済的な旅行を

福利厚生の一環として、多くの公共施設や契約保養施設を利用する際に、宿泊補助が受けられます。

  • JTBやITS旅行センターの契約施設
  • かんぽの宿
  • 休暇村
  • ハイツ&いこいの村

などが対象となり、1人1泊につき最大5,000円の補助金が支給されます。

全国に7,000軒以上の対象施設があるため、国内旅行のほとんどの目的地で補助金対象の宿泊先を見つけることができるでしょう。

さらに、指定のオートキャンプ場を利用する場合は、2泊まで1泊につき一人1,000円の補助を受けられます。

この制度を活用することで、より経済的に旅行を楽しむことができます。

スポーツ施設半額特典で健康的に節約

健康保険加入者は、都内近郊や全国のスポーツ施設を通常料金の約半額で利用できる特典があります。

これは運動不足解消のために定期的にスポーツクラブを利用している方にとって、大きな節約になるでしょう。

既存の契約を保険加入者向けプランに変更することで、日々の運動にかかる費用を大幅に削減できます。

さらに、この特典は以下の施設にも適用され、幅広いスポーツ活動を手頃な価格で楽しむことができます:

  • 提携ゴルフ場
  • テニスコート
  • グラウンド

低価格で受けられる健康診断制度

被保険者およびその扶養家族は、山王と大久保にある直営の検診センター、または全国の契約検診機関で健康診断を受診できます。

通常の医療機関と比較して、費用が大幅に抑えられているのが特徴です。

  • 基本的な健康診断は約2,000円
  • 一日人間ドックは約10,000円

と、非常に経済的な価格設定となっています。

この制度を利用することで、定期的な健康チェックを手軽に行うことができます。

全国に広がる高品質な保養施設ネットワーク

箱根、館山、湯沢に位置する4つの直営保養施設をはじめ、全国各地に15の通年保養施設があります:

  • 勝浦
  • 那須
  • 草津
  • 滋賀
  • 京都
  • 軽井沢
  • 日光
  • 伊香保

さらに、鎌倉などに4つの夏季限定の保養施設も用意されています。

これらの施設は、一泊あたり約5,000円という手頃な価格で利用できます。施設の質はリゾートホテル並みの高水準で、通常料金でも十分に魅力的な宿泊体験が期待できます。

また、保険加入者や被扶養者以外の方も、通常の倍程度の料金を支払えば利用可能です。これにより、会社の枠を超えて友人との旅行にも活用できる柔軟性があります

健保会館:便利な会議室と多彩な食事オプション

健保会館の会議室は、大久保、市ヶ谷、山王の3箇所でレンタルが可能です。

これらの健保会館は都心からのアクセスが良好で、研修やイベントの開催に適しています。

さらに、健保会館内には様々なジャンルのレストランが併設されており、

  • 中華料理
  • バー
  • イタリアン
  • 寿司

など、多様な食事オプションを楽しむことができます。

会議やイベントの合間に、便利に食事をとることができるのも魅力の一つです。

ディズニーとUSJで楽しむ健保イベント

ITS健保は、毎年ディズニーリゾート内で「健歩大会」という健康増進イベントを開催しています。

このイベントに応募して当選すると、通常価格の半額以下で両パークの利用補助券を入手できる特典があります。

2020年は新型コロナウィルスの影響で中止となりましたが、今後再開が期待されています。

このイベントでは、ディズニーリゾートの魅力を楽しみながらウォーキングができる貴重な機会となっています。

また、ユニバーサルスタジオジャパンでも「関西地区健保大会」という類似のイベントが開催されており、こちらも通常価格の半額以下で参加できる特典があります。

ITS健保に加入している企業に転職するメリット

ITS健保に加入している企業に転職するメリット

ITS健保に加入している企業で働く従業員には、いくつかの重要な利点があります。

ここでは、その主要な3つのメリットについて説明します

これらのメリットは、従業員の健康と福祉に直接的な影響を与え、職場での満足度を高める可能性があります。

以下に、ITS健保加入によって得られる主な利点を詳しく見ていきましょう。

ITS健保の充実した福利厚生

福利厚生の一環として、様々な施設やサービスを割安で利用できる制度があります。

ITS健保では、多様な福利厚生プログラムを提供しており、加入者の皆様に幅広い選択肢をご用意しています。

これらのサービスは、健康増進から余暇活動まで、日常生活の様々な面をサポートするよう設計されています。

ITS健保の低保険料率と従業員メリット

健康保険組合の中でも、ITS健保は保険料率が比較的低く設定されています。

一般的な「協会けんぽ」では被保険者の保険料負担が給与の約5%程度ですが、ITS健保では4.25%となっています。

この差は従業員の手取り額に直接影響します。

つまり、同じ給与水準であっても、ITS健保に加入している企業の従業員の方が、実質的な収入が多くなる傾向があります。

これは従業員の福利厚生面での大きなメリットと言えるでしょう。

ITS健保の独自付加給付制度

健康保険制度では、被保険者が病気や出産をした際に、法律で定められた金額が給付されます。これを「法定給付」と呼びます。

ITS健保では、この法定給付に加えて、独自の「付加給付」制度を設けています。具体的には、

  • 出産時には法定給付の42万円に9万円を上乗せし、計51万円が出産育児一時金として支給されます。
  • 病気やケガの治療を受けた場合、自己負担額から2万円を差し引いた金額が一部負担還元金として還付されます。

このように、ITS健保は加入者の経済的負担を軽減するための独自の給付制度を提供しています。

ITS健保加入企業に転職を希望する方は、転職エージェントに相談しよう

ITS健保加入企業に転職を希望する方は、転職エージェントに相談しよう

ITS健保は、低い保険料率により保険料を抑えられるメリットがあります。また、福利厚生を活用することで、多くの施設を割安に利用できる点も魅力的です。

ITS健保加入企業への転職は、同じ給与でも手取りが増える可能性があり、さらに福利厚生を上手に使うことで日常生活やレジャーでの支出を抑えることができます。

加えて、ITS健保主催のイベントに参加することで、楽しみながら健康増進を図ることも可能です。

転職を考える際、自由に使えるお金を増やしたい方やプライベートの充実を求める方にとって、「ITS健保加入企業であるか」という点は重要な検討材料の一つとなるでしょう。