フリーランスのネットワークエンジニアはきついってホント?向いている人と単価アップのコツを解説

「ネットワークエンジニアはやめとけって聞くけど、実際はどうなの?」

「フリーランスのネットワークエンジニアは、きついわりに単価が低いってホント?」

と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

 

ネットワーク環境は、企業や社会全体にとって生命線ともいえる大切なものです。

その生命線を作り出し・守っていくのが、ネットワークエンジニアと呼ばれる職業となります。

正直なところ、フリーランスネットワークエンジニアをするのは非常にきついです。

 

今回の記事では、フリーランスネットワークエンジニアについて、下記の内容をお伝えします。

  • ネットワークエンジニアの仕事内容
  • フリーランスネットワークエンジニアがきつい理由
  • フリーランスネットワークエンジニアに向いている人
  • フリーランスネットワークエンジニアが単価を上げるコツ

 

この記事を読むと、フリーランスのネットワークエンジニアの実情がわかったうえで、高単価を狙うことができるようになるでしょう。

単価が上がる前にくじけてしまうエンジニアが多いので、事前に理解しておくことは有益ですね。

気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。

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ネットワークエンジニアとは?

ネットワークエンジニアとは?

ネットワークエンジニアとは、クライアントの希望に沿ったネットワーク環境を提供するエンジニアです。

快適な通信環境を作り、それを守ることが任務となります。

ITシステムが稼働するためには、ネットワークは必須です。

システムをリリースするにあたり、設計を担当するシステムエンジニアや開発を担当するプログラマーなどが注目されがちですが、ネットワーク環境が整っていないとシステムは動きません。

そのため、ネットワークエンジニアは非常に重要な役割を持っています。

ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアの仕事内容は下記の3つに分類されます。

  • ネットワーク設計
  • ネットワーク構築
  • ネットワーク運用・保守

それでは、順に解説していきます。

ネットワーク設計

ネットワーク設計は、クライアントの要求に合わせたネットワークシステムを設計する仕事です。

クライアントからヒアリングをして、最適なネットワーク構成を考えます。

設計内容は大きくわけて下記の2種類です。

  • 論理設計…IPアドレスやルーティングの情報などを設計する
  • 物理設計…サーバー・クライアントPCなどの機器や、ハブ・スイッチ・ロードバランサーなどのネットワーク機器を選定する

設計した内容は、ドキュメント(設計書)に落とし込みます。

ネットワークだけでなく、サーバーやネットワーク機器、セキュリティなど、様々な知識が必要となるため、経験豊富なエンジニアが担当することが多いです。

また、対象となるシステム自体の深い理解も必要になります。

ネットワーク構築

ネットワーク構築は、設計書をもとにネットワーク環境を構築する仕事です。

実際に現場に行って、機器の配置やケーブルの配線をおこないます。

ネットワーク構築の仕事は、ハードを設置して線をつなげば任務完了とはなりません。

構築が終わったら、正常に動作するかをチェックして、必要があれば設定の調整などをするため、ネットワークの知識は必須です。

大規模システムの場合は、ネットワークエンジニアの立ち会いのもと、工事業者に構築を依頼することもあります。

ネットワーク運用・保守

ネットワーク運用・保守は、ネットワーク環境が完成した後にネットワークを維持管理する仕事です。

厳密には、運用と保守は下記のとおり役割に違いがあります。

  • 運用…ネットワークが安全かつ円滑に運用されているかを常時監視し、トラブルを未然に防ぐ役割
  • 保守…トラブル発生時に、原因を追及してすばやく復旧させる役割

何人かでチームを組んで、交代制で運用・保守をおこないます。

ネットワークエンジニア初心者は、まずは運用監視からスタートすることが多いでしょう。

フリーランスネットワークエンジニアの月収相場

フリーランスネットワークエンジニアの月収相場

フリーランスのネットワークエンジニアは、実務経験が豊富であればかなり稼ぐことが可能です。

仕事内容によっても報酬額は変わりますが、今回は下記のとおり経験年数別の月収を紹介します。

  • 未経験
  • 実務経験3年未満
  • 実務経験3年以上

それでは、順に紹介していきます。

未経験

ネットワークエンジニアの仕事は、未経験者ではほぼ稼げません

未経験者の場合は、マニュアルにしたがってネットワークの監視やチューニングをすることから始めます。

まったくの未経験や知識が浅い状態であれば、月収20万円以下になるでしょう。

数ヶ月経験して、簡単なトラブル対応ができるようになれば、少しずつ単価が上がっていきます。

実務経験3年未満

実務経験を積んで初心者の状態を抜け出せば、1年未満でも月収20〜30万円となります。

さらに経験を積み、資格取得をするなどステップアップをすれば、ネットワーク運用・保守業務でも30〜50万円の案件も見つかるでしょう。

ネットワーク運用・保守だけでなく、ネットワーク構築の仕事もできるようになれば、さらに単価アップを狙うことが可能です。

実務経験3年以上

ネットワークエンジニアの仕事は、実務経験が非常に重要なので経験が増えれば単価は上がります。

実務経験が3年以上あれば、月収40万円超えも可能です。

さらに、実務経験が5年以上となれば、月収は60万円を超えることもあります。

もちろん、金額は仕事内容や資格の有無にもよりますが、ネットワークエンジニア案件の応募条件には経験年数も記載されていることが多く、経験年数は重要な要素の1つです。

仕事内容による単価は、ネットワーク運用・保守、ネットワーク構築、ネットワーク設計の順に上がっていきます。

経験豊富なネットワーク設計者は、月収80万円を目指すことも可能です。

資格取得やマネジメントスキルを身につけることで、さらに単価が上がります。

フリーランスネットワークエンジニアがきつい理由

フリーランスネットワークエンジニアがきつい理由

フリーランスネットワークエンジニアは非常にきつい仕事です。

きついといわれるのは、下記のことが理由になります。

  • 勤務時間が不規則
  • トラブル対応が多い
  • 経験がないと年収が低い
  • 常駐案件が多い

ネットワークエンジニアがきつい理由には、ほかのエンジニアには見られないものが多いです。

それでは、順に解説していきます。

勤務時間が不規則

ネットワークは24時間365日稼働しています。

24時間体制でネットワーク運用・保守を担当するエンジニアは、シフト制となることが多く、夜間勤務になることもあるでしょう。

勤務時間が日によって変わるため生活リズムが整わず、毎日同じ時間で働くエンジニアより疲れが溜まりやすくなります。

起きたときに時計を見て、午前か午後かわからなくなるというのは夜勤あるあるですね。

また、土日も休めない可能性もあり、プライベートの予定が入れにくくなります。

トラブル対応が多い

ネットワークが不調になってしまうと、企業は何もできません。

むしろ、ネットワークは正常に機能することが当たり前と考えているクライアントは非常に多いです。

そのため、ネットワーク上にトラブルが発生すれば、クライアントからは夜間でも休日でも関係なく連絡がきます。

連絡があればすぐにクライアント先に駆けつけますが、トラブルはいつ起こるかわからないので精神的な負担が大きいです。

すぐに原因がわかれば良いのですが、そうでないことも多いです。

クライアントからのプレッシャーを感じながら、問題が解決できるまで復旧作業は続きます。

また、トラブルが起きたことに対して、クライアントからクレームを受けることもあり、ネットワークエンジニアは非常にストレスが多い役回りです。

トラブルが発生した場合は解決して終わりにせず、再発防止策を考えるなど、今後に活かせるように知識として蓄積しましょう。

数々のトラブル対策の経験が、優れたネットワークエンジニアに成長させてくれます

経験がないと年収が低い

ネットワークエンジニアの仕事は、豊富な経験をもとに解決策を考える必要があるため、実績が重要となります。

経験が少ないエンジニアに重要な業務を任せるわけにはいかないため、はじめは簡単な仕事だけを任されるでしょう。

当たり前ですが、簡単な仕事では単価が上がりません。

結果として、未経験の状態でフリーランスのネットワークエンジニアになっても、会社員と比べて年収は非常に低くなります。

そのため、資格をとったり副業したりと、ある程度の知識と経験を身につけてからフリーランスに転身するほうが良いでしょう。

逆に、経験豊富なフリーランスネットワークエンジニアは、会社員より収入が多くなります

高収入を目指すために、まずは「年収が低いわりに、覚えることも多く負担が大きい」というつらい状況を乗り越えましょう。

常駐案件が多い

フリーランスといっても、ネットワークエンジニアはリモート作業はほとんどありません

ネットワーク環境が構築されている場所で作業をする必要があるためです。

ネットワーク運用・保守業務は、在宅でできる作業はほとんどないでしょう。

設計業務ができるようになれば、リモートで作業することは可能です。

なお、ネットワークエンジニアの案件は都市部に集中しています。

トラブル対応でクライアント先に緊急で駆けつけることもあるため、地方のエンジニアには難しいかもしれません。

また、ネットワークエンジニアには、フリーランスのメリットの1つである「自由度」は、ほとんどないといえます。

フリーランスネットワークエンジニアの将来性は高い

フリーランスネットワークエンジニアの将来性は高い

フリーランスネットワークエンジニアは将来性が高いです。

最近では、クラウドやAIなどの技術が盛んに取り上げられています。

しかし、それらの最新技術もネットワークと切り離すことはできません。

ネットワーク環境がないとITシステムは稼働できないため、ネットワークエンジニアの需要がなくなる可能性は低いでしょう。

ただし、多くの企業はクラウド化が進んでいることもあり、生き残るためにはAWSやAzureなどのクラウドの知識は必須となります。

またネットワーク環境を構築するにあたり、セキュリティを重要視するクライアントが増えてきました。

セキュリティ事故は企業の信用問題に発展するため、かなり大きな問題になります。

ネットワークエンジニアとして生きていく以上は、セキュリティの知識も身につけましょう。

将来性自体は高いですが、これからのネットワークエンジニアは、多方面の高い技術力を持ち、常に知識をアップデートすることが重要になります。

フリーランスネットワークエンジニアに求められるスキル

フリーランスネットワークエンジニアに求められるスキル

フリーランスネットワークエンジニアにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。

求められるスキルは下記のとおりです。

  • ネットワークの知識
  • コミュニケーション能力
  • 論理的思考力
  • 責任感
  • 自己管理能力

それでは、順に説明していきます。

ネットワークの知識

第一に必要なのは、ネットワークに関する幅広い知識です。

ネットワーク通信の技術だけでなく、ネットワーク機器にも詳しい必要があります。

ネットワーク設計をする場合は、ネットワーク・サーバー・セキュリティ・ネットワーク機器などすべての知識を網羅しましょう。

そうすることで初めて、クライアントの要求に応えることができます。

要求に対して、性能が良すぎても不要なコストがかかり、性能不足では円滑なネットワーク環境を提供できません。

そのため、設計を担当するネットワークエンジニアは、あらゆる知識を総合してネットワークの設計にあたります

また、トラブル発生時に原因を追求するためにも、ネットワークの深い知識が必要です。

フリーランスになる前に、ネットワークについてしっかり学習しましょう。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、ネットワーク設計・構築・運用・保守のどの仕事内容をとっても必要な能力になります。

設計業務では、クライアントの要求を丁寧にヒアリングすることが重要です。

ネットワークに詳しいクライアントはあまりいないため、相手が理解できる言葉で会話をしながら要求仕様を見極める必要があります。

構築業務は、クライアント先での作業です。

クライアントとの会話だけでなく、作業メンバーとの連携、時には工事関係者への説明などもあります。

知識レベルの異なる様々な人との会話がスムーズにできることが重要です。

運用・保守業務では、トラブルが発生した場合にコミュニケーション能力がないと非常に困るでしょう。

クライアントから状況を正しくヒアリングしたり、原因や解決策を説明することもあります。

トラブルが発生している現場では、クライアントも混乱しているため、相手に安心感を与えることもネットワークエンジニアの大切な仕事です。

論理的思考力

論理的思考力は、ネットワークエンジニアをする上で非常に重要な能力です。

ネットワーク設計や構築をおこなううえで、論理的に考える力が必要なのはもちろんですが、ネットワーク運用・保守でも論理的思考力が必要になります。

特にトラブルが発生したときは、原因をつきとめることが大切です。

いまある現場の状況、クライアントやユーザーの言葉、ログなどの必要な情報をすべて集めて、分析をおこないます

そして、筋道を立てて原因を導き出すのです。

原因究明の際には、ときに想像力も必要になります。

もちろん根拠のない想像ではなく、豊富な経験をもとに仮説を立てる能力です。

論理的思考があるからこそ、仮説を立てることもできるようになります。

また、クライアントにトラブルの原因や対策方法を説明するときも、論理的にわかりやすい説明が大切です。

ネットワークエンジニアの仕事は、どんな場面でも論理的に考える力が必要になります。

責任感

ネットワークエンジニアには、責任感や忍耐力が必要です。

ネットワークトラブルが発生した現場では、問題が解決するまで帰ることができません。

どれだけ時間がかかっても、責任をもって最後までやり抜く姿勢が重要です。

特にフリーランスの場合、会社員のように上司や先輩に頼ることも難しくなります。

途中で投げ出すことはできないため、責任感のある人が求められるでしょう。

自己管理能力

フリーランスネットワークエンジニアは、自己管理能力が必要です。

ネットワークエンジニアという職業柄、夜勤もあるため勤務時間のバラつきから体調を崩しやすくなります。

また、トラブル対応時には、解決するまで拘束されることも多く、突発的に長時間労働となることもあるでしょう。

しかし、フリーランスの場合は体調を崩してしまっても、会社員のように代理で対応してくれる人がいない可能性があります。

もし代理を頼むことができたとしても、仕事ができない時期は収入がなくなるリスクがあります。

フリーランスでネットワークエンジニアとして働くなら、自己管理がしっかりできるようにしましょう

ネットワークエンジニアに向いている人

ネットワークエンジニアに向いている人

ネットワークエンジニアはきつそうですが、どんな人に向いているのでしょうか。

ネットワークエンジニアに向いているのは下記のような人です。

  • コンピュータ・周辺機器などに興味がある
  • ネットワーク機器を扱うことが好き
  • 体力に自信がある
  • 論理的に考えることが好き
  • 新しい知識に興味がある
  • ルーティンワークが苦にならない

ネットワークエンジニアのきつさをカバーし、求められるスキルを持ち合わせることが重要そうですね。

それでは、以下で詳細に説明していきます。

コンピュータ・周辺機器などに興味がある

ネットワークエンジニアとして活躍できる人は、コンピュータや周辺機器に興味があります。

もともときつい職業なので、興味がないとできないといったほうが良いかもしれません。

コンピュータが動くしくみなどに興味がある人は、ネットワークエンジニアに向いています。

ネットワーク機器を扱うことが好き

ネットワークエンジニアは、ルーター・スイッチ・ハブなどのネットワーク機器や、サーバー・ロードバランサーなど、様々な機器を扱います。

ほかのエンジニアと比べても、ハードに触れる機会が非常に多いです。

そのため、機器に触れることに苦手意識を持っている人は、ネットワークエンジニアとして活躍するのは難しいでしょう。

逆に、様々な種類のハードに触れてみたいという人にとっては、楽しめる仕事かもしれません。

体力に自信がある

ネットワークエンジニアは、夜勤や徹夜になることがあり得る仕事です。

トラブル対応時には、睡眠時間が確保できないこともあるでしょう。

突然の呼び出しで、夜中にクライアント先に出向くこともあります。

これらのことから、ネットワークエンジニアは体力に自信がある人や若い人に向いている仕事です。

一方で、ネットワークエンジニアの仕事は、トラブルさえ起きなければ楽だという意見もあります。

安定稼働しているシステムであれば、トラブルが頻発することも少ないでしょう。

とはいえ、エンジニアの仕事は体力があるに越したことはありません。

ネットワークエンジニアを目指す人は、体力作りにも目を向けてみると良いでしょう

論理的に考えることが好き

物事を論理的に考えることが好きな人は、ネットワークエンジニアに向いています。

ネットワークエンジニアの仕事内容は、ネットワーク設計や構築、トラブル対応など、論理的に考えないと難しい仕事ばかりです。

論理的に考えることが苦手な人やひらめきに頼るタイプの人には、ネットワークエンジニアはおすすめできません

トラブルなく安心安全なネットワーク環境をクライアントに提供するためには、論理的に考えた結果から根拠のある答えを導き出す力が必要になります。

新しい知識に興味がある

ネットワークの世界は日々進化しています。

目まぐるしく新しい技術が出てくるため、新しいことに興味を持てる人こそネットワークエンジニアに向いているといえるでしょう。

向上心のある人にとって、ネットワークエンジニアの仕事は充実した日々を過ごせる環境となるかもしれません。

逆に、自ら学ぶ姿勢のない人はステップアップすることが難しく、低単価できつい仕事をしつづけることになるでしょう。

ネットワーク運用・保守業務を担当する人は、監視の時間を利用して学習するのは非常に有効です。

すきま時間を有効活用できるだけでなく、近くに機器がある環境なのでイメージがつきやすく、自宅での学習より理解が深まります。

ルーティンワークが苦にならない

保守案件の場合、毎日の仕事はルーティンワークになることが多いです。

トラブルが発生しなければ、マニュアルどおりに監視やメンテナンスをするだけという現場が多いでしょう。

何事もなければ、楽な仕事ともいえますが、変化のない仕事が苦痛になる人にはおすすめできません

安全なネットワーク環境のためには、日々のルーティンワークこそが大切な仕事です。

クライアントにもエンジニアにもトラブルは発生しないほうが良いので、地味で単調な作業も手を抜かずにしっかりできる人に向いている仕事です。

フリーランスネットワークエンジニアが単価アップするためにやること

フリーランスネットワークエンジニアが単価アップするためにやること

フリーランスのネットワークエンジニアが単価を上げるためには、何をすれば良いのでしょうか。

単価アップするために、下記を実践することをおすすめします。

  • 資格を取る
  • 実務経験を積む
  • 周辺知識をつける
  • 直接営業する
  • マネジメントスキルを磨く
  • 英語力をつける

それでは、順に解説していきます。

資格を取る

フリーランスネットワークエンジニアが収入を上げるためには、スキルアップすることが重要です。

しかし、スキル自体は目に見えないため証明が難しく、資格を取ることが有効な手段となります。

ネットワークエンジニアの単価アップに役立つ資格は下記のとおりです。

  • 基本情報技術者試験
  • ネットワークスペシャリスト試験
  • CCNA
  • CCNP
  • CCIE
  • Linux技術者認定資格

順に説明していきます。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験のひとつで、ITの基本知識を持つことを証明できる国家資格です。

ネットワーク・セキュリティ・データベースの知識や、コンピュータが動く仕組みなど、試験範囲は非常に広範囲となります。

そのため、ITのスキルをまんべんなく身に付けることができます

基本といっても、簡単に合格できる試験ではありません。

合格に向けた学習のなかで、しっかり知識を身に付けるようにしましょう。

基本情報技術者試験の資格保有者は、ネットワークエンジニアに限らず、他のエンジニアの案件の単価アップにも効力を持つ可能性があります。

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理技術者試験のなかでも最も難易度が高く、ネットワークに関する知識に特化した国家資格です。

目的を満たすネットワークの構築やネットワーク環境を維持するための知識などが出題範囲となります。

まさに、ネットワークエンジニアに必要な知識なので、チャレンジしてみて損はないでしょう。

CCNA

CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、シスコ技術者認定試験のなかでも基礎レベルの資格です。

シスコ技術者認定試験はベンダー資格ですが、ネットワーク業界では重視されており、ときには国家資格より効力のある資格となります。

CCNAは、ネットワークの導入から運用・トラブル対策までが出題範囲です。

ネットワークの基本を学ぶには、ちょうど良い内容ですので、ぜひ資格取得にチャレンジしてみてください。

独学で難しい場合は、スクールに通えば比較的簡単に取得できます。

未経験であれば、CCNAの資格を保有することで多少単価アップできるでしょう。

ただし、実務経験者の場合はCCNAを保有していても、あまり効力はありません。

CCNP

CCNP(Cisco Certified Network Professional)は、シスコ技術者認定試験のCCNAの上位に位置する資格となります。

プロフェッショナルレベルなので、より専門性の高い知識が必要です。

CCNPの試験範囲は、インストラクチャやセキュリティ、自動化などCCNAよりかなり専門的になります。

そのため、CCNPの資格保有者は高単価案件が獲得しやすくなるでしょう。

CCIE

CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)は、シスコ技術者認定試験のCCNPの上位に位置する資格となります。

エキスパートレベルとなり、高度な技術力を証明することが可能です。

CCIEの試験には、ラボ試験と呼ばれるCisco支店のラボルームでおこなう実技試験があります。

5〜7年の実務経験があるエンジニアにおすすめですが、受験言語は英語のみであるため、英語力も必要です。

CCIEの資格を保有するネットワークエンジニアのなかには、年収が1000万円超えとなる人もいます。

Linux技術者認定資格

Linux技術者認定資格(LinuC)は、日本国内向けのLinux技術者を証明する資格です。

下記の3つのレベルにわかれています。

  • LinuCレベル1…Linuxの物理サーバー・仮想サーバーの構築・運用
  • LinuCレベル2…仮想マシン・コンテナを含んだLinuxシステムやネットワーク設計・構築
  • LinuCレベル3…Linuxの各分野の専門家レベル

ネットワークエンジニアはLinuxを扱うことが多いため、Linux技術者認定資格の取得はおすすめです。

Linuxは、一般的なPCとして使われているWindowsやMacと同じ感覚で使用することができません。

そのため、資格取得のための学習そのものが、ネットワークエンジニアに必要な知識を習得することにもなります

Linuxの資格を保有すれば、Linuxの知識があることを証明できるため、単価アップのためにも有効です。

なお、ネットワークエンジニアとして世界で活躍したい人には、LPI認定資格と呼ばれるLPIC(Linux Professional Institute Certification)の取得もおすすめします。

実務経験を積む

ネットワークエンジニアの単価は、実務経験年数で大きく変わります。

高いスキルが必要となるのはもちろんですが、トラブル対策の場数が多いエンジニアは非常に重宝されるでしょう。

特に、ネットワーク設計の案件は比較的単価が高いですが、多くの経験と高いスキルが必要となります。

実務経験を積みながらスキルを身に付けて、設計業務を担当できるようになりましょう。

周辺知識をつける

ネットワークエンジニアは、ネットワークの知識だけではなく周辺知識を身につけると仕事の幅が広がります。

仕事の幅が広がるということは、結果的に単価アップが見込めるということです。

まずは、下記の周辺知識を身につけましょう。

  • サーバー・クラウドの知識
  • セキュリティの知識
  • IoTの知識

順に説明します。

サーバー・クラウドの知識

ネットワークエンジニアには、サーバーやクラウドの知識は不可欠となってきました。

ネットワークに欠かせないのがサーバーですが、サーバーの設計や構築もできるようになれば、ネットワークエンジニアとしての幅が広がります。

また、近年のクラウド化にともない、ネットワークエンジニアにもAWSやAzureといったクラウドの知識も必須となるでしょう。

クラウドの知識を持つネットワークエンジニアは単価が高くなる傾向があるため、クラウド関連の資格をとることもおすすめです。

セキュリティの知識

ネットワーク設計にあたり、ファイアウォールなどのセキュリティの知識も必要です。

外部ネットワークとの通信があるシステムであれば、サイバー攻撃などのリスクも高まるため、かなりシビアなセキュリティ対策を求められます。

セキュリティ専門のエンジニアに任せることもできますが、ネットワークエンジニア自身がセキュリティの高い知識を持っていれば、総合的に判断することができるため良いでしょう。

IoTの知識

ネットワークエンジニアもIoTの知識を求められることがあります。

IoT(Internet of Things)とは、インターネットを通じてあらゆるモノが通信することです。

世の中には、Wi-FiやBluetooth、また最近では5Gといった無線での通信技術が広がっています。

ネットワークに接続するIoTデバイスの基本知識は押さえておくと良いでしょう。

今後、IoTを利用したシステム開発は増加する見込みです。

IoTデバイスに対応するネットワーク設計ができるようになれば、将来的にネットワークエンジニアとしての需要はさらに高まるでしょう。

直接営業する

直接営業をして中間マージンをおさえることで、手取り金額を上げるという手もあります。

中間マージンは元請けから離れるほど増えていく仕組みです。

エンド直請けが難しくても、できるだけ元請けに近い下請け会社の案件を狙いましょう。

常に誠実に仕事をおこないコミュニケーションを円滑にとることで、クライアントとの信頼関係を築き、直接契約を獲得できるように努力しましょう。

自身を売り込む営業力も必要となりますが、まずは良好な関係性を地道に作り上げていくことが大切です。

マネジメントスキルを磨く

一般的にフリーランスエンジニアの案件は、プロジェクトマネージャーになると高単価となる案件が多いです。

そのため、ネットワークエンジニアからマネジメントスキルを磨いてプロジェクトマネージャーのポジションを獲得できれば、単価を上げることができます。

フリーランスのエンジニアは、マネジメントスキルを磨くチャンスがあまりありません

まずは、ネットワークエンジニアのチームの中で、リーダー的な役割ができるようになりましょう。

プロジェクトの成功のためにチームをまとめることが重要になります。

そこから少しずつマネジメントの幅を広げていきましょう

英語力をつける

ネットワークエンジニアは英語力があると有利です。

英語力といっても、Readingだけで問題ありません

トラブル対応時には、海外製品の英語で書かれたマニュアルを読むこともあります。

また、調査をする場合でも英語のサイトが多いので、英語が理解できると強いです。

さらに、新しい技術を身につける場合にも英語力があると良いでしょう。

最新の技術書が日本語翻訳されるまでにはタイムラグがあります

ライバルに差をつけていちはやく知識を得るためには、英語表記の技術書を読むことが必要です。

海外ベンダーと関わらなければ英語力は必要ないと考えがちですが、単価アップを狙うネットワークエンジニアには英語力も武器になります。

まとめ

まとめ

フリーランスのネットワークエンジニアについて解説してきました。

フリーランスのネットワークエンジニアは正直きついです。

しかし、経験年数を積むほど単価が上がるため、チャレンジしがいのある職業といえます。

未経験の人でも、まずはCCNAの資格を取得するところから始めて、くじけずに一歩ずつ前進して単価を上げていきましょう。

ネットワーク環境は私たちの生活になくてはならないものなので、ネットワークエンジニアの将来性はバッチリです。

市場価値の高いネットワークエンジニアになれば高単価案件も獲得できるので、興味がある方はぜひ目指してみてください。