「エンジニアに興味があるけど、未経験でもなれるのか?」
という疑問を持っている方は非常に多いです。
結論としては、未経験でもエンジニアになれます。
しかし、未経験の採用枠はそれほど多くはありません。
少ない採用枠を多くの未経験者で取り合うことになるでしょう。
そこで今回の記事では、未経験からエンジニアを目指す方のために、下記の点についてお伝えします。
- 未経験でもエンジニアになれる理由
- 未経験でエンジニアになるメリット・デメリット
- 未経験OK求人にひそむ落とし穴
- 未経験でもエンジニアに向いている人
- 未経験者が転職前にできる準備
この記事を読めば、未経験でも企業に採用され、将来的には優秀なエンジニアとして活躍できるでしょう。
現在未経験でエンジニアに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
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未経験でもエンジニアになれる理由
未経験でもエンジニアになることはできます。
その理由は、下記のとおりです。
- エンジニアの需要が高い
- 企業が積極的に採用をしている
2つの理由について、順に解説していきます。
エンジニアの需要が高い
IT業界全体のエンジニア不足は、深刻な社会問題となっています。
IT技術の発展により、今後も企業はシステム開発をし続けますが、それをするための人材が足りません。
システム開発の需要があっても、供給が追いつかない状態です。
将来的には、さらにIT人材の不足が懸念されています。
そのため、未経験者でもエンジニアになるチャンスは十分にあるのです。
企業が積極的に採用をしている
IT人材不足の影響もあり、企業は積極的に採用を進めています。
経験豊富なエンジニアが採用できれば良いですが、それだけでは人手が足りないため、未経験者も採用する企業は増加傾向です。
特に若い人材に対しては、ポテンシャルに期待して「1から教育してエンジニアを育てよう」という気持ちがあります。
また、会社員であればフリーランスとは違い「即戦力でなければダメ」ということでもありません。
未経験からエンジニアになる場合は、充実した研修制度のある企業に入社し、一定期間OJT(On The Job Training)を受けながらスキルを磨いていくのが良いでしょう。
転職の場合は、前職の業種に関する知識が活かせる企業を選べば、さらに採用される確率は上がります。
未経験でもエンジニアになるメリット
未経験でもエンジニアになるメリットはあります。
特に大きなメリットは下記の3つです。
- 比較的収入が高い
- キャリアアップができる
- 将来的にはフリーランスという選択肢も
それでは、メリットについて順に説明していきます。
比較的収入が高い
エンジニアは専門性が高い職業であるため、ほかの職業と比べて収入が高い傾向があります。
未経験で入社した直後は一般的な新卒の給料レベルにはなりますが、将来的にはサラリーマンの平均年収を上回る可能性は高いでしょう。
それは、エンジニアとして仕事をしていれば、未経験の状態がずっと続くわけではないからです。
そのため、未経験でも将来性を考えると、早いうちからエンジニアにチャレンジするほうがお得です。
実力がすべてのIT業界では、努力次第で高収入を目指すことができます。
未経験者でもチャレンジする価値は十分にあるでしょう。
キャリアアップができる
エンジニアはキャリアパスが多様化しており、キャリアアップしやすい職業です。
以下にキャリアアップの一例をご紹介します。
- 「プログラマー」から設計スキルを身につけて「システムエンジニア」に
- 「フロントエンドエンジニア」からサーバー側のスキルを身につけて「Webエンジニア」に
- 「システムエンジニア」から管理能力を身につけて「プロジェクトマネージャー」に
- 「システムエンジニア」から提案力を磨いて「ITコンサルタント」に
これ以外にも、様々なキャリアパスがあります。
また、トレンド技術を身につけて、「AIエンジニア」や「クラウドエンジニア」になることも可能です。
キャリアアップのために転職をすることで、さらに高収入を得られることもあります。
将来的にはフリーランスという選択肢も
エンジニアはフリーランスでも活躍することが可能です。
特に、実務経験が豊富でスキルレベルの高いフリーランスエンジニアは、かなりの高収入となります。
現時点で未経験でも、経験を積んでスキルを磨くことで、将来的には優秀なエンジニアとなれるでしょう。
優秀なエンジニアになれば、どのような職場でも通用するので、フリーランスに転身することも可能です。
未経験がエンジニアになるデメリット
未経験でエンジニアになる場合、下記のデメリットが考えられます。
- 専門知識に興味がないとつらい
- 30代以上だと厳しい
- 最初は安月給の可能性が高い
未経験からエンジニアを目指す場合は、デメリットについてもしっかりと理解することが大切です。
これらのデメリットは、残念ながら回避することはできません。
デメリットと向き合うことで、優秀なエンジニアとして成長することができるでしょう。
それでは、順に解説していきます。
専門知識に興味がないとつらい
エンジニアとして活躍するなら、専門的な知識を身につける必要があります。
IT技術は日々進化しているので、何年経っても学習を止めることはできません。
そのため、専門知識やIT技術に興味が持てない人は、つらいだけになるでしょう。
また、エンジニアは頭を使う仕事です。
考えるより体を動かしたいという人は、別の仕事のほうが向いているでしょう。
30代以上だと厳しい
未経験でもエンジニアになれるのは事実ですが、30代以上になると話は別です。
企業のいう「未経験歓迎」は、20代の人に向けた言葉だと思っておいたほうが良いでしょう。
年齢の高い未経験者は、OJTをする先輩社員より年上になることが考えられます。
企業側が教育するためにかかる心理的なコストを考えると、30代以上は厳しいといえるでしょう。
ただし、年齢が高い分これまでの経験が役に立つ場合もあります。
特に、マネジメント経験のある人はアピールポイントになるでしょう。
また、看護師から医療関係のシステムを開発するエンジニアになったり、食品メーカーから生産管理のシステムを開発するエンジニアになる場合などは、過去の経験が活かされるため重宝されます。
30代以上の未経験者がエンジニアに転職したい場合、どれだけやる気をアピールしてもまったく意味はありません。
それより、自身のいままでのキャリアをフル活用して挑戦すると良いでしょう。
最初は安月給の可能性が高い
未経験であれば、最初のうちは一般的な新卒の給料レベルになるでしょう。
新卒者はそれで問題ありませんが、ほかの業種から転職してきた人は、いままでより安月給になる可能性が高いです。
実力がつけば給料は上がっていきますが、それまでの間は低収入となるため、生活ができる目途を立てておくと良いでしょう。
とはいえ、未経験者でも会社員であれば未経験のフリーランスエンジニアよりは給料は高くなります。
最初のうちは苦しいですが、実力をつけて乗り越えましょう。
未経験OK求人にひそむ落とし穴
エンジニアの求人のなかには「未経験可」や「未経験歓迎」といったフレーズをよく見かけます。
未経験でエンジニアになりたい人は、このフレーズの本当の意味を知ることが重要です。
未経験OKの求人で注意するポイントは下記の3点になります。
- 未経験と知識ゼロの違い
- 人手不足のブラック企業に当たる可能性あり
- 20代が圧倒的に有利
それでは、それぞれについて順に解説していきます。
未経験と知識ゼロの違い
未経験と知識ゼロは大きく違うので注意しましょう。
実務の経験はなくても良いですが、まったく知識がない人は門前払いされる可能性があります。
採用条件に書かれた「未経験可」と「スキル不問」を混同してはいけません。
実務経験はなくても、独学やプログラミングスクールで学んだ人のほうが、採用されやすいのは明白です。
未経験でもエンジニアになる準備をしてきた人こそが、未経験求人を勝ち取ることができます。
採用されてから覚えれば大丈夫と考えている人は、いつまでも採用されることはないでしょう。
ITの基礎的な知識や応募する分野の専門知識を見につけて、自分のアピールポイントを作ることで、初めて「未経験可」の狭き門をくぐることができます。
人手不足のブラック企業に当たる可能性あり
未経験でも雇いたいという企業は、もしかしたら人手不足に陥っているブラック企業かもしれません。
IT業界は慢性的な人手不足なので、どの企業もエンジニアを欲しがっているのは事実です。
しかし、誰でもいいからとにかく人が入ってほしいということも考えられます。
この場合は、入ってすぐに過酷な労働をさせられる可能性も高いので注意しましょう。
また「未経験可」と同じように注意したいのが「若手活躍中」という言い回しです。
これは、年功序列ではなく若手も評価される会社ともとれますが、定着率が低く従業員がすぐに辞めてしまうともとれます。
とはいえ、疑ってばかりではキリがないので、該当企業のHPやSNSの口コミなどを調査して企業の情報を集めることをおすすめします。
20代が圧倒的に有利
未経験採用は、伸びしろのある20代が圧倒的に有利です。
未経験者を採用する企業側も、将来的に長く活躍できる人を求めています。
年齢が上がれば、一人前になってからの活躍できる期間が短くなるため、企業から見たらマイナスです。
30代以上の人は、資格を取るなどして自身のアピールポイントを少しでも増やす努力をしましょう。
未経験でもエンジニアに向いている人
未経験であっても、下記の資質を持ち合わせている人はエンジニアに向いています。
- IT技術に興味がある
- 学ぶことが好き
- コミュニケーション能力がある
- 集中力が高い
- 論理的思考力がある
それぞれの資質について、順に解説していきます。
IT技術に興味がある
IT技術やIT業界に興味がある人は、エンジニアを目指すと良いでしょう。
IT業界に疎い人より、興味を持っていろいろ学べる人のほうが、エンジニアになったあとの苦労が少ないです。
技術に対する高い関心や、業界に対する興味を常に持ち合わせている人は、エンジニアにかなり向いているといえます。
学ぶことが好き
学ぶことが好きな人は、エンジニアになることをおすすめします。
エンジニアの仕事は、覚えることが非常に多く、学びの連続です。
IT技術は日々進化しているため、それを扱うエンジニアも日々成長する必要があります。
そのため、常に新しい技術を学び続ける姿勢がないと、すぐに「使えないエンジニア」となってしまうでしょう。
IT技術は、それほど目まぐるしいスピードで進むのです。
エンジニアという職業に足を踏み入れる以上は、常に学び続ける覚悟を持ちましょう。
コミュニケーション能力がある
エンジニアといっても、常にパソコンに向かってひとりで仕事をしているわけではありません。
実際のエンジニアの仕事は、チームでおこなうことが多いです。
エンジニアがプロジェクトを成功させるためには、チームメンバーと円滑なコミュニケーションがとれることが非常に重要になります。
また、クライアントとの打合せでは、クライアントから要望をヒアリングし、それに応えられるシステムを作ることが必要です。
ここでは聞き出す力や説明する力が重要になります。
トラブル発生時には迅速に対応することが求められますが、そこでもメンバー間でのコミュニケーションがとれないと、事態が収束できません。
コミュニケーション能力は、エンジニア業務のあらゆる場面で必要不可欠となる重要な能力です。
集中力が高い
エンジニアの仕事には、集中力や忍耐力が必要です。
システム開発の現場は、何の問題もなく進むということはほとんどありません。
開発中に様々な課題に直面し、それを1つずつ丁寧に解決しながら進んでいきます。
エンジニアの仕事は難しいことの連続ですが、集中力と忍耐力を持って、粘り強く業務にあたることが重要です。
試行錯誤しながらでも、丁寧に課題を解決し確実に前進できる人こそ、エンジニアの資質があるといえるでしょう。
論理的思考力がある
論理的思考力がない人はエンジニアとして活躍することができません。
エンジニアの仕事は、どの工程においても論理的思考が欠かせないためです。
システムを設計するときには、クライアントの要求に応えつつ、最小のコストで成果を出すことが求められます。
最適なシステムをクライアントに提供するためには、直感に頼ることなく論理的に物事を考える力が必要です。
また、開発中や運用中に問題が起きれば、事象内容から因果関係を見つけ出し原因を究明し、再発防止のための対策を講じる必要があります。
原因究明や対策方法の決定にも、論理的に考える力が必要です。
未経験者がエンジニアに転職する前にできる準備
未経験者がエンジニアに転職する前に、準備できることはたくさんあります。
どれだけ準備をするかによって、企業の印象も変わってくるでしょう。
未経験者がエンジニアになる前にできる準備は下記の3つです。
- プログラミングの学習をする
- 副業にチャレンジしてみる
- 資格を取る
数は少ないですが、1つ1つの負荷は大きいです。
しかし、これらの準備を惜しまなければ、必ず報われるでしょう。
それでは、事前準備について詳しく説明していきます。
プログラミングの学習をする
未経験からエンジニアになるために、最も必要な準備はプログラミングの学習です。
業務経験がなくても、スキルを身につけることは事前にできます。
未経験でもプログラミングの技術があるということは、裏を返せばエンジニアになるための努力ができるということです。
採用する企業から見れば、今後の活躍が期待できる人材となるでしょう。
そのため、エンジニアになりたければ、まずはプログラミングの学習を始めてください。
学習方法は下記の2パターンです。
- 独学で学ぶ
- スクールやセミナーを利用する
それぞれの学習方法について、詳しく説明していきます。
独学で学ぶ
書籍やWebサイト、動画などを利用すれば、独学でプログラムを習得することができます。
スクールほどお金をかけずに、自分のペースで学習できるので、スキマ時間を利用して学びたい人には便利な方法です。
しかし、独学ではインプットばかりに集中してしまい、アウトプットが滞ってしまう危険があります。
プログラミング学習は実践(アウトプット)こそが一番の学習方法です。
ある程度の基礎を理解したら、すぐに手を動かして実際にプログラムを書いてみましょう。
手を動かす学習に便利なサイトをご紹介します。
どちらも、プログラミングのための開発環境を用意する必要はなく、サイト上でプログラミングが完結するため、未経験者には非常に有益なサイトです。
スクールやセミナーを利用する
初めてプログラミングをする人は、難易度の高さにくじけてしまう人も多いでしょう。
ひとりで学ぶ自信がない人や、独学で挫折した人は、スクールやセミナーの利用がおすすめです。
最近ではオンラインのスクールも増えてきているので、場所を選ばず学習できます。
独学に比べて費用がかかりますが、短期間で確実にスキルを身につけることが可能です。
また、理解できない箇所や対策が難しいバグなどがあったときに、講師に質問できるという点は、非常に大きなメリットになります。
スクールによっては、学習終了後に転職先を紹介してくれるところもあるので、気になる人はスクール利用を検討してみると良いでしょう。
副業にチャレンジしてみる
プログラミングの基礎が習得できたら、副業にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
副業することで、実務経験を自分で作ってしまうのです。
また、エンジニアの仕事内容や働き方なども体験できるので、副業には多くの学びがあります。
メリットが非常に多いので、可能であればぜひチャレンジしてみてください。
この副業の目的は、あくまでも「IT業界の実務を体験してみること」で「お金を稼ぐこと」ではありません。
案件を選ぶときは、単価にばかり目を向けずに、目的達成のために動きましょう。
資格を取る
未経験でも資格を取ることで知識の証明ができるため、採用には有利になります。
特に、30代以上の未経験者がエンジニアになりたい場合は、資格取得は必須と考えていたほうが良いでしょう。
未経験者におすすめの資格は下記のとおりです。
- ITパスポート
- 基本情報処理技術者
- CCNA
- MOS(Microsoft Office Specialist)
これらはあくまでも未経験者や初心者に有効な資格です。
経験のあるエンジニアは、さらに上位の資格取得にチャレンジしましょう。
なお、パソコンでおこなう試験の場合は、注意が必要になります。
机上の学習で知識理解が十分に深まっていても、パソコン操作で戸惑ってしまう可能性があるので、実際の試験をイメージして練習してみることがおすすめです。
それでは、未経験者におすすめの資格について順に解説していきます。
ITパスポート
ITパスポートの基礎情報は下記のとおりです。
資格名称 | ITパスポート |
運営団体 | IPA(独立行政法人情報処理推進機構) |
資格種類 | 国家資格 |
証明できること | ITに関する基礎知識を持つ |
試験範囲 | ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系 |
ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識があることを証明できる資格です。
ITを利用する人に向けた知識なので、IT業界ではたらく人にとっては難易度がかなり低いでしょう。
しかし、IT関連の知識がまったくない人がIT系国家資格を取るのであれば、まずはITパスポートがおすすめです。
未経験でもITパスポートの資格を持っていれば、「事前にある程度の学習をしていること」「本気でエンジニアになりたいと思っていること」がアピールできて有利になります。
知識がない状態から始めて、150〜180時間ほど学習すれば合格できるでしょう。
参考書を3回ほど流し読みしたら、試験形式に慣れるため過去問を何度も繰り返し解くことをおすすめします。
ITパスポートの試験勉強が難しすぎて苦痛に感じる人は、この先エンジニアになれたとしても苦労するかもしれません。
エンジニアになれば、さらに難しいことを覚える必要があるからです。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験の基礎情報は下記のとおりです。
資格名称 | 基本情報技術者試験 |
運営団体 | IPA(独立行政法人情報処理推進機構) |
資格種類 | 国家資格 |
証明できること | ITエンジニアとしての基礎知識・技能を持つ |
試験範囲 | ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系 |
基本情報技術者試験は、IT業界ではたらく人に必要な基礎知識があることを証明できる資格です。
ITパスポートより難易度は高いですが、エンジニアとしてはたらくための基礎を広範囲に身につけられるため、たとえ合格できなくても勉強したことは無駄にはならないでしょう。
資格名称は「基本」とありますが、IT関連知識だけでなくプログラミングやアルゴリズムの問題も出題されるため、簡単に合格できません。
未経験から合格するためには、かなり本気で学習に取り組む必要があります。
学習に必要な時間は200時間程度です。
プログラミング学習をしたことがない人であれば、さらに時間がかかります。
基本的には参考書と過去問での学習が有効ですが、2023年に試験内容が変わるので、過去問に頼りすぎずに参考書でしっかりと知識をつけることが大切です。
CCNA(Cisco Certified Network Associate)
CCNAの基礎情報は下記のとおりです。
資格名称 | CCNA(Cisco Certified Network Associate) |
運営団体 | シスコシステムズ(Cisco Systems) |
資格種類 | ベンダー資格 |
証明できること | ネットワークの基礎知識を持つ |
試験範囲 | ネットワークの基礎、IP サービス、セキュリティの基礎、自動化、プログラマビリティ |
CCNAは、ネットワークに関する基礎知識があることを証明できる資格です。
ネットワークエンジニアを目指す人はもちろんのこと、すべてのITエンジニアはネットワークの利用は必要不可欠になります。
仕事をするうえで避けては通れない知識となるため、基本をおさえておくと良いでしょう。
ベンダー資格ではありますが、ネットワーク機器メーカー大手のCiscoが認定する資格なので、説得力は大きいです。
学習に必要な時間は70〜150時間程度です。
CCNAを取得しエンジニアとしてはたらき始めたら、上位レベルのCCNP(Cisco Certified Network Professional)にチャレンジするのも良いでしょう。
MOS(Microsoft Office Specialist)
MOSの基礎情報は下記のとおりです。
資格名称 | MOS(Microsoft Office Specialist) |
運営団体 | 株式会社オデッセイ コミュニケーションズ |
資格種類 | 国際資格 |
証明できること | Office製品が扱える |
試験範囲 | Wordの操作、Excelの操作、PowerPointの操作、Accessの操作、Outlookの操作 |
MOSは、Office製品が問題なく使用できることを証明できる資格です。
一般レベルのスペシャリストと上級レベルのエキスパートの2種類があります。
MOSはエンジニアというより事務職への転職に有利となる資格ですが、ExcelやWordなどはどの職場でも使用するため、取得して損はありません。
特に前職がパソコンを使用しない職業だった場合は、Office製品を扱える証明として資格取得すると良いでしょう。
日常でパソコンを使用している人であれば、比較的容易に合格できます。
未経験が学習するプログラミング言語の選び方
未経験でプログラミングを始めようとすると、プログラミング言語の種類の多さに戸惑うかもしれません。
プログラミングの知識がない未経験者が、数ある選択肢から習得すべき言語を選ぶのは非常に難しいことです。
未経験が学習するプログラミング言語を選ぶときは、下記を参考にしましょう。
- 習得しやすさで選ぶ
- 案件数で選ぶ
- トレンドや将来性で選ぶ
- 転職したい分野で選ぶ
それでは、選び方について順に説明していきます。
習得しやすさで選ぶ
未経験から学習を始めるなら、習得しやすいプログラミング言語を選びましょう。
それは、プログラミングは難易度が高く、挫折する人が非常に多いからです。
さらに難解な言語を選んでしまうと、プログラミング技術の習得どころではありません。
簡単に習得できる言語はほとんどありませんが、シンプルでわかりやすいものを選ぶと学習しやすいでしょう。
案件数で選ぶ
案件数の多いプログラミング言語を選ぶと、就職・転職の際に有利になります。
案件数が多いということは、需要が多いということです。
企業に必要とされている言語を学んでおけば、結果的にエンジニアとして活躍しやすくなります。
まずは、求人サイトなどで案件数を調べてみましょう。
トレンドや将来性で選ぶ
プログラミング言語を選ぶときには、トレンドや将来性にも注目しましょう。
これは未経験者だけでなく、経験豊富なエンジニアの習得言語選びにもいえることです。
トレンド言語は、スタートアップやベンチャー企業が好んで使用する傾向があります。
これらの企業を狙っている場合は、習得しておくと良いでしょう。
また、プログラミング言語のなかには、一時的に流行っても現在では衰退してしまっているものもあります。
エンジニアになったあとに長く活躍するためには、将来性のあるプログラミング言語を選ぶことが重要です。
トレンドや将来性を知るためにはIT業界の動向に注目するのが一番ですが、未経験では難しいかもしれません。
その場合は、求人サイトなどを見て、過去と比べて案件数が増えてきたものや報酬額が上がってきたものをチェックすると良いでしょう。
※プログラミング言語の将来性について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
転職したい分野で選ぶ
転職したい分野が決まっている人は、その分野で使用するプログラミング言語を選びましょう。
プログラミング言語のなかには、どの言語にも応用が利くものもありますが、始めから必要な言語がわかっているならそちらを選択したほうが近道です。
ただし、いくら必要でも、初めてのプログラミング学習で難易度が高いものを選択すると挫折してしまう可能性もあります。
その場合は、習得しやすく案件数が多い言語で軽くプログラミングに触れてから、希望する分野で必要な言語にチャレンジするのも良いでしょう。
未経験におすすめのプログラミング言語8選
未経験者がプログラミング言語を選ぶときに重視する「習得しやすさ」「案件数」「トレンドや将来性」をもとに、おすすめのプログラミング言語を8つ厳選しました。
- Python
- Java
- JavaScript
- Swift
- Kotlin
- Go
- C#
- HTML/CSS
それでは、それぞれの言語について順に説明していきます。
Python
Pythonは、エンジニアの人気も企業の需要も高いプログラミング言語です。
シンプルでわかりやすいため、未経験でも習得しやすいでしょう。
Pythonは計算や統計処理などを得意とし、AI分野で使用されることが多いです。
また、多くのWebサービスに使用されており「YouTube」「Instagram」など身近なものもPythonで作られています。
習得しやすく将来性も高いので、おすすめの言語です。
Java
Javaは、多くのエンジニアが習得する、汎用性の高いプログラミング言語です。
他の言語と比較すると、多少習得が難しいかもしれませんが、Javaで開発できるものは非常に多いため、仕事に直結しやすく案件数はかなり見込めます。
Javaで開発できるのは、Androidアプリ、Webサイト、ゲーム、組み込みシステムなど多種多様です。
処理速度が速く「Twitter」「Minecraft」などに利用されています。
Javaは、企業の新人研修などで採用されることも多く、使用できるエンジニアはとても多いです。
これは、ライバルが多いという考え方もありますが、エンジニアならJavaはできて当たり前という考え方もできます。
ほかの言語との親和性も高いため、目指す分野が決まっていない人は、Javaを習得しておけば多くの言語に応用できるためおすすめです。
JavaScript
JavaScriptは、Webサイトに動きをつけるためのプログラミング言語です。
Webサイトは、ページの見た目を作る言語と動きを作る言語が異なります。
Webエンジニアを希望する人は、JavaScriptは必須言語といえるでしょう。
また、JavaScriptには、ほかの言語と合わせて使用されることが多いという傾向があります。
「Java+JavaScript」「C#+JavaScript」という開発の場合、案件情報ではメインの言語しか書かれていなくても、実際はJavaScriptも使用することも多いでしょう。
単体で扱われることは少ないですが、Web関連のシステムにおいて重要度の高い言語のため、習得をおすすめします。
なお、JavaScriptとJavaは名前が似ていますが、まったく異なるものなので混同しないようにしましょう。
Swift
Swiftは、Apple製品向けの開発に特化したプログラミング言語です。
特化型の言語なので、iPhoneアプリを作りたいと考えている人は、ぜひSwiftを習得しましょう。
コーディングがシンプルで、直感的に開発できることから、未経験者におすすめです。
新しい言語のため、日本語の解説サイトが少ないことはデメリットですが、書籍を1冊購入して学習すれば、簡単なアプリは作れるでしょう。
Apple製品がなくならない限り需要は続くので、将来性は高い言語といえます。
Kotlin
Kotlinは、Android製品向けの開発に特化したプログラミング言語です。
AndroidはiPhoneより世界シェアが高いため、Kotlinの今後の需要はさらに伸びると予想されます。
Android開発に興味がある人は、Kotlinを習得すると良いでしょう。
短くシンプルなコードで開発できるため、未経験者にもおすすめです。
Kotlinを扱うエンジニアは多くはないので、ライバルが少ないのがメリットですが、Swiftと同様に日本語の解説サイトが少ないことはデメリットとなります。
しかし、Android開発のメイン言語になると予想されるため、シェア率の高さからも将来性は非常に高いといえます。
Go
Goは、Googleが作った、Webシステム開発に向いているプログラミング言語です。
コードがシンプルなうえに、使い勝手が良いことから、未経験者におすすめの言語となっています。
Goが使用されているものには「AWA」「メルカリ」などが有名です。
さらに、ドローンやロボット開発にもGoが使われています。
これらの分野に興味のある人は、Goを習得するのがおすすめです。
C#
C#は、Microsoftが作った言語のため、WindowsなどのMicrosoftツールとの相性が良いプログラミング言語です。
コーディングの量が多いため、未経験者には難易度が高く感じるかもしれません。
習得レベルは、Python<C#<Javaという順で難しくなります。
C#は、幅広い分野で使用されていますが、なかでもゲーム開発やVR開発など、未経験でも興味を持ちやすい分野にも強い言語です。
ほかの言語と比較すると習得の難しさはありますが、強い興味があれば、それに勝るものはありません。
ゲーム業界を目指す人は、ぜひC#の学習を検討してみてください。
HTML/CSS
HTMLやCSSは、Webサイトの見た目を作るためのプログラミング言語です。
HTMLを使用して、Webページの文字や表などを書き込みます。
このHTMLで作られたページに対して、文字の色をつけたり、表の幅を決めたりといった装飾をするのがCSSです。
これらの言語は、比較的簡単に習得することができます。
パソコンのWebブラウザでこの記事を見ている人は、マウスで右クリックをして「ページのソースを表示」を押してみてください。
そこで表示されたものがHTMLと呼ばれるプログラミング言語です。
ご覧になっているWebページは、このようなコードで作られています。
一見複雑で難しいと思うかもしれませんが、法則性がわかれば簡単に作ることができるため、未経験でも扱いやすい言語です。
なお、このHTMLで書かれたページに対して、動きをつけるのがJavaScriptになります。
未経験でもエンジニアになれる?準備万端整えてエンジニアになろう!まとめ
今回の記事では、未経験でもエンジニアになるために知っておくことについて解説してきました。
結論としては、未経験でもエンジニアにはなれますが、事前準備をする人ほど有利になるということです。
求人欄に書かれた「未経験可」という言葉に隠された意味をおさらいします。
【誤】 ITに関する知識がない
【正】 実務経験がないが、ITに関する基礎知識はある
何も知らない状態でIT業界に挑んでも、良い結果は生まれません。
未経験でも準備万端で挑んで、ほかのライバルから採用を勝ち取りましょう。