商社系SIerの年収・売上ランキング一覧!優良企業の選び方やキャリアパスも解説

商社系SIerの特徴として、伊藤忠商事、丸紅、三菱商事といった大手企業が親会社となっていることが挙げられます。これらの企業は日本を代表する大規模な総合商社として知られています。

本記事では、このような商社系SIerの年収や売上高に基づいたランキングを紹介します。さらに、商社系SIerと他の種類のSIer企業との違いや特徴についても比較しながら解説していきます。

商社系SIerの業界動向や将来性についても触れ、IT業界における彼らの位置づけを明らかにしていきます

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商社系SIer年収ランキング

商社系SIer年収ランキング

CTCのグローバル戦略とITソリューション提供力

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、最先端のITテクノロジーを活用したサービス開発において、国内外の多様なパートナーとの協力関係を築いています。

CTCの強みは、グローバルな視点でマルチベンダーアプローチを採用し、クライアントのニーズに最適な製品や技術を組み合わせて提供することです。

さらに、高度な技術力とサポート体制を基盤に、生活のあらゆる場面でITシステムを効果的に活用し、クライアントに最適なソリューションを提供・維持しています。

これらの総合的な能力により、CTCは革新的かつ実用的なITサービスを実現しています。

MSYSの強み:革新的ソリューションと優れた目利き力

丸紅情報システムズ(MSYS)の強みは、最新技術とグローバルな視点を活用し、クライアントの課題に対して革新的なソリューションを提供する能力にあります。同社は、3次元造形システムなどの先端テクノロジーを駆使し、商社時代から蓄積したノウハウとスキルを融合させることで、システム開発の上流工程であるシステムコンサルティングに特化しています。

MSYSの最大の強みは、システムコンサルティングにおける「優れた目利き力」です。この能力により、クライアントのニーズを的確に把握し、最適なソリューションを提案することができます。また、技術革新や市場動向を見極める力も備えており、常に先進的なアプローチでクライアントの課題解決に取り組んでいます。

兼松エレクトロニクスの3つの強み

兼松エレクトロニクスの主な強みは、マルチベンダー対応力、豊富な顧客基盤、そして堅実な財務体質にあります。

100社以上のベンダーやシステム構築パートナーとの幅広いアライアンスを通じて、高度なマルチベンダー対応力を実現しています。これにより、多様な顧客ニーズに柔軟に対応することが可能となっています。

また、3000社を超える取引実績を持つ顧客基盤は、同社の大きな強みです。特に国内大手企業との取引が多く、幅広い業界・業種をカバーしています。

さらに、長年にわたる無借金経営は、企業の安定性と強固な財務基盤を示しています。この財務健全性は、顧客からの信頼獲得にも寄与しています。

これらの強みを活かし、兼松エレクトロニクスは IT ソリューション分野で競争力のある事業展開を続けています。

インフォコムの強み:少数精鋭と独自サービス

インフォコムの強みは、開発から運用までを一貫して社内で行うことにより、少数精鋭体制でサービス事業を展開している点です。
これにより、ベンチャー企業に匹敵するスピード感で業務を遂行することが可能となっています。

さらに、同社の強みとして特筆すべきは、独自のサービス展開です。例えば、

  • 災害時などの緊急事態に広く活用される緊急連絡/安否確認システム「エマージェンシーコール」
  • 企業の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を効率的に管理・活用するためのWEB-ERPシステム「GRANDIT」

これらの特色あるサービスが、インフォコムの競争力を高める重要な要素となっています。

SCSKの強み:総合的DXサポートと専門性

SCSKの強みは、中・大企業のDX推進を総合的にサポートする能力にあります。あらゆる分野で専門企業に匹敵する、あるいはそれ以上の専門知識を有しています。

長年にわたり、企業の基盤構築やクラウド活用をサポートしてきた経験から、DX基盤構築に不可欠なデータベースの知識を深く持ち、現状を的確に分析する能力に優れています。

これらの強みにより、SCSKは特定の国、資格、メーカーに縛られない中立的な立場で、顧客企業にとって最適な環境基盤を設計・構築することが可能となっています。

商社系売り上げランキング

商社系売り上げランキング

DIS:IT流通大手の事業概要と新たな提携

事業概要
ダイワボウ情報システム(DIS)は、国内最大級のIT関連商品ディストリビューターです。
約1400社の世界中のメーカーから商品・サービスを取り扱っており、独立系マルチベンダーとしての強みを活かしています。
PCやサーバー、モバイルデバイス、情報家電など、約240万アイテムを顧客ニーズに合わせて柔軟に提供しています。

パートナーシップ事例
2023年12月1日より、AI inside株式会社とDISが提携を開始しました。
この提携により、ディープラーニング技術を用いた高精度OCRソリューション「DX Suite」が、DISの約19000社のパートナーネットワークを通じて幅広く展開されることになりました。

さらに、DISのサブスクリプション管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」にもこのサービスが追加され、より多くの企業がAI技術を活用できる環境が整いました。
この協力関係により、両社は先進的なテクノロジーソリューションの普及を加速させることを目指しています。

伊藤忠テクノソリューションズの創薬支援ソリューション

伊藤忠テクノソリューションズは、創薬分野において革新的なソリューションを提供しています。主な事業内容には、以下が含まれます:

  • 研究開発のPDCAサイクルを効率化する基盤システムの構築
  • 研究所のペーパーレス化
  • 自動化の推進

さらに、医療データの高度な解析と知見抽出を支援するツールやサービスの開発にも注力しています。これらのソリューションは、創薬プロセスの各段階で生じるデータや情報を効果的に管理し、研究者の意思決定をサポートします

具体的な導入事例として、沢井製薬株式会社での取り組みが挙げられます。同社は以下のシステムを導入しました:

法規制化合物チェック支援システム 「RegSys」
試薬管理システム 「RAKTIS」

これにより、化学構造式に基づいた法規制チェックを実現しました。この導入により、研究者は試薬購入の段階で規制対象化学物質を含む製品を事前に識別し、不適切な所持を防止できるようになりました

SCSKの総合ITサービス

SCSKは、幅広いIT関連サービスを提供する企業です。
主な事業内容には、以下が含まれます:

  • ITハードウェアとソフトウェアの販売
  • システム管理
  • インフラ構築
  • コンサルティング
  • システム開発

ハードウェアとソフトウェアの販売部門では、多様な製品の販売と導入支援を行っています:

  • セキュリティ
  • ネットワーク
  • サーバー・ストレージ
  • ミドルウェア
  • CAD
  • 解析・CAE

システム管理サービスでは、オンプレミスからクラウドまで幅広く対応し、ITシステムの保守運用と継続的な改善を行うITサービスマネジメントを提供しています。

SCSKのサービスは多くの企業に採用されており、例えば株式会社トモズでは、SCSKが提案したCRMサービス「betrend(ビートレンド)」を導入しています。このサービスは、高いカスタマイズ性とコスト効率の良さから、顧客から高い評価を得ています。

三井情報の事業展開と導入事例

三井情報は、多岐にわたる事業を展開しています。

主な分野としては、

  • クライアントのデジタルトランスフォーメーション支援
  • IoT・AI・データ分析
  • ITコンサルティング
  • ERPや基幹システムの構築
  • Wi-Fiや5G関連のサービス
  • クラウドソリューションの提供

などが挙げられます。さらに、金融やセキュリティ分野にも注力しています。

導入事例として、日本証券金融株式会社が挙げられます。同社は2014年より、三井情報が提供するAWSベースのクラウドサービスを利用開始しました。既存システムをAmazon Web Servicesへ段階的に移行することで、ITインフラにかかるコストと負担を大幅に削減。さらに、システム運用の効率化にも成功し、全体的な業務改善を実現しています。

インフォコムのITソリューションと実績

事業概要
インフォコムは、幅広いITソリューションを提供する企業です。
顧客のニーズに合わせたカスタマイズされたサービスが特徴で、

  • アプリケーション開発
  • インフラ構築
  • ネットワーク設計

まで、多様な分野をカバーしています。

実績例
大手企業との取引実績も豊富です。例えば、ある大手食品メーカーでは、

  • 当社のオープン系帳票仕分けシステム「OpenBOST」を導入
  • 電子帳票システム「NEOSS」も採用され、帳票データの電子化や効率的な管理を実現

これらのソリューションにより、顧客企業の業務効率化とコスト削減に貢献しています。

商社系SIerはホワイト企業が多い?特徴や将来性について

商社系SIerはホワイト企業が多い?特徴や将来性について

SIerの種類と特徴

SIer(システムインテグレーター)には、独立系、メーカー系、ユーザー系など様々な種類があります。

ユーザー系SIerは、通信、商社、金融、鉄道会社などの大手企業を親会社に持ち、それらの情報部門やシステム部門が独立して設立されたものです。

商社系SIerは、商社のシステム部門から独立した会社を指し、労働環境の良さが特徴です。親会社が大手企業であるため、福利厚生が充実しており、「ホワイト企業」と呼ばれる水準を満たしている企業が多い傾向にあります。

一方、独立系SIerは親会社を持たないため、開発の自由度が高いのが特徴です。メーカー系SIerは、大手ハードウェア会社のシステム開発部門が独立してできたものが多く、主に親会社からの大規模プロジェクトや公共案件を扱います。

ユーザー系SIerの仕事は、「内販」と「外販」に分類されます。

  • 内販は親会社やグループ会社向けの案件を指し
  • 外販は自社とは系列の異なる他企業の案件を指します

これらの特徴を理解することで、各SIerの特性や強みをより明確に把握することができます。

ユーザー系SIer業界の現状と展望

日本のユーザー系SIer業界は、現在も重要な役割を果たしています。
大手金融機関の大型案件を多く受注し、安定した収益源となっています。
また、クラウドシステムだけでは対応できない大規模なシステム構築や運用、保守を得意としています。

近年のデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れに伴い、企業は効率化や独自の価値提供を目指しています。
これに応じて、CRM(顧客管理システム)やMA(マーケティング自動化ツール)などのパッケージソフトの導入が増加しており、ユーザー系SIerはこの分野でも重要な役割を担っています。

さらに、既存の古いシステムを更新しながら使用する必要性も依然として高く、ユーザー系SIerの需要は衰えていません。
市場規模も安定しており、将来性も十分にあると言えます。

商社系SIer企業の選び方:ケース別ガイド

商社系SIer企業の選び方:ケース別ガイド

SIer企業でのキャリア成長と専門性向上

大規模な親会社やグループ企業と協力してシステム開発を行うSIer企業では、上流工程から携わる機会が多くあります。

これにより、特定の業界に関する専門知識や深い理解を得ることができます。

また、プロジェクト全体の運営に関わることで、幅広いスキルを磨くことが可能です。

このような環境は、一般のエンジニアからエキスパートエンジニアやプロジェクトマネージャーへとキャリアアップを目指す人にとって、貴重な経験を積む場となります。

ユーザー系や商社系のSIer企業では、特にこうした機会が豊富で、技術力と業界知識の両面で成長できる環境が整っています。

SIerのキャリアアップ:元請け転職のメリット

SIerとしてキャリアアップを目指すなら、「元請けSIer」への転職が効果的です。

クライアントから直接開発を受注する1次工程のSIerは、高い報酬を得られる可能性が高いです。

特に、親会社がクライアントとなるユーザー系SIerが魅力的です。これらの企業では、

  • 元請けの仕事が多く
  • 要件定義や設計といった上流工程に携わる機会が豊富にある

ためです。

このような環境で経験を積むことで、専門性を高め、年収アップにつながる可能性が高まります。

ユーザー系SIerのワークライフバランス

ユーザー系SIerは、従業員の働きやすさを重視する企業が多く、就業規則や福利厚生が充実している傾向があります。

そのため、残業時間が比較的少なく、仕事と私生活のバランスを大切にしたい方に適した職場環境といえるでしょう。

ワークライフバランスを重視する方にとって、魅力的な選択肢の一つとなっています。

商社系SIerで描けるキャリアパス:職種別解説

商社系SIerで描けるキャリアパス:職種別解説

SIerエンジニアのキャリア展望

商社系やユーザー系のSIer企業に所属するエンジニアは、システム開発プロジェクトにおいて上流工程を担当することが一般的です。

これらの企業では、元請けや二次請けとして重要な立場に位置することが多く、ソフトウェアの設計や開発など、システム開発の核心的な部分に関わる機会が豊富にあります。

そのため、商社系やユーザー系のSIerで経験を積むことで、システムエンジニアとしてのキャリアパスが明確になり、専門性を高めていくことができるでしょう。

SIerでのPMスキル習得と視野拡大

商社系やユーザー系のSIerでは、上流工程に関わる機会が豊富です。
これにより、プロジェクト全体の管理経験を積むことができ、PMに不可欠なスキルを習得できます。
具体的には、以下のスキルが向上します:

  • スケジュール管理能力
  • 問題解決能力

さらに、IT以外の業界知識を得られる点も特徴的です。
エンジニアとしては通常経験しにくい分野に触れることで、視野が広がります。

加えて、クライアントとの提案や交渉といったプロジェクトマネージャーに求められる能力も培うことができます。

このように、幅広い知識とスキルを総合的に身につけられる環境が整っています。

ITアーキテクトの役割と成長

ITアーキテクトは、システム全体の構想から実装までを統括する重要な役割を担います。

彼らはシステムの設計全体に責任を持ち、その青写真を描き出します。

この職位は、プログラマーやシステムエンジニアのキャリアパスにおける上級職として位置づけられています。

特に、上流工程に多く関わる機会のある商社系やユーザー系のSIer企業では、ITアーキテクトへの道筋がより明確になっています。

このような環境では、以下の理由からITアーキテクトとしてのキャリア形成に有利に働くでしょう:

  • システム開発の全体像を把握し、高度な設計スキルを磨く機会が豊富にある

商社系SIerに興味を持ったら転職エージェントに話を聞いてみよう

商社系SIerに興味を持ったら転職エージェントに話を聞いてみよう

今回は商社系SIerとユーザー系SIer、そしてその他のSIerについて、それぞれの特徴や市場価値、将来性などを比較しながら解説しました。

商社系SIerは親会社の影響が強く、その特性を理解するには親会社の事業内容や方針を調べることが有効です。

一方、ユーザー系SIerは多様な親会社を持ち、提供するソリューションも幅広いのが特徴です。

これらのSIer企業への転職を考える際は、各企業の背景や強みをよく研究し、自身のキャリアプランと照らし合わせて検討することが重要です。

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