【2024年最新】ホワイトなユーザー系SIer企業ランキングと選び方完全ガイド

ユーザー系SIerへの転職に関心を持つ方も多いことでしょう。

本記事では、ユーザー系SIerの人気企業について、売上高や平均年収のランキングを紹介します。

また、働きやすい環境を提供するユーザー系SIerを見分けるポイントについても、IT業界に精通した専門家の視点から解説していきます。

転職を考えている方にとって、有益な情報となるでしょう。

週10時間の副業案件を
会員登録した方限定で配信中!

ユーザー系SIerはホワイト企業が多いって本当?

ユーザー系SIerはホワイト企業が多いって本当?

SIer企業の種類と特徴

SIer企業には様々な種類があり、その特徴や業務内容は多岐にわたります。

最も一般的なのは、大手保険会社や銀行の情報システム部門から派生したユーザー系SIerです。これらの企業は主に親会社や関連企業からの案件を扱い、安定した事業基盤を持っています。同時に、他社からの仕事も受注しています。

他にも、

  • 国際的にソリューションサービスを提供する外資系SIer
  • 独自経営で外部からの仕事を中心に行う独立系SIer
  • 大手コンピューターメーカーの情報処理部門やソフトウェア開発部門から独立したメーカー系SIer

などがあります。

これらの企業は同じSIerという分類に属しながらも、それぞれ異なる特徴や強みを持っています。SIer業界の多様性は、顧客のニーズに応じた幅広いサービス提供を可能にしています。

ユーザー系SIerの魅力と特徴

ユーザー系SIerには、いくつかの魅力的な特徴があります。

まず、親会社やグループ会社からの安定した案件供給が挙げられます。これにより、継続的な仕事の確保が可能となり、安定した業務環境が整っています。

次に、福利厚生の充実が特筆されます。多くのユーザー系SIerは大手企業の子会社であるため、親会社に準じた充実した福利厚生制度を享受できます。これには、過度な残業や不適切な労働慣行が少ないという利点も含まれます。

さらに、平均年収の高さも魅力の一つです。ユーザー系SIer企業は、知名度の高い上場企業や大手企業の子会社であることが多く、その結果として平均年収も比較的高水準に設定されています。一般的に、親会社の社員の平均年収の70%から90%程度の水準であると言われており、安定した収入を期待できる環境が整っています。

ユーザー系SIerの売上高・営業利益はどれくらい?

ユーザー系SIerの売上高・営業利益はどれくらい?

ユーザー系SIer企業 売上高トップ5

ユーザー系SIer企業売上高ランキング

1位 NTTデータ 2兆5,519億円
2位 野村総合研究所 5,688億円
3位 伊藤忠テクノソリューションズ 5,224億円
4位 SCSK 4,141億円
5位 日鉄ソリューションズ 2,703億円

1位 NTTデータ 2兆5,519億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング1位は株式会社NTTデータです。日本最大手の通信企業グループNTTの主要グループ企業の一つで、300を超える傘下企業を持つ世界有数のIT企業です。その売り上げは日本のユーザー系SIer企業で群を抜いています。2022年3月期は、事業の規模拡大に加え、為替の影響もあり、33期連続増収を達成しました。

2位 野村総合研究所 5,688億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング2位は株式会社野村総合研究所(NRI)です。クライアントの問題解決から具体的な解決策提供まで一貫したフルサポートが特徴です。2022年度3月期は、国内DX案件の増加や、豪州事業の拡大により増収となっています。

3位 伊藤忠テクノソリューションズ 5,224億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング3位は伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)です。世界的な総合商社である伊藤忠商事の子会社で、海外クライアントとも広く結びついています。2022年3月期の売上高は過去最高で、すべての事業グループで増収、海外事業会社も好調でした。

4位 SCSK 4,141億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング4位はSCSK株式会社です。住友商事グループに属し、コンサルティングから系統開発、ITインフラ構築、ITマネジメント、BPO、ITハード・ソフト販売まで多岐にわたるサービスを展開しています。2022年3月期は増収で、デジタル化需要が堅調であり、金融ITやITプラットフォームのセグメントを中心に成長しました。

5位 日鉄ソリューションズ 2,703億円
ユーザー系SIer企業売上高ランキング5位は日

IT企業の営業利益ランキングトップ5

1位 NTTデータ 2,126億円
NTTデータが営業利益ランキング1位を獲得しました。2022年3月期は増収と海外事業の構造改革効果により、増益を達成しています。

2位 野村総合研究所 831億円
野村総合研究所が2位に入りました。野村ホールディングスとの資本関係を背景に、証券・金融業界向けITソリューションに強みを持ちます。売上高は大手メーカーに劣るものの、売上高営業利益率では他社を大きく上回っています。

3位 SCSK 741億円
住友商事系列のユーザー系SIer企業であるSCSKが3位です。大企業の資本を背景とした事業基盤と、サービス型ソリューション提供による収益モデルが強みです。2022年3月期は生産性向上により収益が増加しました。

4位 伊藤忠テクノソリューションズ 505億円
CTCとも呼ばれる伊藤忠テクノソリューションズが4位です。企業課題解決サービスを展開し、金融機関向けシステム構築・保守などを手がけています。2022年3月期は過去最高の営業利益を記録し、増収により増益となりました。

5位 日鉄ソリューションズ 298億円
日鉄ソリューションズが5位に入りました。製造業向けシステム開発で培ったノウハウを活かし、製造、流通、金融、通信、公共分野で競争力を持っています。2022年3月期は増収により営業利益が増加しました。

ユーザー系SIerのトップ企業は年収1,000万以上

ユーザー系SIerのトップ企業は年収1,000万以上

SIer最高年収は野村総研

ユーザー系SIer企業の中で、株式会社野村総合研究所が年収ランキングのトップに位置しています。

同社の20代社員の平均年収は744万円から1,052万円の範囲にあり、30代では1,202万円から1,286万円程度となっています。

野村総合研究所の実績として、三菱東京UFJ銀行へのリスク管理パッケージソフトウェア導入があります。

このプロジェクトでは「Oracle Financial Services Analytical Applications」を使用し、日本初の導入事例となりました。

NRIの高年収とAIによるビール醸造革新

ユーザー系SIerの年収ランキング2位は株式会社野村総合研究所です。

20代の平均年収は661~945万円、30代は1,084~1,186万円ほどとなっています。

同業界では、AIを活用した革新的なソリューションの開発も進んでいます。

例えば、ある大手飲料メーカーに導入されたAIツールは、原材料や工程など試験醸造条件をインプットすることで、生成されるビールの成分値を予測する機能を持っています。

さらに、このAIは以下の機能も備えており、製品開発プロセスの革新に寄与しています:

  • 業務効率化に貢献する機能
  • 複数のレシピ候補を自動的に提案する「レシピ探索」機能

ISIDの高年収と従業員ウェルビーイング支援

ユーザー系SIerの年収ランキング3位に位置するのが電通国際情報サービス(ISID)です。

ISIDの20代社員の平均年収は634~902万円、30代では1,031~1,104万円程度となっています。

ISIDは親会社の電通株式会社に、従業員の日々のコンディションを可視化する「ウェルビーイングノート」というツールを提供しています。このツールには、以下の機能が搭載されています:

  • パルスサーベイ機能
  • ダッシュボード機能
  • リアクション機能
  • エデュケーション機能

これらの機能により、職場におけるQWL(Quality of Working Life:労働生活の質)の維持・向上をサポートする役割を果たしています。

CTC、高年収と先進技術で注目

ユーザー系SIer企業の年収ランキングにおいて、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)株式会社が4位に位置しています

同社の社員の平均年収は以下の通りです:

年代 平均年収
20代 563万円から802万円
30代 918万円から938万円程度

CTCは先進的な技術ソリューションを提供しており、例えば自動車メーカーに対して、アプリケーション開発を効率化するツールの導入支援を行っています。

このツールの特徴は以下の通りです:

  • 従来の複雑な開発言語を使用しない
  • 開発コードを最小限に抑える
  • 高速なアプリケーション開発を可能にする

SIer企業の高年収と顧客支援戦略

ユーザー系SIer企業の年収ランキング5位に入る伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)株式会社では、

  • 20代の平均年収が516~728万円
  • 30代では831~889万円程度

となっています。

一方、NTTデータは企業向けのサービスとして、「デジタルテクノロジーディレクター」という人材支援を提供しています。これは、イオンクレジットサービス株式会社のような企業が直面する、決済の多様化や顧客満足度向上といった課題に対応するためのものです。

このように、SIer企業は高い年収水準を維持しつつ、顧客企業のデジタル化支援にも注力しています。

ホワイトなユーザー系SIerを見極めるには?

ホワイトなユーザー系SIerを見極めるには?

SIer選びの鍵:親会社の業界理解

ユーザー系SIer企業を選ぶ際は、親会社の業界を理解することが重要です。

親会社やグループ会社の業界によって、求められる知識やスキルが大きく異なるからです。

例えば、

  • 金融系の企業であれば金融関連の仕事が中心となり、それに応じた専門知識が必要になります。
  • 同様に、保険業界なら保険特有のスキルが求められます。

自分の適性や興味と合致する業界はどこか、身につけたい技術は何かをよく考慮し、慎重に企業を選択することが成功への近道となります。

ユーザー系SIer選びの鍵:親会社の経営状況

ユーザー系SIerを選ぶ際は、親会社の経営状況を慎重に確認することが重要です。

これは、ユーザー系SIerの業績が親会社の経営状態に大きく左右されるためです。

親会社の業界での地位、知名度、売上高などの情報を詳しく調査しておくことをお勧めします。

多くの案件が親会社関連から来ることを考えると、ユーザー系SIer自体の業績が良好でも、親会社の業績が悪化傾向にある場合は特に注意が必要となります。

このような点に留意して、安定したユーザー系SIerを選択することが大切です。

ユーザー系SIerの理想的な内販・外販バランス

ユーザー系SIer企業を評価する際は、内販と外販のバランスが重要な指標となります。

理想的なバランスとしては、以下の割合が望ましいとされています:

  • 内販が約70%
  • 外販が約30%

この比率は、企業の安定性と独立性を示す重要な要素です。

外販の割合が30%程度あることは、親会社に依存しすぎず、独自に案件を獲得する能力があることを示しています。これは企業の持続可能性と市場での競争力を表す良い指標です。

一方で、内販のみに頼りすぎると業務の多様性が失われる可能性があります。逆に、外販の割合が過度に高い場合は、従業員への負担が増大し、労働環境が悪化するリスクがあります。

したがって、内販と外販のバランスを適切に保つことが、健全なユーザー系SIer企業の特徴といえるでしょう。

働きやすいSIer企業を見つけて、転職しよう

働きやすいSIer企業を見つけて、転職しよう

ユーザー系SIer企業の特徴や業績ランキングについて解説しました。

これらの企業は親会社の影響を強く受けているため、転職を考える際は親会社の事業内容や方針を調査することが重要です。

ユーザー系SIerは多様な親会社を持ち、提供するソリューションも幅広いのが特徴です。各企業の特性や強みは異なるため、自分のキャリアプランに合った企業を見つけるには、業界や各社の詳細な情報収集が欠かせません。

転職を検討する際は、自身のスキルや経験、希望する職場環境などを踏まえて、慎重に企業選びを行うことをおすすめします。

また、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用することで、より多くの選択肢から自分に合った案件や企業を見つけることができるかもしれません。