知らないと後悔するフリーランスの給付金について解説!

コロナウイルスの影響により、社会は大きく変化しました。フリーランスの方のなかには収入が減ってしまったり、仕事がなくなった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

給付金や補助金があるのをご存じですか?

本記事では2023年に受けとれる補助金や給付金を解説していきます。給付金を受け取ることができれば、大きな補助となることでしょう。補助金や給付には申請期限というものがあります。

本記事では、2023年最新の補助金について解説していきます。

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フリーランスが受け取れる給付金はない!

2023年8月時点では、フリーランスを対象にした給付金は実施されていませんなぜなら、給付金とは、国や自治体が緊急事態の対処として支出するもので、「申請によって受け取ることのできるお金」です。

過去には「コロナ特別定額給付金」として新型コロナウイルス感染症の拡大の影響に対応するために非課税の給付金が10万円支給されました。現時点では、給付金はありませんが、ここでは給付金の概念や助成金・補助金との違いなどについて詳しく解説していきます

そもそも、給付金とは?

まずは給付金のメリットについて紹介します。

  • 返済が不要
  • 人材育成や設備投資に資金を活用できる
  • 使用用途が自由

1.返済が不要

融資と異なり給付金は、1度支給されると返済義務はありません。要件を満たす制度や取り組みを行えば、繰り返し給付を得る権利がありますし、社会的な信頼も向上にもつながります。

しかし、不正受給が発覚した場合は全額返還に加え、支給額の20%が追加で請求されます。

2.人材育成や設備投資に資金を活用できる

給付金は、設備や人材への投資にも活用可能です。事業規模が小さい個人事業主などは、設備投資や人材育成にお金を使いたくても資金不足から実現できないケースも多くあります。

しかし、給付金などを使えば資金調達の悩みを解消でき、理想を具現化しやすくなるので前向きに検討する価値があります。

全額給付はしてもらえませんが、負担は大幅に軽減可能です。事業拡大にも役立つので、利用する個人事業主も少なくないでしょう。

3.使用用途が自由

給付金は、対象となる取り組みだけでなく、事業に使用することもできます。事業を維持できることも、給付金などを受けることで得られる大きなメリットです。

小規模事業者持続化補助金のように事業を維持するための販路開拓などを支援するものもあるので、状況に合わせて選択できれば効果を感じやすくなります。

販路の開拓や事業転換を行う場合、多額のコストがかかってしまうケースも珍しくありません。
しかし、給付金などを使えば負担を抑えられるため、事業の維持や継続にも役立つといえます。

給付金の受給した場合のデメリットとは?

給付金は手続きが煩雑な場合があり、書類が受理されてから支給されるまで1か月程度かかる場合があります。

また、給付金は予算や件数が決まっているものも多く、申請すれば受給できるというものではありません。審査に落ちてしまったり、枠がオーバーしてしまった場合は受給できないというケースもあります。給付金のデメリットとして、補助金や助成金と比較して制度が少ないことが挙げられるでしょう。

これは、コロナによる経済的な影響など、緊急時の対応として実施される為です。期限もきまっているため、日頃のリサーチが大切です。

補助金との違い

補助金は、給付条件が厳しく条件を満たさないと申請できません利用目的や金額を申請する必要があり、補助金の必要性や受給した際に見込まれるメリットについても審査されます。

地方自治体や経済産業省といった厚生労働省以外の政府機関から支給されます。財源は法人税で、業種に限らず、多くの業務形態が対象になっています。

補助金のメリット・デメリット

補助金のメリットとして種類が豊富にあることが挙げられます

業種が限定されていないため、どのサービスやビジネスモデルの導入時にも申請を行うことが出来ます。受給できる金額が多く、大きなメリットといえるでしょう。

次に補助金のデメリットですが、申請期間が1か月ほどしかない場合が多く、期間までの書類の提出が求められます審査が厳しく、事業内容に関しては厳しく確認されます。

くわえ、審査に通った場合でも、給付までに時間を要したり、事業の一部費用の補助金給付の場合もあります。

助成金との違い

助成金は補助金と異なり、厚生労働省の管理団体からの支給となる給付金です。

主に雇用促進や人材育成を対象とした助成金が中心です。事業再構築補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金などが当たり、年に複数回募集のある場合もあり、後半になるほど審査がきびしくなるため、前半に申請することがおすすめです。

助成金の場合は、事業の使用用途や金額などの明記の必要はありません。それぞれの補助金の基準さえ満たしていれば採択率が高くなる傾向があります。

助成金のメリット・デメリット

助成金のメリットには、
社内制度の整備や待遇の向上が進められます。
条件の証明ができる書類がそろえば、その分審査に通りやすくなります通年で応募を受け付けており、期間が限定されていません。

助成金デメリットには、
労働関連の法規に違反しないことや雇用保険に加入している職員が1人以上いることが挙げられます

他にも、申請時に助成金の使用用途を明確にする必要があったり、助成金によっては労使協定や就業規則の提出が必要になることもあるため注意が必要です。

フリーランスにおすすめの補助金&助成金

ここでは、フリーランスにおすすめする補助金と助成金を紹介しています。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者が働き方改革やインボイス制度などの制度変更に対応できるように、販路開拓などの経費に大して、最大200万円の補助が出る制度です。

2023年からインボイス制度に対応した「インボイス特例」が設けられました。

これは免税事業者から適格請求書発行事業者に転換する小規模事業者に対して補助上限額 を一律50万円上乗せする制度です。

商工会の管轄地域で事業を営んでいる小規模事業者等を対象としており、商工会の助言や指導を得ることもできます。

IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

生産性向上のためのIT導入に対して利用できる補助金です。
自動化やデジタル化による業務改善や働き方改革につなげることが目的です。

通常枠(A・B類型) デジタル化基盤導入類型

複数社連携IT導入類型※1

セキュリティ対策推進枠 商流一括インボイス対応類型
対象 業務デジタル化のためのシステムやソフトウェアの導入 会計ソフトや決済ソフトの導入 セキュリティ対策支援 インボイス制度の為、受発注ツールの支援
金額 A類型(補助率1/2以内)

5万円以上150万円未満

B類型(補助率1/2以内)

150万円以上450万円以下

ソフトウェア
フトウェア等補助率3/4(下限なし)~
50万円以下補助率2/350万円超
350万円以下

ハードウェア

補助率1/2

30万円以下

サービス利用料の1/2以下
5万円以上100万円以下
中小企業・小規模事業者 2/3以内

その他の事業者

1/2以内



(下限なし)~350万円以下

事業承継・引継ぎ補助金

事業承継やM&Aを契機とした中小企業の経営革新の取り組みなどを支援する制度です。

中小企業の経営者の世代交代のため、子や従業員の後継者に引き継ぐ「事業承継」、社外への第三者に引き継ぐ「M&A」があります。

経営革新事業 専門家活用事業 廃業・再チャレンジ事業
対象事業 補助率:2/3又は1/2 補助上限:600万円以内 2/3又は1/2 補助上限:150万円以内
対象経費 設備投資費用、店舗・事務所の改築工事費用 等 補助対象経費:M&A支援業者に支払う手数料※、デューデリジェンスにかかる専門家費用、セカンドオピニオン 廃業支援費、在庫廃棄費、解体費
金額
(補助率)
2/3又は1/2 補助上限:600万円以内又は800万円以内 A類型(補助率1/2以内)

5万円以上150万円未満

B類型(補助率1/2以内)

150万円以上450万円以下

補助率:2/3又は1/2 補助上限:150万円以内

フリーランスのための支援制度

ここでは、フリーランスにおすすめする行政の支援制度を紹介しています。

年金免除

フリーランスは会社員と異なり、厚生年金ではなく、国民年金に加入します。

払う意思があるものの、収入が少ない場合に年金事務所の審査を受け、年金免除という制度を利用することができます。認可に応じて5段階の免除や猶予を得ることができます。

「全額免除」、「4分の3免除」、「半額免除」、「4分の1免除」、「納付猶予」という段階があり、それぞれの水準に応じて利用できます。

しかし、全額納付した場合と比べ、年金の受給額が下がってしまうため、余裕のあるときに追納するとよいでしょう。

セーフティネット保証、危機関連保証を利用した貸付

中小企業や小規模事業者と民間金融機関との融資契約の間に信用保証協会を挟み、倒産などで企業が返済できない場合に代理返済するというシステムです。

取引先等の再生手続や経営に支障をきたしている中小企業を対象にしており、市町村などの認定が必要になります。

一般保証限度額 別枠保証限度額
 普通保証         2億円以内

 無担保保証      8,000万円以内

 無担保無保証人保証  2,000万円以内

 普通保証         2億円以内

 無担保保証      8,000万円以内

 無担保無保証人保証  2,000万円以内

 

セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)

売り上げや取引の会社や銀行の影響で資金繰りに難が生じている企業に対して行われる支援となります。経営を安定させるための資金を借り入れできますが、企業訪問や審査に通る必要があります。

以下の3種類のコースがあります。

経営環境変化対応資金 経済的な環境の変化によって売り上げの減少した事業者
金融環境変化対応資金 取引金融機関の経営破綻などの取引状況の変化によって資金繰りに困っている事業者
取引企業倒産対応資金 取引企業など事業関連企業のの倒産により経営が困難になっている事業者

業績や業界の動向も含め、申し込み計画から融資の審査が行われます。

フリーランス向け給付金・補助金・助成金の申請手順

ここでは、フリーランス向けの給付金や補助金、助成金を申請する手順を解説しています。

Step1:事前準備

まず最初に申請する補助金の対象かどうかを確かめる必要があります。コースによって対象者や要件が異なるため、しっかりと確認しましょう。

例えば、雇用保険に入っていないフリーランスであれば、雇用保険を財源とした補助金や、従業員がいないのであれば、従業員を対象にした補助金は受けられないということになります。

Step2:申し込み

必要書類の準備が大切です。準備の際に必要書類を確認しておきましょう。

この時に注意したいのが、書類の不備です。添付書類の画像がぼやけていたり、間違った書類を提出してしまうと、助成金が受け取れないため、注意が必要です。

また、申請は期限があったり。枠が設けられている場合もあるため、早めに申し込むことをおススメします。近年、DXや、業務効率化の観点からIT導入補助金などは注目されているため、はやめの応募が大切です。

Step3:審査

申請した補助金にもよりますが、二週間から一か月程度審査にかかる場合があります。

補助金や助成金の申請書では事業についての継続性や実現できる可能性が見られるため、行うことの効果などを根拠を示して記載することが必要になります。

専門用語を避けたり、必要に応じてグラフなどを用いるなど、読みやすさも重要です。

Step4:採択・交付決定

審査を通過すると、受給する権利を得ることができます。事業の実施のための補助金などであれば、対象期間に入ってから事業に着手しましょう。

完了後は経費について報告書が必要になるため、

Step5:受給

実施報告を経て、しっかりと実施が確認されると、指定口座に入金されます。この際の関係書類は5年の保存義務があるため、なくさないようにしましょう。

まとめ

2023年現在、フリーランスが受けられる給付金はありません。給付金は緊急対応のお金で、コロナ特別定額給付金が例となります。

しかし、補助金や助成金は受けられるため、積極的に活用しましょう。給付金のメリットは返済不要であることです。人材育成・設備投資に活用したりと使用用途は自由なことです。デメリットとして手続きが煩雑なこと、審査結果や枠で受給ができない可能性があります。

補助金は多様な種類に加え、使用用途が広い範囲に利用でき、審査が通りやすい傾向にあります。助成金のデメリットは申請期間が短いうえに審査は厳しく、用途以外に使えないところは注意しましょう。