魅力的な履歴書を書くためのポイント

エンジニアの就職活動や転職の際、面接で提出する履歴書や職務経歴書は非常に重要な役割を果たします。
採用担当者に自身の実力を効果的にアピールするためには、

  • 必要な情報を漏れなく記載し、
  • 論理的な構成と適切な表現で作成することが求められます。

本稿では、エンジニアが履歴書や職務経歴書を作成する上での留意点や、盛り込むべき内容、記載のコツについて解説します。
特に以下のような方々に参考にしていただければ幸いです。

  • 履歴書の書き方のポイントを知りたいエンジニア
  • 具体的な記載例を探しているエンジニア
  • 職務経歴書に盛り込むべき情報を確認したいエンジニア
  • 職務経歴書の作成のコツを学びたいエンジニア

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エンジニアの履歴書の書き方のポイント

エンジニアの履歴書の書き方のポイント

この節では、技術者が経歴書を作成する際の重要な点を説明します。

  • 経歴書は、自分の経験や能力を簡潔に伝えるものです。
  • 経歴書には、以下の項目を含めることが重要です。
    項目 説明
    基本情報 氏名、連絡先、生年月日など
    学歴 卒業した学校や専攻分野
    職歴 従事した企業や職務内容
    資格 取得した資格や免許
    スキル プログラミング言語や開発ツールの習熟度
  • 経歴書は、見やすく分かりやすい構成にすることが大切です。
  • 経歴書は、正確な情報を記載する必要があります。

用紙サイズの一般的な選択

エンジニアの履歴書において、一般的なサイズはB5またはA4となります。
A4は、A3サイズの用紙を二つ折りにしたものであり、B5はB4サイズの用紙を二つ折りにしたものを指します。
まずは企業から指定があれば、その指示に従うことが重要です。指定されたサイズで作成しないと、最悪の場合は選考対象から外れてしまう可能性があります。

企業からサイズの指定がない場合は、A4またはB5のいずれでも問題ありません。ただし、近年ではビジネス文書においてA4サイズが主流となっており、企業側の管理も容易であると考えられています。

  • ファイルや送付状などもA4サイズが多いため、A4サイズの履歴書であれば企業側の管理が簡単になります。

選考への影響はありませんが、迷った場合はA4サイズの方が無難でしょう。

さらに、記載する内容が多い場合は、A4サイズの方が大きいため使いやすいと言えます。

  • 志望動機や自己PRなどを充実させたい場合は、余白が多いA4サイズの方が便利です。

PCで作成するのがおすすめ

履歴書の作成においては、コンピューターを活用することが推奨されます。
企業側から特別な指示がない限り、手書きとコンピューターのいずれを選択しても問題はありませんが、コンピューターを使用することで以下のような利点があります。

  • 効率的な作業が可能
  • 文字の書き込みが苦手な人でも読みやすい履歴書が作成できる
  • データを保存しておけば、他の応募にも活用可能

一方で、手書きの履歴書を好む企業もあり、その理由として「温かみがある」「筆記体の評価ができる」などが挙げられます。しかし、合理性の観点からコンピューターの利用が適切であると考えられます。特にIT関連企業においては、コンピューターを使用しないことがマイナス評価につながる可能性もあります。

ただし、コンピューターで作成する場合は変換ミスに注意が必要です。入力内容を何度も確認する必要があります。また、データを流用していることが分かってしまう恐れもあるため、企業ごとにカスタマイズすることが賢明でしょう。

年号は西暦で統一がおすすめ

履歴書における年号の記載方法については、一貫性を保つことが重要です。西暦の使用が一般的になりつつある現代においては、読み手の理解を促進するため、西暦での統一が推奨されます。
和暦は伝統的な印象を与えますが、誤記の可能性が高まるため、避けることが賢明です。
ただし、和暦への拘りがある場合は、自身の判断に従うことができます。
年号の表記には算用数字を用い、和暦の場合は「平成」「令和」と省略せずに記載します。
また、日付は「2000年1月1日」のように表記し、「/」は使用しません。
こうした細かな点にも注意を払うことで、履歴書の品質が高まり、相手への思いが適切に伝わるでしょう。

  • リスト1
  • リスト2
  • リスト3
列1 列2 列3
A B C
D E F

スーツが好ましい顔写真

履歴書に添付する顔写真では、フォーマルな服装が推奨されます。
カジュアルな装いでは、社会人としての品位に欠けると受け取られかねません。

  • 無地の黒または紺色のスーツが適切です。
  • ネクタイは白や黒を避け、赤や青などの色を選ぶことをおすすめします。
  • プリント柄は避けましょうが、ストライプやチェック柄のネクタイは問題ありません。

個性を前面に押し出す必要はなく、一般的な服装が望ましいでしょう。
また、だらしなさや不潔さを感じさせると、第一印象を大きく損ねます。

  • スーツやシャツはぴったりサイズを着用し、ひげを剃り、髪型を整えるなど、細かい点にも気を配りましょう。

近年では写真の加工が可能ですが、本人との違いが大きすぎると逆効果です。
できる限り無加工の写真を使うのが賢明でしょう。

就業期間がある場合

臨時雇用の期間については、「○○社に派遣として従事」などと明確に示す必要があります。入社ではなく派遣であり、退職ではなく派遣期間の終了であることに留意しましょう。

<履歴書に記載すべき主な情報>

  • 派遣元会社名
  • 派遣先企業名
  • 従事期間
  • 業務内容

上記の項目は企業が知りたがる情報なので、基本的に含めることが重要です。例えば以下のように記載すれば、派遣期間が一目でわかるでしょう。

<派遣従事期間の記載例>

年月 経歴
2010年4月 株式会社○○に登録し、株式会社□□に一般事務として派遣(2011年3月まで)
株式会社△△に経理事務として派遣(2014年3月まで)
2014年3月 派遣期間満了により離職

このように、派遣元会社ごとにまとめて記載すれば、見やすくなります。

就業期間がある場合

フリーランスとして活動した期間があれば、履歴書への記載は欠かせません。開業届の有無によって、記載方法が異なってきます。

<開業届を提出していた場合>

年月 職歴
20154
  • 個人事業を開始(事業名:○○)
20154
  • クラウドソーシング「○○」に登録
201510
  • ○○株式会社の案件に従事(Webエンジニア)
20223
  • 事情により事業を廃止

<開業届を提出していなかった場合>

年月 職歴
20154
  • 個人事業を開始
2015
  • ○○株式会社の案件に従事(Webエンジニア)
2022
  • 事情により活動を休止

開業届を出していれば屋号を記載できるため、企業から高い信頼を得られます。一方、開業届がない場合は「廃業」ではなく「活動休止」と表現するのがよいでしょう。

就業期間がある場合

就労経験の記載については、アルバイトも含めて可能な限り詳細に記すことが重要です。企業名と併せて「アルバイト」と明記すれば、その性質が伝わります。期間が長い場合は、応募先の業務に関連するものを優先的に記載するとよいでしょう。
短期のアルバイトでも関連性があれば積極的に記すべきです。一方、関連性が乏しい短期のアルバイトは省略可能です。
ただし、空白期間が生じる場合は「複数のアルバイトに従事」と一括りで記載し、面接で補足できるよう準備しておくことをおすすめします。

<就労期間の記載例>

年月 職歴
20XX年4月 株式会社○○にアルバイト入社
コンビニエンスストア□□□○○店にて従事(職務経歴書に詳細記載)
現在に至る

IT関連の資格を習得してたらPRしよう

ITに関する専門知識や熱意を示すため、保有する資格があれば積極的に明記することが重要です。
応募先の職種と密接に関係する資格は特に強力なアピールポイントとなります。
例えば、インフラエンジニアの職に応募する場合、

  • 情報処理技術者試験
  • ITパスポート
  • 基本・応用情報技術者

などの資格を記載すれば、高い専門性とやる気を印象付けられるでしょう。
また、職種との直接的な関連性は低くても、一定の難易度がある資格については記載する価値があります。TOEIC800点以上のスコアなどがその一例です。
資格を列記する際は、正式名称を使用することが肝心です。略称や俗称は避けましょう。

エンジニアの職務経歴書で書くべき項目

エンジニアの職務経歴書で書くべき項目

この節では、技術者の職務履歴書に記載すべき事項について説明いたします。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 連絡先
  • 学歴
    期間 学校名 専攻
    20XX年4月 - 20XX年3月 ○○大学 情報工学科
  • 職歴
    期間 会社名 役職 業務内容
    20XX年4月 - 現在 株式会社○○ システムエンジニア Web系システム開発
  • 資格
  • スキル

開発環境・開発言語の一覧

エンジニアの経歴書作成時には、過去に携わったシステムの開発環境や使用言語を明記することが重要です。
採用企業にとって、応募者のスキルセットは大きな関心事項となるためです。

  • 言語、OS、フレームワークごとに項目を分け、それぞれの利用期間と習熟度を記載しましょう。

期間については客観的な記述が可能ですが、スキルレベルの表現に迷うケースもあるでしょう。
しかし、採用側と応募者側で認識にずれが生じるのは自然なことです。
過度に神経質になることなく、「日常的運用可能」「基本的な開発が可能」「インストールから設定が可能」などと、できる限り具体的に記述することが肝心です。
面接時に詳細を説明すれば、十分な対応が可能となります。

開発プロジェクトの規模・概要・担当フェーズ

過去に携わったプロジェクトの規模や概要、自身が担当した工程について、採用側は知りたがっています。期間、プロジェクトの概要、担当した工程、業務内容、開発環境、プロジェクトの規模(メンバー数)などを、できる限り具体的に記載することが求められます。
関与した範囲を明記し、保有するスキルを明確に伝えることが重要です。また、そのプロジェクトでの成果や実績についても、可能な限り具体的に盛り込みましょう。

【記載例】

期間 担当業務 開発環境 規模・役割
2020年10月~2021年9月 【プロジェクトの概要】○○における○○の構築
【担当工程】

  • 基本設計(○ヶ月)
  • テスト(○ヶ月)
【OS】Windows、Linux
【言語】Java、Python、JavaScript
【役割】○○エンジニア
【規模】メンバー○名

このように項目ごとに分けて記載することで、整理されて分かりやすい印象を与えることができます。自身のスキルや経験の範囲を、面接官が理解しやすいように整理して書くことが肝心です。

得意なプログラミング言語等の技術・業界

自身の専門分野や得意領域については、積極的に説明することが重要です。

  • プログラミング言語やOSなどの項目ごとに、実際に扱った経験年数や習熟度を具体的に示すと、スキルレベルが伝わりやすくなります。
  • 「インストールから開発まで可能」といった表現に自信がなくても、率直に記載しても構いません。面接時に質問されれば、正直に回答すれば十分です。
  • さらに、現在学習中のスキルも記載することで、意欲を示すことができます。

虚偽は避けるべきですが、「勉強中」と明記すれば問題ありません。

開発フェーズ

履歴書には、担当可能な開発プロセスの各段階を明確に記載することが重要です。

  • 要件定義から実装、テストまで、自身が経験した開発フェーズを具体的に示すことで、採用企業に対して自身の能力を適切に伝えることができます。
  • 各プロジェクトにおいて、どのような開発環境でどのようなシステムに携わったのか、そして各フェーズをどの程度の期間担当したのかを詳述することが求められます。

例えば、

基本設計 6ヶ月

のように、担当業務と期間を明記することで、自身の経験値を正確に伝えることができます。
項目ごとに整理を行い、できる限り具体的な情報を提示することが肝心です。

マネジメント経験

履歴書には、単にITの専門知識だけでなく、マネジメント能力についても言及することが賢明です。
エンジニアには技術力に加え、顧客や同僚とのコミュニケーション能力も求められるためです。
特に中途採用では、リーダーシップ経験の提示が重要となります。
具体的には、

  • リーダー経験や顧客対応経験があれば記載するとよいでしょう。
  • 営業力を示す実績があれば合わせて記載することをおすすめします。

その他にも、志望職種で役立つ経験やスキルがあれば、積極的に盛り込むことが賢明です。

まとめ

まとめ

エンジニアの採用プロセスにおいても、履歴書や職務経験の記録は極めて重要な要素となります。
履歴書の作成では、一般的な事務職と同様に、基本的な事項を確実に押さえ、必要な情報を盛り込むことが求められます。
職務経験の記録においては、

  • 自身の経験やスキルを十分にアピールしつつ
  • 整理された分かりやすい形式にすることで、論理的な思考力があることも示すことが重要です。

必要な情報を漏れなく、かつ明確に伝えることで、優秀なエンジニアであることを効果的に訴求しましょう。

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本記事が皆様のお役に少しでも立てば幸いです。