副業案件の取り方や必要な開発スキル、単価を解説

サーバーの設計から保守までを担うサーバーエンジニアは、現代のIT社会に欠かせない存在です。
Webサイトの表示やメール配信など、様々な用途に応じてサーバーを構築する必要があります。

そこで、サーバーエンジニアとしての副業に関心のある方向けに、

• 副業の可否
• 単価
• 必要スキル
• 案件獲得方法
• 注意点

などを詳しく解説します。

初心者向けの基本的な内容から実践的なノウハウまで幅広く網羅しているので、ぜひ参考にしてください。

サーバーエンジニアって副業出来る？

本業の会社から副業の許可を得られれば、サーバーエンジニアとしての副業は可能です。
ただし、会社に無断で副業を始めると、年末調整や税務関係でバレてしまう恐れがあるため、事前に承認を得ることが重要です。
副業としてのサーバーエンジニアの主な業務は、

• サーバー構築から保守運用
• インフラ設計のレビュー
• システム要件定義と設計書作成

などです。
IT人材不足が深刻化する中、サーバーエンジニアの副業需要も高まっています。
しかし、クラウド化が進む中で、物理サーバーの仕事は減少傾向にあり、生き残るにはクラウド技術の習得が不可欠です。

サーバーエンジニアの副業単価

次に副業としてサーバーエンジニアとして働く際の時給相場について見ていきましょう。
2022年1月時点の数値を参照し、各種データを算出しました。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」の時給単価相場を確認します。

	平均時給	中央値時給	最高時給	最低時給
	4,538円	4,640円	11,250円	2,350円

上記の数値から、副業サーバーエンジニアの時給相場は概ね4,538円前後と言えるでしょう。ただし、案件の規模、派遣先企業、自身のスキルや経験によって大きく変動するため、あくまで目安としてご覧ください。

副業向けサーバーエンジニア求人・案件の分析では、

• Ruby
• Ruby on Rails
• PHP

の需要が高いことがわかりました。
これらの言語の知識があれば、案件参画のチャンスが広がるでしょう。
一方で、サーバーエンジニア全体の求人・案件数は、2021年8月の141件から2022年1月には103件と減少傾向にあります。求人数の減少は競争の激化を意味するため、日々のスキルアップが一層重要になってくるといえます。

フリーランスサーバーエンジニアの単価

次に、国内最大級のITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」におけるフリーランスサーバーエンジニアの月額報酬の相場を確認していきましょう。
同サービスでは、フリーランスサーバーエンジニアの月額報酬の相場は以下の通りとなっています。

平均報酬	中央値報酬	最高報酬	最低報酬
74.5万円	75万円	200万円	20万円

サーバーエンジニアに対する需要は高く、上記の金額からもわかる通り、他のIT技術者と比べても高い報酬水準にあると言えるでしょう。

サーバーエンジニア向けのフリーランス案件を多数取り扱っているフリーランスエージェントとしては、以下が挙げられます。

• アットエンジニア
• キャリアプラス
• techtree

各エージェントで扱う案件は異なりますので、詳細を知りたい方は個別に確認されることをおすすめします。

新型コロナウイルスの影響もあり、他のIT業種同様、サーバーエンジニア向けの案件でもリモート面談やフルリモート対応のものが増えてきています。また、国を挙げて副業推進に取り組む動きもあり、今後ますます副業に従事しやすい環境が整っていくことが予想されます。

まずは気軽にフリーランスエージェントを活用し、フリーランスサーバーエンジニアとしての活動を検討してみてはいかがでしょうか。

サーバーエンジニアが副業するメリット

サーバーエンジニアが副業を行うことの利点を詳しく検討していきましょう。

• 収入源の多様化
  副業を持つことで、収入源が複数に分散されるため、リスクヘッジができます。本業が何らかの理由で失われた場合でも、副収入があれば生活に窮することはありません。
• スキルアップの機会
  副業を通して新しい技術や知識を習得できる可能性があります。これは本業のスキルアップにもつながり、キャリアアップのチャンスが広がります。
• ワークライフバランスの改善
  副業を持つことで、生活に変化とメリハリがつき、モチベーションの維持にもなります。また、副収入があれば、本業の収入に過度に依存する必要がなくなります。
• ネットワーキングの機会
  副業を通して新しい人脈を広げられる場合があり、これは将来的なキャリアにプラスになるでしょう。
• 起業への第一歩
  副業が軌道に乗れば、いずれ本業化する可能性もあります。副業は起業への第一歩として活用できます。

副業メリット：収入が増える

収入の増加は副業を始める大きな動機となるでしょう。
金銭的な余裕を求める人が多いことは事実です。
以前はリモートワークに対する懸念もありましたが、新型コロナウイルスの影響とIT技術の進歩により、在宅勤務を積極的に受け入れる企業が増加しています。
実際、後述するエージェントサービスには、

• 在宅案件
• 週末のみ
• 週1日からの案件

が豊富に用意されています。
サーバーエンジニアの人手不足も相まって、週末勤務でも十分な収入を得られる案件が多数あります。
特にAWS、Azure、高負荷WEBサービスのサーバーエンジニアは需要が高く、高収入が期待できるでしょう。

副業メリット：人脈が広がる

副業には、本業とは異なる幅広い人間関係を構築できるという大きな利点があります。
サーバー構築作業は通常、複数のメンバーで行われることが一般的です。
そのため、

• ネットワーク技術者などの専門家や上流工程の担当者とも密接に連携する機会が生まれます。

このような人脈は、

• 新しい技術の習得や自身の市場価値向上にとどまらず、人生観や価値観の形成にも大きな影響を与えるでしょう。

副業としてサーバーエンジニアを選択することは、将来的にはサーバー業務に限らず、より広い分野で活躍したいと考える方にとって有益な選択肢となり得ます。

副業メリット：様々な経験ができる

本業とは全く異なる環境に身を置くことで、本業のみでは得られなかった様々な経験を手に入れることができるのが副業の大きな魅力です。

サーバーエンジニアとひとくくりにしても、フリーランスや副業の場合は現場ごとに任された業務範囲が大きく異なることが予想されるため、新たな経験を積む機会があるかもしれません。

副業案件への参加の可否は別として、本業では扱われていない知識が必要とされる案件に自ら飛び込むこともできます。

本業以外で経験値を上げられることは貴重な機会となるため、自身の経験の幅を広げたい方は副業に挑戦してみるのがよいでしょう。

サーバーエンジニアに必要なスキル

副業としてサーバーエンジニアを目指す際に求められる能力を確認していきましょう。

• プログラミング言語の習熟
• クラウドサービスの知識と運用経験
• ネットワークやセキュリティに関する理解
• 問題解決力と論理的思考力
• コミュニケーション能力
• 継続的な学習意欲

副業でサーバー運用を行うには、技術力はもちろんのこと、自己管理能力や柔軟性も重要となります。状況に応じて適切に対応できる資質が不可欠です。

サーバースキル/経験

サーバーの内部構造や運用、メンテナンスを担当するのがサーバーエンジニアの役割です。
つまり、サーバーに関する幅広い知見を持つ必要があります。

• OSやミドルウェアの設計力と構築力が求められ、特にLinuxの知識は欠かせません。
• また、近年ではサーバー仮想化が一般的になってきており、VMwareやHyper-Vなどの仮想化ツールを扱えるスキルが重要視されています。

クラウドスキル/経験

今日の時代は、クラウドコンピューティングの移行期にあたるため、物理サーバーの知見だけでなく、副業サーバーエンジニアとしてクラウド関連の知識も求められます。
特に、AWSやGCP(Google Cloud Platform)などのクラウドサービスに関する理解の有無は、将来のエンジニアキャリアに大きな影響を及ぼします。
サーバーのクラウド化がさらに進展すると見込まれるため、将来を見据えてもクラウドサービススキルの習得と実践経験の蓄積が重要となります。

セキュリティスキル/経験

ネットワークの安全性はネットワーク専門家に委ねられますが、サーバー内の保護はサーバー技術者の責任であり、セキュリティに関する知識が不可欠です。

近年、大規模な脅威や最新のサイバー攻撃が頻発しています。
セキュリティスキルは常に進化しており、副業サーバー技術者として継続的な学習姿勢が重要です。

万が一サイバー攻撃が発生した場合、システム業務に支障が出るほか、最悪の場合は個人情報が漏洩する可能性があります。
そのため、

• 運用・保守段階でのセキュリティホールのチェックは当然ですが、
• 設計段階においてもセキュリティを考慮することが肝心です。

より高度なセキュリティ知識が必要な場合は、

• 「情報セキュリティマネジメント」
• 「公認情報セキュリティマネージャー」
• 「認定ホワイトハッカー」

などの資格取得も検討できます。
また、

• 「基本情報技術者試験」
• 「応用情報技術者試験」

などの国家資格も役立ちます。

コミュニケーションスキル

IT業界では、技術面での能力が重視される傾向にありますが、実際には円滑なコミュニケーション力も欠かせない資質となっています。
特に、

• 様々な分野の技術者と連携を取る必要のある副業サーバーエンジニア

にとって、適切なコミュニケーションスキルは不可欠な要素です。
IT業界においても、コミュニケーション能力が意外に重要視される場面が多いため、的確な対話力を身に付けることで、自身の市場価値を高められる可能性があります。

副業サーバーエンジニアの案件獲得方法

副業としてサーバーエンジニアの仕事を得る方策を説明していきます。
収入を左右する重要な部分なので、しっかりと確認しておくことをおすすめします。

• クラウドサービスの知識を身につける
• プログラミングスキルを磨く
• ポートフォリオを作成する

スキル	重要度
Linux	★★★★★
AWS	★★★★☆
Python	★★★☆☆

フリーランスエージェントや副業サイトを活用する

ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を利用するのがよいでしょう。
xhoursは、クライアントとフリーランスの橋渡しをしてくれます。
フリーランスの実力を確認してくれるため、クライアント側も安心して案件を依頼できます。
また、案件数が豊富なことが特長です。

• クラウドソーシングよりも長期的な案件が多く、安定収入を得やすいのも魅力です。

サービスごとに特色があるので、複数のサービスを比較するとよいでしょう。

クラウドソーシングサービスを活用する

副業としてサーバーエンジニアの仕事を探す際、クラウドソーシングサービスを利用するのがよい選択肢となります。

クラウドソーシングサービスとは、企業側が必要な人材を募集し、フリーランスや副業の人材が案件に応募できるプラットフォームのことです。
有名なサービスとしては、

• クラウドワークス
• ランサーズ

などが挙げられます。

このサービスの特徴は、仲介業者が介在せず、企業と求職者が直接やり取りできる点にあります。
一方で、プラットフォーム上には未経験者も多いため、企業側が高額の案件を出すことは難しい面もあります。

しかし、

• 様々な案件に携わり、スキルを磨きたい人
• 副業デビューを目指す人

にとっては、クラウドソーシングサービスが適しているでしょう。

副業案件を直接受注する

クラウドソーシングサービスやエージェントの活用に加えて、企業に直接案件を提案する方法もあります。
直接提案する利点は、仲介業者を介さずに企業と直接交渉できるため、条件や報酬などの要求を伝えやすいことです。
勤務形態や労働時間も、双方で直接調整が可能です。

直接提案する際は、

• 履歴書やポートフォリオを同封することをおすすめします。
• 実績を示すことで、より説得力が高まります。

履歴書やポートフォリオには、

• 過去の経験や成果物を適切に記載しましょう。
• 交渉時にリンクを添付するなど、閲覧者にわかりやすい工夫が大切です。

近年では、SNSで人気を博したことで仕事に結びついたケースも増加しています。
余暇を活用して、各種SNSでの発信やマーケティングにも力を入れてみましょう。
SNSやブログを通じて企業から声がかかったという事例も多数あり、ぜひSNSの活用にも挑戦してみてください。

副業サーバーエンジニアの注意点

副業としてサーバーエンジニアとして活動する際の留意事項を確認しましょう。

• 本業に支障がないよう、業務時間外の時間を有効活用する必要があります。
• 守秘義務違反にならないよう、取り扱う情報には細心の注意を払う必要があります。
• 技術力の維持・向上のため、継続的な学習が不可欠です。
• 作業環境の確保や、健康管理にも気を配る必要があります。

副業は自身のスキルアップにもつながりますが、本業に影響が出ないよう十分注意を払いましょう。

確定申告の可能性がある

日本国内において、副業やその他の雑所得が20万円を超える場合、納税者は確定申告を行う義務があります。所得額が基準を上回っているにもかかわらず申告を怠れば、後日追加の税金支払いが発生する可能性があるため、自身の収入状況を常に把握しておくことが重要です。
申告の対象となるのは総収入額ではなく、経費控除後の所得金額であることに留意が必要です。

確定申告には、以下のようなことが定められています。

• 公的書類への記載
• 提出期限などの手続きルール

必要書類の整理や経費の証拠資料の管理など、一定の手間がかかります。
混乱を避けるため、事前に十分な準備や対策を講じましょう。

近年では、確定申告関連の以下のようなサービスやサイトも多数登場しています。

• 書類作成を支援するクラウドサービス
• 手続きをわかりやすく解説したウェブサイト

こうしたツールやサイトを活用することで、漏れのない適切な申告が可能となります。

本業と副業のバランスを取る

本業と副業のバランスを適切に保つことが重要です。
特に副業を始めたばかりの頃は、案件ごとの所要時間を正確に見積もることが難しく、無理のないスケジュール管理さえ大変です。
初心者の段階では、余裕を持って副業の計画を立てることをおすすめします。

副業のサーバーエンジニアは、週末や本業の仕事が終わった後に取り組む人が多いと思われますが、健康管理にも十分注意を払う必要があります。
サーバーエンジニアはプロジェクトごとにチームで作業することが多く、体調不良は全体の進捗に影響を及ぼすほか、自身の評価にも関わってくる可能性があるため、健康管理は必須です。
個人として評価される副業のサーバーエンジニアだからこそ、過剰な労働は避け、しっかりと健康管理することが重要になります。

近年はリモートワークや在宅勤務の案件が増えたことで、時間や場所の制約がなくなり、つい働きすぎてしまう可能性があります。
夜遅くや休日に副業をしている人も多いでしょう。
自分で区切りをつけることが難しい副業ですが、

• 睡眠時間や休憩時間を確保し、エネルギー切れを防ぐことが大切です。
• 長期的に取り組むためにも、適切な労働時間の管理が不可欠です。

まとめ

この記事では、サーバーエンジニアとしての副業に関する情報を網羅的に紹介しました。

• 副業の可否
• 報酬水準
• 必要なスキルセット
• 案件の探し方
• 注意点

などを詳しく解説しています。
副業サーバーエンジニアとしてキャリアを歩むことに興味がある方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
また、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」をご活用ください。
フリーランスエンジニア・デザイナーの方は、スキルを最大限に生かせる機会を見つけましょう。
本記事が皆様の助けとなれば幸いです。