プログラミング言語の比較と展望

計算機プログラミングの分野において、PythonとRubyは広く知られた言語として位置づけられています。
初学者がこれらの言語のどちらを選択するべきか判断に迷うケースが多々あります。
本稿では、PythonとRubyそれぞれの長所や人気の違いについて解説を行います。
この内容を通じて、あなたの関心がどちらの言語に向いているかが明確になるはずです。

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Pythonの得意領域

Pythonの得意領域

Pythonは1991年にオランダ出身のグイド・ヴァン・ロッサムにより開発された、30年以上の歴史を持つプログラミング言語です。
「コードの量が少なく、プログラムを簡単に作成でき、ソースコードが読みやすい」という特徴があります。
Pythonを利用することで、組織内でソースコードの統一が図れ、管理の行き届いた開発環境を構築することができます。
Pythonの3つの得意分野を紹介します。
PythonかRubyで迷っている方は、ここで紹介する得意分野に関連する業務を行う場合、Pythonを選択することをお勧めします。

データ分析

データ解析の分野においては、Pythonが卓越した能力を発揮します。
データ解析にエクセルが活用されることもありますが、Pythonを利用すれば、作業の手間を大幅に削減することができます。
エクセルはデータの整理やグラフ化には便利ですが、同じ処理を日々行うのは非効率的です。
一方、Pythonを使えば、エクセル操作の自動化が可能になります。
一度プログラムを作成すれば、データ解析に必要なデータの

  • 集計
  • 削除
  • 統合

を自動化できるのです。
さらに、Pythonは

  • ウェブスクレイピングによりウェブサイトからデータを自動収集できる
  • AIの開発にも活用されています

Pythonは多くの主要テック企業のサービスで採用されており、高い信頼性を誇ります。
この高い信頼性もPythonがデータ解析に適していることの一因となっています。
ただし、Pythonは高度な計算を想定しているため、簡単な計算やグラフ作成などの単純作業は、

Googleスプレッドシートやエクセルで行った方が迅速な場合もあることに留意が必要です。

機械学習の開発

Pythonは機械学習の開発に適しており、この分野ではPythonが一番優れているという意見が存在します。その理由は、Pythonには人工知能や機械学習の開発に活用できるライブラリが多数揃っているからです。

人工知能や機械学習のプログラムを全て自力で作成するわけではありません。人工知能や機械学習は数学的な処理の集合体であり、行列計算や統計処理が多用されるため、一つ一つ実装していくと開発に莫大な時間を要してしまいます。

しかし、Pythonは当初から科学技術計算を容易に行えるよう設計されており、関連するライブラリが多数存在しています。さらに優秀なエンジニアが現在も継続して、高速で便利に使えるライブラリの開発を進めています。それらの多くは

  • GoogleのTensorFlow
  • FacebookのProphet

など、無料で利用可能なものが有名です。Pythonに備わる豊富なライブラリが、効率的な学習と開発を可能にしているのです。

スクレイピング機能の開発

ウェブサイトから情報を収集し、その情報を加工して新たな情報を生成することをスクレイピングと呼びます。このスクレイピングを実行するプログラムはスクレイパーと称されています。

スクレイピングを活用すれば、

  • 様々なニュースサイトの見出しを一覧化したり
  • ウェブサイト上の商品データを収集して価格表を作成したりすることができます。

Pythonには、スクレイピングに利用可能なライブラリが多数用意されています。「Requests」と「BeautifulSoup」の2つのライブラリを使用すれば、簡単にスクレイピングが実現できます。

  • 「Requests」でウェブページを取得し
  • 「BeautifulSoup」でRequestsで取得したウェブページからHTMLを抽出します。

この2つのライブラリを組み合わせることで、日本経済新聞にアクセスして日経平均株価を取得し、記録するといったことが可能になります。

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Rubyの得意領域

Rubyの得意領域

1995年にまつもとゆきひろ氏によって生み出されたプログラミング言語がRubyです。日本発祥のプログラミング言語として、国際電気標準会議から国際規格の認証を受けた初の事例となりました。

Rubyはオブジェクト指向のスクリプト言語に分類されます。
C言語やJavaなどのコンパイラ言語とは異なり、プログラムの実行にあたってコンパイルする手順を経る必要がありません。
そのため、コンパイラ言語に比べてプログラミングが簡易であるという長所を有しています。

Rubyの4つの得意分野について説明を加えていきます。

Webサービスの開発

RubyはWebサービスの構築に適しています。
まず、Rubyのコードは簡潔で分かりやすいものとなっています。
さらに、gemと呼ばれるパッケージ管理システムを活用することで、

  • 機能を実装するためのコードを一から書く必要がなく、すでに用意されているライブラリを容易に追加できます。

そのため、初学者でも迅速に本格的なWebサービスの開発に取り組むことができます。
また、機能の追加や削除が簡単であるため、Webサービスの仕様変更に柔軟に対応できます。
アプリケーションを開発したい場合は、Ruby on Railsというアプリケーション開発用のフレームワークを利用すれば、コストを抑えつつ、容易にアプリケーションを構築することが可能です。

SNSの開発

プログラミング言語Rubyは、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の構築にも活用されています。
人気SNSのTwitterは、Rubyを用いて開発されています。
RubyフレームワークのRuby on Railsを活用すれば、以下の機能を容易に実装することができます。

  • ユーザー認証
  • アカウント登録

SNSではサービスの仕様やデザインの変更が求められる場合もありますが、Rubyであれば柔軟に対応が可能です。

ECサイトの開発

ECサイトにおいて重要な役割を果たす決済機能は、Ruby製のライブラリ「Solidus」を活用することで容易に導入が可能です。
Solidusの公式GitHubサイトにアクセスし、簡単な手続きを経るだけで利用開始できます。
加えて、ログイン機能やユーザー登録機能などの実装も、先に述べた通り、それほど困難ではありません。

ブログの開発

Rubyは、ブログ構築においても優れた能力を発揮します。
近年、企業のブログには、以下の機能が搭載されるケースが増加しています。

  • お知らせ機能
  • プッシュ通知
  • SNSとの連携など、リアルタイム発信機能

Rubyを活用すれば、これらのリアルタイム発信機能を容易に実装することができます。
さらに、機能の追加やメンテナンスも簡単に行えるというメリットがあります。
将来を見据えた場合、Rubyを用いてブログ開発を行うのが賢明な選択肢となるでしょう。
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PythonとRubyの人気度

PythonとRubyの人気度

調査結果によると、プログラミング言語の人気ランキングにおいて、PythonはC言語・C++に次いで2位となり、Rubyは13位にランクインしていました。
また、プログラミング言語別の求人数の調査では、

  • Pythonが3位
  • Rubyが5位

となっています。
これらの結果から、Pythonの方がRubyよりも学習者や企業から高い人気を集めていることがわかります。
プログラミングを目的としていない方にとっては、Pythonを選択するのが賢明な判断と言えるでしょう。

まとめ

まとめ

Pythonは数値解析やデータマイニングなどの分野に適しており、一方でRubyはWebアプリケーションやSNSシステムの構築に向いています。
プログラミング言語の選択に迷っている場合は、自身の関心分野に合わせて判断するのが賢明でしょう。
どちらの言語にも魅力を感じられない方は、需要の高さからPythonを選ぶのがおすすめです。

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本記事がみなさまのお役に立てば幸いです。