会社員を辞めてフリーランスエンジニアとして活動することに関心があるものの、「フリーランスエンジニアとはいったいどのような仕事なのか」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
フリーランスエンジニアには長所と短所があり、必ずしもそれが最善の選択とは限りません。独立する前に、フリーランスエンジニアについて十分に調査し、自分に適しているかどうかを熟考することが重要です。
しかし、どこから情報を集めればよいかわからない人も多いでしょう。
そこで本記事では、独立を検討している方のために、フリーランスエンジニアとは何かについて基礎から説明します。
- フリーランスエンジニアの収入水準
- メリット・デメリット
- さらには代表的な職種も紹介します
フリーランスエンジニアについて全く知識がない方でも理解できる内容となっていますので、ぜひご一読ください。
本記事を通じて、フリーランスエンジニアに関する基本的な知識を網羅的に習得でき、独立への第一歩を踏み出すことができます。
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フリーエンジニアとは?
フリーランスとして活動するエンジニアを指す言葉がフリーエンジニアです。
会社に所属することなく、企業と直接契約を結び、エンジニアリング業務を請け負います。
フリーエンジニアが企業とつながるには、以下の方法があります。
- ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用する
- サラリーマン時代の人脈から仕事を得る
フリーランスならではの利点として、常駐案件を除き、勤務場所や時間を自身で決定できる点が挙げられます。
我が国におけるフリーランス人口は約1,670万人と推計され、労働人口の約4分の1を占めています。
フリーエンジニアの年収
フリーランスエンジニアの収入は固定されておらず、個人のスキルと作業量によって大きく変動します。
経験の浅いフリーランサーは従業員と比較すると収入が低い場合も多いですが、ベテランの中には年収1,000万円を超える人もいます。
フリーランスエンジニアとして収入を増やすには、実績を積み重ね、高単価の案件を獲得できるようになる必要があります。
参考までに、従業員エンジニアの平均年収は
職種 | 平均年収 |
---|---|
システムエンジニア | 568万円 |
プログラマー | 424万円 |
となっています。
参考:賃金構造基本統計調査 令和元年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
フリーランスエンジニアの収入事情をより深く理解したい方は、以下の記事をご覧ください↓
フリーエンジニアのメリット・デメリット
フリーランスエンジニアとして活動することには、様々な利点と欠点があります。自身に適しているかどうかを慎重に検討する必要があります。
<長所>
フリーランスエンジニアの主な長所は以下の4点です。
- 収入アップの機会が増える
- 時間的な拘束がなくなる
- ITスキルを磨く機会が増える
- 自分の得意分野に特化した案件を選択できる
フリーエンジニアとして収入を増やす
フリーランスエンジニアとなれば、収益の向上が期待できます。
従業員の場合は報酬に上限がありますが、独立した職業人には収入の制限はありません。
自身の努力と実力次第で、どこまでも収益を伸ばすことができるのです。
- 例えば、複数の企業から業務を請け負えば、単価が同じであれば収入は倍増します。
このように、従業員時代を上回る収益性が、フリーランスエンジニアの魅力となっています。
時間的制約がなくなる
フリーランスエンジニアとなれば、常駐プロジェクトに従事する場合を除き、給与所得者とは異なり定時退社の概念がなくなります。
フリーランサーは毎日望む限り業務に従事することが可能ですし、逆に休暇を取りたい時は自由に休めます。
例えば、
- 週末を通して作業を行ったり
- 長期の休暇を設けて旅行に出かけることもできるのです
フリーランスエンジニアは本当に自由が利くのです。労働時間を自ら決定できるというのは大きな利点となります。
ITスキルを身に付けることができる
フリーランスエンジニアとなれば、専門的な能力の向上が期待できます。
単一の企業に所属する場合、その会社で利用されている技術に限定されがちですが、フリーランスであれば様々な企業から業務を請け負うため、幅広い知見を蓄積することが可能です。
また、技術力と収入が比例する傾向にあるため、スキルアップへのインセンティブも高まります。
エンジニアとしてのキャリアアップを望む方には、フリーランスの道が適しているでしょう。
自由に得意な仕事を選べるフリーエンジニア
フリーランスエンジニアは、自身の専門分野や好みに合わせて案件を選択することができます。
会社員の場合、得意ではない業務を担当せざるを得ない状況も多く、途中で関心が移っても簡単に異動することはできません。
一方、フリーランスエンジニアであれば、例えばAI分野に長けているならば、AIに関連する案件に従事することが可能です。
自身の希望に沿った仕事を選べるのがフリーランスの魅力と言えるでしょう。
欠点
続いて、フリーランスエンジニアの欠点を挙げます。
主な欠点は以下の4点です。
- 収入が不安定になりがち
- 自由な時間が取れなくなる可能性
- 自己管理能力が求められる
- 社会的な信用度が低い
収入の不安定化への対処
フリーランスエンジニアとしての活動には、収益が不規則になるというリスクが避けられません。
- クライアント企業から予期せぬ契約解除を通告されたり
- 営業活動を行っても案件を獲得できなかったりすると、収入源が完全に途絶えてしまう可能性があります
サラリーマンとは異なり、フリーランサーは険しい道のりを歩むことになります。
そのため、独立に踏み切る前に、ある程度の蓄えを用意しておくことが賢明でしょう。
自由時間が無くなる可能性がある
フリーランスエンジニアの利点として自由度が高いと述べましたが、必ずしもそうとは限りません。
複数の企業から仕事を請け負うと、
- 1週間休みなく働かなければならず、かえって自由時間が減る可能性があります。
独立した際、
- 過剰に労働し、休日を設けずに燃え尽きてしまう人もいます。
このような事態を回避するため、フリーランスエンジニアは
- 自ら仕事量を管理し、過労に陥らないよう注意を払う必要があります。
自己管理能力が必要になる
フリーランスエンジニアには自己規律力が求められます。上司に指示されるのではなく、自らが自身を統制する必要があるためです。
例えば、
- 規則正しい起床時間を設けたり
- 期限を守るためのスケジュール管理を行ったりすることが重要です。
自己管理が不十分だと、生活リズムが乱れてしまう人もいます。自己規律がなければ、フリーランスエンジニアとしての成長は難しくなります。
自己管理力の向上を目指す方は、以下の記事をご覧ください。
↓
社会的信用が低くなる
フリーランスエンジニアの立場は、社会的な評価が低くなる可能性があり、それが欠点と言えるでしょう。
例えば、クレジットカードの作成が困難になることが多々あります。
また、ローン契約の際にも、社会的な信用度が低いために障壁となる場合があります。
フリーランスエンジニアは従業員より収入が不安定なため、社会的な信用が低くなり、そういった点で不利益を被ることがあります。
フリーランスエンジニアとして銀行口座に関する確認が必要な方は、以下の記事をご覧ください。
フリーエンジニアは年齢の限界ってある?
フリーランスエンジニアの年齢制限はありませんが、高齢化に伴う影響は無視できません。
会社員は定年制度があり、60代で退職を余儀なくされますが、独立したエンジニアは86歳でも現役を続けられる例があります。
しかし、加齢とともに
- 認知機能の低下
- 体力の衰え
が避けられず、
- 最新技術の習得が困難になったり
- 長時間労働が厳しくなる可能性があります
つまり、フリーランスエンジニアは年齢に関係なく活動できますが、高齢期には一定の制約が生じる点に留意する必要があります。
フリーエンジニアは資格を取得した方が良い?
フリーランスエンジニアとして活動するにあたり、資格の保有が必須かどうかについては意見が分かれるところです。
結論から言えば、資格を持っていなくてもフリーランスエンジニアになることは可能です。
仕事を獲得する際には、資格よりも実績の方が重視されるためです。
実績があれば技術力が認められるため、資格の有無は影響しません。
ただし、実績がゼロの場合は、資格を持っていた方が「最低限の技術は備えている」とアピールできるため、若干有利になる可能性はあります。
資格取得は技術向上にもつながるため、独立前に取得を目指すのも悪くはありません。
IT分野には以下のような資格があります。
- 応用情報技術者試験
- ネットワークスペシャリスト
- データベーススペシャリスト
資格取得に時間を費やすことも大切ですが、フリーランスエンジニアとしては実績が何より重要です。
そのため、自分にとって今何が効果的なのか、資格勉強なのか実績積み重ねなのかを冷静に判断することが肝心です。
フリーエンジニアとしておすすめの職種
ここで、フリーランスエンジニアとして活躍できる職種をご紹介いたします。推奨される職種は以下の5つとなります。
- フロントエンド開発者
- バックエンド開発者
- インフラストラクチャー技術者
- モバイルアプリ開発者
- ゲーム開発者
フリーランスとして、どのような業務に従事し、その分野で活躍しているかを理解しておくことが重要です。
フロントエンドエンジニア
Webサイトの構築においては、フロントエンド側の開発を担うのがフロントエンドエンジニアの役割です。
具体的には、ユーザーがサイトにアクセスした際、アニメーションの動作や必要な情報の表示を実現するプログラミングを行います。
フロントエンドエンジニアに求められる主要な技術はJavaScriptで、この言語はフロントエンド開発専用のプログラミング言語として長年にわたり現場で活用されています。
また、
- HTML
- CSS
- PhotoShop
- Illustrator
- SketchなどのWebデザインスキル
を併せ持つことで、フロントエンドエンジニアとしての仕事の幅が広がります。
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サーバーサイドエンジニア
Webサイトの裏側で動作するプログラムの開発を担うのがサーバーサイドエンジニアの役割です。
ユーザーには見えない部分でデータの加工や集計、処理を行うコードを書きます。
サーバーサイドエンジニアが使うプログラミング言語には、
- Java
- PHP
- Python
- Ruby
- JavaScript
- Perl
- Scala
- Go
などがあります。
その中でも、PHP、Python、Ruby、JavaScriptなどのスクリプト言語が活用されることが多いです。
スクリプト言語は記述が簡単で、習得までの時間が比較的短いのが特徴です。
さらに、MySQLなどのデータベース、Linuxなどのインフラに関する知識を持っていれば、サーバーサイドエンジニアとしてのスキルがより高まります。
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インフラエンジニア
インフラ構築から保守まで、システム開発の基盤を支えるのがインフラエンジニアの役割です。
プログラムが円滑に機能するためのサーバー設置や、コンピューターのインターネット接続を担います。
IT業界の裏方として重要な役割を果たしています。
インフラエンジニアには、以下の専門知識が求められます。
- サーバー
- データベース
- ネットワーク
- クラウド
機器の性能を熟知し、堅牢なITインフラを構築する必要があります。
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モバイルアプリエンジニア
スマートフォン向けのアプリケーションを制作する技術者をモバイルアプリエンジニアと呼びます。
近年、PCよりもスマートフォンの利用率が高い人が増えたことから、モバイルアプリエンジニアの需要が拡大しています。
モバイルアプリエンジニアは、以下のように大別されます。
- iOSデバイス向けアプリを開発する者
- Androidデバイス向けアプリを開発する者
iOSアプリ開発の場合、SwiftやObjective-Cの知識が求められます。
一方、Androidアプリ開発ではJavaやKotlinの習熟が必須となります。
案件によっては、SwiftやKotlinのどちらかのプログラミング言語のスキルが要求されることもあります。
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ゲームエンジニア
ゲームソフトウェアの開発に携わる技術者は、家庭用ゲーム機やスマートフォン向けアプリケーションなどを手掛けます。
ゲームは時代を問わず一定の人気を博しているため、この分野の技術者にも需要が存在します。
ゲームソフトウェア開発では、以下のプログラミング言語を用いることが多く、これらの言語に精通していることが求められます。
- C#
- C++
- C言語
- Ruby
- Python
モバイル向けゲームアプリの開発においては、以下のプログラミング言語の知見も必要不可欠です。
- Swift
- Objective-C
- Kotlin
- Java
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まとめ
この記事では、フリーランスエンジニアについて概説しました。
フリーランスエンジニアのメリット・デメリットや適した職種について説明しました。
今回は基本的な内容に限定していますが、フリーランスエンジニアに関心がある方はさらに知識を深めることをおすすめします。
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この記事が皆様の助けになれば幸いです。