将来的にSwiftを活用したキャリアを歩みたい人も多いでしょう。Swiftはプログラミングスキルがなくてもキャリアチェンジできるのか不安に思う人もいるかもしれません。
SwiftはTIOBEランキングで12位と人気の高い言語です。2019年は18位でしたから、年々注目度が上がっています。
しかし、Swiftを使ったキャリアチェンジの実情はどうなのでしょうか。本記事では、以下の点を解説します。
- Swiftエンジニアの求人動向
- 年収水準
- 未経験からのキャリアチェンジの可能性
- 転職に役立つ資格
- おすすめの転職方法
- フリーランスエージェント
Swiftを活用したキャリアに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
特に以下の方におすすめです。
- Swiftエンジニアの転職事情を知りたい方
- Swiftエンジニアとして活躍中の方
- 将来的にSwiftエンジニアを目指したい方
- Swiftやモバイル開発に関心がある方
- 現役ITエンジニアの方
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Swiftエンジニアの転職ニーズ
この節では、Apple社が2014年に発表したオープンソースのプログラミング言語Swiftについて、その特性と活用分野を説明します。
Swiftは、Mac、iPhone、iPad、Apple TV、Apple Watchなど、さまざまなApple製品向けのアプリケーション開発に適しています。その理由として、
- 記述が簡潔で可読性が高く
- Objective-Cとの互換性があり
- 処理速度が速い
ことが挙げられます。また、初学者にも比較的習得しやすいプログラミング言語です。
ただし、iOS開発にはMacが必須となります。
SwiftはiOS/iPadOS/watchOSアプリ開発のほか、Webサーバーアプリ、Webアプリの開発にも活用できます。具体的には、SwiftエンジニアとしてIT、飲食、医療、教育、自動車、金融、不動産、物流、旅行など、さまざまな業界で
- スマートフォンアプリ
- SaaSサービス
- ソーシャルゲーム
- SNSアプリ
などの開発に携わることができます。
Swiftエンジニアの求人・案件情報
この節では、Swiftエンジニアに関する求人・案件情報について説明します。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」のデータによると、Swiftフリーランス求人・案件数は2,139件に上ります(2021年9月時点)。
Swiftは、iOSアプリ開発やWebサーバー開発、Webアプリ開発など、Apple製品関連の様々な開発に使用されていることから、需要が高い理由の一つと考えられます。
次に、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」内でSwiftスキルを持つフリーランスエージェントを見てみましょう。
Swiftの求人・案件を多数保有しているエージェントは、
- at-engineerが497件
- レバテックフリーランスが219件
- TechStockが122件
- techtreeが91件
- ITプロパートナーズが61件
- エンジニアルームが56件
- FREE-DAが47件
- キャリアプラスが44件
- Midworksが43件
- フォスターフリーランスが28件
となっています(2021年9月時点)。
Swiftの豊富な求人・案件を抱えているのはat-engineer、レバテックフリーランス、TechStockであることがわかります。
Swiftに興味のある方は、これらのエージェントの詳細情報をご確認ください。
Swiftエンジニアの年収
この節では、Swiftプログラミング言語に関連するエンジニアの収入状況について説明します。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」が把握しているSwiftのフリーランス案件の月額単価を年間ベースに換算したものが、フリーランスのSwiftエンジニアの年収の詳細となります。
職種 | 平均年収 | 最高年収 | 最低年収 |
---|---|---|---|
Swiftエンジニア | 866万円 | 1,680万円 | 360万円 |
Swiftエンジニアの平均年収は866万円、最高年収は1,680万円、最低年収は360万円となっています。
一方、会社員のSwiftエンジニアの平均年収は約469万円と言われています。
Swiftエンジニアの年収に関してより詳しい情報が必要な場合は、当社の関連記事をご覧ください。
なお、Swiftエンジニアとして円滑に転職するためのポイントについては、「5.Swiftエンジニアに転職する上で抑えておくべきポイント」をご参照ください。
Swift、未経験からの転職は出来る?
Swiftの未経験からの転職の可能性について説明します。
Swiftの経験がなくても転職できる場合がありますが、限られた人のみです。
フリーランスとして未経験でSwiftの仕事を始めることは、ほとんど機会がありません(2021年9月時点の調査結果)。
限られた人とは、次の2種類に分けられます。
- SwiftはわからないがObjective-C、Android、Java、Kotlin、JavaScript、C言語、PHP、Rubyなど他の言語を使ってエンジニアとして実務経験がある人
- Swiftを含めプログラミング自体が初めての人
前者の場合は、Swiftは未経験でも既にエンジニア経験があるので、転職や案件に就く可能性が高いです。
後者の場合は、Swiftの学習から始めるので、この段階で転職するのは無理があるでしょう。
プログラミング自体が初めての場合は、まずSwiftの学習から始めましょう。
独学とプログラミングスクールの2つの選択肢があります。
現在では、オンラインでプログラミングを学べるサービスや、未経験からエンジニアへの転職をサポートし、メンターがつくプログラミングスクールが多数あります。
そのため、プログラミングスクールでSwiftを学ぶことをおすすめします。
おすすめのプログラミングスクールはこちらから確認できます↓
すでにSwiftなどのプログラミング学習を進めており、ある程度習熟している場合は、学習を続けながら、
クラウドワークス | ランサーズ | ココナラ |
などのクラウドソーシングサービスや
タイムチケット |
などのシェアリングエコノミーサービスを使って、自分でも対応できそうな求人や案件を探すのも良いかもしれません。
実績を重ねることで、ポートフォリオや職務経歴書を作りやすくなります。
Swiftエンジニアに転職する上で抑えておくべきポイント
この節では、Swiftプログラマーとしてキャリアを歩む際の重要なポイントについて説明します。
- 以下の項目に取り組むことで、高い市場価値を持つSwiftプログラマーとみなされる可能性が高まるため、特に初学者は熟読することをお勧めします。
プログラミング言語の習得
Swiftだけでなく、他のプログラミング言語の習得も転職の際には重要です。
Swiftエンジニアとして活躍したい場合、Swift開発で頻繁に利用される言語を身につけることをおすすめします。
- Objective-C
- Android
- Java
- Kotlin
- JavaScript
- C言語
- PHP
- Ruby
など、複数の言語を習得しておくと有利でしょう。
また、
- Xcodeの実務経験や知識
- Firebaseの実務経験や知識
- React Nativeなどのフレームワークの実務経験や知識
- SQLなどのデータベース関連の実務経験や知識
- Gitなどのバージョン管理システムの実務経験や知識
- iOS、Android、Linux、Windows、UNIXなどOSの実務経験や知識
- AWS、Azureなどのクラウドサービスの実務経験や知識
を持っていると、希少性の高いSwiftエンジニアとして企業から評価されやすくなります。
さらに、
Github | Redmine | Backlog |
などのツール活用経験や知識があれば、より歓迎されるでしょう。
職務経歴書の作成
Swiftの専門家として経歴書を作成することは、転職活動において重要なポイントとなります。自身が保有するSwiftの知識や関連スキルを証明し、それらを活用してどのような実績を残してきたかを明確に示すことが求められます。
経歴書を適切に作成することで、面接官が自身のスキルレベルを正しく把握し、適切な役割を想定しやすくなります。
エンジニア向けの経歴書の作成方法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
資料作成能力の向上
転職を視野に入れる際、ドキュメンテーション能力の向上は重要な課題となります。
Swiftエンジニアとしてキャリアを歩む上で、
- 仕様書
- 開発ロードマップ
- 進捗レポート
などを、プロジェクトマネージャーやリーダーに対して適切に共有する必要があります。
スムーズな情報伝達を実現するため、
- 文書作成のスキル
- 論理的なプレゼンテーション力
を磨くことが求められます。
日々の学習を通じて、これらの能力を高めていきましょう。
Swiftエンジニアとして転職する上でおすすめの資格
この節では、Swiftプログラマーとしてキャリアチェンジを行う際に有益な資格について説明します。
Swiftプログラマーとして取得を検討している資格がある場合は、詳細を十分に調査することをお勧めします。
App Development with Swift
この資格は、Appleが提供するSwift、Xcode、アプリ開発ツールの基礎知識を証明するものです。
株式会社オデッセイ コミュニケーションズでは、「App Development with Swift」という名称のSwiftの基礎知識を証明する資格試験を日本国内で受験することができます。
- この資格を取得すれば、Apple Software Development Kitの基盤、Playgrounds、Xcode、Simulator、Interface Builderなどの開発ツールの活用法、Swiftを使ったiOSアプリケーションの作成や実行など、iOSアプリ開発に必要な知識やスキルを身につけることができます。
将来的にSwiftエンジニアを目指す方にとって、この資格を取得しておくことは有益でしょう。
システムアーキテクト試験
システム開発の上流工程を深く理解していることを証明する資格がシステムアーキテクト試験です。この試験は、IT分野の国家資格の一つであり、
- システム構築に必要な要件を定義し、
- その要件を実現するためのアーキテクチャを設計する能力を評価します。
出題範囲は
- 要件定義、
- 外部設計、
- システムテストに関する知識や理解力が問われます。
Swiftエンジニアにとって、この資格を取得することで、システム開発の上流工程を深く把握していることが証明されるため、おすすめの資格となります。
また、転職の際にもこの資格は有利に働くことがあります。
一方で、Swiftスキルの証明には資格取得よりも、実務経験やSwift関連の開発スキルを持っていることが重要視されます。
そのため、Swiftエンジニアとして実務未経験の方は、まず実務経験を積むことを優先し、時間的な余裕がある場合にSwift関連の資格取得を検討するのがよいでしょう。
Swiftエンジニアとして転職する方法
この節では、Swiftプログラマーとしての職場移籍の手段について説明します。
主な方法は3つあり、それぞれ詳しく見ていきましょう。
- フリーランス仲介業者を利用する
- 求人サイトを活用する
- 転職エージェントに依頼する
フリーランスエージェントを活用する
フリーランスエージェントを利用することで、Swiftエンジニアとしての転職が可能になります。
このサービスは、以下のような業務を代行してくれます。
- 希望する求人案件の紹介
- クライアント企業との面談同席
- スキルシートや経歴書の添削
- 契約処理や請求書類作成の代行
さらに、商談の練習支援も行っています。
フリーランスエージェントによっては、正社員並みの福利厚生制度や、エンジニア交流会、確定申告サポートなどの特典があります。
以下のような方は、フリーランスエージェントの活用をおすすめします。
- 正社員ではなくフリーランスとして転職を検討している方
- スキルアップを目指す方
- 高収入を望む方
- 様々な開発経験を積みたい方
- 在宅やリモートワークを希望する方
おすすめのエージェントを探してみましょう。
転職サイトの活用
転職を希望するSwiftエンジニアには、求人情報を閲覧し応募できる転職サイトの活用が有効な手段となります。
転職サイトでは、企業が広告として掲載した求人案件から自身で選んで応募することができます。
大手転職サイトでは、常時全国で1万件前後の求人情報が掲載されています。
転職サイトのメリットは、
- 閲覧可能な求人案件が豊富であること
- 会員ページで自身の転職活動状況やスケジュールを確認できること
- 好きな時期に転職活動ができること
などが挙げられます。
大手転職サイトに加え、エンジニア特化の転職サイトも存在します。
代表的なエンジニア特化の転職サイトには、
Green |
paiza転職 |
Wantedly |
Findy |
などがあります。
その他にも多数のエンジニア特化の転職サイトがあるため、様々なサイトを見てみたい方は関連記事をご覧ください。
転職を成功させる方法
転職を希望するSwiftエンジニアにとって、専門のキャリアコンサルタントが付き、求人情報の提供から面接対策までサポートしてくれる転職エージェントを利用するのが有効な手段です。
転職サイトでは得られない情報を入手できたり、年収交渉などの支援を受けられるメリットがあります。
一般的な転職エージェントとしては、
- マイナビエージェント
- リクルートエージェント
などが知られています。
一方で、エンジニア専門の転職エージェントも存在します。
代表例としては、
- レバテックキャリア
- キープレイヤーズ
- Geekly
- Tech Stars Agent
などが挙げられます。
このようなエンジニア向け転職エージェントも多数あり、転職活動の方法が分からない方や多忙な方は、ぜひ活用を検討してみてください。
まとめ
この記事では、Swiftエンジニアの転職に関する様々な側面について詳しく説明しました。
Swiftの需要は今後さらに高まる可能性が高く、Swiftエンジニアとしてキャリアを歩む上で重要なポイントを解説しました。
- プログラミング言語の人気ランキングや、今後学びたい言語の調査結果からもSwiftの注目度が伺えます。
転職を検討する際は、事前に十分な市場調査を行うことをおすすめします。
- 実務経験を積んだ後にフリーランスに挑戦するのも一案です。
- 常に新しいスキルを身に付け、プロジェクトマネージャーやアーキテクト、コンサルタントなど、様々な職種へキャリアアップすることを視野に入れましょう。
- ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」の活用も有効でしょう。
本記事がSwiftエンジニアの皆様のキャリア形成の一助となれば幸いです。