エンジニアの年収比較や年収アップの方法を解説

2024年6月15日

エンジニアの収入水準について耳にしたことがありますか?近年、IT分野の急速な発展に伴い、IT企業の活躍が目立つようになり、エンジニアを志す人も増加しています。

そこで、エンジニアの実際の年収はどの程度なのか、知りたがる人が多いのではないでしょうか。既にエンジニアとして活躍している方は、自身の収入が平均的なのか、それ以上なのか以下なのか、疑問に思っている方も多いと思われます。

今回はC#(プログラミング言語)に焦点を当て、C#エンジニアの年収について説明していきます。また、C#エンジニアの業務内容、年収アップの方法、フリーランス求人・案件数からみたC#のニーズ、C#エンジニアの将来性についても解説します。

特に以下の方にこの記事をお読みいただきたいです。

C#エンジニアの年収を知りたい方
C#エンジニアとして既に活躍中の方
将来的にC#エンジニアを検討している方
C#(プログラミング言語)に興味/関心がある方
C#エンジニアの年収について深く理解したい方

気になる内容をタップ

1 C#(プログラミング言語)とは
2 C#エンジニアの仕事内容
3 C#エンジニアの平均年収
4 フリーランス求人・案件数から見るC#のニーズ
5 C#エンジニアとして年収アップさせる方法
6 C#エンジニアの将来性
7 まとめ

C#(プログラミング言語)とは

C#は、Microsoftが開発したオブジェクト指向プログラミング言語です。
C++やJavaと同様の文法構造を持ち、.NET Frameworkに特化した言語となっています。
C#の長所は、C++やJavaに比べて習得が容易であること、クロスプラットフォーム対応が可能なこと、ASP.NETを使ったWebアプリ開発ができること、言語機能が豊富であることなどが挙げられます。

C#の開発には、Microsoft Visual Studioという統合開発環境が利用されます。
C言語やC++とは異なり、Microsoftが独自に設計した言語であり、互換性はありません。
C言語はコンパイル型の汎用プログラミング言語で、C++はC言語にオブジェクト指向の機能を追加したものです。

C#は以下のような分野で活用されています。

Windows向けデスクトップアプリ開発
Webサービス開発
業務システム開発
ゲーム開発
スマートフォンアプリ開発
IoT開発

主要なC#のフレームワークやライブラリには、以下のようなものがあります。

JSON.NET

NLog

math.net

moq

Entity Framework

TensorFlowSharp

C#を採用している代表的なサービスは以下の通りです。

Bing
MSN Japan
価格.com
ヤマダウェブコム
ニッセン
神獄のヴァルハラゲート

C#エンジニアの仕事内容

この節では、C#エンジニアの職務範囲について説明します。
C#エンジニアは、以下の6つの開発に携わることができます。

デスクトップアプリケーション開発
Webサービス開発
業務システム開発
ゲーム開発
スマートフォンアプリ開発
IoTデバイス開発

C#エンジニアは、様々なアプリケーションの構築、製造業や一般企業のシステム管理、医療や教育分野でのシステム構築・運用など、幅広い領域でC#の知識を活用できます。Webサービス開発では、ECサイトの構築などがあり、HTML、CSS、JavaScript、データベースの知識が必要となります。

C#エンジニアは、ゲーム開発やIoT関連の開発にも従事することが多くなっています。Unityなどのゲームエンジンでは、C#がプログラミング言語として採用されているため、スマートフォンゲームの開発現場で高い需要があります。

また、C#エンジニアは、AI(人工知能)やロボット分野の研究開発にも携わる場合があります。AI・ロボット開発に関わる際は、C#のスキルに加えて、研究対象分野の専門知識も求められます。

大規模システム開発などでは、チームで作業に従事することもあり、C#の開発スキルだけでなく、

Java	C	C++	VB
VB.NET	C#.NET	PHP	Python
JavaScript	Ruby

など他の言語の使用や、要件定義、設計などの上流工程を担当する場合もあります。C#エンジニアの中でも、他言語の開発経験、上流工程の経験、チームマネジメント経験があれば、非常に重宝され、高年収を得られる可能性が高くなります。

C#エンジニアの平均年収

この節では、C#エンジニアの収入状況について説明します。フリーランスと従業員の年収を比較し、詳細を提供します。

まずはC#フリーランスエンジニアの年収内訳です。

職種名	平均年収	最高年収	最低年収
C#エンジニア	711万円	2,400万円	300万円

C#フリーランスエンジニアの平均年収は711万円、最高は2,400万円、最低は300万円です(ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」調べ/2021年6月時点)。

この年収は、以下の月額単価を年換算したものです。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」のC#フリーランス求人・案件の月額単価は、

平均59.3万円
中央値60万円
最高200万円
最低25万円

一方、従業員エンジニア全体の平均年収は469万円です。
年代別では、

20代373万円
30代509万円
40代605万円
50代以上701万円

となっています。
そのうちC#の従業員エンジニアの平均年収は456万円とされています。

従業員全体と比べると、C#の従業員エンジニアの平均年収はやや低く、20~30代の平均年収内にあります。
一方、C#フリーランスエンジニアの方が、C#従業員より258万円(約1.57倍)高収入であることがわかります。

C#エンジニアとして活躍するなら、平均年収が高く高収入を望めるフリーランスがおすすめです。

フリーランス求人・案件数から見るC#のニーズ

この節では、C#の需要状況について説明していきます。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」が公開している開発言語・スキルごとの案件数を分析すると、

Javaが最多で26,203件
次いでPHPが13,554件
JavaScriptが7,396件
C#が5,022件で4位
Rubyが4,659件と続きます。

2021年6月時点で同サービスが取り扱う求人・案件総数は195,959件であり、C#の占有率は約2.6%となります。
また、前年度比で110%増加しているため、C#の需要は一定数存在し、IT業界においてニーズがあると言えるでしょう。

C#エンジニアとして年収アップさせる方法

この節では、C#開発者として最大限の能力を発揮し、収入を向上させる方策について説明していきます。

C#(プログラミング言語)の習得

C#プログラマーとして収入を向上させるには、C#(プログラミング言語)の習得が必須です。しかし、C#を完全に理解しているエンジニアはほとんどいません。
プログラミング言語は日々進化しているため、完全な習得は非常に困難です。
それでも高収入を得ているC#プログラマーには、

常に学習する姿勢
意欲

があります。
C#プログラマーとして継続的に学習することで、日々成長することができます。
そのため、C#プログラマーとしての

経験
活躍の場が広がり

、結果的に高給与の求人や案件に携わることができるのです。

開発スキルがある

C#開発者として収入を向上させる方法は、C#以外の技術スキルを身に付けることです。
C#開発者として、以下のスキルが求められます。

他のプログラミング言語での開発経験や知識
- Java
- C
- C++
- VB
- VB.NET
- C#.NET
- PHP
- Python
- JavaScript
- Ruby
.NET Frameworkを使った開発経験
データベースの知識
- MySQL
- Oracle
- SQL Server
OSの知識
- Windows
- Linux
- iOS
- Android
クラウドサービスの知識
- AWS
- Azure

さらに、以下のようなツール活用経験があれば、より歓迎されます。

Slack
Github
Redmine
Backlog

C#開発者として、幅広い視野を持ち、様々な開発経験と技術スキル、関連する業界知識を備えることが、高収入を得るための重要な要素となります。

上流工程の経験

C#開発者として収入を向上させる方法は、上流工程の経験を積むことです。
上流工程では、以下のような機会があります。

顧客との面談を通じて要望を把握し、システム上で実現可能か否かを見極めながら説明する
ドキュメント作成や、プログラマーやエンジニア、他のチームメンバーを取りまとめる

開発スキルだけでなく経営に近いスキルが求められます。
そのため、要件分析、要件定義、機能設計など上流工程の経験を持つC#開発者は希少で、高収入を得やすくなります。
C#開発者として高収入を目指すのであれば、上流工程の経験を積むことが賢明でしょう。

C#エンジニアの将来性

この章では、C#エンジニアの将来展望について説明します。
C#エンジニアの需要は今後も堅調に推移する可能性が高いと考えられます。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」ではC#のフリーランス案件数が豊富であることから、C#エンジニアに対する需要の高さがうかがえます。

その他にも、C#エンジニアの需要が堅調である理由として、

C#がWindows向けデスクトップアプリ開発、Webサービス開発、業務システム開発、ゲーム開発、スマホアプリ開発、IoT開発など、様々な分野で活用されていること
Google検索エンジンにおける話題のプログラミング言語ランキングで4位に位置するなど、人気の高いプログラミング言語であること

などが挙げられます。

IT市場を分析すると、C#エンジニアの需要が堅調である理由がさらに明らかになります。
Net Applicationsの2020年3月のデスクトップOSシェア調査によると、Windowsのシェアが89.2%と圧倒的に高く、Mac OS、Linux、Chrome OSのシェアを大きく上回っています。
Windowsが市場を独占する状況は中長期的にも続くと考えられます。

また、C#はIoT開発にも活用されるため、IoT市場の動向を見ると、総務省はIoT・AI(人工知能)が2030年の日本の経済成長に約270兆円のインパクトを与えるとシミュレーションしています。
IoTは日本の将来を担う重要な技術の一つと位置付けられています。
IHSマークイットの調査では、2018年のIoT機器出荷台数は年間約100億台、累計設置台数は300億台に達し、2025年には年間200億台強が出荷され、累計設置台数が800億台に達すると予測されています。

年	IoT機器出荷台数	累計設置台数
2018年	約100億台	300億台
2025年(予測)	約200億台	800億台

さらに、AI、ビッグデータ、ブロックチェーン、xR、5Gなどによる飛躍的なIT業界の拡大やIT技術の急速な進歩、エンジニアの高齢化などを考慮すると、C#エンジニアを含むITエンジニアの人材不足が深刻化する可能性があります。2030年までに79万人のITエンジニア不足が生じるとの予測もあります。

以上の様々な分析を踏まえると、C#エンジニアの需要は短期的にも増加する可能性があり、中長期的にも需要は堅調に推移すると言えるでし