2024年6月 Webディレクターはリモートワークできる？リモートワーク案件実情や要求されやすいスキル

2024年6月15日

Webプロジェクトを円滑に進めるためには、様々な専門家を統率し、クライアントの要望を適切に反映することが不可欠です。
この役割を担うのがWebディレクターです。
Webディレクターは、コミュニケーション能力が重要視される職種であり、IT業界においてもリモートワークが難しいと言われています。
しかし、Webディレクターにもリモートワーク案件が存在します。
そこで、リモートワーク案件を獲得するためのスキルや注意点について説明します。

スキル1
スキル2
注意点1
注意点2

項目	内容
スキル1	コミュニケーション能力
スキル2	プロジェクト管理能力
注意点1	リモートワークのデメリットを理解する
注意点2	クライアントとの信頼関係を構築する

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1 Webディレクターはリモートワークできる？
2 Webディレクターのリモートワーク案件実情
3 Webディレクターの年収
- 3.1 リモートワークのWebディレクター案件の単価分布
4 Webディレクターのリモートワーク案件獲得方法
5 Webディレクターがリモートワーク案件で要求されやすいスキル
6 リモートワーク案件に参画する際の注意点
7 まとめ

Webディレクターはリモートワークできる？

Webディレクターの業務を遠隔で行うことは不可能ではありませんが、従来の勤務形態と比較すると難易度が大幅に高くなります。

Webディレクターの役割は、チームのスケジュール管理やメンバーのモチベーション維持などが中心となります。
しかし、対面でないと、メンバーの仕事に対する意欲や当日の体調などを把握するのが難しくなります。
また、遠隔勤務では、割り振った作業の進捗状況を素早く確認することが困難です。

一方で、現代ではSlackやChatworkのようなチャットツールが登場し、昔に比べてリモートでもタスク管理が容易になっています。
そのため、チーム全員が業務に必要なツールを習熟していれば、遠隔勤務でも問題なく業務を遂行できるでしょう。
このように、大変と言われるWebディレクターの仕事でも、工夫次第でストレスなくリモートワークに取り組めます。

Webディレクターのリモートワーク案件実情

Webディレクターの仕事は、リモートワークに適さない側面があります。
フリーランス求人サイトに掲載されたWebディレクターの案件のうち、約4分の1程度がリモート対応となっています。
Webディレクターには単なるマネジメント業務だけでなく、開発やマーケティングなどの専門知識も求められる傾向にあります。
タスク管理ツールの普及により、ディレクターがいなくても業務は進行可能です。
そのため、Webディレクターには高度な専門性と丁寧なディレクションが期待されています。
経験豊富なディレクションスキルのみでも一定の案件は獲得できますが、より高収入を望むならば、ディレクション以外の経験も不可欠となっています。

Webディレクターの年収

フリーランスとして活躍するWebディレクターの収入状況について説明します。
フリーランス求人サイトの調査によると、Webディレクターの

平均年収は705万円
中央値は720万円
最高額は2,400万円
最低額は36万円

となっています。月額単価に換算すると、

平均は	58.8万円
中央値は	60万円
最高額は	200万円
最低額は	3万円

です。
一方、正社員のWebディレクターの平均年収は448万円と報告されており、フリーランスとの収入格差は1.5倍以上に及びます。
給与面での不満がある場合、独立してフリーランスとして活動するメリットは大きいと言えるでしょう。

リモートワークのWebディレクター案件の単価分布

Webディレクターの職務は、リモートワークであっても従来の勤務形態と大きな違いはありません。
フリーランス求人サイトに掲載されているリモートワーク対応のWebディレクター案件の最高月額報酬は120万円、最低月額報酬は20万円となっています。
Webディレクター案件全体の報酬の中央値は65万円で、リモート案件でも同水準の報酬が最も多数を占めています。
さらに、リモート案件の約半数が月額50万円から75万円の範囲に集中していることから、Webディレクターの年収はリモートワークの有無にかかわらず大きな差はないと考えられます。
ただし、リモートワークでは対面とは異なるコミュニケーション手段が必要となるため、

チャットツールの利用経験が求められるケースが多くなっています。

Webディレクターのリモートワーク案件獲得方法

リモートワークの仕事を手に入れることは、一般的なフリーランスの案件よりも難しいと考えられがちです。
しかし、必要な能力を身につけ、適切な方法で探せば、リモートワークの仕事も簡単に見つかるはずです。

ここでは、Webディレクターがリモートワークの仕事を獲得する方法をご紹介します。

自分の強みを把握する
ポートフォリオサイトを作成する
リモートワーク専門の求人サイトを活用する
SNSでネットワークを広げる
自分のスキルを常にアップデートする

フリーランスエージェントの活用とメリット・デメリット

ITフリーランスの方々は、他業界に比べて働き方が定着しているため、専門のエージェントを活用してリモート案件を獲得することができます。
エージェントを介すことで、クライアントとの直接契約によるトラブルリスクを低減できます。
万が一問題が発生した場合も、仲介者が対応してくれるので心理的負担が軽減されます。
さらに、福利厚生や一時的な収入保証など、安心して働ける環境を整備するエージェントも増えつつあります。
不安定な働き方を補うこうした制度は、フリーランスにとって大きな支えとなるでしょう。

一方で、エージェント経由には一定の手数料がかかることに留意が必要です。

手数料率は10%から25%程度が一般的ですが、非公開のサービスも多数存在します。

また、必ずしも希望する案件を紹介してもらえるとは限りません。

エージェントは、スキルや経験、要望を踏まえて案件をマッチングするため、要件を満たせない場合は紹介されない可能性があります。

メリット	デメリット
トラブルリスク低減心理的負担軽減福利厚生・収入保証	手数料発生希望案件の紹介なし

クラウドソーシングサービスの利用時の注意点

フリーランスとして活動する際、クラウドソーシングプラットフォームを利用することも選択肢の一つです。
こうしたサービスでは、リモートワークを前提とした案件が多数掲載されています。

クライアントに対して自ら提案を行い、仕事を獲得する必要があります。
スキルレベルが不十分でも応募は可能なため、挑戦の機会が得られるメリットがあります。

しかし、トラブル発生時の対応は当事者間で行われることが多く、報酬不払いや不当な評価リスクも存在します。

自身のアピール力不足により仕事を獲得できない可能性もあります。
さらに、相場を大幅に下回る低価格案件が散見され、適正水準の案件選定が重要となります。

SNSでのリモートワーク獲得時の注意点

リモートワークでWebディレクターとして活躍する機会を、ソーシャルメディアを通じて探すことがあります。
ソーシャルメディアでは、以下のメリットがあります。

クライアント側の担当者の人柄を投稿から把握できる
簡単に話を聞くだけの依頼でも気軽にアプローチできる

ただし、ソーシャルメディアを経由する場合は企業と直接契約を結ぶため、トラブルのリスクがあります。
契約内容を十分理解した上で締結する必要があります。
ソーシャルメディアで仕事を見つける際は、以下の点に注意が必要です。

既に信頼関係のある人からの依頼のみ受けるのが賢明
初対面の相手の場合は、クラウドソーシングサービスなどの第三者機関を介して契約を結ぶことをおすすめ

Webディレクターがリモートワーク案件で要求されやすいスキル

遠隔勤務のWebディレクター案件では、ディレクション以外の能力が必要とされる傾向があります。
そこで、リモートワークにおいて求められがちな技能について確認しましょう。

コミュニケーション能力
自己管理能力
情報リテラシー

コミュニケーション能力	メールやチャットツールを使って円滑にコミュニケーションを取る力
自己管理能力	自分で作業を管理し、期限を守る力
情報リテラシー	必要な情報を収集・活用する力

Webデザインの重要性とUI/UXの知識

Webサイトを構築する際、デザインに関する知見は不可欠です。
ただし、単に洗練された外観のみを追求しても、利用者にとって使いづらく、サービスの本質から外れた設計となってしまえば、ターゲット層への情報伝達が困難になるでしょう。
Webマーケティングにおいて、デザインは重要な役割を担うため、Webディレクターには一定のデザイン知識を有することが求められます。
さらに近年、ユーザー体験(UX)を重視したユーザーインターフェイス(UI)設計の重要性が高まっています。そのため、

Webデザインの知識
UI/UXに関する理解と経験

を兼ね備えていることが望ましいと言えます。

Webディレクターの役割とデジタルマーケティングの知識

Webマーケティングの専門家は、クライアントが直面するオンライン集客の課題に対して、最適なソリューションを提示することが求められます。
検索エンジン広告をはじめとするデジタル広告の知見を持ち合わせ、適切な提案を行う必要があります。
検索エンジン広告とは、検索エンジンにおける広告配信のことを指します。
デジタル広告には様々な手法があり、クライアントの問題に合わせて最適な手段を選択する必要があります。
そのため、デジタル広告の手法に関する幅広い知識が不可欠です。
さらに、デジタル広告においては、単に施策を実施するだけでなく、その効果を適切に測定することも重要となります。
Googleアナリティクスなどを活用したアクセス解析の知識があれば、より高度な提案が可能になるでしょう。

Webディレクターに求められるプログラミング知識

Webサイトの制作においては、簡単なプログラミングの理解力が欠かせません。
コードの内容を把握できなければ、それぞれの機能を正しく認識することはできません。
Webディレクターとしての業務を行うには、以下の知識が基本的な要件となります。

HTML/CSS
JavaScript

などのフロントエンド言語に関する知識
一方で、PHPやRubyといったバックエンド言語については、言語自体の深い理解は必須ではありませんが、データベースアクセスなどの基本的な動作を理解する程度のスキルが求められます。

Webディレクターのマネジメント力

Webサイト制作プロジェクトを円滑に進めるためには、適切な管理能力が不可欠です。

予算、人員、納期などの資源を適切に割り当て、スケジュールを立てて進捗を監視することが重要な役割となります。

制作期間が長期に及ぶほど、計画通りに進まなくなるリスクが高まるため、経験を活かしてチャットツールなどを活用し、綿密な進捗管理が求められます。

リモートワーク案件に参画する際の注意点

在宅勤務は柔軟な労働形態ですが、気をつけるべき側面も存在します。
留意事項を確認しましょう。

作業環境の整備
コミュニケーションの重視
業務と私生活の区別
健康管理

メリット	デメリット
通勤時間の削減	孤独感
柔軟な働き方	仕事と生活の境界線が曖昧

リモートワークにおける評価の難しさ

リモートワークでは、作業者の業務姿勢を直接確認することが難しいため、評価基準は完成物のみとなってしまいます。

他のフリーランスの遅延やコミュニケーション不足などにより、納期に遅れが生じる可能性もあります。
その際、ディレクターには何の落ち度もないにもかかわらず、クライアントから責任を問われかねません。
また、チーム内の円滑なコミュニケーションを促進するためのツールや方策を提案しても、評価者にはその過程が見えづらいでしょう。

リモートワークでは評価が完成物のみに基づくため、通常以上に高品質な成果物が求められます。そのような意識を持って業務に取り組む必要があります。

長時間労働防止のためのリモートワーク管理

リモートワークでは労働時間管理が手薄になりがちで、長時間労働に陥る危険性があります。
フレックスタイム制を併用している企業では、朝型と夜型の従業員に対応するため、ディレクターの労働時間が過剰になる可能性もあります。
長時間労働を回避するには、自身の1日の労働時間を明確に設定し、チームメンバーにも対応可能な時間帯を伝えることが重要です。

リモートワークにおける情報セキュリティ対策

リモートワークには情報セキュリティ上の危険性が潜んでいます。
特にウェブ開発の現場では、ルールが緩い傾向にあり、注意が怠りがちです。
そのため、

パソコンにセキュリティソフトをインストールすることは必須です。

個人情報を扱う作業は外出先では行わず、チーム全体でルールを共有する必要があります。

さらに、

公共の無線LANからの情報漏洩
パソコン自体が盗まれる可能性

も考慮しましょう。

文章のコミュニケーションの注意点

文書を送る際は、丁寧で相手に不快感を与えないよう細心の注意を払いましょう。
文字だけのやり取りでは、意図せず相手に誤解を招く可能性があります。
そのため、送信前に内容を再確認し、間違いがあれば修正した上で修正点も併せて伝えるよう心がけましょう。
文字によるコミュニケーションは難しいため、Web会議システムを活用してチーム内でのコミュニケーション機会を設けることも有効でしょう。