リモートワークできる?リモート/在宅ワーク求人・案件実情や要求されやすいスキル

システム開発の現場においてリモートワークが可能かどうかは、多くの人々の関心事となっています。
新型コロナウイルスの影響により、オフィスに出勤するよりも自宅でテレワークを行いたいという希望が高まっています。
本稿では、システムエンジニアがリモート環境で業務を遂行する際の実情について解説します。
リモートワークにおけるシステムエンジニアの年収水準や将来的な展望を明らかにするとともに、リモート案件の獲得方法や参画時の留意点についても言及しています。
自宅勤務を希望するシステムエンジニアの方は、本稿の内容を参考にしていただければ幸いです。

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システムエンジニア(SE)はリモート/在宅ワークできる?

システムエンジニア(SE)はリモート/在宅ワークできる?

システム開発の業務内容によっては、リモートワークが困難な場合もあります。
上流工程を中心に担当する際は、顧客との対面での打ち合わせが必要となるため、出社が求められることが多くなります。オンラインでの意思疎通は難しいと考えられているためです。
一方、設計書の作成やプログラミング、テストなどの下流工程については、パソコン環境さえあれば自宅でも問題なく業務を行えます。
ただし、障害発生時などの緊急事態には現場対応が求められる場合があります。
つまり、システムエンジニアの業務をすべてリモートで完結させることは難しく、一定の出社が必要不可欠となります。

システムエンジニア(SE)のリモート/在宅ワーク求人・案件実情

システムエンジニア(SE)のリモート/在宅ワーク求人・案件実情

システムエンジニア(SE)の在宅勤務やリモートワークの求人・案件の実態を説明します。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」には、SE向けの求人・案件が25,803件掲載されていました。
そのうち、在宅勤務やリモートワークの求人・案件は7,748件で、全体の約30%にとどまっています。
しかし、前年比で20%も増加しており、今後さらに割合が高まっていくと予想されます。
求人・案件の内容は、

  • 上流工程よりも開発業務が中心

となっており、開発業務の方が在宅勤務やリモートワークに適していることがうかがえます。
ただし、「リモートワーク可」と記載があっても、週1回は出社が義務付けられているケースが多数見受けられます。

2024年6月のシステムエンジニア(SE)のリモート/在宅ワーク求人・案件の将来性

システムエンジニアの需要は今後さらに高まると見込まれています。
経済産業省の調査によると、2015年時点で約17万人のIT人材が不足しており、2030年には最大79万人程度の人材不足が予想されているためです。
IT市場の拡大に伴い、人材不足はより深刻な問題となるでしょう。
したがって、システムエンジニアの将来性は高いと推測できます。

ただし、同調査では「ビッグデータや人工知能など先端IT技術を扱えるエンジニアの需要が高まる」と指摘されています。
つまり、先端技術に精通したスキルの高いエンジニアがより求められる傾向にあります。
一方で、スキルが低いエンジニアは厳しい状況に直面する可能性があります。
したがって、システムエンジニアとしての技術力を常に磨き続けることが重要となります。
需要の高さに安住することなく、専門性の向上に努める必要があるでしょう。

システムエンジニア(SE)の年収

システムエンジニア(SE)の年収

システム開発の専門家である、システムエンジニア(SE)の収入状況について概説します。システムエンジニア(SE)の案件単価は以下の通りとなっています。

職種 平均単価 中央値単価 最高単価 最低単価
システムエンジニア(SE) 65.6万円 60万円 200万円 20万円

システムエンジニア(SE)の平均年収は787万円と算出されています。一方で、正社員のシステムエンジニアの平均年収は509万円と、求人ボックスのデータでは示されています。

正社員に比べ、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」のシステムエンジニア(SE)の方が、平均年収は約280万円も高水準にあります。ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」のシステムエンジニアは総じて技術力が高く、案件選択の自由度が高いことに加え、単価交渉もしやすいことから、この年収格差が生じているものと推測されます。

在宅ワーク求人・案件だと年収は変化する?

フリーランスの仕事を探す際、リモートワークや在宅勤務の案件でも収入が低下するようすは見受けられませんでした。
ただし、リモート環境下では上流工程の業務が困難になる可能性があり、そのため単価交渉で不利な立場に立たされるリスクがあります。
しかし、リモートワークや在宅勤務の案件には柔軟な働き方が実現できるメリットがあるため、収入が若干下がっても参加する価値はあるかもしれません。
リモート案件に応募するかどうかは、自身が何を重視するかを踏まえた上で判断することが賢明でしょう。

システムエンジニア(SE)のリモート/在宅ワーク求人・案件獲得方法

システムエンジニア(SE)のリモート/在宅ワーク求人・案件獲得方法

遠隔勤務やテレワークの機会を得るための手段として、システムエンジニアは複数のオプションを検討する必要があります。
主要な選択肢は以下の3つに集約されます。

  • フリーランス仲介業者の利用
  • クラウドソーシングプラットフォームの活用
  • ソーシャルメディアの活用

これらの各手段について、より詳しい説明を加えることにします。

フリーランスエージェントの活用

フリーランスの仲介業者を利用することが1つの選択肢です。
そこに登録すると、担当者が1人または複数人付き、自身の能力や希望に合った仕事を紹介してくれます。IT業界に精通した担当者が選んでくれるため、自力で探すよりも優良な案件に出会いやすくなります。
また、非公開の案件も多数保有している場合があり、好条件の案件が見つかる可能性が高まります。システムエンジニア(SE)のリモート/在宅ワークの案件を探すなら、まずは仲介業者を活用するのがよいでしょう。
ただし、報酬の一部を手数料として支払う必要があることに留意が必要です。

仲介業者には様々な種類があるので、自身の仕事に合い、かつ評価の高いものを選択しましょう。

  • 仲介業者を探してみる

クラウドソーシングサービスの活用

リモートワークの獲得方法の一つとして、クラウドソーシングプラットフォームの活用が挙げられます。
こうしたサービスには、在宅勤務の案件が多数掲載されています。
リモートワークの仕事を見つけたい場合、クラウドソーシングの利用は有効な選択肢となるでしょう。
ただし、こうした場所に掲載される案件は報酬単価が低めに設定されていることが多く、加えてサービス運営側に報酬の15~20%程度を手数料として支払う必要があります。
初期段階ではクラウドソーシングを活用するのが賢明ですが、実績が積み重なってきたら複数の手段を組み合わせ、案件を獲得していくことをおすすめします。
代表的なサービスとしては、

  • クラウドワークス
  • ランサーズ
  • ココナラ

などが挙げられます。

SNSの活用

フリーランスエンジニアとして活動する際の別の選択肢は、ソーシャルメディアを活用することです。
TwitterやFacebookなどのプラットフォームでは、リモートワーカーを募集している企業が多数存在します。
それらの企業に直接アプローチすることで、在宅勤務の案件を獲得できる可能性があります。
ソーシャルメディアを介して契約を結ぶ利点は、クラウドソーシングサービスやエージェントと比べて手数料が発生しないことです。
一方で、SNS上での交渉では契約条件が曖昧になりがちで、中途で連絡が途絶え、報酬の支払いが行われないリスクもあります。
ソーシャルメディアを経由する場合でも、きちんと契約書を取り交わすことが重要です。

システムエンジニア(SE)がリモート/在宅ワーク求人・案件で要求されやすいスキル

システムエンジニア(SE)がリモート/在宅ワーク求人・案件で要求されやすいスキル

システム開発の現場においてリモートワークを行う際に必要とされる能力を紹介します。求められる主な資質は以下の4点です。

  • プログラミング言語の習熟
  • システム構築の実務経験
  • 上流工程の業務経験
  • 自己管理能力

上記の4つの要件を満たせない場合、システムエンジニアとしてリモート勤務の機会を得られない可能性があります。それぞれの項目について詳しく説明しましょう。

プログラミング言語スキル

コーディングの技術は、システムエンジニアにとって不可欠な能力です。
特に開発業務を担当する場合、プログラミングスキルの高さが重視されます。
そのため、企業で利用されている言語やフレームワークについて、十分な知識を身につけておく必要があります。
主要なプログラミング言語としては、

  • Java
  • JavaScript
  • PHP
  • Ruby
  • Python
  • C言語
  • C++

などが挙げられます。
システムエンジニアとして就業する際、3年以上のプログラミング経験が求められるケースが多くあります。
開発業務に携わらない場合でも、プログラミングの知識は必要不可欠です。
設計業務を行う際、実装可能なプログラムかどうかを判断するためにも、コーディングに関する知見が求められます。
また、詳細設計書の作成においては、実際のソースコードに近い記述を行うこともあります。
いずれにしろ、システムエンジニアとして勤務する上で、プログラミング言語のスキルを高めていくことが重要となるでしょう。

システム開発スキル/経験

システム構築に携わるエンジニアには、開発業務の実践経験が不可欠とされています。

  • ほとんどの募集案件において、システム開発の実務経験が必須条件となっており、未経験者の参画は困難です。
  • 最低でも1年以上の開発実績が求められることが多く、要件定義から設計、実装、テストまでの一連のプロセスに従事した経歴が望まれます。

一方で、プログラマーの職種であれば、開発経験がなくても応募可能な案件もあります。そのため、未経験者は最初にプログラマーとして参入し、実務を積んだ上でシステムエンジニアを目指すのが賢明でしょう。
フリーランスの場合、開発未経験者が参画できる案件は存在しませんので、あらかじめ認識しておく必要があります。

上流工程スキル/経験

システム開発における企画段階や要件定義、設計などの上流工程を円滑に遂行するには、コミュニケーション能力が不可欠です。
顧客のニーズを的確に把握し、それを反映した設計を行う必要があるためです。
上流工程の経験は、求人案件の応募要件でも「スムーズな対話が可能な方」などと曖昧に記載されることが多いものの、少なくとも1度は携わった実績があると望ましいでしょう。
上流工程のスキルレベルを数値化するのは難しいものの、システムエンジニアには開発着手前の準備作業を適切にこなす力が求められます。

自己管理スキル

遠隔勤務や在宅勤務では、自己管理能力が不可欠となります。自由に業務を行える一方で、生活リズムが乱れがちになることも事実です。
夜型生活に陥ったり、健康を害したりしないよう、自身で管理する必要があります。
また、上司や同僚の目が届かない環境では、作業を怠けがちになる傾向にあります。

  • ぐずぐずと時間を無駄にし、結果的に労働時間が長時間化してしまう可能性もあります。

このような事態を回避するには、遠隔勤務や在宅勤務において自己管理能力が求められるのです。

リモート/在宅ワーク求人・案件に参画する際の注意点

リモート/在宅ワーク求人・案件に参画する際の注意点

リモートワークや在宅勤務に従事する際には、いくつかの留意点があります。主な注意事項は以下の3点です。

  • 業績評価が成果物のみに基づくこと
  • 長時間労働に陥りがちであること
  • 機密情報の漏洩リスク

これらの点に十分注意を払わないと、トラブルに巻き込まれる可能性があります。それぞれの注意点について、より詳しく説明しましょう。

評価基準が成果物だけとなる

リモートワークや在宅勤務では、上司や同僚の目に直接触れることがないため、評価の基準は完成した成果物のみとなり、作業過程は考慮されません。
たとえ熱心に取り組み、創意工夫を凝らしたとしても、仕上がりの品質が低ければ、

  • 契約の更新を拒否されたり
  • 単価の値上げ交渉が受け入れられなくなる可能性があります

遠隔地から働く際は、高品質な成果物を提供することに意識を向ける必要があります。

長時間労働になりやすい

リモートワークやテレワークでは、長時間労働に陥りがちなので気をつける必要があります。

  • 評価を上げようと努力し過ぎて、無理な働き方をしてしまう人が多数います。
  • 特にシステムエンジニアは本来業務が多忙で、労働時間が長くなりがちな職種です。

長期間の過重労働は健康を害する原因となるため、注意が必要です。

  • リモートワークではチャットなどによるコミュニケーションが中心となるため、相手からの返信を待つ時間が発生します。
  • その待ち時間も仕事モードから抜けられず、疲労が蓄積する人も少なくありません。

在宅勤務では仕事と私生活の切り替えを意識し、休憩時間は確実に取るようにしましょう。

情報漏洩に注意

リモートワークやテレワークを行う際、注意すべき点は情報漏えいのリスクです。
特に企業の機密データを取り扱うシステムエンジニアは、自宅のPCに機密情報が保存されていると、不正アクセスによりデータが流出する危険性があります。
そのため、PCのセキュリティ対策を徹底する必要があります。
また、公共の場所でPCを操作すると、

  • 他人に覗き見されたり
  • 公衆無線LANを経由してマルウェアに感染するリスク

もあります。

プライバシーフィルターの使用や 自宅や職場以外での作業を控えるなど
の対策が求められます。

まとめ

まとめ

この記事では、システムエンジニア(SE)がリモートワークや在宅勤務で働く機会について説明しました。
SEがリモート勤務できるかどうかは、担当する業務内容次第です。

  • 開発が中心の案件であれば、比較的リモート勤務に適しています。
  • リモート勤務を希望する場合は、そうした案件を中心に探すと良いでしょう。

SEには幅広い技能が求められる一方で、平均年収は高水準にあります。
必要なスキルを身に付けて、ぜひ案件に参加してみてください。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」に興味がある方は、ご登録ください。
将来フリーランスを検討している方もぜひ活用してみてください。

この記事が皆様の助けとなれば幸いです。