契約書の注意点と締結の流れ、テンプレート提供

フリーランスとして業務を遂行する際、契約書の存在は不可欠です。
契約書の存在により、様々な問題を未然に防ぐことができます。
しかし、単に契約書を作成するだけでは十分ではありません。
特に経験の浅いフリーランスの方は、「契約書作成時に気を付けるべき点は何か」と疑問に思うことでしょう。
本記事では、クライアントから業務委託を受ける際に、契約書で留意すべき重要なポイントについて詳しく説明します。

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フリーランスの契約書は2024年6月トラブル防止のためにとても重要

フリーランスの契約書は2024年6月トラブル防止のためにとても重要

フリーランスの業務を円滑に進めるには、クライアントとの間で適切な契約を締結することが不可欠です。
契約内容が不明確であれば、トラブルが発生した際の対処が困難になる可能性があります。
一方で、一方的に不利な条件を押し付けられるリスクもあるため、契約書の内容を慎重に確認する必要があります。
本稿では、フリーランスにとって重要な契約上の留意点を解説します。

フリーランスが契約書で注意すべきポイント

フリーランスが契約書で注意すべきポイント

契約書の重要ポイントは6つに分類できます。それぞれを十分に理解しておくことが肝心です。
そうすれば、クライアントとの摩擦を回避できるでしょう。
それでは、フリーランスが契約書で気をつけるべき6つの要点を説明していきましょう。

  • 作業範囲
  • 納期
  • 報酬
  • 著作権
  • 守秘義務
  • 契約解除条件
作業範囲 作業内容を具体的に明記する
納期 期限を明確にする
報酬 金額と支払い時期を明記する
著作権 著作権の帰属先を明記する
守秘義務 機密情報の取り扱いを明記する
契約解除条件 解除条件を具体的に明記する

フリーランスの業務委託契約の種類と違い

フリーランサーがクライアントと業務上の取り決めを行う際に締結する合意を業務委託契約と呼びます。
この契約には、準委託と請負の2つの形態が存在し、それぞれの違いを把握しておくことが重要です。

  • 請負契約では、成果物の提出をもって報酬が支払われる仕組みとなっています。
  • 一方、準委託契約の場合は、成果物ではなく作業そのものに対して報酬が発生します。

大多数のフリーランサーは、記事やデザインなどの成果物を納める業務に従事するため、請負契約を結ぶケースが多いでしょう。

報酬額と消費税の確認

契約書に明示された報酬金額を慎重に確認することが重要です。一方で、「協議により決定する」や「仕様書に準拠」など、具体的な金額が記されていない場合もあり得ます。
そのような際は、仕様書などを参照し、報酬額を確実に把握する必要があります。
さらに、消費税の取り扱いにも注意を払いましょう。フリーランスは、クライアントから消費税相当額を受け取る義務があるため、契約書に

  • 「料金に加え消費税相当額を支払う」旨を明記するべきです。

契約書でフリーランスの業務範囲を明確化

フリーランスは業務範囲を明確化することが重要です。契約内容が曖昧だと、追加作業を同じ報酬で行わなければならないリスクがあるからです。

例えば、ウェブライターが記事制作を請け負う場合、

  • 構成案作りから行うのか
  • 既存の構成に沿って執筆するのか

で、「記事制作」の作業内容は大きく変わってきます。

契約書の重要事項

合意文書には有効期限を明示することが重要です。
さらに、契約締結後の対応方針についても詳細を記載しておくべきでしょう。

成果物の権利譲渡について

報酬の支払い後、クリエイターから発注者へと成果物の権利が移転することがあります。そのため、納品時点での権利の所在を明確にしておくことが重要です。
通常は発注者側に権利が移転するケースが多くなっています。
もし権利がない状態で写真やイラストを使用すれば、著作権侵害に発展する可能性があります。

  • デザイナーやエンジニアなど、クリエイティブな職種の方は、この点に十分注意を払う必要があります。

フリーランスの秘密保持契約

独立したフリーランサーにとって、機密情報の保護は必須の義務となります。
業務を通じて入手した情報は、第三者に漏らすことなく守秘する必要があります。
通常、クライアントと機密保持契約を締結し、その遵守を約束することになるでしょう。

フリーランスの契約締結までの流れ

フリーランスの契約締結までの流れ

独立した労働者としてのフリーランスは、業務委託契約を締結する際の一般的な手順を理解しておく必要があります。

  • まず、依頼主から業務内容や報酬、期限などの条件が提示されます。
  • 次に、双方で条件について協議し、合意に至れば契約書を作成します。
  • 契約書には、前章で説明した重要なポイントが適切に反映されているかを確認します。
  • 最終的に、両者が契約書に署名をすることで、業務委託契約が正式に成立します。

このプロセスを踏むことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

業務見積もりの提示

初めに、過去の実績やスキルセットを裏付ける資料を提示し、見積もりを行います。

  • 納期
  • 報酬額
  • サービスの品質水準

などを明示します。
業務遂行に伴う経費についても、この段階で説明を加えましょう。

契約条件の交渉

顧客は見積書や提案書の内容を精査し、契約条件の交渉に入ります。
フリーランスとしては、顧客の要求を一方的に受け入れる必要はありません。
この機会に、自身の希望や提案があれば、遠慮なく伝えることができます。

契約書作成時の注意点

双方が契約条件に納得した後、契約書の作成作業に移ります。
通常は、クライアント側から契約書案が示されることが多いでしょう。
前述した重要なポイントを再度確認することが肝心です。

契約書の保管期間

合意に達した契約書に署名・捺印することで、契約が成立します。
重要な書類は適切に保管する必要があります。
フリーランスの場合、少なくとも5年間の保管が推奨されています。

フリーランスの契約書のおすすめテンプレート

フリーランスの契約書のおすすめテンプレート

独立した職業従事者との取り決めに関する書式のひな形は、こちらからご入手いただけます。
ご提供する雛形は、先ほど説明した留意事項を網羅した内容となっております。
ぜひご活用くださいますよう、お勧めいたします。

まとめ

まとめ

フリーランスとして活動する際、契約書の内容を十分に理解しておくことが重要です。
契約書を軽視したり、理解が不足したままで締結してしまうと、トラブルが発生した際に自身を守ることができなくなる可能性があります。
専門家になる必要はありませんが、最低限の知識は身に付けておきましょう。

  • 疑問点があれば調査したり、クライアントに確認するなどして解消しましょう。

フリーランスとして第一線で活躍するためには、契約書の重要性を認識し、適切に対応することが肝心です。