20代の転職事情や転職成功のポイント、企業との面接で言ってはいけない転職理由とは?

若年層の職場環境の変化を望む人々が増加しています。コロナ禍の影響で、現在の仕事に不安を抱える人が多数いるのが実情です。
20代の転職・再就職を成功させるためのポイントを解説します。

  • 20代の転職事情
  • 企業が求める人材像
  • 成功のための必須事項
  • 言ってはいけない点
  • IT業界への転職可能性
  • 活動方法

などを取り上げます。
転職活動には時間と労力、ストレスがつきものです。
しかし、本記事が皆様の一助となれば幸いです。
20代で転職・再就職を検討中の会社員・フリーランスの方は、ぜひご覧ください。

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転職事情

転職事情

20代の職場移動の実態を、政府の公的調査データを基に詳しく見ていきましょう。
厚生労働省が発表した「2020年上半期の雇用動向調査結果の概要」を参考にしながら、具体的な数値を交えて説明を進めます。

転職理由の変化

【表1 令和2年:20代前半の転職者の性別による退職理由】

男性の上位3つの退職理由は、1位が収入の低さ(13.2%)、2位が長時間労働や休日不足など労働環境の悪さ(11.8%)、3位が仕事内容への関心の低下(8.5%)でした。
一方、女性の上位3つは、1位が長時間労働や休日不足など労働環境の悪さ(21.0%)、2位が収入の低さ(11.5%)、3位が人間関係の悪化(11.2%)となっていました。

【表2 平成28年度:20代前半の転職者の性別による退職理由】

男性の上位3つは、1位が収入の低さ(15.1%)、2位が長時間労働や休日不足など労働環境の悪さ(11.8%)、3位が会社の将来不安(8.6%)でした。
女性は、1位が人間関係の悪化(14.5%)、2位が長時間労働や休日不足など労働環境の悪さ(12.6%)、3位が収入の低さと定年・契約満了(ともに8.5%)となっていました。

わずか4年の間に、男女ともに転職理由に変化が見られます。
男性は収入や労働環境に加え、仕事内容への関心も重視するようになりました
一方女性は、労働環境や収入面への不満に加え、人間関係の悪化も大きな理由となっています

20代の転職理由と考察

20代の転職者が前職を去った主な理由は、過酷な労働環境人間関係の悪化、そして収入の低さでした。この背景には、様々な要因が潜んでいると考えられます。

まず、

  • 労働時間や休日などの労働条件の悪さ

が挙げられます。定時退社できる職場もあれば、長時間労働やサービス残業が常態化している職場も存在します。リモートワークの導入状況によっても、転職を検討する人がいるかもしれません。

次に、職場の人間関係の問題があります。特に女性は人間関係に敏感な傾向があり、苦手な人や関係が悪化した人と同じ職場で働くのは難しいでしょう。

さらに、給与水準の低さも大きな要因となっています。新卒入社時は収入に関心が薄かったかもしれませんが、年数を重ねるうちに将来不安や生活スタイルの変化を考え直す機会が増えます。結婚を控えた経済的不安や、プライベートで使えるお金の少なさも、20代特有の転職理由かもしれません。

待遇がより良い企業に移ることで、これらの課題を解決できる可能性があります。ただし、転職しても将来が完全に保証されるわけではありません。

転職において企業が20代に求めること

転職において企業が20代に求めること

若手社員の採用においては、経験不足や技術力の低さなどのデメリットがあると見なされがちです。しかし、若さから生まれるエネルギーや人間性の良さなどのプラス面も期待されています。

企業が20代の求職者に求めている点を解説しましょう。

  • 成長可能性
  • 柔軟性
  • 新しい発想力
  • 行動力

このように、若手社員には将来を見据えた長所があり、企業はそれを重視しています。

20代転職者のアピールポイント

若年層の転職活動において、経験や実績の乏しさから自信を持てずにいる人も多いかもしれません。しかし、過去の業績は企業側にとって重要な評価ポイントではありますが、それだけが全てではありません。20代は可能性と潜在力に溢れた時期であり、その強みを前面に押し出せば問題ありません。ただし、自身の歩んできた道のりや人となりについて、具体的な事例を挙げて明確に説明できることが望ましいでしょう。

数値化できるデータや共有可能な資料を用意することで、説得力が増します。

  • 日々の生活リズムや業務スケジューリング
  • 仕事への取り組み姿勢
  • 失敗から得た教訓
  • 自主的な挑戦とその成果など

企業への貢献可能性を示す点を話すと良いでしょう。

採用企業は履歴書以外で応募者の人となりを知る機会がないため、入社後の活躍イメージを具体的に伝えることが重要です。

転職面接での適切な「キャリアプラン」の伝え方

採用面接において、将来のキャリアビジョンや目標について質問されることは珍しくありません。
応募者側は自身の成長機会を探しており、企業側も入社後の活躍を期待しているからです。
明確な将来像を示せば、双方にとってメリットがあります。
離職リスクも低くなるでしょう。

ただし、あまりに抽象的な目標は避けましょう。

  • 「数年で昇進したい」など、どの会社でも当てはまる将来像は適切ではありません。
  • 企業側から「他社でもいいのでは?」と受け取られかねません。

代わりに、その企業ならではの魅力や自身のスキルアップ、貢献の仕方などを具体的に語ることをおすすめします。
会社の方向性を理解し、自身の強みを最大限に発揮できる点を示せば、採用に有利に働くはずです。

転職理由と採用企業の警戒

ここでは、職場における人間関係の問題について説明しています。

職場における人間関係の問題は、時代を問わず退職理由として付き物となっています。上司や同僚からのセクシャルハラスメント、パワーハラスメント、モラルハラスメントなど、その理由は様々です。しかし、妥当な理由があれば、退職や転職、再就職に際して、採用担当者の理解は得られるでしょう。

一方で、

  • 「上司が嫌いだった」
  • 「同期と合わなかった」
  • 「仕事内容が合わなかった」
  • 「会社の雰囲気が気に入らなかった」

といった、誰もが経験しうる障害を退職理由とすると、採用企業側から協調性に欠ける人物と見なされる可能性が高くなります。「また辞めてしまうのではないか」と警戒される恐れがあるのです。組織の一員として企業に加わる以上、その企業に馴染めるかどうかは、採用にとって極めて重要な要素となるのです。

20代の転職に有利な資格

ここでは、転職を円滑に進めるためのポイントとして、資格の保有が重要であることが述べられています。

資格がなくても特に問題はありませんが、業界によっては資格を持っていると有利になる場合もあるため、取得しておくと良いでしょう。

20代の転職で役立つおすすめの資格は以下の通りです。

  • 簿記2級
  • MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
  • 中小企業診断士
  • FP(ファイナンシャル・プランナー)
  • 社会保険労務士
  • TOEIC
  • 秘書技能検定
  • 医療事務
  • 介護福祉士

時間的余裕がある方は、この機会に取得を検討してみてはいかがでしょうか。

20代転職を成功するために必要なこと

20代転職を成功するために必要なこと

20代の転職成功に向けて重要な4つのポイントをご紹介します。できる限り多くのことに取り組むことが望ましいですが、少しずつでも実践することが大切です。
転職活動を有利に進めるため、一つひとつのステップを確実に踏んでいきましょう。

  • ポイント1:自己分析をしっかりと行う
  • ポイント2:転職理由を明確にする
  • ポイント3:転職エージェントを活用する
  • ポイント4:面接対策を万全に行う
ポイント 内容
ポイント1 自分の長所・短所、志向性、価値観などを把握する
ポイント2 転職理由を明確にし、面接で説明できるようにする
ポイント3 転職エージェントに登録し、サポートを受ける
ポイント4 模擬面接を重ね、本番に備える

20代の転職成功への道しるべ

転職を成功させるためには、自己理解が不可欠です。
20代で職場を変える際、「なんとなく違和感がある」といった漠然とした理由で退職する人も少なくありません。
しかし、自己分析を怠ると、

  • 望む企業が見つからない
  • 将来のキャリアビジョンが定まらない
  • 面接で不採用になる
  • ミスマッチによる早期離職の危険性などが生じかねません

一方で、自己を深く掘り下げることで、

  • 志望企業を絞り込めますし
  • 面接でも自分の思いを伝えやすくなり、採用に結びつきやすくなります

企業側も、採用した人材が早期に去ることは避けたいものです。
ミスマッチを防ぐことが、20代の転職成功への第一歩につながるのは間違いありません。

転職理由の整理と面接対策

新しい職場への移籍を検討する際には、自身の動機を明確にしておくことが肝心です。
転職の理由を整理することで、面接での説得力が増し、適切な企業を選別できるだけでなく、転職自体が必要かどうかを見極めることもできます。

  • 将来のキャリアビジョン
  • 希望する職種
  • 目指す人材像

など、自分なりの基準を持って活動を進めれば、面接を通過しやすくなるでしょう。

転職活動のスケジュール管理

若年層の転職希望者の中には、全体的な見通しを持たずに転職活動に取り組む人が多くいます。そのため、スムーズな転職を実現するには、事前に転職までのスケジュールを立てることが重要となります。退職手続きには様々な準備が必要で、退職から次の職場への就職まで3か月から半年程度の期間を要するためです。

  • 部署異動直後では退職の申し出が難しかったり、会社側から強く引き止められる可能性もあり、退職手続きに時間がかかる恐れがあります。

一方で、転職活動は現職を維持しながら進めていく必要があり、スケジュール管理が不十分だと無駄な労力が生じます。希望通りのタイミングで転職を実現するには、大まかな全体像を把握し、退職希望時期を事前に設定した上で、そこに向けて計画的に転職活動を進めることが肝心です。

転職活動の金銭的・精神的余裕の重要性

現職を維持しながら、落ち着いて次の就職先を探すことが賢明です。
転職活動には様々な費用がかかり、経済的な余裕がなくなると精神的にも追い詰められてしまいます。
十分な準備ができるまでは、現在の職場を離れずに転職活動を進めることをお勧めします。
希望の条件に合った新しい職場を見つけるためには、金銭的・精神的な余裕が不可欠です。
焦らずに、しっかりと次の一歩を踏み出すことが大切です。

20代の転職において言ってはいけない転職理由

20代の転職において言ってはいけない転職理由

20代の転職活動において避けるべき転職理由を説明します。業界や企業文化によっては適切な場合もありますが、一般的には控えめにした方が賢明です。
ここでは参考事例としてご紹介しますので、状況に応じて判断してください。

  • 給与が低い
  • 仕事が楽しくない
  • 上司や同僚との人間関係が悪い
  • 通勤時間が長い
  • 残業が多い
転職理由 問題点
給与が低い 金銭的な理由は避けた方が賢明です。
仕事が楽しくない 仕事に対する姿勢が問われます。
上司や同僚との人間関係が悪い 人間関係の構築力が問われます。
通勤時間が長い 生活環境の選択が問われます。
残業が多い 労働時間管理能力が問われます。

面接での給料言及の注意点

若年層、特に男性の中には、早期の昇進や高給与を望む向上心や出世欲が強い傾向があります。
しかし、面接では給与について直接言及するべきではありません。
日本企業では、勤続年数に応じて賃金が上がる年功序列賃金制が一般的です。
短期間で大幅な昇給は期待できません。
採用担当者に対して、より良い待遇の会社があれば転職する可能性があると思わせてしまえば、不採用となる恐れがあります。
給与面での要求が強い求職者は、経営陣から好まれない傾向にあるためです。

転職時の前職批判は避けるべき

転職の際には、前職に対する否定的な発言は控えるべきです。採用企業は、現職への不満を口にする人材を望んでいません。
そうした人物は、新しい職場でも批判的な発言を繰り返す可能性が高いと見なされるからです。
ネガティブな意見は職場の雰囲気を損ね、他の従業員にも悪影響を及ぼしかねません。
面接では、過去の職場での辛い経験があったとしても、それらについて言及するのは避けましょう。
前向きな姿勢を示すことが重要です。

転職理由・志望動機の具体性が重要

転職の際には、抽象的な理由や動機ではなく、具体的な自身の強みや貢献できる点を示すことが重要です。
漠然とした言葉では、面接官に将来性や適性を疑われかねません。
自身のスキルやノウハウを活かし、どのように企業に貢献できるかを明確に伝えることで、入社後のポジションや業務を想像しやすくなります。
20代の転職を有意義なものにするため、自身の強みと企業への貢献点を整理し、具体的に語ることを心がけましょう。

20代からでもIT業界は転職しやすい?

20代からでもIT業界は転職しやすい?

IT業界への転職を検討している20代の未経験者でも、転職の機会は十分にあります。
現在のIT業界は人材不足が深刻であり、多くの企業がIT人材を求めています。
求人サイトを見ると、「未経験者大歓迎」と明記されており、入社後の研修体制も整備されている企業が多数存在します。

日本では大学卒業後3年間は「第二新卒」と位置付けられ、様々な業界で歓迎されています。
企業が第二新卒を採用する理由は、

  • 人材育成コストの削減
  • 社風への順応性の高さ
  • 成長意欲の高さ

などがあげられます。

企業側は第二新卒者の育成を前提としているため、20代未経験者でも転職のチャンスは十分にあります。
第二新卒の期間はIT業界への転職に適した時期と言えるでしょう。

転職活動方法

転職活動方法

20代の方々の転職活動のプロセスをご紹介いたします。あくまでも一般的な例を示すものですので、個別の状況に応じて適宜調整が必要となります。転職サイトへの誘導などの宣伝文句は控えさせていただきます。

  • まず、自身のキャリアプランを立て直すことが重要です。これまでの経験を振り返り、今後目指す方向性を明確にしましょう。
  • 次に、希望する業界や職種を絞り込み、求人情報を収集します。
  • 履歴書や職務経歴書の作成、面接対策も欠かせません。
  • 転職エージェントの活用も検討材料の一つです。

しかし、最終的には自身で判断し、行動に移すことが肝心です。焦らず、着実に準備を重ねることで、適切な転職先が見つかるはずです。

転職・再就職への近道

若年層の新しい職を見つける最良の方法は、転職サイトに登録することです。
大手の転職サイトには、公共の職業紹介所では扱われていない多様な業種や数多くの求人情報が掲載されています。
選択肢が増えれば、就職の可能性も高まります。
転職や再就職に行き詰まりを感じている方は、ぜひ転職サイトを活用してみてください。

転職活動を効率化する転職エージェントの活用

転職や再就職を目指す際、具体的な行動方針が見えづらいと感じる人は多いでしょう。
そのような場合は、転職のプロであるエージェントに登録し、サポートを受けることをおすすめします。
専門家からのアドバイスにより、新たな可能性が見えてくるかもしれません。
また、

  • 非公開求人の紹介を受けられたり
  • 書類選考や面接対策で合格率が上がるなど

様々なメリットがあります。
20代の転職・再就職では、経験や職歴が浅いため、一人で全てをこなすのは大変な労力を要します。
大切な時間と労力を無駄にしないためにも、エージェントを活用して効率的に活動を進めましょう。

まとめ

まとめ

20代の転職・再就職を検討する際には、様々な要素を考慮する必要があります。

  • 前職を離れた理由として、労働環境の悪さ、人間関係の問題、収入の低さなどが挙げられます。
  • 一方で、企業側が求めるのは経験と実績、将来性、協調性などです。

転職を成功させるためには、自己分析を徹底し、転職理由を明確にし、計画的に行動することが重要です。
ただし、

  • 年収や役職アップ
  • 現職の批判
  • 抽象的な志望動機

などは避けるべきです。
IT業界への転職も十分可能であり、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」の活用がおすすめです。
社会人経験が浅くとも、懸命に努力する姿勢は誇るべきものです。
自身の可能性を信じ、一歩ずつ前進していきましょう。
転職の成功を心よりお祈りしています。