プログラミング分野において、JavaScriptエンジニアの収入水準は注目を集めています。IT業界の発展に伴い、この職種への関心が高まっているためです。
本稿では、JavaScriptエンジニアの実際の年収レベルを明らかにするとともに、その仕事内容や将来性、収入アップの方策についても解説します。
- JavaScriptエンジニアを目指す人
- 現役のエンジニア
- プログラミングに興味がある人
など、幅広い層の方々に役立つ情報を提供します。
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JavaScript(プログラミング言語)とは
JavaScriptは、1995年にNetscape社のエンジニアであったBrendan Eichによって開発されたWebサイトに動きをつけることができるプログラミング言語です。
世界中のプログラマーから高い人気を誇り、フロントエンドでは90.5%、バックエンドでも54.5%がJavaScriptを利用しています。
動的な処理が可能で、オブジェクト指向のため扱いやすく、ブラウザやテキストエディタで記述できるなどの特徴があります。
また、Eclipse、NetBeans、IntelliJ IDEAなどの統合開発環境がJavaScriptをサポートしており、大規模開発も可能です。
JavaScriptは、Webサイト、Webアプリ、バックエンド、デスクトップアプリ、モバイルアプリなど、ブラウザ、サーバー、デスクトップ、スマートフォンまで幅広い開発に活用できます。
フロントエンドの処理を担当し、HTMLやCSSなどのマークアップ言語と組み合わせることで、ホームページに動的な動きやデータ処理を加えることができます。
JavaScriptのフレームワークには、
- Node.js
- React(React Native)
- jQuery
- Angular(AngularJS)
- Vue.js
- Backbone.js
- Knockout.js
などがあります。
近年ではNode.js、Angular、Reactなどが人気を集めています。
JavaScriptエンジニアとしては、フロント開発ではAngularJS、Vue.js、React.jsを、サーバーサイド開発ではNode.jsを使う機会が多くなるでしょう。
そのため、JavaScriptの習得と併せてこれらのフレームワークも習得しておくことをおすすめします。
メルカリ、グノシー、CAMPFIRE、はてなブログ、ビズリーチなどのサービスがJavaScriptを活用しています。
JavaScriptエンジニアの仕事内容
この節では、JavaScriptエンジニアの職務範囲について説明します。
JavaScriptエンジニアは、ウェブサイト開発(フロントエンド)、ウェブアプリケーション構築、モバイルアプリ開発、ゲーム制作など、様々な分野で活躍できます。
ITインダストリーはインターネット/ウェブ、情報処理サービス、ソフトウェア、ハードウェアの4つの領域に分類されますが、JavaScriptの習得によりインターネット/ウェブ分野で主に活躍することができます。
JavaScriptの長所は、他のプログラミング言語と組み合わせて使用できる点にあります。
HTMLやCSSと連携することで、ウェブサイトに動的な動作を実装できます。また、Node.jsを活用すればサーバーサイド開発も可能になります。
JavaScriptは、特殊効果やアニメーションなど、HTMLやCSSだけでは実現が難しい高度なユーザー体験を実現するために利用されています。
さらに、React Nativeを使えば、iOS/Androidアプリのフロントエンド開発も行えます。
サーバーサイド開発ではNode.jsが用いられますが、JavaScriptスキルに加えて、
- Vue.js
- Ruby
- PHP
などのサーバーサイド言語の知識も求められることが多くあります。
大規模システム開発では、チームでの作業が一般的です。そのため、JavaScriptエンジニアには要件定義や設計など上流工程の業務を担当することもあります。
上流工程やチームマネジメントができれば、JavaScriptエンジニアとしての価値が高まり、キャリアの幅が広がるでしょう。
JavaScriptエンジニアの平均年収
この節では、JavaScriptエンジニアの収入状況について説明します。
フリーランスと従業員のエンジニアを比較し、それぞれの平均年収を提示します。
フリーランスのJavaScriptエンジニアの平均年収は807万円、最高は2,160万円、最低は240万円です。
この数値は、
- 月額単価の平均67.3万円、中央値68万円、最高180万円、最低20万円
- 時給単価の平均は4,639円、中央値は4,440円、最高は11,250円、最低は1,940円
を年間ベースに換算したものです。
一方、従業員エンジニア全体の平均年収は469万円です。
年代別では、
20代 | 373万円 |
30代 | 509万円 |
40代 | 605万円 |
50代以上 | 701万円 |
となっています。
その中でフロントエンドエンジニアの平均年収は569万円と比較的高めです。
フリーランスのJavaScriptエンジニアと従業員のフロントエンドエンジニアを比べると、フリーランスの方が約230万円高収入であることがわかります。
JavaScriptエンジニアとして活躍するなら、高年収が期待できるフリーランスがおすすめです。
JavaScriptのニーズを見るフリーランス求人・案件数
この節では、フリーランス求人・案件の統計データを基に、JavaScriptの需要状況を説明します。
フリーランス求人サイトの公開情報によると、開発言語別の案件数では
- Javaが最多で26,203件
- 次いでPHPが13,554件
- JavaScriptが7,396件と3位
となっています。
2021年6月時点での全案件数は192,752件であり、JavaScriptの占有率は約3.8%と算出されます。
Javaが圧倒的な1位ではありますが、JavaScriptも一定の案件数があることから、IT業界においてJavaScriptへの需要が存在していると言えるでしょう。
加えて、前年比でJavaScriptの案件数は2倍以上に増加しており、需要の高まりが窺えます。
JavaScriptエンジニアとして年収アップさせる方法
この節では、JavaScriptの専門家として最大限の能力を発揮し、収入を向上させる方策について説明します。
収入アップのための具体的な手段を提示していきますので、ぜひ参考にしてください。
- フリーランスとして活動する
- 自分のスキルを売り込む
- オンラインコースを作成・販売する
- 書籍を執筆する
- コンサルティングサービスを提供する
手段 | メリット | デメリット |
---|---|---|
フリーランス | 自由度が高い 収入アップの可能性 |
安定収入が得られない 仕事探しが大変 |
オンラインコース | 受講者数次第で収入アップ パッシブインカム |
コンテンツ作成が大変 マーケティングが必要 |
書籍執筆 | 専門性のアピール ロイヤリティ収入 |
執筆作業が大変 売れ行き次第 |
JavaScriptエンジニアの年収アップ方法
JavaScriptプログラマーとして収入を向上させるには、このプログラミング言語の習得が不可欠です。
しかし、JavaScriptを完全に理解しているエンジニアはほとんどいません。
プログラミング言語は日々進化しているため、完全な習得は困難です。
それでも高収入を得ているJavaScriptプログラマーには、
- 常に学習意欲と熱意があります。
JavaScriptを継続的に学ぶことで、日々成長できます。
そのため、JavaScriptプログラマーは
- 結果的に経験を積み
- 活躍の場が広がり
- 高給与の求人や案件に携わることができるのです。
JavaScriptエンジニアの高年収獲得のカギ
JavaScriptプログラマーの収入を向上させるには、JavaScriptだけでなく、他の開発スキルを身につけることが重要です。
JavaScriptは、フロントエンド開発やサーバーサイド開発など、様々な用途で活用できる汎用的なプログラミング言語です。
そのため、JavaScriptに加えて、他の開発スキルが求められることが多くなります。
フロントエンド開発に従事する際は、
- HTML
- CSS
- jQuery
などの知識があれば業務範囲が広がります。
また、
- PhotoShop
- Illustrator
- Sketch
などのデザインツールの経験があると有利です。
一方、サーバーサイド開発に携わる場合は、
- Ruby
- PHP
- Java
- Python
などの言語スキルが収入アップにつながるでしょう。
さらに、OS、Webサーバー、データベースなどのインフラ知識があれば、より高収入を得られる可能性が高まります。
加えて、
- AngularJS
- Vue.js
- React.js
- Node.js
- Nuxt(NuxtJS)
などの人気フレームワークを習得していることも、収入向上に役立つでしょう。
JavaScriptプログラマーとして幅広い視野を持ち、多様な開発経験とスキルを身につけることが、高収入を実現する鍵となります。
JavaScriptエンジニアの年収アップ術
JavaScriptエンジニアとして収入を向上させる方法は、上流工程の経験を積むことです。
この工程では、
- 顧客との面談
- 要望の実現可能性の見極め
- 内容の説明
- ドキュメント作成
- チームのまとめ役などの機会があり
開発スキルに加えて経営に近いスキルが求められます。
そのため、要件定義などの上流工程を経験したエンジニアは希少価値が高く、高収入を得やすくなります。
JavaScriptエンジニアとして収入アップを目指すなら、上流工程の経験を積むことが賢明でしょう。
JavaScriptエンジニアの将来性
この分野では、JavaScriptエンジニアの需要は今後も高水準で推移すると考えられます。ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」が取り扱うJavaScriptの案件数は開発言語の中で上位に位置しており、需要の高さがうかがえます。
JavaScriptは汎用性が高く、
- ウェブサイト
- ウェブアプリ
- バックエンド
- デスクトップアプリ
- モバイルアプリ
など幅広い領域で活用されています。
また、Google検索エンジンで話題になったプログラミング言語としても人気が高いことから、需要が安定していると言えるでしょう。
IT業界を細かく分析すると、ウェブ業界の市場規模は2020年までに4.5倍に拡大すると予測されています。
また、国内スマホゲーム市場も拡大基調にあります。
さらに、
- AI
- ビッグデータ
- IoT
- ブロックチェーン
- xR
などの新しい技術の台頭により、IT業界全体が飛躍的に成長すると見込まれています。
一方で、ITエンジニアの高齢化が進んでおり、2030年までに79万人の人材不足が懸念されています。
以上の点を総合すると、JavaScriptエンジニアの需要は短期的にも中長期的にも増加していく可能性が高いと考えられます。
まとめ
この記事では、JavaScriptエンジニアの年収や仕事内容、需要、将来性について説明しています。
JavaScriptは汎用性が高く、様々な開発に携わることができるため、多くの企業がJavaScriptエンジニアを求めています。
しかし、その汎用性の高さから目標を見失う可能性もあるため、明確な目標と強い意志を持つことが重要です。
明確な目標を立てることで、年収もアップすると考えられます。
高年収を望むなら
- ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用することをおすすめします。
- 経験を積んでから独立することが賢明です。
JavaScriptエンジニアとして第一歩を踏み出し、活躍の場を広げましょう。