Web面接(オンライン面接)の普及に伴い、求職者は新たな対策が求められています。
コロナ禍以降、リモート面接を採用する企業が増加しており、従来の対面式とは異なるプロセスや注意点を理解する必要があります。
「ITツールに不慣れ」「従来と大差ない」と考えていては、重大なミスにつながる恐れがあります。
本稿では、以下について解説します。
- Web面接の概要
- 一般的な流れ
- 事前準備
- よくある障害
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Web面接(オンライン面接)とは?
Web面接は、パソコンやスマートフォンなどのデジタルデバイスとビデオ通話アプリを活用し、オンライン上で面接を行う方式です。
もともとは遠方に住む求職者向けの手段として利用されていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの企業がこの方式を採用するようになりました。
新卒・中途採用を問わず、従来より広く普及しています。
Web面接(オンライン面接)の重要性
企業の採用活動において、オンライン面接の実施が増加傾向にあります。
株式会社マイナビの調査によると、2019年12月から2020年7月にかけて、対面とオンライン面接の両方を実施した企業の割合が19.3%から43.3%に上昇し、対面面接のみの割合は75%から30.5%に減少しました。
また、HR総研の調査でも、2021年6月時点で
- 大企業の94%
- 中堅企業の90%
- 中小企業の63%
がオンライン面接を実施していることが明らかになりました。
従来は対面面接が一般的でしたが、採用面接を取り巻く環境は大きく変化しています。
企業がオンライン面接の有用性を認識し始めたことから、今後もこの流れが続くと予想されます。
実際に、転職サイトでもオンライン面接可能な求人が多数掲載されています。
このように、2022年以降の転職活動においてもオンライン面接対策は不可欠となりそうです。
Web面接(オンライン面接)の準備とマナー
オンライン面接は対面とは異なる流れで進行します。
- 事前に企業から使用ツールや開始時間などの確認事項が届きます。
- ツールの種類は様々ですが、基本的には企業指定のものを利用します。
- 利用方法で不明点があれば、事前に質問しておきましょう。
当日は機器を準備し、開始10~15分前にログインします。
- 遅刻は避け、極端に早すぎるログインも控えましょう。
- 早期ログインは企業側に気を遣わせる恐れがあります。
チャットなどで準備完了を伝え、企業側から通話を待ちます。
面接中は対面と同様に自己PRや質疑応答を行います。
終了後は企業側の退出を待ち、退出しない場合は一言添えて自身から退出しましょう。
Web面接のメリットとデメリット
採用プロセスにおいて、遠隔面接は従来の対面形式とは異なる特徴を有しています。
求職者側では
- 自宅などの環境で面接に臨むことができ、移動時間の削減や遠方企業への応募がしやすくなります。
- 画面共有機能を活用して企業情報を深く理解できるメリットもあり、リラックスした雰囲気で面接に臨めます。
一方で企業側は
- 日程調整の容易さ
- 面接場所の確保が不要になること
- 経費削減などのメリットがあります。
しかし、
- 求職者の表情や声がわかりにくい
- グループワークができない
- 態度や所作が見えにくい
といったデメリットも存在します。遠隔面接を受ける際は、こうした懸念点を払拭できる対策を講じることが重要です。
Web面接(オンライン面接)で事前に確認や準備しておくこと
Web面接(オンライン面接)の準備では、利用するアプリケーションの機能や設定、環境などを事前に確認することが重要です。
対面式の面接対策に加え、以下の点にも注意を払う必要があります。
- カメラやマイク、インターネット接続の確認
- 背景の選定(整理整頓された場所がよい)
- 適切な服装と身だしなみ
- 資料や控え用の紙、筆記用具の準備
- 静かな個室の確保
Web面接(オンライン面接)の事前準備
就職活動において、オンライン面接の準備は非常に重要です。
企業が指定するビデオ通話ツールのインストールと動作確認は、面接前日までに必ず行うようにしましょう。
事前の確認を怠ると、当日にツールの不具合に見舞われ、面接官の印象を大きく損ねかねません。
最悪の場合、面接自体が実施できず不合格となる可能性もあります。
そのため、ツールやデバイスの準備状況を入念にチェックしましょう。
- 指定ツールがインストール済みか
- 対応ブラウザやOSか
- 実際に問題なく動作するか
などを確認します。
よく利用されるツールには、
- Zoom
- Skype
- Microsoft Teams
- Google Meet
- インタビューメーカー
- Wherebly
などがあります。
動作チェックは、家族や友人に協力を求めるのがおすすめです。
また、
マイク | カメラ | スピーカー |
---|
などの周辺機器の準備も欠かせません。
デバイスに内蔵されていない場合は、外付け機器を用意しましょう。
Web面接(オンライン面接)の準備と注意点
インストールしたツールで使用されるアイコンやプロフィール画像、背景についても事前に確認が必要です。
特に以前からツールを利用していた場合、既存のアカウントに注意を払う必要があります。
本名とは異なるニックネームや、ビジネスシーンに不適切なアイコンのままでは面接に臨むべきではありません。
Web面接(オンライン面接)の際は、バーチャル背景の使用は避けた方が賢明です。
Web面接(オンライン面接)ツールで留意すべき点は以下の通りです。
- 履歴書に記載された本名を表示させる
- アイコンは履歴書の写真または類似の写真を使用する
- 背景は白い壁やカラフルすぎない背景を選ぶ
- 部屋の明るさを適切に調整する
- 万が一部屋が映った場合に備えて片付けを行う
- 雑音が入らない場所でWeb面接(オンライン面接)を受ける
同居家族がいる場合は、Web面接(オンライン面接)中に部屋に入ってこないよう事前に対策を講じましょう。
Web面接の通信環境
Web面接(オンライン面接)の際には、通信の安定性が極めて重要となります。
回線が不安定な状態では、音声や映像の品質が低下したり、通信が途切れてしまう恐れがあります。
そのため、
- 固定回線の利用が推奨されます。
- ポケットWi-Fiやテザリングの利用は避けるべきです。
有線接続のほうが無線接続よりも安定しますが、無線接続でも問題ない場合もあります。
ただし、無線接続では近隣のWi-Fi環境の影響で通信速度が低下する可能性があります。
そのような場合に備え、モバイル回線への切り替えなど、臨機応変な対応ができるよう準備しておくことが賢明です。
ネットワーク環境やデバイスの確認は、事前の動作確認や設定確認と併せて行うことをおすすめします。
Web面接の準備と注意点
面接の準備は重要です。
企業から提供された資料や自身の経歴書、ポートフォリオなどを事前に確認し、面接時の回答と矛盾がないよう心がけましょう。
コピーを取っておくと、Web面接時に手元で参照できて安心です。
- 想定される質問への回答をまとめたメモ
- メモ用紙
- 筆記用具
なども用意しておくと役立ちます。
ただし、書類を読む際は控えめにし、面接官の印象を損ねないよう気をつけましょう。
要点の確認程度に留め、できる限り内容を頭に入れておくことが賢明です。
Web面接(オンライン面接)で起こりやすいトラブルとは?
Web会議システムを活用した遠隔面接では、インターネット環境に起因する様々な障害が発生する可能性があります。
ここでは、オンライン面接において頻繁に生じる問題点について説明します。
- 通信の遅延や途切れによる音声や映像の乱れ
- 回線の混雑による画質の劣化
- ウェブカメラやマイクの不具合による映像や音声の欠落
- セキュリティ上の懸念
これらの問題を最小限に抑えるため、以下の対策が重要です。
対策 | 内容 |
---|---|
通信環境の確認 | 安定した高速インターネット回線の確保 |
機器の準備 | ウェブカメラ、マイク、スピーカーなどの動作確認 |
セキュリティ対策 | 最新のウイルス対策ソフトのインストール、アクセス制限の設定 |
マイクトラブル対処法
マイクの不具合により、相手に音声が届かない問題が発生する可能性があります。
具体例としては、
- 音が全く聞こえない
- 音声が途切れがち
- 映像と音声のタイミングがずれる
などが挙げられます。
ツールの再接続で解決することもありますが、そうでない場合は
- 音量調整の確認
- デバイスとマイクの接続状態の確認
- OSの確認やアップデート
などを行い、原因を特定する必要があります。
機械的な問題ではなく、単に声が小さすぎて聞き取れないケースも考えられます。
はっきりと大きな声で話し、口の動きが分かるように心がけましょう。
Web面接ツールに不慣れだと、このような音声トラブルが起きやすくなります。
事前のマイクテスト実施は欠かせない対策です。
Web面接時のPC故障への対処法
仮にオンライン面接の直前にコンピューターが故障した場合、落ち着いて企業側に状況を正直に伝えることが重要です。
パニックに陥ったり混乱を招いたりすることは避けるべきです。
代わりに、迅速に故障の事実を電話やメールで連絡し、企業からの指示に従うようにしましょう。
このような突発的な事態に備えて、
- 日頃からデバイスのメンテナンスを怠らず
- 予備機を用意しておくなど
の対策を講じることも賢明でしょう。
Web面接(オンライン面接)でよくある疑問解決します
Web面接(オンライン面接)に関する一般的な質問に対する回答を提示します。
面接の準備に役立つ情報を網羅的にお伝えしたいと思います。
面接官との円滑なコミュニケーションを心がけ、自身の長所を効果的にアピールできるよう心構えましょう。
適切な服装や背景、カメラの位置など、細かい点にも気を配ることが大切です。
落ち着いた対応ができれば、オンラインでも十分に実力を発揮できるはずです。
オンライン面接の注意点
スマートデバイスでも面接に参加できますが、適切な設置が重要です。
- 画面の揺れを防ぐため、デバイスを固定したり、目線が正面に来るよう調整する必要があります。
- スマートデバイスは自分の姿が確認しやすいメリットがありますが、通信の安定性や電池残量など、リスクも存在します。
- 手ぶれや視線の外れを避けるため、手に持って面接を受けることは控えましょう。
リモートワーク環境の選び方
家庭環境が最適な作業スペースと言えます。
- インターネット接続の安定性
- 静穏な環境
- プライバシーの確保
など、自宅ならば作業に集中しやすい条件が整っています。
一方、公共の場所では外部ノイズや情報漏えいのリスクが高まります。
やむを得ず外出先で業務を行う場合は、
個室のレンタルスペース | または | 会議室の利用 |
---|
がお勧めです。プライバシーと集中力を確保できる環境を選ぶことが重要です。
まとめ
オンライン面接の普及に伴い、従来とは異なる準備や対策が求められるようになりました。
事前に以下の点を確認し、万全の体制でオンライン面接に臨むことが重要です。
- ITデバイスやインターネット環境
- 使用ツールの動作や設定
- トラブル対応策など
自宅の部屋とPCを使うのが確実ですが、場所やデバイスは問いません。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」では、オンライン面接の準備や対策についてもサポートしています。
対面面接と同様、オンライン面接にも十分な準備が必要不可欠となります。