エンジニアの年収比較や年収アップの方法を解説

2024年6月19日

プログラミング言語Objective-Cに特化したエンジニアの収入状況について詳しく解説します。
ITの発展に伴い、エンジニアの需要が高まっており、報酬面でも注目を集めています。
本記事では、Objective-Cエンジニアの以下の点を網羅的に紹介します。

平均年収
仕事内容
収入アップの方法
求人動向
将来性

Objective-Cに携わる方や、この分野への関心がある方は、ぜひ参考にしてください。

気になる内容をタップ

1 Objective-C(プログラミング言語)とは
2 Objective-Cエンジニアの仕事内容
3 Objective-Cエンジニアの平均年収
4 フリーランス求人・案件数から見るObjective-Cのニーズ
5 年収アップさせるObjective-Cエンジニアの方法
6 Objective-Cエンジニアの将来性
7 まとめ

Objective-C(プログラミング言語)とは

Objective-Cは、C言語をベースとしながらも、Smalltalkの影響を受けたオブジェクト指向機能を備えた言語です。
この言語は、C言語に対してオブジェクト指向システムを制御しやすくするためのマクロ的な拡張を施したものと言えます。
AppleのMac OSやiOSで動作するアプリケーションの開発に利用されており、C言語をベースとしつつ、独特な表記法と動的データ型を特徴としています。
Objective-Cは、以下のような用途に適しています。

iPhoneやiPad、Apple Watchなどのデバイス向けアプリ開発
ゲーム開発
Webアプリ・システム開発

この言語を採用しているサービスには、以下のようなものがあります。

グノシー

minne

LINE Client App

ラクマ

Omiai

SmartNews

本のアプリStand

Objective-Cエンジニアの仕事内容

この章では、Objective-Cエンジニアの職務範囲について説明します。
Objective-Cエンジニアは、以下のような開発プロジェクトに携わることができます。

スマートフォンアプリ
ゲーム
Webアプリケーション
Webシステム

主な業務としては、Objective-Cを使ってApple製品関連の開発やiOSアプリ、ゲームの開発を担当します。また、iOSアプリが動作する環境やインフラの構築、サーバーの保守管理も行う場合があります。

プロジェクトによっては、サーバーサイド開発を担当することもあります。大規模なシステム開発では、チームで作業に従事することがあります。Objective-Cの開発スキルだけでなく、以下のような言語やツール、上流工程の経験や知識が必要とされる場合もあります。

Swift
C++
C言語
C#
PHP
Android
Java
JavaScript
MySQL
Git
Linux
AWS

Objective-Cエンジニアの中でも、他の言語や開発環境の知識、上流工程の経験、チームマネジメント経験があれば、非常に重宝され、高い年収を得られる可能性が高くなります。

Objective-Cエンジニアの平均年収

この節では、Objective-Cエンジニアの収入状況について説明します。
フリーランスと従業員のエンジニアを比較し、それぞれの平均年収を提示します。

フリーランスのObjective-Cエンジニアの年収は、

平均で757万円
最高で1,440万円
最低で360万円

となっています。
この数値は、フリーランス求人サイトが公開している月額単価の相場を年間ベースに換算したものです。
具体的には、

平均月額単価が63.1万円
中央値月額単価が65万円
最高月額単価が120万円
最低月額単価が30万円

となっています。

一方、従業員のエンジニア全体の平均年収は469万円です。
年齢別に見ると、

年齢	平均年収
20代	373万円
30代	509万円
40代	605万円
50代以上	701万円

この中で、Objective-Cの従業員エンジニアの平均年収は約562万円と推定されています。

従業員エンジニア全体の平均年収と比較すると、Objective-Cの従業員エンジニアの方が高く、30~40代の平均年収範囲内にあることがわかります。
さらに、フリーランスのObjective-Cエンジニアと従業員のObjective-Cエンジニアを比較すると、フリーランスの方が約195万円(1.3倍)高い年収を得ていることがわかりました。

したがって、Objective-Cエンジニアとして活躍するなら、従業員よりも平均年収が高く、高年収を得やすいフリーランスエンジニアが推奨されます。

フリーランス求人・案件数から見るObjective-Cのニーズ

この節では、フリーランス求人・案件の数値からObjective-Cの需要状況を説明します。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」が公開している開発言語・スキルの分析によると、

Objective-Cの案件数は704件でした(2021年6月時点)
同時期のフリーランス求人・案件の総数は197,592件なので、Objective-Cの占有率は約0.4%と算出されます

前年と比べると、Objective-Cの案件数は若干減少傾向にあります。
以上の結果から、Objective-Cの案件数は減少基調ではあるものの、一定数のサービスがObjective-Cで開発されていることから、IT業界にはObjective-Cの需要が存在すると言えるでしょう。

年収アップさせるObjective-Cエンジニアの方法

この節では、Objective-Cの専門家として最高のパフォーマンスを発揮し、収入を向上させる方策について説明します。

Objective-Cの専門家として、以下の点に注意することで、最高のパフォーマンスを発揮し、収入を向上させることができます。

最新の技術トレンドを常に把握する
プロジェクト管理能力を高める
コミュニケーション能力を磨く
継続的な学習を心がける

項目	内容
最新の技術トレンド	新しいフレームワークやツールの動向を追う
プロジェクト管理	スケジュール管理、リスク管理など
コミュニケーション	顧客や同僚との円滑なコミュニケーション
継続的な学習	セミナーや書籍で常に学び続ける

これらに注力することで、Objective-Cの専門家として最高のパフォーマンスを発揮し、収入を向上させることができます。

Objective-Cエンジニアの年収アップ方法

年収アップを目指すObjective-Cエンジニアにとって、プログラミング言語の習得は不可欠な要素です。
しかし、Objective-Cを完全に理解しているエンジニアはほとんどいません。
プログラミング言語は日々進化しているため、完璧な習得は困難だからです。

それでも、高収入を得ているObjective-Cエンジニアには共通点があります。
それは、常に学習する姿勢と意欲を持ち続けていることです。
絶え間ない学習を通じて成長し、経験を積み重ねることで、より高度な案件に携わる機会が広がるのです。

Objective-CはC言語をベースにしているため、

C言語の知識があれば比較的スムーズに習得できる

でしょう。

Objective-Cエンジニアの高年収獲得のカギ

Objective-Cエンジニアの年収を向上させるには、Objective-C以外の開発スキルを身に付けることが重要です。
Objective-Cは、iPhoneやiPad、Apple Watch、Macなどのアップル製品向けアプリやシステムの開発に活用されます。しかし、Objective-Cエンジニアには、他の言語やツール、OSなどの知識も求められることが多くなっています。

具体的には、

Swift、C++、C言語、C#、PHP、Java、JavaScriptなどのプログラミング言語
MySQL、Git、Xcode、iOS、Android、Linux、Mac OS、AWSなどのミドルウェアやOS、IDE
Slack、GitHub、Redmine、Backlogなどの開発ツール

の経験が挙げられます。

つまり、Objective-Cエンジニアとして幅広い視野を持ち、様々な開発経験やスキル、関連する業界知識を兼ね備えることで、より高い年収を得ることができるのです。

上流工程経験でObjective-Cエンジニアの高年収化

Objective-Cプログラマーの収入を向上させるには、開発工程の上流部分での経験が重要です。
上流工程では、以下の機会があります。

顧客のニーズを把握し、実現可能なものを選別する
要件を文書化する
他のメンバーを統括する

単なるコーディングスキルだけでなく、経営に近い能力が求められます。
したがって、要件定義や設計などの上流工程を経験したプログラマーは希少価値が高く、高収入を得やすくなります。
収入アップを目指すObjective-Cプログラマーは、上流工程の経験を積むことが賢明でしょう。

Objective-Cエンジニアの将来性

この節では、Objective-Cエンジニアの需要が今後も継続することについて説明します。
Objective-Cエンジニアの需要が持続する理由の一つは、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」において、Objective-Cの案件数が豊富であることです。
このことから、Objective-Cエンジニアに対する一定の需要があることがわかります。

さらに、Objective-Cは、以下のような分野で使用されていることも、需要が続く要因となっています。

iPhoneやiPad、Apple Watch、Macなどのアップル製品の開発
iOSアプリ開発
ゲーム開発
Webアプリ開発
Webシステム開発

IT市場の分析でも、Objective-Cエンジニアの需要が持続することが示唆されています。
StatCounterの調査によると、2020年6月の日本におけるモバイルOSシェアでは、iOSが61.58%を占めています。
一方で、AI、ビッグデータ、IoT、ブロックチェーン、XR、5Gなどの技術進歩により、IT業界は飛躍的に拡大し、ITエンジニアの高齢化も進んでいます。
このため、Objective-Cエンジニアを含むITエンジニアの人材不足が懸念されており、2030年までに79万人のITエンジニア不足が生じる可能性があると指摘されています。

以上の分析を踏まえると、Objective-Cエンジニアの需要が短期的に無くなる可能性は低く、中長期的にも需要が無くなることはないでしょう。
Objective-CとSwiftにはそれぞれ長所があり、現時点では両者の良い点を活かした開発が可能です。