2024年6月 3DCGデザイナーの年収は?3DCGデザイナーの仕事や年収アップに必要なスキルを解説

3DCGデザイナーの職業は、IT技術の進化に伴い需要が高まっています。
この職種の年収水準や具体的な業務内容について、多くの人が疑問を抱いているでしょう。
IT業界では人材不足が深刻化しており、転職を検討する方も増えています。
年収は転職を判断する上で重要な要素となります。
本稿では、以下の点について詳しく解説します。

  • 3DCGデザイナーの平均年収
  • 3DCGデザイナーの最高年収
  • 3DCGデザイナーの業務内容
  • スキルアップに必要な資格
  • フリーランス需要
  • 将来性

3DCGデザイナーの年収に関心がある方、この職種に携わる方、将来的にこの分野を目指す方、クリエイティブ職に興味のある方は、ぜひ一読いただければと思います。

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3DCGデザイナーの仕事内容

3DCGデザイナーの仕事内容

この章では、3次元コンピューターグラフィックス制作者の職務について説明します。この職種の担当者は、専用のソフトウェアを使用し、デッサン画をベースに3Dグラフィックスを生成します。
3DCG制作者は、ゲーム、アプリ、映画、テレビ、アニメなど、様々な分野で活躍しています。
彼らの業務は、以下のように多岐にわたります。

  • 2次元のデザイン画から3Dグラフィックスを作成する
  • キャラクターを創造する
  • 既存のキャラクターの動作や視覚効果を担当する

チーム制作の場合は役割分担があり、一部の工程を担当することが多くあります。
具体的な業務内容は以下の通りです。
モデリング:キャラクターや物体のイラストやデッサンから、形状データを作成する作業です。CGソフトを使って立体的な形を作ります。
テクスチャリング:モデリング後、3Dデータに質感や色を付与する作業です。テクスチャーは3DCGに現実感を与えます。
ライティング:仮想の光源を設定し、光の当て方を調整することで、リアルな質感を生み出します。
レンダリング:制作過程で設定した仮想空間の人物や物体などを画像化する作業です。工程ごとに簡易レンダリングを行い、最後に高画質レンダリングを実施します。
その後、ポストプロダクションで仕上げを行い、実在感のある画像として出力します。

3DCGデザイナーの年収

3DCGデザイナーの年収

この節では、3DCGデザイナーの収入状況について説明します。フリーランスと会社員の年収を比較し、それぞれの特徴を明らかにしていきます。

フリーランスの3DCGデザイナーの平均年収は730万円、最高年収は1,080万円、最低年収は360万円となっています。一方、会社員の3DCGデザイナーの平均年収は480万円と言われています。会社員全体の平均年収479万円と比べると、ほぼ同等の水準にあります。

年齢別の会社員平均年収は、

  • 20代が345万円
  • 30代が442万円
  • 40代が507万円
  • 50代以上が622万円

となっています。フリーランスの3DCGデザイナーの平均年収は、30代から40代の会社員平均年収を上回る水準にあります。

以上の数値から、フリーランスの3DCGデザイナーは会社員よりも高収入を得やすいことがわかります。3DCGデザイナーとして活躍したい方は、フリーランスを選択肢に入れることをお勧めします。

3DCGデザイナーの年収アップに必要なスキル

3DCGデザイナーの年収アップに必要なスキル

この節では、3DCGデザイナーの収入向上に役立つ能力について説明します。
適切な技術を身につけることで、高い報酬を得る機会が増えます。
今後この分野で働く予定の方も、収入アップのためのヒントとしてご活用ください。

デッサンスキルの重要性

3DCGデザイナーが収入を向上させるためには、描写力の習得が不可欠です。描写力とは、対象物の形状や質感、陰影などの細部を正確に捉え、再現する能力のことです。
これには観察眼が欠かせません。つまり、対象物の構造を理解することが重要なのです。
構造を理解しないと、ただ見るだけに終わってしまいます。
対象物を多角的に観察し、その本質を掴むことで、描写力は磨かれていきます。

  • 様々な角度から対象を見つめ、入念な観察を重ねることで、描写スキルを身に付けましょう。

3DCGデザイナーの年収アップに必要なスキル

3DCGデザイナーの収入を向上させるためには、デザインツールの熟練が不可欠です。

  • Maya
  • Cinema 4D
  • 3Ds MAX
  • MODO
  • Softimage
  • Photoshop
  • Illustrator

などのソフトウェアを駆使できる能力が求められます。
また、

  • 背景モデリング
  • エフェクト制作
  • モーション制作

など、担当する工程に応じた実践的な経験が重視されることが多くあります。
ただし、プロジェクトや求人案件によって必要なスキルは異なります。
Unity、UnrealEngineなどのゲームエンジンに精通していれば、より幅広い案件に携わり、高収入を得られる可能性が高まります。

3DCGデザイナーの年収アップに必須のコミュニケーション力

3DCGデザイナーが収入を伸ばすためには、円滑な対話能力が欠かせません。
デザイナーは、制作現場で他のクリエイターやマネージャーと緊密に連携する必要があるためです。
つまり、様々な関係者と効果的にコミュニケーションを図ることが不可欠となります。
収入アップを目指すデザイナーにとって、コミュニケーション力の向上は重要な課題と言えるでしょう。

3DCGデザイナーの年収アップにおすすめの資格

3DCGデザイナーの年収アップにおすすめの資格

この節では、3Dコンピューターグラフィックスデザイナーの収入向上に役立つ資格について説明します。

3DCGデザイナーとして活躍するには、多岐にわたる能力が求められるため、関連する資格を取得することで、自身の技量を裏付けることができます。

Illustratorクリエイター能力認定試験

Illustratorの活用スキルを評価する試験が、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会によって実施されています。
この試験は、Adobe社のIllustratorソフトウェアを使用したコンテンツ制作能力を認定するものです。
試験には、以下の2つのカテゴリーがあります。

  • スタンダードレベル
  • エキスパートレベル

Illustratorに関する知識と技能を公式に証明できるため、3DCGデザイナーにとって有益な資格試験と言えます。

Photoshopクリエイター能力認定試験の概要

Photoshopの技術力を客観的に示す試験が、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会から提供されています。
この試験は、写真や画像を扱う際に必要とされる編集スキルを評価するものです。

  • レベルとしては、スタンダードとエキスパートの2種類が用意されています。

単なるPhotoshopの操作習熟を問うだけでなく、与えられた課題に対する適切な対応力も求められます。
そのため、3DCGデザイナーを目指す人にとって、有益な資格試験の1つと言えるでしょう。

CGクリエイター検定の概要

CGクリエイター検定は、CG制作や映像制作の専門知識と技能を公的に証明する民間資格試験です。
この検定を受けることで、映像表現の基礎である

  • 構図
  • 照明
  • カメラワーク
  • 編集

などの技術に加え、

  • 3次元CGによるモデリング
  • アニメーション制作
  • シーン構築

など、制作の手順や工程についても理解を深めることができます。
CGは

  • 映画
  • ゲーム
  • アニメ
  • CM
  • テレビ番組
  • ミュージックビデオ

など、様々な分野で活用されているため、これら業界で活躍するCGデザイナーにとって、有益な資格と言えるでしょう。

色彩検定の概要と3DCGデザイナーへの有用性

色に関する幅広い知識と技能を評価する試験が、色彩検定協会によって主催されています。
この検定には、以下のレベルが設けられています。

  • 3級
  • 2級
  • 1級

さらに、2018年の冬期から新たに「UC(色のユニバーサルデザイン)級」が追加されました。
UC級では、以下の内容について学ぶことができます。

  • 色の知覚メカニズム
  • ユニバーサルデザインの概念
  • 色覚の多様性
  • 配色における留意点と改善策

色彩検定は、光と色の性質、色彩調和の原理、配色イメージ、インテリアデザイン、環境色彩、色彩心理学など、色に関連する様々な分野の知識とスキルを身につけることができるため、3DCGデザイナーにとって有益な資格と言えます。

画像処理エンジニア検定について

画像処理に関する専門的な知識とスキルを評価する民間資格が存在します。
この資格には、以下の2つのランクがあります。

  • 基礎レベル:画像処理の基本的な理解を問われます
  • 上級レベル:専門知識の応用力が試されます

この資格は、エンジニアリングに特化した内容となっていますが、3DCGデザイナーとしてのキャリアアップの一環として取得を検討するのも良いでしょう。

フリーランス求人・案件数から見る3DCGデザイナーのニーズ

フリーランス求人・案件数から見る3DCGデザイナーのニーズ

この節では、フリーランス求人プラットフォームにおける3DCGデザイナーの需要について説明します。
特定のウェブサイトで公開されている職種別の案件数を分析すると、3DCGデザイナーの案件は287件でした(2021年7月時点の調査)。
同時期に掲載されていた全案件数は200,989件でしたので、3DCGデザイナーの案件は全体の約0.1%を占めていました。
この結果から、IT/Web分野において一定の3DCGデザイナーの需要があることがうかがえます。

DCGデザイナーの将来性

DCGデザイナーの将来性

この分野における将来の展望について説明します。
3DCGデザイナーの需要は今後も維持または増加すると予想されます。その理由の一つとして、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」において一定数の3DCGデザイナー向け案件が掲載されていることが挙げられます。

主要な需要分野としてIT業界とゲーム業界を分析します。
まずITにおいては、

  • VR/AR/MR/SRなどの新しい現実体験技術の総称であるxR分野が注目されています。
  • Zion Market Researchの調査では、2018年の世界のVR/AR市場規模は267億ドルと見積もられ、2025年には8,147億ドルに達すると予測されており、年平均63.01%の高い成長が期待されています。

一方のゲーム業界においても、

  • ファミ通ゲーム白書2020によれば、2019年の世界ゲームコンテンツ市場は前年比約2割増の15兆6,898億円と推定されています。
  • 国内クラウドゲーム市場も12.1億円と推計され、今後の大幅な成長が見込まれています。

さらに、

  • AI、IoT、5G、ビッグデータ、ブロックチェーンなどの技術進歩により、IT/Web業界全体が飛躍的に拡大する可能性があり、3DCGデザイナーを含むIT系職種の人材不足が懸念されます。

以上の分析から、3DCGデザイナーの需要は今後も維持または増加すると考えられます。

まとめ

まとめ

この記事では、3DCGデザイナーという職種に焦点を当て、その年収や仕事内容、必要なスキル、資格、需要、将来性について詳しく説明しています。

3DCGデザイナーとして成功するには、

  • 明確な目標を設定し、常に学習を続けることが重要です。
  • 目標を持つことで、行動の方向性が定まり、自然と年収もアップすると考えられます。
  • また、市場動向を把握し、情報を常に更新することで、希少性の高い3DCGデザイナーとして活躍できるでしょう。

高年収を望むなら、

  • 会社員としての実務経験を積んだ後、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用して独立することが推奨されています。
  • 未経験者は、デザインツールの独学や専門スクールの受講が提案されています。

3DCGデザイナーとしてのキャリアを歩むための第一歩を踏み出すことが重要とされています。