ゲームプランナーの仕事内容とは？年収・将来性についても解説！

2024年6月19日

ゲーム業界で活躍するゲームプランナーという職種に関心を持つ人が多いことでしょう。
この役割は単にゲームの企画立案にとどまらず、多岐にわたる業務を担います。
ゲームプランナーは自身が関わった作品を多くのユーザーに楽しんでもらえることから、やりがいを感じられる職種と言えるでしょう。
本稿では

ゲームプランナーの具体的な仕事内容を確認した上で
適性や必要なスキル
収入水準
将来有望な分野

などについて解説します。

気になる内容をタップ

1 ゲームプランナーの仕事内容
2 ゲームプランナーに向いている人の特徴・スキル
3 ゲームプランナーの年収
4 ゲーム業界の将来性のある領域
5 まとめ

ゲームプランナーの仕事内容

ゲームプランナーの主要な職務は、以下のようなものが含まれます。

アイデアの創出
設計書の作成
制作工程の監督
プロジェクト管理
デバッグとテストプレイによる修正指示
リリース後の評価と運用

ゲーム企画立案の重要性

ゲーム開発は構想段階から始まることが一般的です。この構想段階は、制作の基盤となる重要な工程と言えるでしょう。
構想を練る際には、

プロデューサーやクライアントからの要望を聞き入れる
市場調査を実施します

市場のニーズやトレンドを踏まえつつ、関係者の希望を反映させる形でゲームの方向性を決定します。
構想段階では、

ゲームの世界観やキャラクターのイメージ
全体のシステム
ストーリーなど

のアイデアを具体化します。
上記の内容を詰めた上で企画書を作成し、プレゼンテーションを経て社内の承認が得られればプロジェクトがスタートします。

ゲーム開発における仕様策定の重要性

ビジネスプランが承認されると、次は詳細設計の段階に移行します。
例えば、ゲームのストーリー世界やキャラクターの特性、ゲームシステムなどが主要な設計項目となります。
この段階で細かい部分まで詰め切れなかった場合、開発チームの作業効率が低下する恐れがあるため、注意が必要です。
詳細設計が完了したら、設計書の作成に取り掛かります。
プログラマーやサウンドデザイナーが設計書を読むだけで、そのゲームの全容を把握できるよう、具体的かつ詳細に記述しましょう。

ゲームプランナーの多岐にわたる役割

ゲームプランナーの業務は企画立案だけに留まらず、制作ディレクションやプロジェクト管理にも深く関与します。

人員配置やスケジュール管理を行い、各職種の橋渡し役やサポート役を担います。

仕様書の内容から逸脱することなく、開発が適切に進行しているかを確認することが重要です。

また、チームからの疑問に答えたり、サポートを提供したりする役割も担います。
試作版が完成した後は、動作確認を行います。

開発の過程で思い描いた通りの動作とならないことも多々ありますが、試行錯誤を重ねることで理想に近づけることができます。

ゲーム開発の最終段階

ゲームの制作が終了した後、バグの検出やプレイテストを行い、品質を確認します。
品質に課題がある部分については、開発チームに修正を要請します。
作品の質を低下させる要因を排除することは、優れた作品に仕上げるための制作工程において欠かせない作業です。
デバッグとプレイテストによる修正点や改善点の指摘が完了すれば、ゲームのリリースを待つだけです。

ゲームリリース後の分析とアップデート

ゲームが発売された後、企画者は販売状況やユーザーの評価を分析します。
その結果は、

商品の宣伝範囲を拡大したり
次作の課題を抽出するために活用されます。

リアルタイムで更新可能なオンラインゲームやスマホアプリでは、リリース後に仕様変更を加えることが一般的です。
アップデートによってユーザーの満足度は一層向上するでしょう。

ゲームプランナーに向いている人の特徴・スキル

確かに、ゲームプランナーとして成功するには、特定の資質が求められます。
まず、

トレンドを把握し、時代の変化に機敏に対応できる感性が不可欠です。

さらに、

独創的なアイデアを生み出す発想力と、それを具体化する創造力が欠かせません。

加えて、

ゲームのルールや仕組みを合理的に構築するための論理的思考力も重要な要素となります。

これらの能力を兼ね備えることで、魅力的でエンターテインメント性の高いゲームを生み出すことができるでしょう。

ゲーム開発における最新テクノロジーの活用

ゲーム制作においては、先端技術の活用が不可欠となっています。
AIやVR、スマートデバイス、クラウドなどの革新的テクノロジーが、現代のゲームに広く取り入れられているのが現状です。
ゲームプランナーには、こうした最新技術を早期に取り入れ、作品に反映させる能力が求められています。
加えて、市場動向や消費者の嗜好にも敏感でなければなりません。
トレンドを捉えた作品であれば、多くのユーザーから支持を得られるはずです。

発想力を鍛えてゲーム開発力アップ

魅力的なゲームを制作するには、創造性と想像力が欠かせません。これらの資質が乏しいと感じる人でも、トレーニングによって伸ばすことができます。

過去の人気作品を研究したり、街を散策したりすることで、ヒントを得られるかもしれません。

日常生活の中から、ゲームに応用できる要素を見つけることで、革新的で多くの人に愛されるゲームが生み出せるはずです。

論理的思考力の重要性

物事を体系的に捉え、順序立てて考察する能力が論理的思考力です。ゲームプランナーには自身のアイデアの魅力を他者に伝達する機会が多くあります。
優れた企画を立案しても、論理的な説明ができなければプレゼンテーションで却下されるリスクがあります。
プレゼンテーションで成功するには、単なる感覚的な説明に留まらず、

市場分析結果などの根拠を示し
ゲームの面白さを論理的に説明する力

が不可欠となります。

ゲームプランナーの年収

ゲームプランナーの雇用形態は、業務委託契約が多い傾向にあります。
フリーランスのゲームプランナーの平均月収は約56万円、中央値は約55万円となっています。
これを年収に換算すると、おおよそ650万円程度と推定されます。

ソーシャルゲームのプランナーでは月額50万円から60万円、年収は600万円から720万円が想定されます。
また、運用中のゲームの運用プランニングでは月額45万円、年収540万円が見込まれます。
さらに、インゲームプランニングのフリーランスディレクターの場合、月額75万円、年収900万円となっています。

日本人の平均年収が400万円台であることを考えると、ゲームプランナーの年収は平均を大きく上回っていると言えるでしょう。

ゲーム業界の将来性のある領域

ゲーム産業の有望な分野は5つあります。

eスポーツの台頭
新世代ゲーム機の登場
クラウドゲームの普及
定額制ゲームサービス
VR体験の進化

それぞれについて詳しく説明しましょう。

eスポーツの急成長と主流化

ビデオゲームやコンピューターゲームを用いて競技を行うeスポーツは、近年急速に市場が拡大しています。
ゲーム情報サイト「ファミ通」の予測では、

2023年には市場規模が約1兆5,571億円
2024年には約1兆8,428億円に達すると見込まれています。

2018年の市場規模が約4,831億円だったことを踏まえると、その成長ぶりがうかがえます。
大手通信キャリアのNTTドコモも2020年にeスポーツ分野に進出し、人気タイトル「PUBG MOBILE」の国内リーグを主催しています。
さらに、アジア地域の国際総合競技大会においてeスポーツが正式種目として採用されるなど、その存在感は高まる一方です。