RPA技術者検定詳細とおすすめ参考書

2024年6月19日

RPAに関する資格であるRPA技術者検定について説明します。
この検定は、NTTグループが提供するRPAツール「WinActor」に関する知識を問うものです。
RPAとは、ホワイトカラーの定型業務をソフトウェアロボットで自動化する技術のことを指します。
大手企業を中心に導入が進み、RPAエンジニアやRPA運用エンジニアの需要が高まっています。
RPAのスキルを証明できる資格として、RPA技術者検定の受験を検討する人も多いでしょう。
本記事では、この検定の詳細や資格取得のメリット・デメリット、おすすめの参考書や学習方法などを解説します。
特に、

RPA技術者検定の勉強中の方
今後勉強を予定している方
RPAエンジニアやRPA運用エンジニアに興味のある方

は参考にしてください。

気になる内容をタップ

1 RPA技術者検定とは
2 RPA技術者検定試験概要
3 RPA技術者検定の資格取得のメリット
4 RPA技術者検定の資格取得のデメリット
- 4.1 RPA技術者検定合格に向けた勉強計画
5 RPA技術者検定合格のためのおすすめの参考書や学習方法
6 まとめ

RPA技術者検定とは

RPAの分野において、NTTデータが提供する「WinActor」ツールの習熟度を評価する試験が存在します。
RPAとは、人間が行う定型作業をソフトウェアロボットで自動化する技術を指します。RPAの導入により、人件費削減やミス防止など、業務の効率化と品質向上が期待できます。
多くのRPAツールでは、操作対象とその実行方法を定義したシナリオを作成し、ロボットを動作させます。従来はプログラミングが必要でしたが、ツールの登場により、UIやワークフローを用いた簡単な操作でシナリオ作成が可能になりました。

この検定には「アソシエイト」と「エキスパート」の2種類があります。

アソシエイトは、WinActorの基本操作と基礎知識を問う初級者向け試験です。選択式問題形式で、自身の理解度を客観的に確認できます。
一方、エキスパートは中級者向けで、WinActorを使ったシナリオ作成や実務での自動化スキルを評価します。選択式と実技形式の2部構成となっています。

合格すれば、WinActorの応用力が証明でき、キャリアアップの機会が広がるでしょう。

RPA技術者検定試験概要

確かに、RPA技術者検定の試験内容や詳細事項を把握することが重要です。
試験の全体像を理解し、適切な準備を行うことで、合格への確かな一歩を踏み出すことができるでしょう。
試験の構成や出題範囲、合格基準などの具体的な情報を入手し、効率的な学習計画を立てましょう。
十分な知識と実践力を身につけることで、検定に臨む自信が得られるはずです。

RPAの技術者検定の概要

RPAソフトウェアの活用能力を評価する資格試験が存在します。この試験には、以下の2つのレベルがあります。

アソシエイト級
エキスパート級

アソシエイト級は全国のCBT試験会場で受験可能で、エキスパート級はオンラインで自宅などから受験できます。
試験環境はWinActorのバージョン7.3.1が使用されます。
試験は年末年始を除いて毎日実施されており、会場によって受験可能な日時が異なります。

レベル	時間	問題形式
アソシエイト級	60分	50問の多肢選択式
エキスパート級	120分	選択式30問と実技3問の2部構成

合格基準はアソシエイト級が正答率7割以上、エキスパート級は選択式と実技それぞれで基準を満たす必要があります。
受験料はアソシエイト級が7,150円、エキスパート級が21,780円です。
受験資格に制限はなく、WinActorの基礎知識や実務経験に応じて受験対象が異なります。
試験結果は当日に通知され、合格者一覧がWebで公開されるほか、申込時のメールアドレスに合否が送信されます。

RPAの出題範囲

RPA技術者検定の試験範囲について説明させていただきます。
この資格試験では、以下の内容が問われます。

RPAツールの操作方法
自動化プロセスの設計
RPAシステムの運用管理

試験内容は専門的な知識を必要とするため、受験前の十分な学習が重要となります。
試験の詳細については公式サイトをご確認ください。

RPAアソシエイト検定の出題範囲

RPAソリューションの基礎的な理解と実践的な活用能力を評価する試験の出題範囲は、以下から構成されています。

RPAツールの概要、機能に関する知識
シナリオ作成に関する知識

具体的には、

RPAツールの全体像

操作方法

プロセス自動化の実現方法

などが問われる内容となっています。

RPAエキスパート検定の出題範囲

RPAエキスパートレベルの試験範囲は、アソシエイト級よりも細かく定められています。

WinActorのドキュメントである「WinActor_簡易マニュアル」と「WinActor_操作マニュアル」が出題対象となりますが、JPathの取得、データベース連携、輪郭マッチング、コマンド実行、正規表現に関する内容は除外されます。

また、

「WinActor_ユーザライブラリサンプル説明書」と「WinActor_ブラウザ操作シナリオ作成マニュアル」
ハンズオントレーニングの内容も問われる可能性があるため、確認が必要不可欠です。

RPA技術者検定の概要と類似資格

RPA関連の資格試験の難易度や合格率については、公式からの発表はありません。しかし、IT分野の資格の中では比較的簡単なレベルと言えるようです。対象ツールのマニュアルや過去問題を熟知しておけば、合格する可能性は高まります。作成したシナリオ以外の解法や機能の理解を深め、実践的な経験を重ねることが重要です。

RPAツールごとに認定資格が用意されており、

UiPath
BizRobo!
Blue Prism
Automation Anywhere

などがあります。会社で採用しているツールや習得を目指すスキルに合わせて、資格取得を検討しましょう。場合によっては、資格手当の対象となる可能性もあるため、確認しておくとよいでしょう。

RPA技術者検定の申し込み手順と持ち物

RPA技術者検定の申込プロセスについて説明します。

アソシエイト級はJ-Testingから、エキスパート級はDXマーケットプレイスから申し込みを行います。

アソシエイト級では、

J-Testingサイトで会場と日時を選択し、会員登録と受験料の支払いを済ませます。
事前に体験版で試験の雰囲気を確認しておくことをおすすめします。
当日は会場で試験を受け、翌月末に合格証が届きます。

一方、エキスパート級は抽選制です。

DXマーケットプレイスで会員登録後、希望日時の商品を購入して申し込みます。
抽選結果がメールで通知され、当選者にはZoomでのオンライン試験の受験票が送られます。
合格発表後に合格カードが届きます。

受験時の持ち物は、

身分証明書

確認メール

受験票

筆記用具

メモ用紙

時計

となります。試験に臨む際は、これらの準備を怠りなく行いましょう。

永続的なRPA技術者資格

RPA技術者認定には期限が設けられていません。
資格の更新手続きは不要で、一度取得すれば永続的に称号を名乗ることができます。
外部サイトへの誘導文言は含まれていません。

RPA技術者検定の勉強期間

RPA技術者検定の合格には一朝一夕では難しく、eラーニングや過去問を活用した対策が不可欠です。

アソシエイト試験は、WinActorの実務経験と一定の知識があれば2週間程度の準備で合格可能ですが、未経験者は1、2ヶ月の学習期間が必要となります。

一方、エキスパート試験は知識と実技が問われるため、アソシエイトよりも難易度が高く、さらに1、2ヶ月の勉強が求められます。

アソシエイトでWinActorの基礎を確実に身につけてからエキスパートに挑むと、合格の確率が高まるでしょう。

RPA技術者検定の資格取得のメリット

RPA技術者検定の資格取得には、さまざまな利点があります。

WinActorのRPAに関する専門的な知識とスキルを習得できます。
論理的な思考力と問題解決能力の向上が期待できます。
一部の企業では資格手当や報奨金の支給制度があり、経済的なメリットも得られる可能性があります。

これらの点から、RPA技術者検定の資格取得は、キャリアアップに大きく寄与するでしょう。

RPAスキル習得と資格取得の重要性

RPAに関する知識とスキルを習得するために、RPA技術者検定の資格取得に向けた学習が有益です。
この資格を目指すことで、以下のことができます。

WinActorの基礎から実践的なシナリオ作成能力までを身につけることができます。

さらに、この資格の取得はRPAスキルを公的に証明するものとなり、以下のように活用されます。

企業内外での人材育成
技術者の評価基準

RPA技術者検定の価値

RPAソリューションの構築に必要な論理的思考力や問題解決能力を磨くには、RPA技術者認定資格の取得が有効です。
中でも、エキスパート級の実技試験に合格すれば、

シナリオ設計から実装までの一連のプロセスを体系的に習得できるため
高度なRPAスキルを身につけることができます。

RPAスキル評価と会社制度の活用

RPA技術者検定は、WinActorの能力を公平に判断する試験です。
従って、企業によっては、資格取得に対する手当てや奨励金、支援金を提供することがあります。
会社の制度を上手に活用し、業務に役立てることができれば、一挙両得となるでしょう。

RPA技術者検定の資格取得のデメリット

RPA技術者認定資格の取得には、特に欠点はないと言えます。
ただし、唯一の課題は学習に費やす時間の確保です。
勉強に十分な時間を割く必要があるためです。

RPA技術者検定合格に向けた勉強計画

資格・検定試験に合格するには、学習が不可欠です。
RPA技術者検定アソシエイトでは、

事前知識があれば2週間程度
未経験者であれば1~2ヶ月の準備期間が必要です

一方、エキスパートレベルでは、さらに1~2ヶ月の学習時間を要します。
仕事や私生活と両立しながらの勉強は大変ですが、長期的な視点で計画を立て、効率的に取り組むことが重要です。

RPA技術者検定合格のためのおすすめの参考書や学習方法

RPA技術者検定の合格を目指す方向けに、推奨される参考資料と学習アプローチを提案します。

多数の参考書の中から、特に役立つのが以下の2冊です。

「2022年版電子書籍 WinActor® RPA技術者検定エキスパート実施問題と解説集」
「2020年版電子書籍 WinActor® RPA技術者検定エキスパート実施問題と解説集」

これらの詳細について説明しましょう。

RPAツール「WinActor」検定問題解説書

この書籍は、ヒューマンアカデミー社から発行された、WinActorのRPA技術者検定エキスパートレベルの過去問題集です。
2019年11月から2020年9月にかけて実施された3回分の試験問題について、わかりやすい解説が掲載されています。
RPAツールの開発元であるNTTデータ社が監修を行っているため、内容の信頼性は非常に高いと言えるでしょう。