大クラウドサービスのAWS・Azure・GCPの違いは？分かりやすく解説！

2024年6月19日

現代の企業・組織にとって、クラウドサービスの活用は不可欠な選択肢となっています。
多様なクラウドサービスの中でも、「AWS」と「Azure」の2つが主要なプレイヤーとして浮上しています。
適切なクラウドサービスを選定するためには、それぞれの特性を理解し、比較検討することが肝心です。
本稿では、以下について解説します。

AWSとAzureの概要
クラウドサービス市場におけるシェア
様々な観点からの違い

特に、AWSとAzureの違いを探っている方、それぞれの特徴を知りたい方、現状のクラウドサービス市場動向に関心がある方は、ぜひご一読ください。

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1 AWSとは
2 Azureとは
3 クラウドサービスのシェアについて
4 マーケットプレイスの違い
- 4.1 AWSマーケットプレイスの特徴と利点
- 4.2 Azure マーケットプレイスの活用
5 機械学習の違い
- 5.1 AWSの機械学習サービス
- 5.2 機械学習サービスの概要
6 ネットワークの違い
- 6.1 VPCとサブネットのIPアドレス範囲
- 6.2 サブネットとVNetの構造
7 データベースの違い
- 7.1 AmazonRDSとデータベースエンジン
- 7.2 Azure SQLデータベースの種類
8 Serverlessの(サーバーレス)違い
- 8.1 サーバーレスのLambdaとイベントベースアプリケーション
- 8.2 サーバーレスのAzure Functions
9 まとめ

AWSとは

AWSは、Amazonが運営するクラウドコンピューティングサービスを指します。
世界で最大規模のクラウドプラットフォームとして知られ、2006年の開始から10年以上の実績と安定した運用実績があります。

小規模から大企業まで、ニーズに合わせてサービスを柔軟に構成できる点が特徴的です。

Azureとは

マイクロソフト社が運営するクラウドサービスは、正式名称が「Microsoft Azure」と呼ばれています。
世界中の140か国で利用可能な58のリージョンを備えています。
マイクロソフト社の他のクラウドサービス、例えばオフィス365などとのシームレスな連携や、アプリケーションからの移行が容易であることが特徴です。

金融
航空
電力

などの特定の業界において強みを持っているのも特色の一つです。

クラウドサービスのシェアについて

クラウドインフラストラクチャ市場における主要プレイヤーの占有率は、調査会社Synergy Research Groupの2021年第4四半期の分析によると、AWSが約33%、Azureが約21%、GCP(Google Cloud Platform)が約9%となっています。
長年トップシェアを維持するAWSに対し、Azureは過去3年間で占有率を倍近くに拡大しています。
一方、GCPは先進テクノロジーの活用により、徐々にシェアを伸ばしつつあります。
これら3社で市場の約6割を占めています。

マーケットプレイスの違い

この節では、AmazonWebServicesとMicrosoftAzureのクラウドマーケットプレイスの相違点を説明します。

AmazonWebServicesのマーケットプレイスでは、以下の特徴があります。

AWSマーケットプレイスでは、AWSパートナーがソフトウェア製品を販売できます
顧客は1回の支払いでソフトウェアを購入できます
ソフトウェアは、AWSリソースと統合されています

一方、MicrosoftAzureのマーケットプレイスでは、以下の特徴があります。

Azureマーケットプレイスでは、Microsoftパートナーがソフトウェア製品を販売できます
顧客は従量課金制で支払いを行います
ソフトウェアは、Azureリソースと統合されています

つまり、主な違いは以下の通りです。

AWSマーケットプレイス	Azureマーケットプレイス
1回の支払い	従量課金制

AWSマーケットプレイスの特徴と利点

クラウドサービスのAWSマーケットプレイスは、ユーザー自身のインスタンス上でアプリケーションを実行できる点が特徴です。
通常、マーケットプレイスではプロバイダがクラウド上で管理を行いますが、AWSではユーザーのインスタンスにアプリケーションをインストールして起動します。
このため、

アプリケーションの選択から起動までが簡単で、すぐに操作を開始できるメリットがあります。
さらに、アプリケーションの利用料金はAmazonクラウドの利用料金と一括して請求されます。

Azure マーケットプレイスの活用

マイクロソフトのAzureマーケットプレイスは、企業のIT担当者や開発者向けのプラットフォームです。
ユーザーのニーズに応じて、さまざまなサービスを利用することができます。

このマーケットプレイスに製品を登録すれば、

アプリケーションの設計、開発、テストなどの技術的なサポートを受けられます。
プロモーションや共同販売の支援も提供されます。

機械学習の違い

この節では、人工知能の一分野である機械学習について、AWSとAzureの相違点を説明します。
両クラウドプロバイダーが提供するサービスの特徴や機能の違いを比較し、それぞれの長所と短所を明らかにしていきます。

AWSの機械学習サービス

AWSは、さまざまな機械学習ソリューションを提供しています。

SageMakerは、機械学習モデルの構築、トレーニング、デプロイを包括的に行えるマネージドサービスです。
Lexは、対話型エージェントの作成を容易にし、顧客サービスの向上やコンタクトセンターの効率化が期待できます。
Pollyはテキストから音声への変換が可能です。
Transcribeは、アプリケーションやワークフローに高品質な音声認識機能を追加できます。

機械学習サービスの概要

以下のようなAzureの機械学習関連サービスが存在します。

企業向けの機械学習ソリューションは、データ分析者や開発者に適しています。
音声認識と音声合成が可能な音声処理機能があります。
また、自然言語処理により会話テキストの意味を解釈し、関連情報を抽出する機能もあります。
さらに、人間の認知能力を模した機能をWebAPIとして提供しています。

ネットワークの違い

この節では、クラウドプロバイダーであるAWSとAzureにおけるネットワーク機能の相違点について説明いたします。
ネットワークリソースの設計や構成方法には、両社で差異が存在します。

VPCとサブネットのIPアドレス範囲

AWSにおいては、地域内にVirtual Private Cloudが存在し、その中にアベイラビリティーゾーンごとにサブネットが配置されています。

VPCとサブネットには、それぞれIPアドレス範囲を割り当てる必要があり、
サブネットのIPアドレス範囲はVPCのIPアドレス範囲から切り出されて利用されます。

サブネットとVNetの構造

サブスクリプションの中にはリージョンが存在し、その中にサブネットとVirtual Networkが配置されています。
サブネットとVirtual Networkの両方にIPアドレスを割り当てる必要があり、この点はAWSと共通しています。
しかし、AzureではAvailability Zoneをまたいでサブネットを作成できるという違いがあります。

データベースの違い

この節では、クラウドプロバイダーであるAWSとAzureにおけるデータベース管理システムの相違点を解説します。
オンラインリソースへの誘導は控えさせていただきます。
文章量は元の文章とほぼ同程度になるよう心がけました。

AmazonRDSとデータベースエンジン

データベースサービスをクラウド上で活用する際、AWSではAmazonRDSが提供されています。
このサービスでは、

MySQL
MariaDB
PostgreSQL
SQLServer
Oracle
AmazonAurora

といった様々なデータベースエンジンから選択が可能です。
AmazonRDSを利用することで、リレーショナルデータベースのプロビジョニング、運用、スケーリングが簡素化されます。

Azure SQLデータベースの種類

データベースサービスとしてAzureが提供しているのは、SQLServerと互換性のあるAzureSQL Databaseです。
このサービスには、以下のような種類が存在します。

Managed Instance
Single Database
エラスティックプール

SQLServerと同様のデータベースエンジンを利用できますが、Azure上で管理されるクラウドベースのソリューションとなっています。

Serverlessの(サーバーレス)違い

この節では、Amazon Web ServicesとMicrosoft Azureのサーバーレスアーキテクチャの相違点を説明します。

Amazon Web Servicesのサーバーレスアーキテクチャは、AWS Lambdaを中心に構築されています。AWS Lambdaは、イベントドリブン型のコンピューティングサービスで、コードを実行するためのリソースを自動的にプロビジョニングします。
一方、Microsoft Azureのサーバーレスアーキテクチャは、Azure Functionsを中心に構築されています。Azure Functionsは、イベントドリブン型のコンピューティングサービスで、コードを実行するためのリソースを自動的にプロビジョニングします。

Amazon Web Services	Microsoft Azure
AWS Lambda	Azure Functions
AWS API Gateway	Azure API Management
AWS Step Functions	Azure Logic Apps

両社のサーバーレスアーキテクチャは、イベントドリブン型のコンピューティングサービスを中心に構築されていますが、サポートされているサービスやツールの種類が異なります。

サーバーレスのLambdaとイベントベースアプリケーション

AWSにおけるサーバーレス技術は、Lambda関数と呼ばれるものです。
Lambda関数を活用することで、アマゾンが提供する様々なクラウドサービスと連携しながら、イベント駆動型のアプリケーションを構築することができます。
従来のサーバー管理の手間から解放され、必要なロジックを記述するだけで、コードの実行が可能になります。

サーバーレスのAzure Functions

サーバーレスコンピューティングのAzureソリューションは、Azure Functionsと呼ばれるサービスです。
このプラットフォームはイベント主導型で、追加の設定なしにローカル環境でのコード作成とデバッグが可能です。
さらに、以下の点にも対応しています。

クラウド上での大規模な展開
運用管理
さまざまなトリガーやバインディングとの連携

まとめ

クラウドサービスの中でも、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureおよび Google Cloud Platform(GCP)の3つが世界的に広く利用されています。
これらのサービスは、それぞれ異なる特徴を持っているため、ニーズに合わせて適切なものを選択することが重要です。
クラウドサービスの選定においては、様々な観点から比較検討する必要があります。

サービスの機能
価格
セキュリティ
サポート体制
地理的な条件

などを総合的に検討する必要があります。

サービス	特徴
AWS	サービスの種類が豊富で、先駆者としての実績がある
Azure	Microsoft製品との連携が強み
GCP	機械学習などの先端技術に強み