HTML5プロフェッショナル認定資格の詳細やおすすめ勉強法を解説

HTML5プロフェッショナル認定資格は、エルピーアイジャパンが主催する民間資格です。
この資格は、HTML5、CSS3、JavaScriptなどの実践的な知識を問う認定試験に合格することで取得できます。
Web業界で求められる総合的な知識が集約されているのが特徴です。

• 「レベル1」ではWebコンテンツ制作に関連する基本的な知識・スキルが
• 「レベル2」ではシステム開発技術などの応用的な知識・スキルが問われます

Web開発における最新のマークアップ技術を学べる資格であり、学生やWeb関連企業の社会人も受検が可能です。
本記事では、この資格の特徴や試験内容の詳細について解説しています。
キャリアアップやスキルの証明のために、この資格を取得する人もいます。

HTML5プロフェッショナル認定資格とは

HTML5プロフェッショナル認定資格は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパンが運営する制度です。
この資格は、最新のWebマークアップ技術に関する知識とスキルを持つ人材を育成することを目的としています。

• HTML5
• CSS3
• JavaScript

などの技術を活用することで、社会に新たなイノベーションをもたらし、IT業界の発展に貢献することが期待されています。
この資格の英語表記は「HTML5 Professional Certification」で、世界的に需要が高まっているHTML5関連技術の習得を証明する位置づけにあります。
エルピーアイジャパンは、この資格を中立的な立場から認定する制度であると説明しています。
受験資格に制限はなく、誰でも受検可能な民間資格です。

レベル
レベル1
レベル2

の2つのグレードがあります。

HTML5プロフェッショナル認定資格レベル1の変更点

HTML5プロフェッショナル認定資格レベル1は、Webコンテンツ制作やデザイン構築に必要な最新のHTML StandardやCSS、HTML5、CSS3などのマークアップ技術を習得し、それらを活用できる人材の育成を目指しています。
この資格には「Ver2.0」と「Ver2.5」の2つのバージョンがあり、2022年2月1日以降は「Ver2.5」が運用されています。
「Ver2.0」は「Ver2.5」リリース後の半年間は併用されますが、最終的には「Ver2.5」への移行が求められます。
両バージョンの主な違いは出題範囲にあり、

• 「Ver2.0」のマルチデバイス対応ページ作成に関する項目が、「Ver2.5」ではマルチデバイス対応に関する一般的な項目に変更されています。

詳細な違いについては、関連資料をご参照ください。

HTML5プロフェッショナル認定資格レベル2の概要

HTML5プロフェッショナル認定資格レベル2は、JavaScriptなどのマークアップ言語を活用し、Webシステムの開発や設計ができる人材の育成を目指しています。
レベル1と同様に、過去にはバージョン2.0とバージョン2.5が存在していましたが、2021年4月21日以降はバージョン2.5に一本化されました。
つまり、現在のHTML5プロフェッショナル認定資格レベル2はバージョン2.5で運用されています。
レベル2の受験にはレベル1の合格が前提条件となります。

HTML5プロフェッショナル認定資格試験

HTML5やCSS3、JavaScript、APIなどの実践的な技術を習得した人材の育成を目指す民間資格制度があります。この資格は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパンが主催しており、「レベル1」と「レベル2」の2つのレベルに分かれています。
各レベルの内容は異なり、問題の範囲や傾向、受験手続きなども異なります。
本稿では、この資格試験の詳細な情報、出題範囲、申請方法、目安となる学習時間などについて説明します。

HTML5プロフェッショナル認定資格の概要

HTML5プロフェッショナル認定資格は、「レベル1」と「レベル2」の2つのレベルに分かれています。
受験者の知識やスキルに応じて、適切なレベルを選択して受験することができます。
この資格は、初心者でも取得を目指しやすいのが特徴です。

レベル1とレベル2の詳細は以下の通りです。

レベル1:

• 正式名称(和名):HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1
• 正式名称(英名):HTML5 Professional Certification Level.1 Exam
• 試験時間:90分(アンケート時間含む)
• 問題数:約60問
• 問題形式:単一形式、コンピュータベーストテスト(CBT)
• 受験料:16,500円(税込)

レベル2:

• 正式名称(和名):HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2
• 正式名称(英名):HTML5 Professional Certification Level.2 Exam
• 試験時間:90分(アンケート時間含む)
• 問題数:40~45問
• 問題形式:単一形式、コンピュータベーストテスト(CBT)
• 受験料:16,500円(税込)

試験会場	全国の試験センターまたはOnVUEのどちらかを選択できます。
合否結果	試験センターではその場で表示され、OnVUE受験の場合はピアソンVUEのページにログインして確認できます。
認定条件	レベル1に合格することが認定条件となり、レベル2を受験するにはレベル1の認定を保有している必要があります。

HTML5プロフェッショナル認定資格の出題範囲

HTML5の認定資格試験では、レベル1とレベル2で出題範囲が異なります。

• レベル1では、
  • Webの基礎知識
  • CSS
  • 要素

  が対象となり、

• レベル2では
  • レスポンシブWebデザイン
  • APIの基礎知識
  • JavaScript
  • WebブラウザにおけるJavaScriptAPI
  • グラフィックス
  • アニメーション
  • マルチメディア
  • ストレージ
  • 通信
  • デバイスアクセス
  • パフォーマンスとオフライン
  • セキュリティモデル

  が出題されます。

試験範囲の詳細については、関連資料を参照してください。

HTML5プロフェッショナル認定資格の難易度

HTML5プロフェッショナル認定資格の受験者数や合格率に関する公式データは非公開となっています。また、難易度についても公式な発表はありません。
しかし、合格基準は概ね7割程度の正答率と見られています。

• 「レベル1」の合格ラインは比較的クリアしやすいものの、「レベル2」の約7割の正答率は高い難易度と感じられるでしょう。

最終的に「レベル2」の取得を目指す場合は、まず「レベル1」を取得した上で、ウェブデザイン技能検定やWebデザイナー検定に合格することで、より確実に「レベル2」の取得が可能になります。
つまり、「レベル1」と「レベル2」では難易度に大きな開きがあるということです。

HTML5プロフェッショナル認定資格試験申込手順

HTML5プロフェッショナル認定資格試験の受験手続きは、以下の順序で行われます。

• 公式ウェブサイトから申請を行う。
• 必要事項を入力する。
• 受験料を支払う(クレジットカード、コンビニ振込、銀行振込から選択)。
• 試験日時を予約する。※機密保持契約締結後に可能。

指定された手順以外で進めた場合、申請が受理されない可能性があるため注意が必要です。
また、一旦申請を行えば、キャンセルや受験料の返金、他の試験への振替は認められません。よって、時期や時間帯を慎重に検討した上で手続きを進めましょう。

HTML5プロフェッショナル認定資格の有意性

HTML5の専門家認定資格には期限がありませんが、最新技術の理解度を示す有効性には5年間の期限が設けられています。
ウェブ業界の変化が早いため、有効性を維持するには期限切れ前に再受験または上位レベルの試験を受ける必要があります。
有効性とは、最新技術の理解度を判断する基準として導入されたものです。

HTML5プロフェッショナル認定資格の勉強時間

HTML5プロフェッショナル認定資格の取得に必要な学習時間は個人差が大きいものです。
たとえば「レベル1」の合格基準を満たすための目安は40時間以上とされていますが、関連知識やスキルの習熟度、学習効率によって変わってくるため、あくまで目安と捉えるべきでしょう。

• 仕事などで関連する経験があれば、より少ない時間で合格水準に達することも可能です。

一方で、「レベル1」が40時間以上の目安であれば、より高度な「レベル2」はそれを上回る学習時間が必要不可欠となります。

HTML5プロフェッショナル認定資格の資格取得のメリット

HTML5やCSS3、JavaScript、APIなどの最新技術を習得することは、単なる知識の獲得にとどまらず、自身の能力をアピールする機会にもなります。
HTML5プロフェッショナル認定資格の取得により得られる主な恩恵は、以下の3点にまとめられます。

• 1つ目は、フロントエンド開発に関する高度なスキルと知見を身につけられること。
• 2つ目は、IT業界やWeb関連企業への就職・転職活動において有利に働くこと。
• 3つ目は、一部の企業において資格手当や報奨金の支給対象となる可能性があることです。

それでは、HTML5プロフェッショナル認定資格を取得するメリットについて、より詳しく見ていきましょう。

フロントエンドスキル習得のメリット

HTML5プロフェッショナル認定資格は、Webサイトやアプリケーションの表層部分を担うフロントエンドエンジニアに必要な能力を証明する民間資格です。
この資格を取得することで、

• コーディング
• UI/UXデザイン
• CMSの構築
• サーバーサイド言語の知識
• プロジェクト管理

など、フロントエンド開発に欠かせないスキルセットを身につけることができます。
HTML5、CSS3、JavaScriptなどの最新技術に関する知見を習得でき、Webシステムの顔となる部分の設計・開発力が身に付きます。
フロントエンドエンジニアは比較的新しい職種ですが、ユーザーに直接触れる重要な役割を担っています。

HTML5プロフェッショナル認定資格の活用

HTML5プロフェッショナル認定資格は、IT業界やWebサービス関連企業への就職や転職において有利に働くことがあります。
現在、HTML5はWebコンテンツ制作の標準規格となっているため、フロントエンド開発者以外の職種でも、この資格を持つことで高い評価を受ける場合があります。
さまざまなIT・Web関連の職種で価値があるHTML5プロフェッショナル認定資格ですが、「レベル2」を取得していれば、より有利に就職活動や転職活動を行えるでしょう。
この資格を持つことで、

• 就職先や転職先の選択肢が広がる
• 現在よりも待遇の良い企業に移ることができる可能性がある

などのメリットがあります。

HTML5プロフェッショナル認定資格の取得メリット

HTML5プロフェッショナル認定資格の取得は、様々な恩恵をもたらします。

まず、資格手当や報奨金の支給対象となる可能性があります。

また、従来の業務範囲を超えて、新たな分野に携わることができるようになります。

• 例えば、バックエンド開発者がフロントエンド開発にも関与できるようになれば、担当領域が拡大します。

このように業務範囲が広がれば、人事評価の向上につながり、それに伴って報酬面でのメリットも期待できます。
報酬の金額は企業ごとの規定によって異なりますが、難易度の高い資格ほど手当てや報奨金の金額が増える傾向にあります。

さらに、企業がITスキル標準を導入している場合、この資格取得は昇進・昇格の好機ともなりえます。

HTML5プロフェッショナル認定資格の資格取得のデメリット

HTML5プロフェッショナル認定資格の取得には、初学者にとって新たな知識を身につける必要があり、相当な学習時間を要するデメリットがあります。

事前の準備なしでは合格は困難であり、計画的な勉強が不可欠です。

さらに、以下のような課題もあるため、資格取得を目指す際は覚悟が必要となります。

• 学習時間の確保が求められる点
• 資格の実用性に疑問がある点などです。

これらの側面について詳しく見ていきましょう。

HTML5プロフェッショナル認定資格の取得と勉強時間

HTML5プロフェッショナル認定資格を取得するには、学習に十分な時間を割く必要があります。
「レベル1」と比べて「レベル2」の試験は難易度が高くなっています。
「レベル1」でも40時間以上の学習時間が目安とされていますが、「レベル2」ではさらに多くの時間を要します。
公式問題の暗記だけでは合格は難しく、理解を深める学習が求められます。
この民間資格の合格基準は公表されていませんが、おおよそ7割以上の正答率が必要とされているようです。
仕事と両立させながら学習時間を確保するのは容易ではありません。

HTML5資格の限界

HTML5プロフェッショナル認定資格の価値は、状況によって異なります。
IT業界やウェブ関連企業では、この資格は一定の需要があります。
ただし、

• HTML5、CSS3、JavaScript、APIなどの特定分野でのみ活用できる点に留意が必要です。

さらに、

• 資格の有効期限が5年間と定められているため、技術の進化が著しいIT業界では、将来的に役立たなくなるリスクがあります。

HTML5プロフェッショナル認定資格合格のためのおすすめの勉強方法

HTML5プロフェッショナル認定資格を取得するには、一定の正答率を超える必要があり、日々の学習が欠かせません。
この資格試験に合格するためには、適切な教材やウェブサイトを活用することが賢明です。
ここでは、効率的な対策ができるテキストやサイトをご紹介します。

• 「HTML教科書 HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1または2 スピードマスター問題集 Ver2.0対応」

  「HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1または2 対策テキスト&問題集 Ver2.0対応版」

などが挙げられます。
これらの教材の特徴や長所について、詳しく説明していきましょう。

HTML5プロフェッショナル認定試験 スピードマスター問題集

この問題集は、HTML5プロフェッショナル認定試験のVer2.0に準拠した出題内容となっています。

• レベル1とレベル2の2種類があり、ユーザーの知識やスキルに合わせて選択できます。

HTML5アカデミック認定校の講師陣が執筆した解説は、初学者にも理解しやすい平易な文章で構成されています。

• 各問題の後に解説が掲載されているため、理解を深めやすく、わからない点があればすぐに確認できます。
• また、問題には重要度が示されているため、幅広い学習ニーズに対応できます。

出題範囲を網羅した豊富な練習問題に加え、模擬試験2回分が収録されているため、1冊で合格を目指せます。

HTML5プロフェッショナル認定試験対策テキスト

HTML5プロフェッショナル認定試験の対策書として、マイナビ出版から「HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1または2 対策テキスト＆問題集 Ver2.0対応版」が発売されています。
この書籍では、HTML5プロフェッショナル認定資格に関連する専門用語の解説や重要ポイントが適切に分けられて掲載されているため、効率的な学習が可能です。

• レベル1とレベル2に対応しており、自身の知識やスキルに合わせて選択できます。
• レベル2対応版では、JavaScriptの比重が高いことから、速習入門と参考資料の2部構成となっており、理解度を高め、確実な定着を図ることができます。
• 各章の終わりには問題集が設けられており、試験で出題されそうな内容や合格に向けた効果的な学習方法を身につけることができます。

HTML5プロフェッショナル認定試験対策

HTML5の専門家認定試験の準備には、テキストや問題集に加えて、オンライン学習プラットフォームの活用が有効です。

• 一部の問題は無料で利用できますが、全問題を解くには有料プランへの登録が必要となります。

参考書と併せて実践的な問題演習を行うことで、試験対策をより確実なものにすることができます。

まとめ

この記事では、HTML5プロフェッショナル認定資格の内容と取得方法について説明しました。
この資格を手に入れることで、最新のマークアップ言語やプログラミング言語の知識が身につきます。
IT業界ではHTML5をベースとしたシステム開発が行われており、一定の需要があるため、メリットがあると言えます。
ただし、資格取得には勉強時間を確保する必要があり、就業者にとっては難しい場面もあるでしょう。
本文で紹介したテキストや問題集を活用し、HTML5プロフェッショナル認定試験の合格を目指しましょう。
この記事が皆様の助けになれば幸いです。