会社員として勤務するWebエンジニアの中には、独立してフリーランスとしてキャリアを歩むことを夢見る人も少なくありません。フリーランスとして活動することを想定すると、実際の案件数や内容、報酬水準、長所と短所など、様々な疑問が浮かんでくるでしょう。
そこで本稿では、フリーランスWebエンジニアの実態や目安となる報酬、メリットとデメリットについて解説します。特に以下のような方々に一読をおすすめします。
- 将来的にフリーランスへの転身を検討している方
- フリーランスWebエンジニアの具体的な案件内容を知りたい方
- 主要プログラミング言語別のフリーランス報酬相場を把握したい方
- フリーランスとして働く長所と短所を理解したい方
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フリーランスのWebエンジニアの実情
この節では、自営のWebデベロッパーの実態について説明します。
現在の主要な求人サイトで掲載されている案件数と、実際に募集されている案件の内容を確認することで、フリーランスとして活動するイメージを描いていきましょう。
ここでは、Webサービスの開発に一般的に使用される
- PHP
- Ruby
- JavaScript
- HTML
を扱うエンジニアをWebエンジニアと定義しています。
フリーランスのWebエンジニアの案件
独立系のWebデベロッパーの仕事の内容を確認しましょう。
- 業務内容
- Webサイトの新規構築
- 既存サイトの改修
- Webアプリケーションの開発
- スマートフォンアプリの開発
- 必須スキル
- HTML/CSS
- JavaScript
- PHP/Ruby/Python などのWebプログラミング言語
- フレームワーク(Laravel/Ruby on Rails/Django など)の経験
- 歓迎スキル
- AWS/GCPなどのクラウドサービスの利用経験
- データベース設計の知識
- Gitを用いたバージョン管理
- UI/UXデザインに関する知見
- 就業条件
- 契約期間: 3ヶ月 ~ 長期
- 勤務地: リモートワーク
- 給与: スキルと実績に応じて決定(月額20万円 ~ 60万円)
上記の要件を満たす方は、是非ご応募ください。
フリーランスのWebエンジニアの案件数
フリーランスのWebエンジニアに対する需要は近年増加傾向にあり、2021年5月時点での各求人サイトの案件登録数は以下の通りでした。
- ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」: 57,423件(「Web」で検索)
- レバテックフリーランス: 10,537件(「Web」で検索)
- indeed(インディード): 4,429件(「フリーランスエンジニア Web」で検索)
- クラウドテック: 4,112件(「エンジニア・プログラマ×web」で検索)
現代社会においてWebエンジニアの存在は企業にとって不可欠なものとなっており、人材不足に悩む企業も多数存在します。そのため、柔軟に活躍できるフリーランスWebエンジニアの活用を検討する企業が増加しており、今後も安定した需要が見込まれています。
フリーランスのWebエンジニアの案件例
フリーランスWebエンジニアに対する仕事の依頼は、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を通じて募集されています。
例えば、以下のような案件があります。
- 【JavaScript】ECサイトの構築
<報酬>月額50万円
<開発環境>JavaScript
<業務内容>JavaScriptを使用したECサイトの開発 - 【Ruby】Webサービスの開発
<報酬>月額50万円
<開発環境>Ruby
<業務内容>パッケージの導入とカスタマイズ、設計、実装、テスト作業
開発作業だけでなく、企画立案、運用・保守、プロジェクト管理など、幅広い業務がフリーランスに委託されています。
フリーランスのWebエンジニアの報酬
この節では、ウェブ開発者の給与水準を求人サイトや専門的な仲介サービスなどから把握し、プログラミング言語ごとに分類して示します。
プログラミング言語 | 年収の範囲 |
---|---|
JavaScript | 400万円 ~ 800万円 |
Python | 500万円 ~ 900万円 |
Java | 550万円 ~ 1,000万円 |
C# | 600万円 ~ 1,100万円 |
C++ | 650万円 ~ 1,200万円 |
- 上記の年収範囲は、経験年数や専門性によって大きく変動します。
- フリーランスの場合、年収がさらに高くなる可能性があります。
- 地域による給与格差も存在します。
フリーランスのPHPエンジニアの報酬
フリーランスのPHPプログラマーの収入は、経験年数に応じて月額33万円から78万円程度、年収換算で390万円から936万円(週5日フルタイムで働いた場合)が一般的な水準だと言えます。
HTMLと直感的に組み合わせられる比較的簡潔な記述が可能なPHPは、初心者エンジニアにも人気の高い言語です。しかし、Webサイト制作における需要は非常に高く、一般的な会社員の年収を上回る報酬を期待できるでしょう。
- 企業のホームページ
- 自社製品販売用のランディングページ
- ECサイト
など、パソコンやスマホで閲覧されるサービスの制作案件が多い言語です。特にサーバーサイドのプログラミング言語としての需要が高く、実際に多数の募集がされています。
企業に常駐し週3〜5日程度の案件も多く、比較的安定した収入を得ることができるでしょう。
フリーランスのRubyエンジニアの報酬
フリーランスのRubyプログラマーの収入は、キャリアの長さに応じて月額38万円から90万円、年間換算で450万円から1,080万円程度(週5日フルタイムで働いた場合)が一般的な水準だと言えます。
Rubyは、スピード重視のベンチャー企業やスタートアップ企業のWebサービス開発で幅広く採用されています。人気のRuby on Railsフレームワークの開発経験を持つフリーランスエンジニアの需要は、世界的にも非常に高い状況にあります。
大手Webサービス企業でも多数活用されており、今後の需要にも期待がかかっています。
また、
- 他の言語での経験年数が長ければ、初期段階から比較的高い単価が期待できるでしょう。
JavaScriptエンジニアの報酬
フリーランスのJavaScriptエンジニアの収入は、キャリアの長さによって月額33万円から78万円、年間換算で390万円から936万円程度(週5日フルタイムで働いた場合)が一般的な水準だと言えるでしょう。
WebサイトやWebアプリケーションで幅広く活用されているJavaScriptは、その汎用性の高さから様々な業界・分野での需要が見込めます。
- 人気のフレームワークであるReact.js、Angular、Vue.jsなどの実務経験があれば、多くの案件を獲得できる機会に恵まれることでしょう。
フロントエンド開発で多用されるため、HTMLやCSSの知識を兼ね備えて高い要求に応えられれば、より高い報酬を得ることも可能です。
加えて、Node.jsなどの登場により、JavaScriptがサーバーサイドの開発にも使われるケースが増加しています。
フリーランスのHTMLエンジニアの報酬
フリーランスのJavaScriptプログラマーの収入は、キャリアの長さによって月額28万円から66万円、年間換算で330万円から790万円程度(週5日フルタイムで働いた場合)が一般的な水準だと言えるでしょう。
HTMLはWebフロントエンド開発に不可欠であり、
- ウェブサイト制作
- メディアコンテンツの更新
- キャンペーンサイトの構築
など、幅広い分野で需要が見込めます。
多くの人がスキルを持つ言語であるため競争は激しいですが、CSSやJavaScriptと組み合わせて高度な知識・技術を提供できれば、年収700万円から800万円を目指すことも十分可能となります。
フリーランスのWebエンジニアの働き方
リモートワークが可能なWebエンジニアの職種は、近年の働き方改革の潮流と好適合です。
自宅などで業務を行えば、通勤に費やしていた時間を自身の生活や趣味に振り向けられるからです。
フリーランスという雇用形態に不安を抱く人もいるかもしれませんが、Webエンジニアの需要は今後も増加し続けるものと考えられます。
フリーランスWebエンジニアになるメリットデメリット
この節では、従業員としてWebエンジニアとして勤務している方がフリーランスに転向する際の長所と短所について説明します。自身の思考や目標と照らし合わせながら、以下の内容を確認してみてください。
長所
- 自由な働き方ができる
- 収入アップの可能性がある
- 自分のスキルを活かせる
短所
- 安定収入が得られない
- 仕事の確保が難しい
- 社会保険の加入が困難
長所 | 短所 |
---|---|
自由な働き方 | 安定収入なし |
収入アップ可能 | 仕事確保が難しい |
スキル活用できる | 社会保険加入困難 |
メリット
フリーランスとして働くことには、さまざまなメリットとデメリットがあります。
まず、作業時間や場所に制約がなく、自身のライフスタイルに合わせて柔軟にスケジュールを組むことができます。
また、本業以外の雑務から解放され、自分のペースで必要な業務に専念できます。
さらに、自身の意思で案件を選択でき、無理強いされることはありません。
加えて、リモートワークが中心となるため、対人関係によるストレスを感じにくくなります。
一方で、収入が不安定になりがちで、軌道に乗るまでは経済的な不安を抱えます。
また、社会的な信用が低下し、ローンやクレジットカードの審査に通りにくくなる可能性があります。
そして、すべてが自己責任となり、仕事の確保から作業、管理、資金管理まで一人で行わなければなりません。
- 収入が不安定な時も
- 社会的信用が落ちる
- 全てが自己責任になる
まとめ
この記事では、フリーランスWebエンジニアの実態や収入、働き方の長所と短所について説明しました。
現在、フリーランスWebエンジニアの需要は高く、知識とスキルさえあれば、一般的な会社員よりも高い報酬を得ることができます。
すべてを自分で責任を持たなければならず、安定した収入を得るまでは不安定になる可能性がありますが、自分のやり方で仕事ができるため、魅力的な働き方だと言えます。
この記事を参考に、フリーランスWebエンジニアになることを検討してみてはいかがでしょうか。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」に興味がある方は、ぜひ登録してください。
この記事が皆様の助けになれば幸いです。