副業に関心を持つIT技術者は多数存在します。
本文では、副業に興味を持つクラウド技術者を対象に、クラウド技術者の副業について説明していきます。
- クラウド技術者の副業の可否
- 案件獲得方法
- 報酬水準
- 必要なスキル
について知りたい方は、参考にしていただければ幸いです。
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クラウドエンジニアって副業可能?
クラウドエンジニアには、本業以外にも副収入を得る機会が存在します。
クラウドエンジニアの実務経験や専門知識を活かせる副業案件は多数あり、高額な報酬が期待できるものも少なくありません。
具体的な副業の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- インフラ構築のコード化
- セキュリティ強化対策
- Kubernetesの導入支援
- 講師業務
- Web記事の執筆
- メディアの運営
- YouTubeでの情報発信
インフラのコーディングでは、サーバー構築手順をプログラムコードとして記述します。作成したコードは再現性が高く、同一構成のサーバーを自動的に複数構築することができます。セキュリティ強化では、情報漏えいや不正アクセスなどのリスクを低減するため、より安全なインフラ構成への最適化や移行を行います。開発プロセスが複雑化し、リリースサイクルが乱れた場合には、Kubernetesの導入支援を行うこともあります。
また、クラウドエンジニアを目指す受講生向けに、質疑応答や課題添削、動画講義を担当する講師業務も副業として可能です。在宅で業務が完結するケースが多いものの、講義を担当する場合は本業とのスケジュール調整が必要となります。クラウドエンジニアの知見を活かし、Webメディアで関連記事を執筆するWebライターとしての副業も選択肢の一つです。専門知識を持つ執筆者は高い報酬を得られる可能性があります。
最後に、YouTubeでクラウドエンジニアに関する情報を発信することも副業として考えられます。動画の広告収入を得られるほか、動画を見た企業から仕事を依頼されるチャンスもあるかもしれません。
クラウドエンジニアの副業は土日のみでも可能か
ITエンジニアの副業実態に関するパーソルキャリアの調査によると、クラウド分野を含むIT技術者の4割が副業経験者であり、1割が不定期な仕事を行っていると報告されています。
つまり、週末のみの副業でも問題ないということです。
また、スポット案件であれば、
- 本業が多忙な時期は副業を控え、余裕がある期間のみ副業に従事することも可能です。
副業を断念するIT技術者もいますが、本業のスケジュールに合わせて副業案件を選択することで、副業を継続できるでしょう。
さらに、メディア運営やYouTubeなどの副業であれば、作業時間を完全に自由に設定できます。
クラウドエンジニアの単価
クラウドエンジニアの副業における報酬は、労働時間によって変動します。
例えば、
- AWSのスペシャリストは時給3,000円から4,000円程度の案件が一般的で、
- 週1日の勤務であれば月収10万円、年収120万円が目安となります。
- 土日を含めてフルタイムで副業に従事すれば、年収240万円が見込めます。
ただし、
- 案件によっては平日の夜間勤務が求められる場合もあり、個人の働き方次第といえます。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」ではクラウドエンジニアの副業案件を多数取り扱っています。
クラウドエンジニアの単価
フリーランスクラウドエンジニアの収入水準について、ある求人サイトが公開している数値をご紹介します。
- 平均単価は76.9万円
- 中央値は80万円
- 最高額は110万円
- 最低額は48万円
となっています。
一方、政府による公的統計では、IT運用・管理担当者の平均年収は608万円と報告されています。
これらのデータから、フリーランスのクラウドエンジニアは従業員よりも高収入を得られる可能性があると推測できます。
ただし、求人サイトごとに平均単価は異なる点に留意が必要です。
当サイトでは、クラウドエンジニアのフリーランス案件を多数掲載しておりますので、ご関心がある方はご覧ください。
クラウドエンジニアが副業するメリット
クラウドエンジニアが並行して別の仕事に従事することには3つの利点があります。
- プラスの収益を得られる
- 新たな人間関係を構築できる
- 多様な経験を積むことができる
以上の点について、一つずつ詳しく説明していきましょう。
副業メリット:収入が増える
副業を行うことで得られる最大の利点は、収入が増加することです。
週に1日だけ働いても、月額10万円前後の収入を得ることができます。
副業から得た収入は、本業の収入とは異なり、より自由な使い道ができると感じる人が多いようです。
本業の収入は生活費や貯蓄に充て、副業の収入は小遣いや自己投資に活用するのが賢明でしょう。
副業を通じて案件獲得のスキルを身につけることができれば、現役を退いた後も収入を得ることが可能になります。
本業以外の収入源があれば、将来への不安も和らぐはずです。
さらに、副業によってスキルアップできれば、本業の収入増加にもつながる可能性があります。
副業メリット:人脈が広がる
副業を行うことで、新たな人間関係を構築できる機会が生まれる可能性があります。
本業では同僚や上司など、限られた範囲の人々とのみ交流が行われがちですが、副業を通じて社外の方々と関わることで、予期せぬ出会いや縁が生まれるケースも少なくありません。
時には、副業先の関係者からの情報や紹介により、より良い条件の会社への転職が実現することもあるでしょう。
また、副業の依頼主は非エンジニア出身者が多く、本業ではエンジニア同士の閉じた環境にいがちな方でも、副業を通じて異なる視点や価値観に触れる機会が得られる可能性があります。
副業メリット:様々な経験ができる
主たる職務は業務範囲が決まっており、新たな経験を積むことが困難な場合があります。
一方で、副業であれば
- 自ら希望する案件を選択し、
- 異なる分野に挑戦し、
- 新しい経験を重ねることができます。
本業以外で経験を積むことは貴重な機会となるため、自身の経験の幅を広げたい方は副業に取り組むことをお勧めします。
クラウドエンジニアに必要なスキル
クラウドエンジニアの職務は、限られた予算と期間の中で、様々なシステムのインフラストラクチャやストレージ環境を実現するため、クラウドを活用したシステム基盤の構築、運用、保守を行うことです。
クラウドエンジニアには高度な技能が求められる傾向にあります。
例えば、オンプレミス環境からクラウド環境への移行には、以下の判断が必要となります。
- オンプレミスの機能をどのクラウドサービスで代替するか
- どのような仕様が必要か
- サービス停止時間を最小限に抑えつつ安全に移行する手順は何か
具体的には、以下の4つのスキルが不可欠です。
- サーバー/ネットワークに関する知識と経験
- ミドルウェアに関する知識と経験
- クラウド(AWS、Azure、GCP)に関する知識と経験
- コミュニケーション能力
以下に詳しく説明します。
サーバー/ネットワークスキル/経験
クラウド技術者には、サーバーやネットワークの設計・構築に関する経験が必要とされます。
特に企業間のネットワーク統合作業や大規模プロジェクトの実績があれば、より高度な求人や案件に挑戦できます。
ネットワークの設計・構築を行う際には、要件を明確化するスキルも求められます。
クライアントの要望は曖昧で整理されていないことが多く、クラウド技術者が実現すべき内容を具体的な構築レベルにまとめる必要があります。
要件定義を行うためには、以下が重要です。
- 豊富な経験に裏付けられた幅広い見識
- 技術的な素養
- ユーザーの視点を持つこと
ミドルウェアスキル/経験
システムの実装は、クラウド上でミドルウェアやソフトウェアを活用して行われます。
業務に求められるインフラストラクチャに関する専門知識に加え、
- 運用に必要なミドルウェアやツールの活用能力
- 経験
が不可欠となります。
クラウド(AWS、Azure、GCP)スキル/知識
クラウド関連業務を担うクラウドエンジニアには、クラウドサービスに関する高度な専門性が求められます。
特に、以下のような主要クラウドプロバイダーのスキルと知見は必須となります。
- AWS
- Azure
- GCP
自身の力量を客観的に示すためにも、「AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト」などの公的資格の取得が有益でしょう。
一方で、クラウドエンジニアの職務はクラウド上に限定されるものではありません。オンプレミス環境に関する理解も不可欠です。
これは、オンプレミスからクラウドへの移行プロジェクトを円滑に遂行するために欠かせない要件となるためです。
コミュニケーションスキル
クラウド技術者には、対話能力も必要不可欠です。
- 要求事項を策定する際、顧客と対話を重ね、顧客の望みを正確に把握しなければなりません。
- さらに、副業としてクラウド技術者を務める場合、案件獲得のためにコミュニケーション力が欠かせません。
- 自身の技能、知見、経験を顧客に対してアピールする必要があるのです。
クラウドエンジニアの副業案件獲得方法
副業としてクラウドエンジニアの仕事を得る方法は主に3つの選択肢があります。
- フリーランス仲介業者や副業専門サイトを利用する
- クラウドソーシングサービスを活用する
- 直接企業から案件を受注する
以下にそれぞれの詳細を説明します。
- フリーランスエージェントや副業サイトを活用する
- クラウドソーシングサービスを活用する
- 副業案件を直接受注する
フリーランスエージェントや副業サイトを活用する
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ITプロパートナーズはIT・Web分野のフリーランス案件に特化したエージェントです。
- 週2日勤務などの短時間案件が充実しているだけでなく、クライアントと直接契約できるため高単価案件が多数あります。
- 専任のエージェントによるきめ細かいサポートも魅力です。
クラウドソーシングサービスを活用する
クラウドソーシングは企業が一般の人々に対してウェブサイトを通じて仕事を依頼・受注できるシステムです。
クラウドワークスやランサーズなどのプラットフォームが存在します。
- 報酬単価が低めの案件が多い一方で、
- 初心者でも応募可能なタスクや一時的な仕事が豊富にあり、
- 副業としてスタートしやすいメリットがあります。
副業案件を直接受注する
フリーランスのクラウドエンジニアとして活動する際、エージェントやクラウドソーシングサービスを介さずに案件を獲得する方法もあります。
- ソーシャルメディアや自身のウェブサイト、人脈を活用することで、企業から直接依頼を受けることができます。
- 知人経由で仕事を紹介してもらえば、双方が安心して契約を結べるでしょう。
- また、SNSやウェブサイトで自身のスキルや実績を発信すれば、魅力的な条件の案件を持ちかけられる可能性があります。
ただし、必要なタイミングで案件が舞い込むとは限らず、定期的な発信が重要となります。
クラウドエンジニアの副業の注意点
副業としてクラウド技術者を務めることには、様々な利点が存在します。しかし、副業を行う際は、以下の点に留意する必要があります。
- 所得税の確定申告が必要となる可能性がある
- 本業と副業のバランスを適切に保つこと
以下に詳しく説明していきましょう。
確定申告の可能性がある
給与所得者が副業収入を得る場合、一定額を超えると納税申告が義務付けられます。
この申告を怠ると、
- 課税の増額
- 控除の減額
などのデメリットが生じる可能性があります。
副業収入が事業所得に該当するかどうかは明確な基準がなく、判断が難しい面があります。
また、収支管理を怠ると申告時に困難に直面するでしょう。
さらに、申告により住民税が増額すれば、副業が勤務先にバレる恐れもあります。
特に副業収入が多額の場合、この可能性は高まります。
勤務先で副業が | リスク |
---|---|
禁止されていれば | 問題となる |
許可されていても | 上司の反発を招くリスク |
ただし、住民税の納付方法を変更することで、副業がバレるリスクを低減できます。
本業と副業のバランスを取る
本業と副収入の活動を両立させることが重要です。副業に従事すると、本来は休息を取るべき休日や余暇の時間が削られ、疲労が蓄積されます。住民税の納付方法を「普通徴収」に変更し、住民税の増加分が会社にバレるのを防いでも、同僚の噂などで副業が露見するケースがあります。本業と副業のバランスが取れておらず、本業で過失を犯した場合、上司や会社側が副業を行っていることを認識していれば、かなり良くない印象を抱かれるでしょう。
本業と副業のバランスを保つためには、案件を選ぶ際に以下の点を確認しましょう。
- 成果報酬型か
- 勤務形態(完全リモートか、出社が必要か)
- 業務に要する時間
- 週あたりの稼働日数
- 連絡手段(オンラインミーティング・チャットなど)
成果報酬型で納期に余裕があれば、または完全リモートで所要時間や稼働日数が少なく、オンラインミーティングが不要な場合は、本業とのバランスを取りやすくなります。
まとめ
クラウドエンジニアに求められる技術力は高水準です。しかし、副業案件の報酬単価は高額であり、副業に多くの時間を割けば、大きな収入を得ることができます。
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