週末起業の始め方や副業との違い、ビジネスモデルを紹介！

2024年6月14日

人生に新たな収入源を設けることを目指し、「週末起業」に乗り出す人が増加しています。
現職を維持しながら、新規事業に取り組める週末起業は、副業とは異なる魅力的なビジネススタイルです。
週末起業ならではの可能性や経験が豊富にあり、積極的なチャレンジが今後の人生を変える契機となるかもしれません。

ここでは

週末起業と副業の違い
長所・短所

を解説します。
週末起業を始めるための必須ステップや具体的なビジネスモデルも確認しますので、本業以外での働き方を真剣に検討してみてはいかがでしょうか。

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1 週末起業とは？
- 1.1 副業と週末起業の違い
2 週末起業のメリットデメリット
3 週末起業の始め方5ステップ
4 週末起業のビジネスモデル例
- 4.1 インターネットビジネス
- 4.2 リアル店舗ビジネス
5 まとめ

週末起業とは？

本業に加えて別の収入源を持つことは、多くの人々にとって魅力的な選択肢となっています。会社員として勤務しながら、空き時間を活用して新たな事業に取り組むことを「週末起業」と呼びます。
この働き方の特徴は、現在の職場を離れずに副業を開始できる点にあります。終業後や休日を利用してビジネスを展開するため、日常の職務環境に変化を加えることなく収入の柱を増やすことができるのです。

週末起業は少ない初期投資で始められるため、副収入を得る手段として注目を集めています。

インターネットを介した業務の請け負い
店舗の一部を借りて営業する

など、様々な形態が考えられます。副業が軌道に乗れば、将来的に本業からシフトする選択肢も生まれ、起業家としてのキャリアを歩むきっかけになり得ます。

実際、リクルート社の調査によれば、2020年12月時点で正社員の9.8%が副業を実施しており、47%が副業への関心を示しています。つまり、過半数以上の会社員が副業に携わっているか、その意向を持っていることになります。今後、本業と副業を並行する働き方が増加していく可能性が高いと考えられます。

副業と週末起業の違い

本業以外で収入を得る方法として、週末起業と副業があります。
しかし、両者には明確な相違点があります。
週末起業は自身のビジネスを立ち上げ、収益を上げることですが、副業は他社に雇用され、給与を得ることです。
つまり、新規事業を起こすかどうかが、週末起業と副業の違いとなります。

例えば、週末にアルバイトをして副収入を得ることは副業に該当しますが、個人事業主として自らビジネスを主導することが週末起業です。

週末起業では、事業のトップとして活動するため、雇用者とは異なる様々な経験を積むことができ、キャリアアップにもつながります。
起業家とフリーランス(個人事業主)の違いについて詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。

週末起業のメリットデメリット

週末に副業を始めることには、様々な長所と短所が存在します。
以下の内容を参考にして、週末起業が生活にどのような影響を及ぼすかを確認しましょう。

メリット:

本業とは別の収入源を得られる
新しいスキルを身につけることができる
自分のアイデアを形にできる
時間に余裕ができる

デメリット:

本業との両立が難しくなる可能性がある
家族や友人との時間が減る
初期投資が必要になる場合がある
事業が軌道に乗るまでに時間がかかる

週末起業のメリット：本業の他に収入を得ることが出来る

本業以外の収入源を確保することで、給与の伸び悩みを補完できる可能性があります。会社員の報酬は、特別な実績がない限り大幅な上昇は期待しづらい一方、副業次第では大きな収益を上げられる機会があります。兼業・副業に関する調査では、月収5万円未満が最多ながら、30万円以上の高額所得者も一定数いることが分かっています。仮に月5万円の副収入があれば、年間60万円の増収につながります。このように、副業を通じて家計を潤す人が増えているのが現状です。

5万円未満が45.9%
5~9万円が25.6%
10~14万円が9.7%
15~19万円が3.6%
20~29万円が7.5%
30万円以上が7.7%

週末起業のメリット：リスクヘッジがしっかり出来る

週末起業には、リスクを最小限に抑えながら新たな事業に挑戦できるというメリットがあります。
リスクヘッジとは、起こり得る危険を回避するための対策のことです。
例えば、

在庫過剰
健康被害

などの想定外のリスクに備えて、具体的な解決策を事前に立てることがリスクヘッジに当たります。
週末起業は本業を維持しながら起業するため、万が一失敗しても生活に支障をきたすことはありません。つまり、そのビジネススタイル自体がリスクヘッジを意識した形となっているのです。
そのため、リスクを最小限に抑えつつ、新規事業に取り組むことができます。

時間をかけて事業の成否を見極めたり
失敗に終わった場合は次の事業に切り替えるなど

余裕を持って新規事業に取り組めるのが週末起業の利点です。

週末起業のデメリット：自由(プライベート)時間が減る

余暇時間を犠牲にする可能性があるため、週末起業には注意が必要です。

趣味や娯楽に費やす時間が減少するリスクがあり、事業内容によっては完全に諦めざるを得ない場合もあります。
事業が成功するほど、労働時間が増加する傾向にあります。
休日を全て仕事に費やすケースも想定されるため、プライベートな時間が制限されることを覚悟しなければなりません。

週末起業のデメリット：ビジネス(事業)拡大すると本業に支障が出る可能性がある

事業の拡大が進むにつれ、本業に支障が生じる可能性があることが週末起業の欠点です。
週末起業に費やす時間が増えれば、その分ビジネスの準備に割ける時間は減少します。
本業のための学習や事前準備が滞れば、スムーズな業務遂行が困難になるかもしれません。
週末起業への時間を事前に制限するなどの対策を講じ、本業への影響を最小限に抑える工夫が必要とされます。

ビジネス拡大で週末起業が多忙になると、休日や睡眠時間を削らざるを得なくなる可能性があります。
時間管理が上手くいかなければ、体の疲労を取り除くことが難しくなり、健康を損なうリスクがあるでしょう。
体調不良は本業と週末起業の双方に悪影響を及ぼすため、無理をせず自ら休養の時間を調整することが重要です。

週末起業の始め方5ステップ

週末に副業をスタートさせるには、事前に5つの重要な段階を経ることが肝心です。
以下の5つの手順の詳細を確認し、基本的な流れを把握しておくことをお勧めします。

自身の強みや関心事を見つめ直し、副業として適した分野を特定する
市場調査を行い、ニーズと競合状況を把握する
事業計画を立案し、必要な資金や設備を確保する
法的要件を確認し、必要な許可や届け出を済ませる
販路開拓やマーケティング戦略を策定し、実際に副業をスタートさせる

会社の就業規則を確認

週末起業を開始する際には、まず会社の就業規則を確認し、副業が認められているかどうかを確かめることが重要です。

副業が許可されている場合は、そのまま始めることができますが、必要に応じて会社に承認を得て、週末起業を行うことを伝えるべきです。
一方、就業規則で副業が禁止されている場合は、残念ながら週末起業を断念する必要があるかもしれません。ただし、就業規則は法的拘束力のある規定ではないため、会社と相談することで例外的に認められる可能性もあります。
2018年の働き方改革以降、多くの企業で副業が広がっているため、会社の理解を求めて週末起業の話をするのも一案でしょう。

会社に無断で週末起業を始めることも考えられますが、副収入があることがバレるリスクがあります。

例えば、週末起業による収入増加により住民税が変動すれば、会社にその事実が伝わる可能性があります。
この問題は、確定申告時に「主給与以外の所得を普通徴収で支払う」つまり「自分で直接納付」を選択することで回避できます。
自治体によっては事前に納付方法を確認する必要があるため、税務課に問い合わせましょう。
また、ネットの情報や噂からも週末起業がバレる恐れがあり、リスクをゼロにすることは難しいでしょう。
さらに、就業規則に違反しながら週末起業を行うことは、精神的な負担にもなるため、推奨できません。

副業を禁止する企業の本当の理由を知りたい方は、関連記事をご覧ください。

目標設定

週末起業の許可を得た際、次は事業目標の設定が重要となります。目標を定めることで、事業の方向性や最初に取り組むべき行動が明確になります。「週末起業を始めたが、何をすべきか分からない」といった状況を回避するため、いくつかの目標を設定することがポイントです。

週末起業の目標例としては、「月々○○円の収入を得る」
「○○に登録し○○件の案件を請け負う」などが考えられます。

具体的な目標を決め、どの行動から優先的に着手すべきかを判断できるようにするのがコツです。一気に大きな目標を立てるよりも、小さな目標を一つずつクリアしていくことが推奨されます。大きな目標がある場合は、細分化して小さな目標ごとに取り組みましょう。無理のない範囲で目標を設定することは、モチベーションの向上にもつながるため、現在の力量で達成可能なレベルを意識するのが賢明です。

アイデア決め

次のステップでは、副業につながる具体的なアイディアを決定する必要があります。
どのようなことが仕事になり得るのかを想像し、現実的な事業計画を立ててみましょう。
アイデアが浮かばない人は、自分の長所やスキルから選ぶのがコツです。
本業で活用している技術や経験を応用することも検討できるので、まずは自分ができることを再確認しましょう。

複数のアイデアが思い浮かんだ場合は、リストアップして可視化し、実際にビジネスとして成り立ちそうなものを選別しましょう。

自分の得意分野であっても、ビジネスとしての需要がなければ仕事にするのは難しくなります。
アイデアは突発的に出るものではなく、接する情報量によって引き出しの多さが変わります。
他業界の情報や、興味のない分野の情報も可能な限り収集することをおすすめします。
また、副業には多くの時間を使えないため、その点を考慮してアイデアを選ぶのもポイントです。

ビジネスプラン作成

アイデアが決まれば、次はビジネス構想の設計に移ります。
ビジネス構想とは、簡単に言えば事業における企画書のようなものです。
一般的にビジネス構想は、資金調達の際に外部関係者に提示して活用されますが、個人事業においては自身のビジネスを客観的に確認する資料として役立ちます。
例えば、

「誰を対象とするのか」→ターゲット層が明確になる
「どのような価値を提供できるのか」→事業のメリットがわかる

その他、ターゲットとなる人々の人物像を設定し、アプローチ対象に具体性を持たせることも考えられます。
このようにビジネス構想を作成してコンセプトを明確化することは、計画的な個人事業の実現につながるでしょう。
難しく感じるかもしれませんが、事業を成功させたり法人化を目指す上では必要不可欠なプロセスです。
作成に取り組んでみましょう。

開業届を提出し、週末起業をスタート

週末起業を開始するための最終段階では、事業開始の届出を提出する必要があります。
管轄の税務署に開業届を提出することで、個人事業主としての活動を公に開始したことを示すことができます。開業届には、以下の情報を記載する必要があります。

住所
氏名
マイナンバー
屋号
業種
所得の種類
開業日
事業内容
給与支払い状況

難しい項目はほとんどなく、比較的簡単に提出できるでしょう。
開業届を提出すると、周囲から事業への信頼を得ることができ、経費を収入から控除して計算することが可能になります。自らビジネスを始める「決意」を固めることにもつながるため、開業届の提出は重要なステップの1つと言えます。
開業届の詳細を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。