新型コロナウイルス感染症の拡大により、フリーランスの方々も深刻な影響を受けているか、今後の影響が予測されています。
この困難な状況を乗り越えるためには、利用可能な支援制度を把握しておくことが重要です。
本記事では、コロナ禍がフリーランス人材に及ぼす影響、受給できる助成金、今後のフリーランス案件需要について説明します。
特に以下の方々にご一読いただきたいです。
- 新型コロナウイルスの影響を受けているフリーランスの方
- コロナ禍がフリーランスに与える影響を知りたい方
- コロナ関連の助成金を受け取れるかを確認したいフリーランスの方
- 今後のフリーランス案件需要動向を把握したい方
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新型コロナウイルスによるフリーランス人材への影響(2024年6月)
この節では、COVID-19のパンデミックがフリーランサーに及ぼした影響について解説します。
フリーランスコンサルタントへの影響
フリーランスコンサルタントの業務においても、新型コロナウイルスの影響が及んでいます。
特に顕著なのが、新規案件の獲得時に生じる課題です。
- 企業側からすると、未経験のフリーランサーにリモートで業務を依頼することには不安があり、結果として慣れ親しんだコンサルタントに仕事を集中させる傾向にあります。
- 一方で、新規獲得を目指すフリーランサーにとっては深刻な問題と言えるでしょう。
しかし、リモートワーク導入支援などのコロナ対策関連の案件は増加しています。
現状に合わせた柔軟な案件獲得ができるかどうかが、フリーランスコンサルタントに求められています。
クラウドワーカーへの影響
フリーランスのクラウドワーカーに対する新型コロナウイルスの影響は無視できません。
国内最大のクラウドソーシングプラットフォーム「クラウドワークス」が実施した調査では、登録者1,400人のうち65.1%が収入減を経験していることが明らかになりました。
実際の減収額は、
- 5万円未満が34.6%
- 5万円から10万円が14.8%
- 10万円から20万円が9.8%
- 20万円から50万円が5.9%
と、幅広い範囲に及んでいます。
一方で、34.9%は影響を受けていないと回答しています(出典:クラウドワークスHP「新型コロナウイルス感染症による、仕事への影響についての全国緊急調査」)。
つまり、フリーランスクラウドワーカーの約半数が10万円以下の減収に見舞われ、15%近くが10万円を超える深刻な打撃を被っているのが実情です。
さらに、47.5%が「案件数の減少」を挙げており、外出自粛による営業活動の制限もあり、本業以外の収入源を探さざるを得ない状況に陥っていると推測されます。
フリーランス向けの助成金について
この節では、自営業者向けの補助金制度について、適用範囲、実際の支給額、支払い時期、そして申請手順を説明します。
適用範囲
- 個人事業主
- フリーランス
- 自営業者
実際の支給額
事業収入 | 支給額 |
---|---|
200万円以下 | 30万円 |
200万円超~1,000万円以下 | 20万円 |
1,000万円超 | 10万円 |
支払い時期
申請から2週間以内に指定の銀行口座に振り込まれます。
申請手順
- 所定の申請書に必要事項を記入
- 収入を証明する書類を添付
- 最寄りの行政窓口に提出
フリーランスで助成金を受けられる対象
フリーランスが受給できる支援制度の種類と要件は次のとおりです。
- 継続支援給付金
【概要】感染拡大の影響を大きく受けた事業者の事業継続と再起を後押しするための給付金
【対象要件】
・新型コロナの影響で前年同月比売上が50%以上減少した事業者
・2019年以前から事業収入があり、今後も事業を続ける意思がある事業者
- 雇用調整助成金(特例措置)
【概要】経済的理由で事業縮小を余儀なくされた事業主が、労働者に対し一時的な休業、研修、出向を行い雇用維持を図った場合、手当や賃金の一部を助成
【対象】新型コロナの影響を受ける事業主
- 小学校休業支援金
【概要】小学校の臨時休業に伴い子どもの世話で仕事ができなくなった個人事業主の保護者を支援
【対象要件】
・保護者であること
・小学校に通う子どもの世話が必要になったこと
・小学校の臨時休業前に締結した業務委託契約が履行できなくなったこと
助成金を受けられる金額
フリーランスに対する支援策では、受給可能な金額は次のとおりとなっています。
- 個人事業主向けの持続化給付金は、前年度の売上減少分が上限100万円で支払われます。
- 雇用調整助成金(特例措置)では、休業手当の一定割合が助成されます(上限8,330円)。
- 小学校等の休業に伴う支援金では、就労不能日数に応じて1日あたり4,100円が給付されます。
フリーランス向けの助成金を受け取れるタイミング
政府による経済支援策の申請期間が設けられています。
- 恒久的な給付金については、2020年5月1日から申請を受け付けています。
- 雇用調整助成金の特例措置は、2020年4月1日から6月30日までの100日間が対象期間となっています。
- また、小学校等の休業に伴う支援金は、2020年4月15日から申請を開始しており、9月30日までが申請期限となっています。
フリーランスの助成金の申請方法
政府による経済支援策の申請手続きは以下の通りです。
持続化給付金の場合、
- ウェブサイトにアクセスし仮登録を行います。
- その後、メールで本登録を完了させ、IDとパスワードを取得します。
- 基本情報、売上額、口座情報などを入力し、必要書類をアップロードする必要があります。
雇用調整助成金では、
- まず休業計画を作成し提出します。
- 休業実施後、支給申請を行います。
- 申請時に休業届実施計画書、事業活動状況申出書、休業協定書、事業所規模確認書類などが必要となります。
- 計画書と申出書は厚生労働省サイトからダウンロードできます。
小学校等休業対応支援金については、
- 厚生労働省サイトから申請書類をダウンロードし作成します。
- 完成した書類を、都道府県ごとに指定された「学校等休業助成金・支援金受付センター」に発送します。
今後フリーランス向けの案件の需要はどうなるか
今後のフリーランス案件の需要動向は、新型コロナウイルス感染症の影響により、総じて厳しい状況が予想されます。
しかし、一方で業種によっては需要が増加している分野も存在しています。
フリーランスワーカーは、自身の専門領域を広げ、営業活動を強化するなど、積極的な対策を講じる必要があります。
専門性の向上に加え、
- スキルセットの多様化を図ることで、影響を受けていない業界・企業との契約獲得に努めることが重要となるでしょう。
まとめ
この困難な状況下においても、フリーランスの方々の活動と生活を支援するための各種助成金や猶予措置が講じられています。
これらの支援策を最大限に活用しながら、自身の業務範囲を広げることで、新型コロナウイルス感染症の深刻な影響を乗り越えていくことができるでしょう。
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本記事がフリーランスの皆様のお役に立てば幸いです。