今後COBOLの習得を目指し、COBOLエンジニアとしてキャリアチェンジを望む人も少なくないでしょう。
しかし、COBOLの未経験者にとって転職は不安材料となるかもしれません。
そこで本記事では、以下の点を解説します。
- COBOLエンジニアの転職ニーズ
- 求人・案件情報
- 年収水準
- 未経験からの転職可能性
- 転職時の留意点
- おすすめの資格
- 転職方法
- フリーランスエージェント
COBOLを活用した仕事に携わりたい方には、必ず参考になる情報が詰まっています。
特に以下の方は一読をおすすめします。
- COBOLエンジニアの転職事情を知りたい方
- COBOLエンジニアとして既に活躍中の方
- 将来的にCOBOLエンジニアを検討している方
- COBOLエンジニアに興味・関心がある方
- 現役ITエンジニアの方
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COBOLエンジニアの転職ニーズ
この節では、事務処理用プログラミング言語COBOLに関するエンジニアの転職需要について説明します。
まず初めに、COBOLがどのような言語で、どのような開発に適しているかを解説します。
COBOLは1959年にアメリカで誕生した事務処理専用のプログラミング言語です。
人間の言語に近い構文で記述できるため、理解しやすく設計されています。
そのため、世界中で広く利用されるようになり、現在でも基幹システムや事務処理システムで活躍しています。
COBOLの主な特徴として、
- 事務処理システムによく使われていること
- 可読性が高いこと
- 保守性に優れていること
- 英語に近い記述で初心者でも比較的簡単に習得できること
- Windows、UNIX、Linuxで利用可能であること
- 規格が統一されていること
などが挙げられます。
COBOLは金融、証券、保険業界などのシステム構築、運用保守、監視、アプリケーション開発に適しています。
結論から言えば、COBOLエンジニアの転職需要は存在します。
2000年代にクライアントサーバーシステムが主流になりましたが、銀行や保険会社の金融系システムや官公庁システムではCOBOLで開発されたシステムが今なお使用されています。
例えば、2019年に大規模システム移行を行ったメガバンク グループでも、現在も汎用機を継続採用しています。
また、クラウド環境への移行が進んでいますが、COBOLを活用できるソリューションも登場し、システム移行自体も数年単位と大規模です。
そのため、COBOLエンジニアが関わることのできる求人や案件は多数存在し、転職需要は依然として高い状況にあります。
COBOLエンジニアの求人・案件情報
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」では、COBOLエンジニアに関する求人・案件情報が豊富に存在しています。
COBOLは金融・証券・保険業界などのシステム構築・運用保守・監視・アプリケーション開発など、様々な分野で活用されていることから、COBOLエンジニアに対する需要が高いことがわかります。
COBOLのフリーランス求人・案件を多数保有しているエージェントも存在しており、COBOLスキルを持つフリーランスエンジニアにとって有益な情報源となります。
COBOLに興味のあるエンジニアの方は、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」をご活用ください。
COBOLエンジニアの年収
この節では、COBOLプログラマーの収入について説明します。
COBOLフリーランサーの収入の詳細は以下の通りです。
職種 | 平均年収 | 最高年収 | 最低年収 |
---|---|---|---|
COBOLエンジニア | 620万円 | 1800万円 | 240万円 |
COBOLプログラマーの平均年収は620万円、最高年収は1,800万円、最低年収は240万円です。COBOLフリーランサーの年収詳細は、月額報酬を年間ベースに換算したものです。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」のCOBOL案件の月額相場は、
- 平均51.7万円
- 中央値50万円
- 最高150万円
- 最低20万円
となっています。一方、従業員エンジニアの平均年収は約469万円と言われています。
COBOLの収入についてさらに詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。COBOLエンジニアとして円滑に転職するためのポイントを知りたい方は、「5.COBOLエンジニアに転職する上で留意すべき点」をご参照ください。
COBOL、未経験からの転職は出来る?
COBOLの未経験からの転職の可能性について説明します。
COBOLは未経験でも転職できる場合がありますが、限られた人のみです。
フリーランスとして未経験のCOBOLの仕事を見つけることはほとんどできません(2021年10月時点の調査によると)。
限られた人とは、次の2種類に分けられます。
- COBOLは未経験ですが、Java、PHP、C言語、C++、JavaScript、Ruby、Python、VB、VBA、VB.NETなど他の言語を使ってエンジニアとしての実務経験がある人です。こうした人はCOBOLが未経験でも、転職やプロジェクトに参加する可能性が高いです。
- COBOLを含めプログラミング自体が初めての人です。この場合は、COBOLの学習から始めなければならないため、この段階での転職は難しいでしょう。
プログラミング初心者の場合、まずはCOBOLの学習できる環境を整えることから始めましょう。
COBOLの学習方法には、独学とプログラミングスクールの2つのパターンがあります。
現在では、オンラインでプログラミングを学べるサービスや、未経験からエンジニアへの転職をサポートし、メンターがついているプログラミングスクールが多数あります。そのため、プログラミングスクールでCOBOLを学ぶことをおすすめします。
すでにCOBOLの学習を始めており、ある程度習得している人は、学習を続けながら、
クラウドワークスやランサーズ、ココナラなどのクラウドソーシングサービス、タイムチケットなどのシェアリングエコノミーサービスを活用して、開発できそうな仕事を探してみましょう。
実戦を通じて経験を積み、実績を重ねることで、ポートフォリオや職務経歴書を作りやすくなります。
COBOLエンジニアに転職する上で抑えておくべきポイント
この節では、COBOLプログラマーへの職種転換において留意すべき重要事項を説明します。
以下の項目にも取り組むことで、高い市場価値を持つCOBOLプログラマーとして認められやすくなるため、特にCOBOL初学者は熟読することが推奨されます。
- 項目1
- 項目2
- 項目3
項目 | 説明 |
---|---|
項目1 | 項目1の説明 |
項目2 | 項目2の説明 |
項目3 | 項目3の説明 |
プログラミング言語の多様化
COBOLだけでなく、他のプログラミング言語の習得も転職の際には重要となります。
COBOLエンジニアとして活躍したい場合は、COBOL開発で頻繁に利用される
- Java
- VB
- VBA
- VB.NET
などの言語を身につけることが求められます。
さらに
- C#
- C++
- JavaScript
- PHP
- Python
- Ruby
など、様々な言語の知識を持つことで有利になるでしょう。
加えて、
- SQL
- PL/SQL
- シェルスクリプト
- AS/400
などの開発経験や知識、
Oracle | DB2 | IMS | HiRDB |
などのデータベース関連の経験や知識、
- Windows
- Linux
- UNIX
- z/OS
などのOSの実務経験や知識、
- 金融
- 証券
- 保険
などの業界知識を多く持ち合わせていれば、希少なCOBOLエンジニアとして企業から高く評価されることでしょう。
また、汎用機からオープン系システムへの移行が進む中、オープン系システムのスキルも身につけておく必要があります。
2024年6月COBOLエンジニアとして職務経歴書を作成
COBOLプログラマーとしての経験を明確に示すため、職務履歴書の作成が重要です。
COBOLの専門知識と関連スキルを活用し、どのような成果を上げてきたかを具体的に記載することで、転職先の企業が適切な役割を想定しやすくなります。
自身の能力を適切に伝えるため、職務履歴書の作成に注力することをお勧めします。
エンジニア向けの職務履歴書の書き方について詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。
資料作成能力の向上
文書作成スキルの向上は、転職の際に重要な要素となります。
COBOLエンジニアとして新しい職場で働く際、
- 仕様書
- 開発計画
- 進捗状況
などをプロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー、コンサルタントと共有する必要があるでしょう。
スムーズな情報共有を実現するため、
- 資料作成の手法
- 論理的な説明と提案ができるよう
にあらかじめ学習しておくことが賢明です。
COBOLエンジニアとして転職する上でおすすめの資格
この節では、COBOLプログラマーとしてキャリアを歩む際に有益な資格について説明します。
COBOLの専門家を目指す場合、関心のある資格については詳しく調査することをお勧めします。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験よりも上位の資格であり、より高度な知識と技能が求められます。
この試験を学ぶことで、以下の幅広い分野の知見を身につけることができます。
- 戦略策定
- コンサルティング手法
- システムアーキテクチャ
- ITサービス管理
- プロジェクト管理
- インフラストラクチャ
- 組み込みシステム開発
- 情報システム開発
- 情報セキュリティ
- システム監査
応用情報技術者の資格を取得すれば、COBOLエンジニアとしての高度なスキルと管理能力を備えていることが証明され、COBOLエンジニアにとって推奨される資格となります。
さらに、この資格を所持していれば、以下のメリットがあります。
- 一部の専門試験や国家資格試験の一部が免除される
したがって、この資格を取得するメリットは大きいと言えます。
システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験は、経済産業省が認証するIT分野の国家資格の一つです。
この試験は、システム開発に必要な要件を定義し、それらの要件を実現するためのアーキテクチャを設計する能力を評価するものです。
システムアーキテクト試験に合格すれば、
- 要件定義
- 外部設計
- システムテスト
- 組み込みシステム
- IoTに関連する知識と理解が身につきます
また、システム開発における上流工程の理解を証明できるため、上流工程の経験を求めるCOBOLエンジニアにとって有益な資格となります。
ただし、この試験の平均合格率は15%程度と低く、2019年秋の試験実績では15.3%でした。
COBOLスキルについては、資格取得によってスキル証明は可能ですが、転職の際に最も重視されるのは、COBOLの実務経験とシステム開発周辺で必要なスキルの保有です。
そのため、COBOL関連の資格は時間的余裕のある方におすすめします。
実務経験がない場合は、まず積極的に実務経験を積む機会を探すことが重要です。
COBOLエンジニアとして転職する方法
この節では、COBOLプログラマーとしての職を変更する手順について説明します。職を変更する主な方法は3つあり、それぞれ詳細に見ていきましょう。
- フリーランス仲介業者を利用する
- 求人サイトを活用する
- 転職エージェントを活用する
フリーランスエージェントを活用する
COBOLの専門家として独立を目指す際、フリーランス支援会社を利用することができます。これらの会社は、技術者に適した案件の紹介から、クライアント企業との交渉、契約締結までの一連の業務を代行してくれます。
具体的には、
- 希望する案件の提案
- 企業面接の同行
- 経歴書の添削
- トラブル対応
- 契約手続きや請求書作成の代行
などを行います。
さらに、
- 商談の練習支援
なども提供しています。
会社によっては、
- 正社員並みの福利厚生制度
- 交流会の開催
- 確定申告サポート
など、様々な特典があります。
フリーランスへの転身を検討中の方、スキルアップを目指す方、高収入を望む方、多様な開発経験を重ねたい方、在宅勤務を希望する方など、COBOLエンジニアの皆さんはぜひ支援会社を活用してみてはいかがでしょうか。
おすすめの会社を見てみる方はこちら→
転職サイトの活用
COBOLエンジニアとして新しい職を見つけるために、転職サイトを活用する方法があります。
転職サイトとは、多数の求人情報を閲覧でき、自分に合った求人に応募できるサービスやプラットフォームのことです。
大手の転職サイトであれば、
- リクナビNEXT
- マイナビ転職
- en転職
- doda
などで、常に全国から約1万件前後の求人が掲載されています。
転職サイトのメリットは、
- 閲覧可能な求人が豊富であること
- 会員ページで自身の転職活動状況やスケジュールを管理できること
- 好きな時期に転職活動ができること
が挙げられます。
大手サイトでも良いですが、エンジニア専門の転職サイトも存在します。
代表的なエンジニア向け転職サイトには、
- Green
- paiza転職
- Wantedly
- 転職ドラフト
などがあります。
その他にもエンジニア向けの転職サイトは多数あります。
COBOLエンジニアとして様々な転職サイトを活用したい方は、以下の記事をご覧ください。
転職を成功させる方法
COBOLエンジニアの転職を支援するサービスとして、専門のキャリアコンサルタントが付き、希望の求人案件のヒアリングから企業の面接対策までを丁寧にサポートしてくれる転職エージェントがあります。
転職サイトには掲載されていない非公開案件の情報提供や、年収交渉などのアドバイスを受けられるメリットがあります。
一般的な転職エージェントとしては、
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
などが知られています。
一方で、エンジニア特化の転職エージェントも存在します。
代表的なものとして、
- レバテックキャリア
- キープレイヤーズ
- Geekly
- Tech Stars Agent
などが挙げられます。
その他にも多数のエンジニア向け転職エージェントがあります。
転職活動の方法が分からない、現職が忙しくて時間が取れないなど、COBOLエンジニアの方は転職エージェントの利用を検討するのがよいでしょう。
専門のコンサルタントに相談しながら、スムーズな転職活動を行えます。
まとめ
この記事では、COBOLエンジニアの転職に関する様々な側面について詳しく説明しました。
- COBOLエンジニアとしての転職ニーズ
- 求人情報
- 年収水準
- 未経験からの転職の可能性
- 転職時の留意点
- おすすめの資格
などを網羅しています。
IT市場の動向を見ても、今後5年から10年はCOBOLの需要が無くなる可能性は極めて低いと考えられます。
転職を検討する際は、事前に十分な調査を行うことが重要です。そうすることで、短期間でCOBOLエンジニアとして活躍できる可能性が高まります。
フリーランスを目指す場合は、まず実務経験を積んでから挑戦するのがよいでしょう。
COBOLエンジニアとして現状に満足せず、常に新しいスキルを身に付け、
スペシャリスト | プロジェクトマネージャー | アーキテクト |
---|
など、様々な職種へキャリアアップすることを検討するのも良いかもしれません。
ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」では、スキルに合わせた案件を紹介してくれます。将来的にフリーランスを検討している方は、ぜひ利用してみてください。
この記事がみなさまのお役に立てば幸いです。