帳簿のつけ方も解説!フリーランスって帳簿は必要?

フリーランスや個人事業主として活動する際、税金の計算や申告は自身で行う必要があります。
従来は会社任せだった納税や確定申告の手続きに不慣れな方も多いでしょう。
しかし、税制上の優遇措置を受けられないリスクや、新型コロナウイルス感染症の影響で支援金を受け取れないケースも想定されます。
適切な帳簿の付け方と申告を怠ると、不利益を被る可能性が高まります。
ここでは、フリーランスの帳簿に関する基本的な知識と、

  • 白色申告
  • 青色申告

に必要な帳簿の記載方法について解説します。

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フリーランスは確定申告のために帳簿付けは必要

フリーランスは確定申告のために帳簿付けは必要

フリーランスは個人事業主として確定申告を行う義務があり、そのためには適切な帳簿の作成が必要不可欠です。
また、一定期間にわたり帳簿を保管しておく責務も負っています。
確定申告の際には、白色申告と青色申告の2つの選択肢があり、それぞれ異なる帳簿が求められます。

  • 白色申告の場合は10万円
  • 青色申告ではe-Tax利用時に65万円、紙申告時に55万円の特別控除が受けられます

長期的にフリーランスを続けていく場合、適切な帳簿の準備と、税制優遇を前提とした帳簿管理や納税、確定申告の理解を深めることが重要となります。

帳簿の種類

帳簿の種類

自営業者や個人事業主が確定申告を行う際に必要となる帳簿の種類と内容について概説します。
帳簿の詳細や税金、納税、確定申告に関する最新情報は、国税庁などの公的機関の信頼できる情報源を参照することが賢明です。

参考リンク 国税庁 - 個人事業者の方の確定申告

主要簿

主要な帳簿には、「仕訳記録」と「総勘定元帳」の2種類があります。それぞれの概要を簡単に説明しますが、実際の記入項目や詳細については、簿記の学習を通して習得することが重要です。

  • 仕訳記録
    仕訳記録は、フリーランスや個人事業主が事業上の取引を日付順に記録する帳簿です。一般的には、

    日付 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要

    といった項目を取引ごとに記載します。

  • 総勘定元帳
    総勘定元帳は、フリーランスや個人事業主が事業上の取引を勘定科目ごとに記録する帳簿です。一般的には、

    日付 相手勘定科目 摘要 借方 貸方 残高

    といった項目を勘定科目ごとに整理して記載します。

補助簿

補助帳簿は主に現金の出入りを記録する現金出納帳、銀行口座の入出金を記録する預金出納帳、商品の仕入れや売上を記録する仕入帳および売上帳、売掛金や報酬の発生と受取を記録する売掛金元帳、手形取引を記録する受取手形および支払手形記入帳の5種類から構成されています。

それぞれの帳簿の概要は以下の通りです。

  • 現金出納帳 現金の増減があった取引を記載する帳簿です。商品購入や備品購入などの支出、商品売上や報酬収入などの収入を記録します。

  • 預金出納帳 銀行口座の預金の増減を記録する帳簿です。現金の引き出しや振込支払い、振込入金など、全ての銀行口座の取引を記載する必要があります。複数の口座がある場合は全ての口座の記録が必要です。

  • 仕入帳および売上帳 仕入帳は商品の仕入れや返品による商品の増減を記録する帳簿です。売上帳は売上発生時に記録する帳簿です。フリーランスエンジニアの場合は売上帳が中心となり、発送基準、引渡基準、検収基準など、契約条件に応じた売上計上のタイミングに注意が必要です。

  • 売掛金元帳 報酬の発生や受取を記録する帳簿です。フリーランスエンジニアでは案件ごとに報酬の発生と受取のタイミングが異なるため、この帳簿で状況を管理することが重要です。

  • 受取手形および支払手形記入帳 手形取引があった場合に記録する帳簿です。フリーランスエンジニアでは手形取引は少ないですが、大型案件や取引先の状況次第では発生する可能性があります。

白色申告に必要な帳簿と書き方

白色申告に必要な帳簿と書き方

白色申告を行う際には、2種類の帳簿を準備する必要があります。

  • 一つは収入金額や必要経費を記録する帳簿
  • もう一つは業務に関連して作成された上記以外の帳簿です。

これらはそれぞれ法定帳簿と呼ばれています。
記入方法は簡便で自由なフォーマットが認められており、主に

  • 売上
  • 雑収入
  • 仕入
  • 雑支出

などの項目を日付、取引内容、金額とともに記載します。
白色申告では「確定申告書B」と「収支内訳書」の提出が求められるため、収支内訳書を基準として帳簿を作成するのが適切でしょう。
ただし、白色申告では簡便な記載方法が認められる一方で、青色申告と比べて控除を受けられない点に留意が必要です。
フリーランスや個人事業主として税制上の優遇や節税を望むのであれば、青色申告に挑戦することをお勧めします。
詳細については、税務署のウェブサイトにある「Ⅰ 白色申告者の帳簿とその記帳のしかた」の項目を参照してください。

青色申告に必要な帳簿と書き方

青色申告に必要な帳簿と書き方

次に、青色申告に必要な帳簿類について見ていきましょう。

  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳
  • 現金出納帳
  • 売掛帳
  • 買掛帳
  • 経費帳
  • 固定資産台帳

が主な帳簿となります。白色申告よりも詳細な記録が求められ、簿記の知識が不可欠です。個人事業主として事業の実態を把握する上でも重要な作業です。分からない点があれば、税務署に相談したり、簿記の勉強をすることをおすすめします。

税務署のウェブサイトにある「Ⅲ 青色申告者の簡易帳簿とその記帳のしかた」を参照すると、帳簿の記載方法が詳しく解説されています。

参考:税務署 - 帳簿の記帳のしかた

その他に、開業届と青色申告承認申請書の提出、青色申告決算書と確定申告書Bの作成・提出が必要です。e-Taxで申告する場合は、特別控除が65万円となるため、必要な書類や機材の準備も怠りなくしましょう。

まとめ

まとめ

この記事では、フリーランスエンジニアとして活動する際の帳簿管理や確定申告の重要性について説明しました。
会社員から独立した場合、税務関連の知識を持つことが不可欠です。
コロナ禍のような非常事態においても、適切な申告と納税を行えば、国や自治体からの支援を受けられる可能性があります。
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是非活用して、フリーランスエンジニアとしてのキャリアを積んでいってください。
この記事がフリーランスに関する理解を深める一助となれば幸いです。