プログラミングの世界には多種多様な言語が存在し、初心者にとってはどの言語を選択するかが大きな課題となります。
言語の選択によって活用できる領域や習得の難易度が異なるため、適切な言語を見極めることが重要です。
本記事では、人気の高い「Python」と「PHP」を取り上げ、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
特に以下の方々に参考にしていただければ幸いです。
- 学習言語を検討中のエンジニア
- PythonとPHPの違いを理解したい方
- 比較的習得しやすい言語を探している方
- 人気の高い言語について知りたい方
Pythonとはどんな言語?
Pythonの可能性と学習における利点・欠点について説明します。
Pythonは、シンプルで読みやすい文法を持つプログラミング言語です。
主な利点は以下の通りです。
- プロトタイピングが容易
- データ解析や機械学習に適している
- オープンソースで無料
- 豊富なライブラリが利用可能
一方で、欠点としては以下のようなことが挙げられます。
- 実行速度が遅い
- スレッド実装が難しい
- モバイル開発には向いていない
利点 | 欠点 |
---|---|
シンプルな文法 | 実行速度が遅い |
データ解析に適している | スレッド実装が難しい |
オープンソース | モバイル開発に向いていない |
Pythonでできること
Pythonは多様なアプリケーションの開発が可能なプログラミング言語です。
- Webアプリに限らず、モバイルアプリ、デスクトップアプリ、組み込みシステムなど、様々な種類のソフトウェアを作ることができます。
- また、機械学習を活用したロボット開発においても、Pythonは効率的に利用できます。
人工知能分野は今後大きな成長が見込まれるため、Pythonは将来性の高い言語と言えるでしょう。
- さらに、Pythonを使えば自動データ処理や分析を行うことができます。
- Web上の特定データを自動通知したり、条件に合致するデータをCSV形式で抽出したりと、多様な用途に活用できます。
- 加えて、Webスクレイピングによるデータ収集とデータ集約もPythonの長所です。
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Pythonを学ぶメリット
Pythonの習得によってもたらされる恩恵について説明していきましょう。
- プログラミングの基礎を学ぶことができる
- データ解析や機械学習の分野で活用できる
- Webアプリケーションの開発が可能になる
- 自動化スクリプトを作成できる
分野 | 利用例 |
---|---|
データ解析 | NumPy、Pandas、Matplotlib等のライブラリを使用 |
機械学習 | scikit-learn、TensorFlow、PyTorchなどのライブラリを活用 |
Webアプリケーション | Django、Flask等のWebフレームワークを使用 |
自動化 | OSコマンドの実行、ファイル操作などを自動化 |
Pythonは汎用的で読みやすい言語なので、様々な分野で活用できます。
プログラミングの基礎から実践的な応用まで、Pythonの習得は大きな恩恵をもたらします。
Pythonはコードが読み易い
Pythonの長所の1つは、コードの可読性が高いことです。大規模なプログラミングを行うと、コードが複雑化し、細かな間違いが増えがちです。
そこでPythonが開発されました。
Pythonでは少ないコード量で簡潔に記述でき、誰もが同様の構文で書くことができます。
そのため、初心者でも理解しやすく、学習を始めやすい言語と言えるでしょう。
プログラムの実行が速い
プログラムの実行スピードの速さは、Pythonの長所の一つです。
Pythonはインタープリター型の言語であり、他の言語で必要なコンパイル過程を経ずに実行が可能です。
そのため、プログラムの実行準備に要する時間が極めて短縮されます。
加えて、Pythonのソースコードは簡潔であるため、細かな間違いを防ぎ、開発期間の短縮化にも貢献します。
また、Pythonには豊富なライブラリが用意されているため、目的に応じた適切なライブラリを活用することで、効率的な開発を行えるでしょう。
Pythonを学ぶデメリット
Pythonは確かに利用しやすく、様々な利点を持っていますが、同時に欠点も存在しています。
実行速度が遅い
Pythonは実行時に一行ずつ解釈されるインタープリター型の言語であり、変数の型を事前に宣言する必要がない動的型付けの言語です。
このような特性から、Pythonのプログラム実行速度は比較的遅くなる傾向にあります。
Pythonは汎用性が高く、様々な分野で活用できる言語ではありますが、高速な処理能力が求められる開発には向いていないと考えられます。
2024年6月インデントが必要
Pythonにおいて、インデントは必須の要素と言えますが、同時にこれは短所の1つとも捉えられます。
Pythonでは、コードのブロックを識別するためにインデントが用いられるため、インデントの存在は不可欠なのです。
インデントを怠ると、エラーが発生してしまうので、細心の注意を払う必要があります。
Pythonは日本語のサポートが少ない
日本語でのPythonサポートが不十分なことは、この言語の欠点と言えます。Pythonは世界的には長年にわたり人気が高かったものの、日本国内での利用は比較的新しい傾向にあります。
そのため、
- 日本語によるPythonに関するウェブサイトなどのリソースが乏しく
- 開発や学習の際に困難に直面する可能性があります。
PHPとはどんな言語
この節では、PHPの機能や長所・短所について説明いたします。
PHPの主な機能は以下の通りです。
- Webアプリケーション開発
- データベース操作
- データ解析・可視化
- システム管理ツール
PHPの長所としては、
- オープンソースで無料
- クロスプラットフォーム対応
- 豊富な関数群
- 大規模なコミュニティ
一方で短所としては、
- 動的型付け言語のため、型の不整合によるバグが発生しやすい
- 並列処理に向いていない
PHPの機能や長所・短所を理解することで、適切な用途で活用できるようになります。
PHPの可能性
ウェブアプリケーション開発に適した言語であるPHPは、以下のような機能を備えています。
- 問い合わせフォームの構築
- ECサイトの構築
- WordPressのテーマやプラグインの開発
- 広告配信システムの開発
- コンテンツ管理システムの開発
- SNSの開発
一般的なウェブサイトの制作にはPHPが不可欠です。HTMLの中にプログラムを埋め込める点が、ページ表示とプログラムの関係を把握しやすくしています。
企業サイトやオンラインストアの構築に活用できるほか、人気CMSのWordPressプラグイン開発にも利用可能です。CMSそのものの開発にも使われるため、ウェブサイト制作において重要な位置を占める言語と言えるでしょう。FacebookやTwitterなどの世界的SNSもPHPで開発されています。
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PHPを学ぶメリット
PHPは、様々な分野で幅広く利用されているプログラミング言語です。
この言語が持つ長所について説明していきましょう。
- HTMLに埋め込んで使用できる
- 無料で利用できる
- クロスプラットフォームに対応している
- 豊富なライブラリを利用できる
- 大規模なWebアプリケーションの開発に適している
初心者にとっつきやすい
PHPは初学者にとって習得しやすい言語と評価されています。
Webアプリケーションを構築し、実際に動作させるまでの手順が簡単で、比較的短期間で習熟できます。
日本国内でもPHPユーザーが多数存在し、ウェブ上に豊富な情報が存在することから、PHPを学習するメリットは大きいと言えるでしょう。
汎用性の高い言語である
PHPは多様なサービスで活用されているため、汎用性に優れ、その結果、求人数も多いという大きな利点があります。
総合的に判断すると、PHPは比較的習得しやすく、需要があり、さまざまな業務で活用できる機会のある言語だと言えるでしょう。
PHPを学ぶデメリット
PHPは人気が高く、習得が容易であるため、初学者にも適した言語と言えます。
しかし、一方で欠点もあります。
Webアプリケーションの開発に限定されないPHP
PHPの利用範囲はWebアプリケーションに限られる傾向があります。
この言語がWeb関連のサービスに特化しているため、
- 習得が容易な一方で、
- Web以外の領域での活用が難しいという側面があります。
ソースコードにバラつきが生まれやすい
PHPは柔軟性に富んでいるため、時として自由度が高すぎると感じられることがあります。この自由度は一方で利点ともなり得ますが、
- 開発者によってコーディングスタイルがまちまちになりがち
- 結果としてコードの保守性が損なわれる恐れがあります
実行速度が遅い
PHPは動的型付けのスクリプト言語であり、コンパイル言語と比べると実行時のパフォーマンスが劣る傾向にあります。
しかし、近年のPHPの高速化への取り組みにより、実行速度の問題が深刻化するケースは減少しつつあります。
Pythonとの人気度比較
ある調査会社が実施したプログラミング言語に関する実態調査の結果が明らかになりました。全体の人気ランキングは、以下のとおりでした。
- 1位がC言語/C++
- 2位がPython
- 3位がJavaScript
Pythonは前回調査から大きく順位を上げており、約3割の回答者が利用していることから、非常に人気が高い言語であることがわかります。
また、この調査では回答者の所属企業をユーザー企業とIT企業に分けて集計も行われました。
ユーザー企業(151人)の結果は以下の通りでした。
順位 | 言語 | 人数 |
---|---|---|
1位 | C言語/C++ | 29人 |
2位 | Python | 23人 |
3位 | VBA | 22人 |
4位 | PHP | 10人 |
5位 | Java | 9人 |
一方、IT企業(210人)の結果は次のようになっています。
順位 | 言語 | 人数 |
---|---|---|
1位 | C言語/C++ | 35人 |
2位 | Java | 34人 |
3位 | C# | 20人 |
4位 | PHP | 17人 |
5位 | Python | 16人 |
このように、ユーザー企業とIT企業の両方においてPHPやPythonの利用者が多数いることから、これらの言語への需要が高いことがうかがえます。
まとめ
PythonとPHPは、Webサービスやアプリケーション開発において広く活用されている言語です。
Pythonは初学者にも習得しやすく、PHPはWeb分野で高い需要があります。
現役のプログラマーの間でも両言語の人気は高く、学習する価値は大きいと言えるでしょう。
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本記事が皆様の参考になれば幸いです。