インターネットの普及に伴い、様々な分野で利便性が向上しています。
その中でも、SaaSは幅広い領域に好影響を及ぼしており、投資家からも注目されている業界です。
本稿では、以下について解説します。
- SaaSの概要
- SaaSの特徴
- SaaSで必要とされる職種
- SaaSの将来性
SaaS業界への転職を検討中の方、SaaSについて知りたい方、SaaSの特徴を理解したい方、SaaS業界で求められる職種や将来性を知りたい方は、ぜひご覧ください。
気になる内容をタップ
そもそもSaaSとは
ソフトウェアをインターネット経由でサブスクリプション形式で提供するサービスを指す「SaaS」は、近年急速に成長している分野です。
- 従来のように自社でソフトウェア製品を所有する必要がなくなり、定期的なメンテナンスも不要になります。
- インターネット接続環境さえあれば、場所を選ばずにアクセスできるメリットがあり、リモートワーク需要の高まりから重要性が増しています。
SaaS業界の特徴
この節では、SaaSビジネスが有する独自の性質について説明いたします。
SaaSサービスは、
- ユーザーにとってはソフトウェアの購入や管理が不要で、インターネット経由で必要な機能を利用できるメリットがあります。
一方で事業者側は、
- 継続的な収益が見込めるビジネスモデルを構築できる点が魅力的です。
ただし、
- ユーザーのニーズに合わせて常に改善を重ねていく必要があり、サービス運営には注意を要します。
サブスクリプションモデルの特徴と利点
SaaS業界では、一括払いではなく定期的な料金支払いによってサービスが提供されることが特徴です。この方式では、
- 利用者は初期コストを抑えられ、
- 提供側は収入予測が立てやすくなるなど
の利点があります。
最近では、動画配信などさまざまな分野でこの料金体系が採用されています。
SaaS業界の成長と投資の活況
SaaSビジネスは現在、多額の投資を呼び込む分野となっています。
世界中で定額課金モデルを採用し成功を収めた企業は数多く存在し、AdobeやMicrosoft Office365などが代表例です。
日本国内でも高齢化や人口減少に伴う生産性向上ニーズが高まる中、SaaSが活躍できる領域は幅広いと見なされています。
成長余地が大きいとされるSaaS分野では、数十億円規模の資金調達が活発に行われています。
例えば、
- 人事労務クラウドソフトを手掛けるSmartHR社は2021年6月、約156億円の資金を調達しました。
SaaSの成長と働き方改革
国内SaaSマーケットは年率13%で拡大しており、2024年には1.12兆円規模に達すると予測されています。
コロナ禍によるテレワーク普及などを背景に、働き方の変革が進み、SaaSソリューションへの関心が高まっています。
成長余地の大きい有望分野と言えるでしょう。
SaaS業界で必要とされる職種と年収
この節では、SaaSセクターで求められる職種と給与水準について説明します。
SaaSベンダーで働く際に期待できる職務と報酬レベルを解説していきます。
- エンジニア職
- 営業職
- その他職種
- マーケター: 400万円~800万円
- デザイナー: 400万円~700万円
- プロジェクトマネージャー: 500万円~1000万円
職種 | 年収 |
---|---|
システムエンジニア | 400万円~800万円 |
アプリケーションエンジニア | 500万円~1000万円 |
インフラエンジニア | 500万円~900万円 |
職種 | 年収 |
---|---|
営業 | 400万円~1200万円 |
セールスエンジニア | 600万円~1000万円 |
SaaSインサイドセールスの重要性
インサイドセールスとは、営業担当者が顧客先を訪問することなく、電話やメール、Web会議などのツールを活用して販売活動を行うことを指します。
テレアポと混同されがちですが、インサイドセールスでは電話のみならず、様々な手段を組み合わせて活用します。
SaaSなどのクラウドサービスは、導入までに時間を要する傾向があり、企業側で慎重に検討を重ねる必要があります。
そのため、顧客との関係性を大切にするインサイドセールスの手法が、SaaSの営業に適していると考えられています。
インサイドセールスの平均年収は、概ね
- 400万円から600万円程度
とされています。
フィールドセールスの重要性と年収水準
フィールドセールスとは、顧客先を直接訪問し、商品やサービスを提案する営業活動を指します。
- インサイドセールスで絞り込まれた有望な顧客に対し、重点的にアプローチを行います。
- 顧客との対話を通じて課題を把握し、適切な解決策を提示することで、成約率の向上が期待できます。
特にSaaSビジネスにおいては、単なる受注にとどまらず、継続的な契約を獲得することが収益につながるため、顧客との良好な関係構築が不可欠です。
SaaS業界のフィールドセールス従事者の平均年収は、
400万円 | から | 600万円 |
程度が | 一般的 | です。 |
カスタマーサクセスの重要性と役割
カスタマーサクセスは、企業が提供するサービスの利用継続率を高め、解約率を抑制することを目的とした役割です。顧客からの問題点を把握し、開発部門にフィードバックを行うことも、この業務の一環と言えるでしょう。
SaaS企業にとって、初期の契約獲得だけでなく、その後の継続率向上が収益につながるため、カスタマーサクセスは極めて重要な役割を担っています。
SaaS企業におけるカスタマーサクセス担当者の年収は、以下のとおりです。
400万円 | 〜 | 800万円 |
マーケターの役割と重要性
マーケティング担当者は、販売プロセスの初期段階で、ターゲット層の特定や潜在顧客の発掘などの重要な役割を担っています。
企業のサービスを広く認知してもらうため、
- テレビやウェブ広告
- ソーシャルメディア
などを活用しています。
SaaSビジネスでは、長期的な顧客関係を構築することが不可欠であり、自社サービスに適した顧客を見つけ出したり、既存顧客のデータを分析したりすることが重視されます。
SaaS企業におけるマーケティング担当者の年収は、
500万円から1,000万円程度になる場合もあります。
SaaSエンジニアの役割と年収
SaaSサービスを提供する企業では、技術者には継続的な改善と顧客満足度の維持・向上が求められます。
そのため、開発時には保守性や可読性の高いコーディングが重視されます。
ユーザーの利用ログを分析し、利便性を高める新機能の実装を行います。
SaaS企業の技術者の年収水準は以下の通りです。
500万円 | 〜 | 1,000万円 |
SaaS業界の将来性
ここ数年、ソフトウェア全体がクラウドへと移行する傾向が顕著になり、企業や個人を問わず、「所有」から「利用」へとシフトする動きが加速しています。
ベンチャーキャピタルのBessemer Venture Partnersが発表した「State of the Cloud 2020」によれば、
- 5年以内にソフトウェア市場の半分以上がクラウド化すると予測されています。
つまり、SaaSの領域はさらなる成長が見込まれ、将来性の高い分野であると言えるでしょう。
まとめ
ソフトウェアをインターネット経由でサブスクリプション形式で提供するサービスが「SaaS」と呼ばれています。
働き方の多様化に伴い、この分野は急速に成長を遂げており、投資家からも注目されています。
SaaS企業では、以下のような役割が求められます。
- インサイドセールス
- フィールドセールス
- エンジニア
つまり、幅広い人材に活躍の機会があるということです。
SaaSに関心がある方は、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」をご利用ください。
フリーランスを目指す人は、xhoursを活用して第一線で活躍しましょう。
皆様の活動に役立てば幸いです。