フリーランスと正社員では、住宅ローンを組む際の条件が異なるという認識があるかもしれません。
しかし、実際にはフリーランスでも住宅ローンの利用は可能です。
ただし、一定の要件を満たす必要があります。
本稿では、フリーランスと正社員における住宅ローン取得の違いを解説し、フリーランスが住宅ローンを獲得するための重要なポイントを詳しく説明します。
適切な条件をクリアすれば、フリーランスでも夢の住まいを手に入れることができます。
気になる内容をタップ
フリーランスと会社員の住宅ローンの違い
フリーランスが住宅ローンを申請する際、年収の扱いが会社員とは異なります。
銀行は確定申告書と納税証明書の提出を求め、所得金額を年収として参照します。
しかし、フリーランスの所得は変動が大きいため、その年だけでなく過去2年分の所得も確認されます。
- 前年や前々年の所得が低ければ、ローン審査が通らない可能性があります。
- 一方で、節税対策として経費を多く計上し過ぎると、所得が低く見積もられ、ローンが組みにくくなる恐れがあります。
フリーランスが住宅ローンを計画する場合、3年前から適切な確定申告が求められます。
フリーランスが住宅ローン審査を通すためのチェック項目
フリーランスが住宅ローンを組む際の審査基準について説明します。
重要なポイントは6つあり、いずれかひとつでも欠けていると融資が難しくなる可能性があります。
それぞれの項目を慎重に確認する必要があります。
では、フリーランスが住宅ローン審査に合格するための要件を詳しく見ていきましょう。
要件 | 説明 |
---|---|
1. 安定した収入 | 過去2年間の確定申告書類で収入の安定性を確認します。 |
2. 十分な借入額 | 年収の3分の1以内の借入額が目安です。 |
3. 返済能力 | ローン返済後の手取り額で生活できるかを審査します。 |
4. 長期的な事業継続性 | 今後も事業が継続できる見込みがあるかを確認します。 |
5. 資産の有無 | 預貯金や投資資産などの有無を審査材料にします。 |
6. 連帯保証人 | 連帯保証人がいると審査がスムーズになります。 |
フリーランスと住宅ローン審査
フリーランスの活動期間が長ければ長いほど、社会的な信頼性が高まり、住宅ローンの審査を通過しやすくなります。
しかし、フリーランスとしての活動を始めたばかりの方は、住宅ローンの承認を得ることが難しくなります。
自営業者の場合、住宅ローン申請の条件として、事業実績が3年以上あることが求められます。
ただし、
- 個人事業主からの法人化の場合は、法人としての事業年数が審査対象となるため、注意が必要です。
過去の支払い実績が住宅ローン審査に影響
過去の返済履歴には、税金の支払い、クレジットカード利用、ビジネスローンや自動車ローンなどが含まれます。
遅延や未払いの記録があると、住宅ローン申請時に不利な影響を及ぼす可能性があります。
さらに、レンタル店での小さな延滞履歴でさえ、審査対象となる場合もあるため、注意が必要です。
自己資金率と住宅ローン返済額の関係
自己資金の額が多ければ多いほど、頭金の割合を高く設定することが可能となり、借入金額や返済負担を軽減することができます。
物件価格に対する自己資金の割合は、20%程度が目安とされています。
ただし、この数値は高齢者層や相続による資金も含まれた平均的な割合であり、実際にはやや低めの水準となるでしょう。
例えば、
- 自己資金率20%を前提に
- 物件価格4,000万円
- 返済期間35年
- 金利1.36%の住宅ローンを組んだ場合
自己資金率が10%下がると、月々の返済額は1万2,000円増え、返済総額は約100万円多くなります。
適切な自己資金を準備した上で、住宅ローン審査に臨むことが賢明です。
住宅ローン加入時の団体信用生命保険
住宅ローンを組む際には、万が一の事態に備えて保険への加入が義務付けられています。この保険は、借り手が病気や事故で万が一の場合、残りの返済額を補償する制度です。
保険金によって家族に借金を残すことなく、安心して自宅に住み続けられるようになっています。
ただし、加入時の健康状態が重視され、体調不良者は加入が認められません。
つまり、住宅ローンそのものが組めなくなる可能性があるのです。
住宅ローン借入時の保証人について
勤め人が住宅ローンを組む際、保証会社との契約で保証品は必要ありません。
一方、フリーランスの場合は保証人が求められることもあります。
年収に比べて借入金額が大きいと、連帯保証人を立てる可能性が高まります。
連帯保証人とは、債務者が返済できなくなった時に代わりに返済義務を負う存在です。
- 通常は親族に依頼するケースが多いでしょう。
そのため、事前に家族や親族に保証人になってもらえるか確認しておくことが賢明です。
まとめ
フリーランスでも住宅ローンを組むことは可能ですが、会社員とは異なり、いくつかの条件をクリアする必要があります。
条件を満たせない場合、住宅ローン審査に落ちる可能性があるため、フリーランスになる前に審査基準を確認しておくことが重要です。
- ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用すれば、適切な準備と対策ができます。
本記事が皆様の参考になれば幸いです。