インフラエンジニアの仕事や年収アップに必要なスキルを解説

インフラエンジニアという職種は、IT業界で高い需要があり、手厚い報酬が期待できます。この職種の年収水準や仕事内容、必要なスキル、資格、将来性などについて詳しく説明します。

IT技術の進化に伴い、インフラエンジニアの役割は重要視されており、その年収は魅力的な水準にあります。年収の平均や最高額、アップに必要な要件などを丁寧に解説しますので、この職種に興味のある方や現役のインフラエンジニアの方は、ぜひ参考にしてください。

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インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアの職務は、IT基盤の企画、構築、そして維持管理を担うことです。

まず初めに、要求される機能や性能を検討し、予算と期間内で実現可能な仕様を決定します。
この設計段階では、プログラムの動作フローやエラー処理まで想定しながら進めます。

次に設計書に基づき、

  • 必要なハードウェアやソフトウェアを用意し、組み立てや設置、設定作業を行います。
  • 場合によってはプログラミングも行います。

構築が完了したら動作確認とテスト実施の上、本番運用に移行します。

運用開始後は24時間365日の無停止運転が求められるため、システムの監視と保守を欠かせません。
トラブル発生時には即座の対応が必要不可欠です。

インフラエンジニアの年収

インフラエンジニアの年収

この節では、インフラエンジニアの収入状況について詳しく説明します。
フリーランスとして働く場合と企業に雇用される場合の年収を比較し、それぞれの特徴を明らかにしていきます。

フリーランスのインフラエンジニアの平均年収は820万円、最高年収は2,400万円、最低年収は36万円となっています(ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」調べ/2021年7月時点)。
月額単価では、平均が68.4万円、中央値が65万円、最高が200万円、最低が3万円です。
時給単価に換算すると、平均が4,647円、中央値が4,640円、最高が16,250円、最低が2,000円となります(ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」調べ/2021年7月時点)。

一方、企業に雇用されたインフラエンジニアの平均年収は522万円と言われています。
これは全エンジニアの平均年収469万円を上回る水準です。
年代別に見ると、

  • 20代が373万円
  • 30代が509万円
  • 40代が605万円
  • 50代以上が701万円

となっており、経験を重ねるごとに収入が増加する傾向にあります。

フリーランス 企業雇用
平均年収 820万円 522万円

以上の数値を比較すると、フリーランスのインフラエンジニアの方が企業に雇用された場合よりも平均で約298万円(1.6倍)高収入を得られることがわかります。
インフラエンジニアとして活躍するなら、高年収が期待できるフリーランスの道を選ぶことをおすすめします。

インフラエンジニアの年収アップに必要なスキル

インフラエンジニアの年収アップに必要なスキル

この節では、インフラエンジニアの収入向上に求められる能力について説明します。
インフラエンジニアとして必要な知識と技術を身につけることで、高い報酬を得る機会が増えると考えられます。
今後インフラエンジニアを目指す方も、高収入を実現するための参考にしていただければ幸いです。

ネットワークスキルの重要性

インフラ分野で活躍するエンジニアにとって、収入を向上させるための重要な能力は、ネットワーク技術の習得です。

  • TCP/IPの理解
  • プロバイダーの仕組み
  • ルーター
  • スイッチングハブ
  • DHCPの知見
  • LAN/WANの構築
  • 無線LANの設計

など、ネットワークに関する幅広い知識が求められます。
加えて、基礎的なIT知識を備え、最新の動向を常に把握する姿勢も欠かせません。

サーバースキルがインフラエンジニアの年収アップに必要

インフラエンジニアにとって収入を向上させるための重要なスキルは、サーバー関連の知識と技術です。
業務においてサーバーの構築や運用を行う際、

  • LinuxやWindows Server、UNIXなどのサーバーOSを操作する必要があります。

また、各種サービスで利用されるソフトウェアに関する幅広い知識が求められます。

  • Webサーバー
  • メールサーバー
  • ファイルサーバー
  • FTPサーバー
  • プロキシサーバー
  • DHCPサーバー
  • DNSサーバー
  • DBサーバー

など、様々なサーバーの知識を持つことが有利です。
ただし、すべてのサーバーOSのスキルを習得する必要はありません。企業や案件によって使用するOSは異なるため、国内で最も普及しているWindows Serverから学習を始めるのが賢明でしょう。

セキュリティスキルがインフラエンジニアの年収アップに必須

インフラ構築を担う技術者にとって、重要な能力は情報保護に関する専門知識です。
企業の機密データや顧客の個人情報など、外部に漏洩してはならない情報がサーバーに保管されています。
そのため、システムの設計段階から情報漏えい対策を講じることが不可欠となります。

  • セキュリティ管理
  • ファイアウォール設定
  • セキュリティソフトの活用

など、幅広い知見を持つことで高い報酬が期待できます。

プロジェクト管理能力がインフラエンジニアの年収アップに必須

インフラ分野で活躍する技術者にとって、収入を向上させるための重要な能力は、プロジェクト全体を統括する力です。
インフラ技術者は、以下の業務を担います。

  • 要件の確認
  • 設計
  • 構築
  • 運用
  • 保守

そのため、担当領域に捉われず、プロジェクト全体を見渡して業務に当たることが求められます。

クラウド対応スキルの重要性

インフラ技術者にとって収入を向上させるための重要なスキルは、クラウド関連の専門知識です。
近年、クラウドサービスが広く普及したことで、

  • 仮想化の理解
  • 仮想化を考慮したインフラ構築力
  • IaaS、PaaS、SaaSなどクラウドサービス全般の知見

が求められるようになってきました。
そのため、クラウド対応力を備えていれば、インフラ技術者としてより高い評価を得られるでしょう。

コミュニケーション力がインフラエンジニアの年収アップに不可欠

インフラエンジニアが収入を伸ばすためには、円滑な対話能力が欠かせません。
顧客の要望を正しく理解し、作業の進捗状況を適切に報告したり、交渉を行ったりするには、確かなコミュニケーション力が求められます。

さらに、IT業界の動向や最新技術に関する情報を入手するうえでも、幅広い人脈を持つことが重要となり、そのためにもコミュニケーション能力が必要不可欠です。

インフラエンジニアの年収アップにおすすめの資格

インフラエンジニアの年収アップにおすすめの資格

この節では、インフラエンジニアの収入向上に役立つ資格について説明します。
インフラエンジニアには多岐にわたる能力が求められるため、関連資格の取得により、自身の専門性を裏付けることができます。

ネットワークスペシャリスト試験の難易度と重要性

ネットワーク分野における高度な専門知識を評価する資格試験として、ネットワークスペシャリスト試験が存在する。
この試験は、インフラ関連のエンジニア職種の中でも特に難易度が高いことで知られている。

  • 要件定義から設計、構築、品質管理、運用、保守、セキュリティまで、ネットワークに関わる幅広い領域の知見が問われるため、インフラエンジニアにとって有益な資格と言える。

AWSクラウド認定資格の重要性

AWS認証は、クラウド環境でのアプリケーション開発やオペレーション業務を遂行するための専門的な技術力を有していることを公的に証明する制度です。
この認証には、以下のようなレベル別資格と専門資格があります。

  • ベーシック
  • アソシエイト
  • プロフェッショナル
専門資格
セキュリティ
ビッグデータ
高度なネットワーキング

現代においては、Webサービスだけでなく企業の業務システムもクラウド上に構築されることが一般的になっています。そのため、インフラエンジニアとしてAWS認証資格を取得しておくことは、クラウド技術の習熟度を示す重要な指標となり、強くおすすめできます。

シスコ技術者認定の概要

ネットワーク機器大手のシスコシステムズが提供する認定資格は、同社製品に関する専門知識を証明するものです。
シスコ製品は世界中で幅広く活用されているため、この資格は国際的な基準となっており、ネットワーク分野で多くの取得者がいます。
シスコ機器を利用する企業が多数あるため、この資格を持つことでインフラエンジニアとしての需要が高まる可能性があり、取得をお勧めします。
認定レベルは5段階あり、

  • アソシエイト以上のレベルを目指すことが賢明でしょう。

情報セキュリティマネジメント試験の概要

サイバーセキュリティの維持・向上を目指す資格試験です。
情報のセキュリティに関する知識の提供、調査、分析、評価、指導などを行います。

  • インフラエンジニアにとっては、セキュリティ管理、技術、対策方法、関連法規などを学ぶ機会となり、有益な資格と言えます。

オラクルマスター資格の重要性

ORACLE MASTER(オラクルマスター)は、日本オラクル社が公式に運営する「Oracle Database」シリーズの技術力を認定する資格制度です。
オラクル社のリレーショナルデータベース管理ソフトウェア(RDBMS)は、国内市場で約半数のシェアを占め、長年にわたり首位を維持しています。
この資格を取得することで、

  • データベース技術の証明
  • RDBとSQLの知識が身に付く

ため、インフラエンジニアにとって有益な資格と言えます。

インフラエンジニアのニーズ

インフラエンジニアのニーズ

この節では、ITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」が公開している職種別の募集情報を分析すると、インフラエンジニアの案件数は13,033件に上ります(2021年7月時点)
同時期のフリーランス求人・案件の総数は198,620件であり、インフラエンジニアの占有率は約6.6%と算出されます。
他の職種と比べて圧倒的な案件数を誇るインフラエンジニアは、IT業界で高い需要があることが数値から裏付けられます

インフラエンジニアの将来性

インフラエンジニアの将来性

この分野における技術革新の進展と市場の拡大により、インフラエンジニアの需要は今後も高まっていくと考えられます。
クラウドサービスの市場規模は年々拡大しており、2019年度には前年比21.4%増の2兆3,572億円に達しました。
また、企業によるクラウドインフラサービスへの支出額も増加傾向にあり、2024年には2,840億ドル(約30兆3,880億円)に達すると予測されています。
さらに、以下の新しい技術の発展により、ITエンジニアの需要が高まることが見込まれています。

  • AI
  • IoT
  • ビッグデータ
  • ブロックチェーン
  • xR
  • 5G

一方で、エンジニアの高齢化などの要因から、2030年までに79万人のITエンジニア不足が生じる可能性もあります。
このように、短期的にも中長期的にも、インフラエンジニアの需要は増加し続けると考えられます。

まとめ

まとめ

この記事では、インフラエンジニアという職種に焦点を当て、その年収の詳細、仕事内容、必要なスキル、有益な資格、需要、将来性について詳しく説明しています。

インフラエンジニアとして活躍するためには、明確な目標を設定し、継続的な学習が重要となります。
目標を持つことで、行動の方向性が定まり、自然と年収もアップすることでしょう。

高年収を望むならITフリーランス向けダイレクトスカウト「xhours」を活用することをお勧めしますが、未経験者にはフリーランス案件への参加が難しい場合があります。
そのため、

  • 会社員としてインフラエンジニアや関連分野での実務経験を積んだ後
  • フリーランスとして独立することを検討する

のが賢明です。

インフラエンジニアとして高年収を目指すなら、今こそ第一歩を踏み出す良い機会です。