フリーランスは働く時間や場所に選ばれないといった魅力があります。
自由度が高い反面、どこで仕事をすれば良いのか悩んでしまう人も少なくありません。
更には、自由度が高いため、仕事とプライベートの切り替えが上手く行かずに生産性が落ちてしまうケースもあります。
本記事では、フリーランスが仕事場を選ぶ上での基本知識や、場所ごとのメリット・デメリット、仕事場を選ぶポイントなどを解説します。
最後まで読むことで、自分に適した仕事場を見つけることができ、生産性が上がります。
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働く場所の基本知識
フリーランスとして仕事場を選ぶ際に、何かルールや法律が気になりますよね。
本章では、フリーランスが働く場所の基本的な知識を解説します。
フリーランスでも登記が必要なのか?
個人事業主のフリーランスは事務所を登記する必要がありません。
法人登記が必要なパターンは法人の場合のみとなります。
一人会社として法人化する場合には、「本社所在地」を法務局に登記する必要があり、
登記した住所は誰でも閲覧できるように公開されます。
法人化し、登記する場合の注意点として賃貸物件の場合は、賃貸借契約上、自宅の住所を登記できないケースもあるので覚えておきましょう。
フリーランスが利用できる仕事場の選択肢
自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、好きな場所で働けることは、フリーランスのメリットの1つです。
しかし、フリーランスはほとんどが自宅を仕事場として選んでいます。
日本政策金融公庫が発表した「フリーランスの実態に関する調査」では、約7割のフリーランスが自宅の居室、自宅併設の事務所・作業場等と回答しています。
出典:日本政策金融公庫「フリーランスの実態に関する調査」https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/sme_findings180322.pdf
フリーランスの働く場所一覧とメリット・デメリット
本章では、フリーランスの働く場所一覧とメリット・デメリットについて解説します。
自宅で働く
自宅で働くといえど、人によって環境は様々です。
仕事専用部屋で黙々と作業できる環境や、リビングで子どもを見ながら作業する環境などです。
前述しましたが、フリーランスの仕事場として自宅が最も多く選択されています。
メリット
- 通勤や退勤にかかる時間がない
- 交通費がかからない
- 家賃や光熱費などが最小限になる
- 家賃や光熱費の一部を経費として計上できる
- 家具や仕事道具などを自由に選べる
自宅で仕事をすることは様々なメリットがありますが、特に固定費や交通費が抑えられることが非常に大きなメリットと言えます。
さらに、手続きが必要ですが家賃や光熱費を一部経費として計上が可能です。
デメリット
- 仕事とプライベートの切り替えが難しい
- 自宅の住所が漏れやすい
- 打ち合わせなどで利用しにくい
- 賃貸の場合、規約に抵触する可能性がある
自宅で仕事をすると、誘惑が多いため仕事とプライベートの切り替えが難しくなります。
仕事モードに入れなかったり、娯楽に走ってしまったりする可能性があります。
カフェ
カフェはフリーランス以外にも、学生や会社員など多くの人が利用しています。
電源の有無やテーブルの大きさなどを確認し、快適に作業できるカフェを探すことをおすすめします。
メリット
- 固定費がかからない
- 気分転換になる
- 飲食が気軽にできる
カフェのメリットは気分転換になることです。
自宅と違う場所で作業すると、リラックスしすぎないため気分転換にもなり意外と集中できるでしょう。
さらには、カフェで仕事をした時の料金は経費になる場合があります。
カフェに行く頻度にもよりますが、コーヒーなどのリーズナブルな金額に設定されている飲み物に関しては、経費として認められる場合がほとんどです。
しかしオムライスやピザなどのがっつりとした食事代は経費として認められない恐れがあるので注意が必要です。
デメリット
- 飲食代がかかる
- Wi-Fiのセキュリティに不安がある
- 周囲の音が気になって集中できない可能性がある
- 移動時間が発生する
カフェで作業する場合は、飲み物など何かしらの注文が必要です。
他にも、周囲の声や音が気になって集中できない場合もあります。
しかし、特に注意しなければならないポイントはセキュリティ面です。
カフェで提供されるWi-Fiの中には、暗号化されていない物もあるため情報が盗まれる可能性もあります。
情報漏洩にリスクを感じる人は、携帯のテザリングやポケットWi-Fiを利用しましょう。
図書館
図書館の中には、Wi-Fiや電源が設置されているだけでなく、個室も設置されている場合があります。
しかし、図書館によってパソコンを持ち込んではいけなかったり、滞在時間に制限があるケースがあるため、事前にルールを確認しておきましょう。
特に、飲食物には細かいルールが定められているので確認は必須です。
メリット
- 無料で利用できる
- 本で調べながら仕事ができる
- 静かな環境で仕事ができる
図書館で仕事をする上で1番大きなメリットは、無料で利用できることでしょう。
さらには、静かな環境で仕事に集中しやすく、本で調べることもできるため集中しやすい環境です。
デメリット
- 静かな場所なのでタイピングに気を使う
- 移動時間が発生する
- Wi-Fiのセキュリティに不安がある
図書館は静かな環境なので、タイピング音が響きます。
周りに気を使いながらタイピングなどの作業をするのは、精神的に疲れを感じる人も多いでしょう。
また、フリーWi-Fiは暗号化されていない場合もあるため情報漏洩のリスクがあります。
コワーキングスペース
コワーキングスペースは1つのオフィスを複数の人が共有するスペースの事です。
レンタルオフィスは個室の場合が多いですが、コワーキングスペースは基本的に、開けた場所が多くなります。
メリット
- 仕事に必要な設備が整っている
- 低コストで仕事場を確保できる
- 短時間利用にも対応している
- フリーランス仲間と出会える
コワーキングスペースはレンタルオフィスと比較して低コストで利用できます。
月額契約での料金は、平均1万円~3万円ですが、1日や時間単位で利用する携帯もあるため、自由度が高く自宅以外での仕事場として便利です。
コワーキングスペースは他の人と同じ空間を共有するので利用者同士のコミュニティを形成できる可能性もあります。
デメリット
- 移動時間が発生する
- 周囲の音や声が気になる
- 情報漏洩のリスクがある
コワーキングスペースは、複数人で1つの空間を共有するので周囲の音や環境音が聴こえてしまうので、敏感な人は仕事に集中できない可能性があります。
また、パソコンの画面や机上の資料を盗み見されるなど情報漏洩のリスクがあるので、離席する際は最新の注意が必要です。
レンタルオフィス
レンタルオフィスは仕事に必要な設備や備品が備えてあるスペースをレンタルできるサービスです。
月額での契約が一般的で、家賃が高いような地域でも低価格で利用できることが多いです。
メリット
- 仕事に必要な設備や備品が整っている
- 事務所と比較してコストが抑えられえる
- オフィスの住所を利用できる
- サポートが多い場合がある
- フリーランス仲間と出会える
レンタルオフィスは、机や椅子、コピー機など仕事に必要な設備が備えられていることが大きなメリットです。
賃貸で事務所を借りる場合よりも初期費用を抑えることができます。
さらに、電話対応や郵便受け取りなどをレンタルオフィスのスタッフが対応してくれるサポートがある場合もあります。
デメリット
- 固定費がかかる
- 移動時間が発生する
レンタルオフィスは月額契約の場合がほとんどなので、固定費が掛かってしまいます。
金額は立地やオプションにより違い、会議室の利用などオプションを追加していくと予想以上のコストが掛かってしまう場合もあります。
事務所を借りる
自宅とは別に仕事専用の事務所を借りることを指します。
法人登記できたり屋号を表示したりできるため、収入が安定し更なる成長を目指す場合に検討しましょう。
メリット
- 仕事専用の空間にできる
- 打ち合わせなどで利用しやすい
- 自宅の住所が外部に漏れずらい
- 設備の設置など自由度が高い
- 仕事のオンオフが切り替えやすい
自宅とは違い、事務所は仕事をするだけの環境です。
なので仕事とプライベートのオンオフを切り替えることが用意になります。
結果的に仕事の集中力が上がり、より効率的に作業を進めることができるでしょう。
さらに、打ち合わせで顧客に事務所へ来てもらうなど人を招き入れやすいこともメリットに挙げられます。
デメリット
- 固定費がかさむ
- 設備を自分で整えなければならない
- 移動時間が発生する
事務所を借りることの大きなデメリットは、固定費がかさむことでしょう。
契約時に敷金、礼金、仲介手数料などの費用が掛かります。
さらには、仕事に必要な机や椅子などの設備費、入居してからの家賃や光熱費、通信料などかなりの金額が必要になります。
フリーランスになったばかりの人にとって固定費を掛けることは、リスクになるためじっくりと検討しましょう。
フリーランスが仕事場を選ぶ為のポイント
本章では、フリーランスが仕事場を選ぶためのポイントを紹介していきます。
費用
フリーランスは収入が完全歩合制になるため、固定費などの支出管理はかなり重要です。
事務所やレンタルオフィスは仕事場として最適な環境になりますが、コストがかさみます。
もちろん、比較的リーズナブルなコワーキングスペースやカフェも頻度が高くなれば月の支出が増えてしまいます。
おすすめの方法は、まずは自宅で作業を行った上でどうしても仕事に集中できない状態になればカフェやコワーキングスペースを利用してみることです。
支出として無理のない範囲でおさめるようにしましょう。
通勤距離
仕事場として最適な環境であったとしても、自宅から遠い場所にあると通うのに時間が掛かってしまいます。
通勤に時間を掛けてしまうと、作業効率の面で見ても良いとは言えません。
朝は人間が最も集中できる時間帯に1つなので通勤に時間を掛けてしまうのは非常にもったいないです。
仕事場として、毎日通ってもつらいと思わない距離に仕事場を選びましょう。
集中できる環境
集中できる環境は、人によって違います。
周囲に人がいなくて静かな環境で集中力が上がる人と周囲に人がいてある程度の雑音がある環境で集中力が上がる人などがいます。
フリーランスが仕事場を選ぶ上で、自分にあった環境を選択することは非常に重要と言えます。
まずは、自分がどのような環境で最も集中できるのかを理解して、仕事場を選びましょう。
設備
仕事場を選ぶポイントとして設備も重要です。
パソコンを使える環境はもちろんですが、Wi-Fiや電源も必須になります。
さらには、椅子の座り心地や机の高さなども確認しておきましょう。
小さなことのように感じますが、椅子の座り心地や机の高さは集中して作業する上で、かなり重要です。
快適に作業するためにも、設備はしっかりと確認しましょう。
安全性
複数の人と共有する場所であれば安全性も選ぶポイントに入ります。
パソコンの画面や資料などから情報が漏洩する可能性や、Wi-Fiが暗号化されておらずに個人情報などの情報が盗まれるリスクがあります。
個室で作業できるか、Wi-Fiは安全かを必ず確認しましょう。
まとめ
フリーランスは基本的に、働く場所が自由です。
自宅では、家族やスペースの問題で働くことができない場合もあるため、本記事で紹介した働く場所を探してみて下さい。
自分の作業内容にあった場所を見つけて、仕事に集中できる環境を作り仕事に取り組みましょう。