社内SEだけはやめとけ?社内SEはきついって本当?悪い評判を徹底解説

近年、需要が非常に高まってきている社内SE(システムエンジニア)という職業。
貢献対象が社内であることから、納期の融通が利くため、外部向けの仕事より楽なのでは?という声も聞かれますが、どうやらそう甘くはない話のようです…。

社内SEはきつい!大変!という声や、一方でやりがいを感じるといった声を元に、社内SEについての理解を深めていきましょう。

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社内SEとは何か?

社内SEは、企業内の情報システムを開発し、運用や改善を行います。簡単に言えば、企業のITインフラを支えるプロフェッショナルです。

この記事では、社内SEの役割であったり、難しい部分、今後の課題などを含めて解説していきます。

社内SEの主な役割

社内SEの主な役割は以下の通りです。

  1. 社内システムの企画・開発
  2. 社内システムの運用・保守
  3. 社員からのシステムに関する問い合わせ対応
  4. 社内で扱う情報のセキュリティ対策
  5. システム化に関連する予算の管理
  6. 社内業務の効率化推進

このように、社内SEの役割は多岐に渡り、社内SEの成長は企業の成長や競争力強化に直結するとても重要なポジションです。
営業業務のように、数字ノルマが設定されるということはありません

しかし、社内SEが関わるシステム化プロジェクトの遅れや問題が発生すると、他部署の社員にも影響を与えるため、負っている責任はとても重くなります。

社内SEとして働く難しさ

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社内SEとして働く難しさは以下のような声が多く聞かれます。

  • 常に新しい技術に対する感度を高めていなくてはならない
  • システムの設計・開発だけに留まらず、運用や保守といった幅広い業務を兼任することもある
  • 社員からのITに関連する様々な問い合わせ対応、情報セキュリティ対策など、ITのに関係する問題は全て対応する必要に迫られる
  • 自チーム内だけでなく、他部署との連携や経営陣の意向の反映など、複数のステークホルダーに対して調整を行う必要がある
  • 自動化やクラウド化が進んでいない場合、休日や夜間にトラブル対応を迫られることがある
  • 責任に対して報酬が低いと感じる

このように、目に見えにくい部分で仕事がどんどん増えてしまうという状態に陥りやすいようです。

仕事の分担を行うにも、求められるスキルや経験のレベルが高くなる傾向があるので、引き継ぎがし辛いということもありそうです。

技術的な問題への対応

前述した課題により、社内SEとして働く上での最初の難関は、技術的な問題への対応があげられます。

社内SEは、IT関連の問題であれば全ての解決を求められるため、ハード面からソフト面、システム全体の設計の見直しといった幅広い分野の知識や技術を持つことが求められます

また、今までは、得意な分野に精通することで成果を出せていた人も、社内SEになることで、今までとは全く異なる能力を発揮する必要に迫られます。

コミュニケーション能力

社内SEが辛いと感じてしまうケースとして、技術面では問題がなくても、コミュニケーション能力に課題がある場合、周りと衝突してしまうことで上手く成果があげられないといった状況に陥ることがあるようです。

そのため、社内SEは、IT知識が無い相手に対しても、分かりやすく説明する能力や、真のニーズを引き出すような会話力等、高度なコミュニケーション能力を得ることが求められます。

技術者として働いていた時には、あまり重要視されない能力のため、この部分で行き詰まってしまう人が多いようですが、仕事でのコミュニケーションで求められていることはシンプルな事が多いため、訓練や慣れで克服出来ることが多いようです。

それでも社内SEに魅了される理由

上記の通り、社内SEに求められる能力は多岐に渡り、今までに感じたことのない重圧も感じるようなポジションです。

しかしながら、それでも社内SEになりたいという人も多くいますし、現在社内SEのポジションで活躍している人も、その魅力に魅了されているようです。

どのような魅力があるのか、具体的に見ていきましょう。

技術的なスキルを活かす

社内SEの魅力の一つは、自分自身のスキルや知識が、自社の業績向上に直接繋がっているということを実感出来るという点です。

システムの改善や新しい技術の導入は、組織全体の効率化を助け、結果的に企業の成長に大きく貢献する事が出来ます。

また、新しい技術を取り入れることで、自身のスキル向上や経験値アップが出来、社内SEとしての自信に繋がります。

やりがいと成長

社内SEとして成長するには、以下のような点が必要です。

  • 日々進化していくIT業界の変化に適応するべく、日々情報のキャッチアップとスキルアップを欠かさない
  • 社内外の関係者と連携して成果をあげるため、コミュニケーション能力を磨く
  • 専門領域だけでなく、幅広い知識を身につけ、様々な問題を解決する能力を身につける

これらの努力を続けることで、社内SEのプロフェッショナルとして貢献出来る幅が広がり、成長し続ける事ができます。

社内SEのやりがい

今まで見てきたように、社内SEとして働くことは、大変な部分も沢山ありますが、その一方で、乗り越えられたときに得られるものも多くなります

社内SEの仕事を通して得られるものは、自分自身がどこまで責任と貢献の幅を広げ、問題解決にどのように取り組むかによって変わってくるでしょう。

それはスキルといった目に見えるものから、仕事への向き合い方といった目に見えないものまで多岐に渡ります。

成長の機会は、待っていれば向こうから訪れるものではなく、困難に挑戦する中で得られることが多いものです。与えられたルーティンワークを、なんの工夫もなく長年繰り返しても、成長には繋がりません。

社内SEという職種は、能動的に仕事を求める人であれば、様々なことに挑戦するチャンスが転がっています

自分自身だけでなく周りの人たちに貢献したい、感謝されたいと考える人にとって、社内SEという職業は、とてもやりがいのある仕事になり得るでしょう。

組織の中心で働く

社内のIT化を進める中心として働くということは、企業のIT戦略の開発と実行に密接に関わるということです。組織内の色んな役割の人と接し、課題を発見・解決していく中で、組織全体の動きまで把握し、時には全体の意思決定に自分の考えを反映させたり、意見を求められる場面もあるでしょう。

大きな組織で働いていると、組織全体を把握出来るチャンスはなかなか訪れません。また、言いたいことがあっても意見も出しづらいといった事もあり、自分は歯車の一つに過ぎないという考えに陥りやすいです。

社内SEの仕事が組織にとって大きな影響を与えているという感覚を得られることは、大きな喜びに繋がる人もいるでしょう。

問題解決の達成感

問題解決のプロと言えども、社内のあちこちで起こる問題を簡単に解決出来るわけではありません。しかし社内SEという職業は、組織内のシステムに関わる問題解決に全て向き合う覚悟が問われます。

また、多くの場合は持っている資源も限られているため、ベストな選択を取れないこともあるでしょう。ですが、近年AIを始めとするIT技術は、目覚ましい進歩を遂げており、数年前に無理だったことも、今なら解決するための選択肢が増えているということがあります。

人手不足、残業過多といった問題にも、人材を増やして人件費を増やすことなく、自動化で解決という事例も出てきました。

人間でしか出来ないと考えられていた仕事も、複雑なプログラムによってシステム化が可能になる日もそう遠くはないのかもしれません。

その時その時のベストな方法を考え、自身のスキルと知識を最大限に活用し、組織に属する全ての人に貢献出来ていると感じた時、社内SEという立場で働けることに、大きな喜びを感じることでしょう。

また、振り返れば、困難を乗り越えたご褒美として、新しい自分の可能性が拓けていることに気づくでしょう。

社内SEとしてのキャリア

次に、社内SEとして働いた後に形成されるキャリアはどのようなものになるでしょうか。

少し具体的に見ていきましょう。

キャリアの形成

社内SEとして働くことで得られる経験は、システム関連のことだけに留まりません。

社内SEのキャリア形成は大きく3つのパターンが考えられます。

  1. マネージャー
  2. ジョブチェンジ
  3. フリーランス

「社内SEとして働く中でプロジェクトマネジメントやリーダーシップについて興味が沸いた」、「様々な課題を解決する中で、他の職種に対しての適性を見出した」、「独立してもっと自由に働きたくなった」などなど

社内SEは、IT業界で安定したキャリアを築くことが出来る職業ですが、所属する企業によって求められる役割、得られるスキルや経験は多種多様です。

そのため個々のスキルや働き方によって、様々なキャリアパスを描くことが可能です。

一つの役割に固執するのではなく、色んな責任を積極的に引き受け、自らの可能性を引き出してみましょう。

スキルセットの強化

社内SEが強化しやすいスキルセットにはどのようなものがあるでしょうか。

例えばシステムエンジニアの国家資格である「情報処理技術者試験」の取得。AWS上でアプリケーション開発などを行うための知識やスキルを認定する「AWS認定資格」の取得

合格するには、ある程度の専門知識を有する資格を取得することで、自分のスキルを客観的に証明することができます。

他には最新技術やトレンドを手軽に学ぶには、勉強会やセミナーへの参加が有用です。

学んだ知識は、学びで終わらせるのではなく、積極的に仕事に取り入れていくことでスキルとして身につきます。

また、勉強会やセミナーの副次的な効用として、講義後に交流会なども開催されることがあります。そういった場では、同じ職種の仲間やメンターになり得る人と出会うことも可能です。

人との出会いが更に自身のレベルアップに繋がり、スキルセットが強化されるでしょう。

昇進とキャリアアップ

社内SEとして活躍した先には、さらなるキャリアアップの道が広がります。

社内SEのような幅広い働き方は合っておらず、特定の分野の技術を深く習得して、スペシャリストになりたいといった気づきを得られる方もいらっしゃることでしょう。

これまでの学びを大切にして、報酬などの条件だけで決めるのではなく、自らの適正ややりがい、価値観と照らし合わせてキャリアアップを考えることが重要です。

もちろん、社内SEとして働く事に大きな喜びを感じる人は、職種や肩書に囚われること無く、ポジションはそのままで貢献の幅を自らでコントロールしながら働くという選択肢もあるでしょう。

まとめ

「社内SEって何となく大変そう…」「社内SEってどんなことしてるの?」「社内SEのキャリアパスはどうなるの?」
このような疑問は解決されましたでしょうか?

どんな仕事でも良いところと大変なところがあるかと思いますが、自分に合っていると感じていれば、困難も積極的に楽しめるかもしれませんね。

既に社内SEとして働いている方の中には、自分は頑張っているのに全然認めてもらえないと感じている方もいらっしゃるかもしれません。

また、雑務だと思われてしまうような厄介事を押し付けられていると思っている方もいらっしゃるかもしれません。

周りに相談出来る上司や同僚がいない方は、ため込みすぎず、外部に相談したり求人広告を見たりして、自分が置かれている状況を客観的に判断出来る状態にしてみてください。

本来、社内SEはとてもやりがいのある仕事にも関わらず、そう感じられていないのは周りの環境に問題があるということも考えられます。

また、これから社内SEになりたいと考えている方、どうぞチャレンジしてみてください。
飛び込んだ先にはやりがいと希望に溢れた世界が待っているかもしれません。