Perlのフレームワークの選び方とは？メリットや注意点を踏まえて8選を解説！

「Perlでアプリケーション開発をするにあたって、フレームワークの選び方がわからない」
「Perlのフレームワークを選ぶ際のメリットや注意点について知りたい」

上記のようなお悩みを抱えていませんか？

今回は、プログラミング言語の中でも縁の下の力持ちとして陰ながら大きな役割を果たしているPerlのフレームワーク8選、Perlフレームワークの選び方について紹介していきます。

また、メリットや注意点を踏まえて解説していきますので、どのような場面でどのフレームワークを選ぶべきかを見極められるようになれたらうれしいです。

フリーランスエンジニアとして活躍していくにあたって、特定のフレームワーク経験を求められることが多いです。
だからこそ、今回の記事を参考にしていただき、Perlのフレームワーク選びをマスターしていただければと思います。

Perlの特徴

それでは、Perlの特徴から見ていきましょう。

Perlは、1987年にラリー・ウォール氏が開発した、サーバサイド言語として用いられるプログラミング言語です。

汎用スクリプト言語に分類されるPerlは、「Practical Extraction and Report Language」の略称で、実用的な抽出＆レポート言語という意味となっています。

非常に長い歴史を持つプログラミング言語で、テキスト処理（文字列処理機能）に優れていると解釈していただければ問題ないです。

テキストを組み合わせることで、工数をかけることなく、実装することができます。

また、機能性や記述、拡張性に優れているため、総合的に見てバランスのよいプログラミング言語です。

Perl フレームワークとは

それでは、Perlのフレームワークとは何を指すのでしょうか？

プログラミング言語であるPerlを使って、Webアプリケーション開発やシステム開発を行う際、作業の効率化をするために活用するのがPerlフレームワークです。

Perlは、テキスト処理に優れているため、多くのシーンで使われています。

そして、Perlフレームワークを活用することで、効率的に開発を行えたり、工数の削減につながったりするのです。

プログラミング言語には、フレームワークがつきものです。
ぜひ、Perlフレームワークをマスターしましょう。

Perl フレームワークのメリット

それでは、Perlフレームワークを活用するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか？
それぞれの項目に分けて解説していきます。

作業効率化

まずは、作業効率化につながるというメリットです。

そもそもフレームワークとは、原形で利用できるテンプレート、再利用できるクラス・ライブラリ・APIといった構成になっています。

よって、ベースがきちんと整備されているため、ざっくりとしたコーディングがなされていて、作業工数が削減できます。

さらに、機能やデザインといったカスタマイズも可能なため、短時間で高クオリティのアプリケーション開発を行うことができるのです。

作業効率を重視して開発を進めていくのであれば、Perlフレームワークを利用すべきだと言えます。

バグの減少

バグの減少をさせるというメリットが、Perlフレームワークにはあります。

たとえばフレームワークなしで、シンプルにコーディングを行う場合、ところどころでバグが発生するリスクがあるでしょう。

人間なのでミスもありますし、自力で気合を入れてコーディングしたとしても、バグをなくすことは難しいかもしれません。

よって、フレームワーク・ライブラリを使用することで、バグの発生を防ぎ、作業をやりやすくすることができるのです。

コード統一性

Perlフレームワークには、コード統一性を保てるというメリットもあります。

アプリケーション開発やシステム開発は自分一人で作業を行うわけではなく、チームで共同で作業をするはずです。

そして、フリーランスエンジニアを集めたチームの場合、個人が持つコーディングスキルや技術力はバラバラとなり、コードの統一感が崩れてしまうというリスクがあります。

その結果、コードを統一するために追加で工数がかかってしまったり、方向性を検討する時間がかかったりと、結果的に開発を行うスピードが遅くなってしまいます。

だからこそ、メンバー全員が客観的に理解できるフレームワークという共通のルールを活用することで、フリーランスエンジニアの方たちのコーディングのムラをなくすことができるのです。

Perl フレームワークの注意点

ここまで、Perlフレームワークのメリットを紹介してきました。

それでは逆に、Perlフレームワークの注意点にはどのようなものがあるのでしょうか？
それぞれの項目に分けて解説していきます。

コストがかかる

まずは、Perlフレームワークを活用することで、コストがかかるということがあげられます。

基本的にPerlフレームワークは無料で利用できるのですが、中にはより高クオリティを搭載した有料のものがあるのです。

プロジェクトの予算にもよりますが、利益率を高めるために、できるだけ有料のものは避けたいという気持ちがあると思います。

だからこそ、コストがかかるフレームワークを使用する際は、慎重に検討して、導入することで本当にメリットがあるのかを吟味しましょう。

学習する必要がある

Perlフレームワークを活用する際には、ある程度学習をする必要があるという注意点もあります。

Perlの学習はもちろん必要ですが、フレームワークを活用する前準備として、フレームワークの知識を学ぶ必要があるのです。

日本国内で開発されたPerlフレームワークであれば、日本語で書かれた資料が多くあるでしょう。

しかし、海外で開発されたPerlフレームワークの場合、当然ですがドキュメントはすべて英語で書かれています。
プログラミング言語の知識だけでなく、英語という語学力も求められるのです。

つまり、本業の業務終了後に自己学習でPerlフレームワークについて勉強しなければならず、睡眠時間が削られたり、自分の時間の確保が難しかったりすることを想定しておく必要があります。

Perl フレームワーク8選

ここまで、Perlフレームワークのメリットと注意点について紹介してきました。

それでは、実際にPerlフレームワーク8選を見ていきましょう。
それぞれの項目に分けて解説していきます。

Mojolicios

Mojoliciosとは、PerlのリアルタイムWebアプリケーションフレームワークとなっています。

後述するCatalystの開発者である、セバスチャン・リーデル氏が開発しました。

2008年に誕生してから、現在では最新版のバージョン8までアップデートされています。

Perlフレームワークの中でトップクラスに人気があり、情報をリアルタイムで反映できることがメリットです。

また、非常にシンプルなWebアプリケーションと複雑なWebアプリケーションのどちらも利用できるような設計になっていたり、保守性が非常に高かったりするのが魅力です。

小規模のWebアプリケーション開発だけでなく、大規模なWebアプリケーション開発まで網羅できるPerlフレームワークなので、重宝できるフレームワークだと言えます。

TripletaiL

TripletaiLは、日本国内で生まれたWebアプリケーションフレームワークで、安全性や生産性、保守性といった3つの強みを持っています。

日本で誕生したため、多くのドキュメントマニュアルが日本語となっており、学習する際に理解しやすいでしょう。

日本語文字コードへの自動対応も可能で、フォームやメール、テンプレートといった文字コードの判別や変換をスムーズに自動で行ってくれるのはありがたい機能となっています。

また、バージョンアップデートによる影響が少ないこともメリットです。

Dancer

Dancerは、簡素なコーディングを行うことができるWebアプリケーションフレームワークです。

RubyのフレームワークであるSinatraから移植して作られました。

名称の通り、Dancerのキャッチコピーは「簡単に直感的に、そして踊りましょう」というように軽やかなイメージです。
モジュールに依存しない設計で、メンテナンスが簡単というメリットがあります。

小規模なWebアプリケーション開発に向いているPerlフレームワークだと覚えておきましょう。

Catalyst

Catalystは、MVCアーキテクチャを搭載しており、効率よく開発を行えるWebアプリケーションフレームワークです。

前述したMojoliciousの開発者である、セバスチャン・リーデル氏が2012年に開発しました。

Perlフレームワークの中で最も人気のあるフレームワークの一つだと言えます。

Maypole、Spring、Ruby on Railsといったフレームワークの影響を受けていると言われています。

データベースの層に関するコードが必要なく、MVCパターンを利用できることが、効率よく開発が行える理由です。

・モデル
・ビュー
・コントローラー

といった3つに分けて管理ができるMVCモデルで、インストールはCPANから行えます。
Rubyに精通しているエンジニアであれば、問題なくマスターできるはずです。

Ark

Arkは、面白法人カヤックの元社員である村瀬大輔氏が開発したWebアプリケーションフレームワークとなっています。

Catalystを目標に開発されたフレームワークとなっているため、若干Catalystに似ている設計です。

日本人によって開発されたため、ドキュメントも日本語が多く、学習しやすいと言えます。

Jiffy

Jiffyとは、Perl用のフルスタック・Webアプリケーションフレームワークとなっています。

Amon2

Amon2とは、PSGI/Plackベースのフレームワークを指します。

日本で開発されたフレームワークのため、マニュアルが日本語で習得しやすいです。

拡張性が高い上に、シンプルなフレームワークなので重宝されるでしょう。

小規模な開発だけでなく大規模な開発でも使用することができ、おすすめです。

フレームワーク内にJavaScriptライブラリを活用できる仕組みを搭載しており、クライアントサイドを視野に入れてスムーズに開発を行えるでしょう。

Gantry

Gantryは、Perl用Webアプリケーションフレームワークで、オブジェクト指向の設計のため、URLディスパッチに実用的でモジュール化されたアプローチが可能です。

柔軟なテンプレートシステムや組み込みのCRUD操作、ユーザー認証、セッション、フォーム生成と検証、データベースとSQLユーティリティといったように高速で開発できる機能が多く搭載されています。

Perlフレームワークの選び方

ここまで、Perlフレームワーク8選について紹介してきました。

では、実際にPerlフレームワークを選ぶ際の方法はどのようにすればよいのでしょうか？

Perlフレームワークを選ぶ際は、第一にPerlフレームワーク各種の特徴や性質を学ぶ必要があります。

それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、今回の開発プランに合ったものはどのフレームワークかを精査しましょう。

小規模開発か大規模開発か、ドキュメントが日本語か英語か、精通しているメンバーはいるかどうかといったようにさまざまな観点から適しているPerlフレームワークを選ぶ必要があります。

また、導入のしやすさや、メンテナンスの有無や工数の度合いも重要です。
Perlはテキスト処理に優れており、バランスの良いプログラミング言語となっています。

ぜひ、Perlの良さを最大限引き出し、効率よく開発を行っていくために、ベストなPerlフレームワークを選ぶように心がけましょう。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回は、Perlフレームワークについて解説してきました。

Perlの特徴やPerlフレームワークのメリット、注意点、Perlフレームワーク8選、Perlフレームワークの選び方と深堀りしたので、Perlフレームワークについての理解が深めていただけたのであればうれしいです。

Perlフレームワークのメリットとしては、作業効率化やバグの減少、コードに統一性を持たせることなどがあげられます。

また、Perlフレームワークの注意点としては、コストがかかることや学習に時間がかかることなどがあるため、利用する前にはあらかじめ検討する必要があるでしょう。

Perlフレームワークを選ぶ際には、さまざまな種類のフレームワークを分析し、メリットとデメリットを見極めた上で、現在の開発にはどのようなフレームワークが最適かを判断することが求められます。

ぜひ、今回の記事を参考にしていただき、スムーズに効率よく開発を行えるPerlフレームワークを見つけていただければ幸いです。