C#はマイクロソフトのアンダース・ヘルスバーグ氏が開発したプログラミング言語です。
汎用性も高く、Windows上はもちろん、MacOS、Linux、Android、iOSなどでも使えるようになっています。
C#はオブジェクト指向にもなっており、高度な開発も可能です。
今後は需要と将来性は上がっていき、ますます利用範囲が広がっていくことになるでしょう。
この記事ではそんなC#の需要が高い理由、需要の高さを見込んでC#エンジニアになる方法、C#エンジニアの年収を上げる方法などを解説。
これから、C#エンジニアを目指す人に大いに役立つ情報になりますので、ぜひ参考にしてください。
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C#の将来性と需要は高まっている
引用元:TIOBE
上記のグラフはオランダのTIOBEソフトウェアが発表した通称「Tiobeインデックス」と呼ばれるプログラミング言語の人気ランキングの指標になります。
C#の人気度は多少の推移はあるものの、2022年においては5位とかなりの上位です。
順調に推移しており、今後も需要の高さが継続するとみられ将来性も高いと考えられます。
C#の需要が高い理由
なぜ、C#の需要が高いのでしょうか。
いろいろなプログラミング言語がある中で、C#の人気が高い理由は以下の通りです。
- マルチプラットフォームに対応している
- Windowsとの親和性が高い
- ゲーム分野で需要が上がっている
ここからは、C#の需要が高い理由を詳しく分析してみます。
マルチプラットフォームに対応している
C#はマイクロソフトが開発したということもあり、Windows向けのプログラミング言語でしたが、2014年のオープンソース化でC#の開発環境のVisualStudioがMacOSでも使えるようになりました。
VisualStudioにはエディター機能、テスト機能、デバッグ機能、解析機能などが備わっており、プログラム開発を強力にサポートします。
VisualStudioがMacOSで使えるようになった意味は大きく、Windowsユーザーのみならず、幅広いエンジニアへの利用が進むことになりました。
さらに、現在ではAndroidやiOSにも対応し、C#さえ習得しておけば他のプログラミング言語を学ばなくてもさまざまなプラットフォーム向けにアプリケーションの開発も可能になっています。
Windowsとの親和性が高い
C#の開発元はマイクロソフトのためWindowsとの相性が抜群にいいです。
Windowsの市場シェアは非常に高くなっています。
他のパソコンOSを大きく上回り、主要企業の多くがWindowsを使用中です。
今後も上昇傾向は続きそうなためWindowsがなくならない限り、C#の需要がなくなることもありません。
Windowsの人気がそのままC#の需要の高さに繋がります。
ゲーム分野で需要が上がっている
ゲーム開発分野でもC#の需要が高まりつつあります。
例えば、世界シェア1位になっているUnity(ユニティ)は、C#を使って開発をしているゲーム開発エンジンです。
Unity関連の求人でも「C#の知識がある人、使用できる人を求めます」としている場合がよくあります。
Unityと並んでシェアが多いUnreal Engine(アンリアルエンジン)でも、C#を用いたゲーム開発を行っています。
UnityでC#を習得しUnreal Engineで活用という場面も出てくるかもしれません。
C#の求人内容は?
C#の需要が高いこともあり、C#エンジニアを目指して稼ぎたいと思う人もいるでしょう。
しかし、C#にはどのような求人があるのかを知っておかなければいけません。
求人内容を把握して、案件内容に見合うような知識と能力を身に付けることが大事です。
ここではC#エンジニアの求人内容を見ながら、どのような準備をすればいいのか解説いたします。
C#エンジニアになるのに必要なスキル
C#エンジニアの求人に応募するには、C#を習得していることが第一条件です。
学習サイトや学習本を読むのはもちろん、可能ならスクールに通ってじっくり学び、自信をもってC#を扱えるようにします。
他のプログラミング言語としてC++やJavaを使用した経験があれば、C#のスキルも学びやすいです。
具体的に必要なスキルは以下の通りです。
- 業務システムに関する知識やスキル
- コミュニケーション能力
- システム開発・設計のスキル
- 幅広いプラットフォームに対応できるスキル
- Unityの知識とスキル
- アプリの開発経験とスキル
特に、開発チームに所属して、他のエンジニアとコンビを組み、協力しながら開発を進めることもあるためコミュニケーション能力は重要視されます。
そのほかのスキルもC#エンジニアには必須な項目となるため、確認しておきましょう。
実務経験5年以上のプログラミングスキルを培う
C#エンジニアになるにはプログラミングの実務経験が5年以上は必要です。
C#自体の実務経験が少なくてもJavaやPHP、Rubyなどの言語で経験を積んでおけば大丈夫な場合もあります。
プログラミング言語の習得に向けての学習はスクールでもできますが、独学でも構いません。
しっかり習得したうえで実務経験を5年以上積めば就職時、有利になります。
APやDPの試験でいい結果をだす
AP(応用情報技術者試験)は高度なIT人材を育成するために課される試験で、試験に合格すると国家資格を取得できます。
APの実施組織は情報処理推進機構(IPA)、難易度はレベル3です。
基本情報技術者からのステップアップを目指すための試験になっており、深い知識が必要になってきます。
また、技術的な設問だけでなくマネジメントや経営戦略に関する問いもあり、合格すれば幅広い知識を習得したことの証明にもなる試験です。
その結果、ITエンジニアとしてはもちろん、ITスキルを活かしたさまざまな分野で活躍することもできます。
DPは試験 DP-900といいマイクロソフト製品のITスキルを認定する資格です。
データベースに関する知識やスキルを問われる試験になっています。
設問内容は以下の通りです。
- コアデータの概念
- Azureでリレーショナルデータと非リレーショナルデータを操作する方法
- Azureの分析ワークロード など
かなり詳しい知識が必要になりますが、合格すればデータベースを扱える能力が身についたことを証明できます。
AP・DPで良い結果を出しておけば、C#エンジニアの職探しでもプラスに働くことは間違いありません。
さまざまな案件の経験がある
C#の求人に応募する場合は、さまざまな案件の経験があると評価が上がります。
実務経験が少し足りなくてもC#を使った開発経験、スマートフォンやタブレットアプリの開発経験、ゲームの開発経験、会計システムの開発経験など、さまざまな案件をこなしていることがポイントです。
対応案件数が多ければ、それだけスキルも身に付いていることになりますから、大きなアピールポイントになるでしょう。
C#エンジニアの年収相場は400万円
C#エンジニアの年収相場は年齢、実務経験、前職での給与などによっても左右されますが、平均すると400万円程度です。
ただ、年収400万円はあくまでも平均値のため、さらに高い年収も狙えます。
未経験からのスタートでは年収は300万円程度になります。
未経験者の場合、指示やフォローを受けながらプログラミングすることが主な業務です。
C#の経験がなくても他の互換性のあるプログラミング言語(JavaやC++)の経験があると、年収が400〜500万円くらいまでアップする可能性があります。
C#の経験と設計や開発のスキルの両方があれば、年収500万円もあり得ます。
この場合は、1人で設計やプログラミングができたり、チームリーダーとして活躍したりすることになります。
チームリーダーとしての経験が少し積まれると、年収500万円以上で採用されるケースもあるでしょう。
特に業務系システムの開発では大規模プロジェクトになることがあり、マネジメント能力は重宝されます。
同じC#エンジニアでも就業形態によっても年収が異なります。
例えば、会社員としてのC#エンジニアなら年収相場はやはり400万円台になります。
フリーランスなら少し年収相場も上がって、500万円台後半になることもあるでしょう。
C#エンジニアの年収を上げるには?
C#エンジニアとしてステップアップするためには何を意識すべきでしょうか。
ここでは年収を上げるための秘訣を解説します。
勉強を続ける
C#エンジニアとして年収を上げる第一の方法は、常にC#の勉強をを続けることです。
一度勉強したらそれで終わりではなく学習意欲を持ち続け、最新の知識を得ていくことで活躍できるフィールドが広がります。
C#に関する最新の情報をキャッチアップしていれば、高年収の仕事にもつながるでしょう。
開発の経験を積む
次にC#での開発経験を積むことも重要です。
IT業界では開発経験や実務経験が豊富な人には高い評価が得られます。
特にさまざまな分野での開発経験を積むと、汎用性の高いC#ではその経験できます。
そうなれば、年収アップの提案があるかもしれないし、転職する場合もより年収の高い企業に就職できる場合があるでしょう。
C#以外の開発スキルを磨く
C#以外の開発スキルも磨いておきたいところです。
Java、JavaScript、C++、C言語、Pythonのようなプログラミング言語での開発スキルも習得しておくと、仕事の受注範囲も広がります。
特に単価が高い案件では、複数の開発スキルを求められるケースも多いです。それだけに、多くの開発スキルを身に付けておいたほうが有利になります。
上流の仕事をする
上流工程やマネジメントの経験を積むことも年収アップにつながります。
上流工程では顧客のさまざまな要望に応じてシステムを設計・実現していきます。
他チームをまとめる機会もあり、マネジメント能力も養われますが、上流工程の経験があると、高く評価されるでしょう。
C#エンジニアになる方法
C#エンジニアになるためにはC#を学ばなければいけません。
ここでは、どのような方法で学べばいいのかを解説していきます。
プログラミングスクールに通う
C#を教えているプログラミングスクールはJavaやPHPなどのプログラミング言語に比べると、それほど多くはありません。
それでも、業務系アプリの開発講座を展開しているスクールなら、C#を扱っていることがあります。
このようなスクールに通えば、効率よくC#の学習ができるでしょう。
独学で勉強し実務経験を積む
C#を独学で学ぶこともできます。独学のメリットは以下のようなものです。
- プログラミングスクールに通うよりもコストが安く済む
- スクールに通う時間と手間を節約できる
- 好きな時間に学習できる
- 自分のペースで学習できる
C#を独学で学習する際に利用できる方法は書籍やWebサイトです。
書籍での学習なら、いつでもどこでもできるほか、費用も非常に安くなります。
忙しい社会人、予算に余裕がない人でも利用しやすい方法といえるでしょう。絵本タイプもあります。
Webサイトでの学習方法では、C#の基本からハイレベルまで自分に合ったパターンを選べます。
無料で学べるWebサイトなら、コストのことも気にする必要がありません。
C#エンジニアの案件の数や単価は?
参照元:ポテパンフリーランス
実務経験が豊富になれば、単価もどんどん上がってきます。
また、案件次第ではこれ以上の単価になる場合もあり、C#案件ではかなりの収入が得られることもあるようです。
案件の種類としてはWebアプリケーション開発、ゲーム開発、通販のアプリ開発、金融系の開発などさまざまなものがあります。
求人数も多く、Webエンジニアの求人サイトでも常時1,000件以上もあるようです。リモート案件もあります。
まとめ
今回は、プログラミング言語のC#の紹介をしました。
C#は現在需要も高く、将来性のあるプログラミング言語です。
C#エンジニアになれば、高収入も期待でき、さらなる収入アップもあり得ます。
もし興味があるようなら、一生懸命勉強をして、上級C#エンジニアを目指してください。